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アラビアン - (2015/01/30 (金) 14:08:19) の編集履歴(バックアップ)

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このページではアーケードゲームの『アラビアン』と、家庭用アレンジ移殖であるファミコン版『スーパーアラビアン』を中心とした紹介をしています。

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アラビアン

【あらびあん】

ジャンル	アクション
対応機種	アーケード
販売元	アタリ
発売・開発元	サン電子
稼働開始日	1983年
ポイント	アラビアンな横ドットイートアクション 順番通りに文字を取れば特別スコアボーナス

概要

• 1983年にサン電子がアーケードにリリースした作品であり、ジャンルとしては固定画面の横視線ドットイートアクションゲームに該当する。
• アラビアの王子を操作し、様々な舞台を乗り越えて、さらわれた姫様を救出するのが目的。
• 一人～二人交互プレイ可能。全4ステージ(*1)構成のエンドレスループ制。

主なルール

• 各ステージには「A」「R」「A」「B」「I」「A」「N」の文字が書かれた7つの壷が配置されている。これをすべて回収すればステージクリアとなる。
  • 壷単体でもスコアボーナスが入る他、各壷を「A」 ⇒ 「R」 ⇒ 「A」 ⇒ 「B」 ⇒ 「I」 ⇒ 「A」 ⇒ 「N」の順で回収すればクリア後に特別スコアボーナス（アラビアンボーナス）が貰える。
    • 「A」の壷に関しては3つ配置されているが、文字さえ繋がっていればどの順番で取得してもかまわない。
  • 上記の順番を無視してすべての壷を回収してもクリアは可能だが、その場合は特別ボーナスはもらえない。よって、スコア狙いを目指すなら取得の順番を意識する必要がある。
  • ステージ4は壷全回収以外にも例外として、「画面左上地形で待機している姫様に触れる」事でもクリア可能となる。但し、姫様クリアでは特別ボーナスは一切貰えない。
  • 画面上部にて「ARABIAN」という文字表示がされており、順番通りに壷を取ればアルファベット文字の色が変化する(*2)。これを参照にすれば次の壷はどれを取ればいいのかが一目でわかる様になっている。
    • もし、文字表示を無視して壷を取ってしまうと、「FAIL」（文字繋ぎ失敗）と表示され、特別ボーナスが得られなくなってしまう。

• レバーと1ボタンの操作。レバーで王子の移動及びジャンプ動作、ボタンはキック攻撃に使用する。
  • このゲームにおけるジャンプはレバー上方向の操作となっている。また、レバー斜め上で斜めジャンプも可能。
    • ステージ3～4には複数の魔法のじゅうたんが左右に行き来している場面があり、ジャンプを駆使してそれに連続で乗らないと上地形に進めない(*3)。
  • レバー下でうつぶせ動作を行う。レバー斜め下でうつぶせしながらの移動も可能。
    • この状態では下記のキックはできない制限がある。また、移動速度が通常よりも低下するというリスクも発生する。
    • ステージによってはうつぶせしないと先に進めない地形がある。
  • 「ぶら下がるツタ」や「はしご」に近づけばそれにしがみつき、その状態でレバー上下のどちらかで登り下りが可能。
  • 「天井に生えているツタ」に向かってジャンプを行えばそれにぶら下がり、その状態でレバー左右のどちらかにて左右の行き来が可能。
  • ボタンで敵を倒すキックを行う。原則として、うつぶせ動作中以外ならばいつでもキックは出せる。
    • キックを食らった敵は前方に吹き飛び、前にいる別の敵を巻き添えで倒す事が可能。巻き添えの数が多いほどスコアボーナスも多く入る。

• 残機制ですべてなくなるとゲームオーバー（コンティニューなし）。
  • ミス条件は「王子が敵やその攻撃に触れる」となっている。
    • 長時間クリアできないでいると永久パターン防止の「無敵の敵」が発生し、状況によってはミス確定となってしまう恐れがある。
    • ゲームの関係上、高い位置から道を踏み外して落下する場面に遭遇しがちだが、それはミス対象ではない（本作には落とし穴系のミスはない）。
  • ミス後の復活時はステージ最初からの戻りとなるが、ミス前の壷はすでに回収された状態での再開となる。

特徴

ゲームタイトルが示す通りのアラビアンな世界観が舞台であり、王子の行動理由が「さらわれた姫様（ヒロイン）を助ける」という割と王道な設定となっている模様。
アラビアンな割にはメインBGMが「天国と地獄」などのクラシック楽曲を採用しており、アラビアな感じがしないあたりがシュール。
また、王子の主要攻撃はキック一筋なのに、ステージクリアすると「サーベルを掲げて勝利ポーズを取る」演出があるが、「何でそのサーベルを攻撃に使わないんだ?」という疑問が湧くが気にしてはいけないのだろう（タイガー・ジェット・シンの影響と思われる）。

