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どきどきすいこでん - (2018/09/04 (火) 18:17:51) の編集履歴(バックアップ)
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どきどきすいこでん
【どきどきすいこでん】
ジャンル
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どきどきコスプレ・シミュレーション(ADV+SLG)
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対応機種
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プレイステーション・ポータブル
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発売元
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アイレムソフトウェアエンジニアリング
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開発元
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イングローブ
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発売日
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2011年5月12日
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定価
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6,090円(税込)
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レーティング
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CERO:D(17歳以上対象)
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備考
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ダウンロード版:4,800円/2011年12月20日配信終了
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判定
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なし
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概要
アイレムのWebサイトにて毎年4月1日に実施されているエイプリルフール企画にて、2001年に架空のギャルゲーとして『どきどきすいこでん ~ふりむいて! わたしがいるよ~』が発表された。
ウソの企画であるにも拘らず凝った紹介サイトが作られ、
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(ネタ元である『水滸伝』になぞらえて)108人もの様々な属性を持ったヒロインが、全て異なる声優のフルボイスで登場する。
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イベントシーンは全てにムービーがあり、CG枚数は1万枚。
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好感度がゲージとして表示され、それを「愛の大波動」として放つ斬新な告白システム。「パワー」「コンボ」「破壊力」など、恋愛シミュレーションとは思えない説明がされている。
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5万円近い値段の超豪華限定版。巨大なパッケージに各キャラの等身大フィギュアやボイス入り目覚まし時計などが封入されている。
などといった妙な壮大さが大きな反響を呼び、その後のエイプリルフール企画に使われたりファンの二次創作が行われたりした。
このような作品が、10年経ってまさかの実際に商品化されることが発表され期待されていたが…。
ストーリー
4月ー。
幼い頃に住んでいた街に引越してきた主人公。
新しく通うことになった梁山学園で、ちょっと変わった女の子・ハイゼル祐子や幼馴染の小川五月、真面目な江口礼たちと知り合う。
おりしも、梁山学園では「学園の七不思議」のうわさで持ちきり。新聞部部長のハイゼルにつきあって、「学園の七不思議」の調査を開始するが…。
(公式サイトより)
評価点
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アイレム恒例のエイプリルフールのウソ企画が初めて実現した。
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ストーリーの間にシミュレーションパートである対決モードを挟む展開。
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対決モードではあらかじめセットしておく、持ち物袋(カードゲームで言うデッキ)から着せ替え装備やアイテムを使用する。
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勝利条件はリーダーがやられるか、チームの女の子キャラクター全員の服を全て破る事!
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女の子キャラクターの衣装を変えることで色々なスキルを使用できる。敵も同様で、服が破られれば服に備わっているスキルも使用不可能になる。
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リーダー撃破が一番手っ取り早いが、得られる経験値もドロップアイテムも少ない。つまり、破いて破いて