ゲームとしては特にこれといって凄いとも酷いとも取れるような出来ではない、ごく平凡な内容である。とりあえずは「地味だが安定した面白さ」が詰まった作品というべきだろう。
ドットアイテム（壷）を順番通りに取得すればスコアボーナスが弾むというシステムにより、「多少遠回りをしてでも順序良く壷を回収したい」という意欲が湧くし、その逆に「クリアできさえすればいいのなら適当に壷を回収してOK」というアバウトな攻略でも通用する。
難易度的には、ほぼアドリブ重視でクリア可能な為にさほど高くはなく、操作性もこの手のゲームではありがちなもので難解さは皆無な為、あまりプレイヤーを選ばない作風と言える。

当時の感覚で見ても黒背景が多くグラフィック周りが少々寂しいところはあれど、キャラの書き込みはしっかりとしており、アラビアらしさは再現できている。
BGMに関してもそれなりに頑張っているが、やはりアラビアンであの楽曲が流れるのは何かおかしく、どちらかといえば運動会的なノリに聞こえてしまうのがまたまたシュールである。

チラシなどに用いられた公式イラストは1983年のゲームと思えないほど可愛らしく、現在の視点で見ても余裕で通用するほど。英語版wikipedia
大判が見たい人は『arcade flyer』などの語で検索。

国産における単体の家庭用移殖は、ファミコンにて『スーパーアラビアン』というゲームタイトルでアレンジ移殖されているに留まり、『アラビアン』としての移殖は一切されていない（下記参照）。
海外では『Tales of the Arabian Nights』というゲームタイトルで結構な数のハードで移殖されているらしい。

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スーパーアラビアン

【すーぱーあらびあん】

ジャンル	アクション
対応機種	ファミリーコンピュータ
発売元	サンソフト（サン電子）
発売日	1985年7月25日
定価	4,900円
ポイント	ファミコンライクにアレンジ移殖 BGMがアラビアンっぽくなった

概要

• AC版登場から約2年後にファミコンにリリースされた『アラビアン』のアレンジ移殖。サン電子のFC参入第一弾でもある。

原作との主な相違点

• グラフィック周りがファミコン相当のレベルとなった（背景に色が付き、原作よりもキャラの比率が大きめに描かれているなど）。
• BGMが総入れ替えとなり、メインBGMはアラビア風のオリジナル楽曲に変更された。本来ならばこちらの方が正しい楽曲であるが…。

• ジャンプがボタンに割り当てられ、十字キーと2ボタン操作となった。
• 壷配置のスペルがステージ毎に変化するようになった（例としては「DRINK」「MONKEY」など）。
• キックとその巻き添えで敵を一度に3体以上倒すと、一定時間王子が無敵化する「スーパーボール」効果が得られる様になった。
• ステージ4の「姫に触れればクリア」という条件が消え、必ず壷を全回収する必要がある仕様に変化。

特徴

ゲームそのものの出来は原作尊重であるが、すでにこのゲームが登場した時期はファミコンブームの真っ只中にあり、その中には人気のあるACの移殖作も多く含まれていた事も相まって、本作の影が大幅に薄らいでしまった感は否めないところ。さらには本作のすぐ先にあの『スーパーマリオブラザーズ』が発売され、さらに空気な存在となってしまう。
また、AC版よりもグラフィックがカラフルになったはよいが色付けが雑で視覚的に地形が把握し辛くなっていたり、操作のレスポンスがAC版よりも悪く思い通りに王子を動かしにくくなっていたりと劣化面も目立ち、「スーパー」の冠を付けた割にはあまりスーパーな感じがしないのが残念ではある。
そもそも、AC版自体がマイナーな存在だった為、本作を「ACからの移殖」と知っている人は今も少ないのが現状。これは後のサンソフトリリースの『ルート16ターボ』や『いっき』にも言える事である。

オムニバス収録

双方とも『スーパーアラビアン』の収録でAC版とは無関係。
他の収録ソフトもFC版の収録である。

• Ultra2000 サンソフトクラシックゲームズ（Windows、2001年6月29日発売、メディアカイト）
  • 『アトランチスの謎』『マドゥーラの翼』とのカップリング移殖。
  • 2004年には廉価版もリリースされている。
• メモリアル☆シリーズ Vol.1（プレイステーション、2001年10月4日発売、サンソフト）
  • 『いっき』とのカップリング移殖。
  • 2007年7月26日からプレイステーション3/プレイステーション・ポータブルのゲームアーカイブスに配信されている。要600円。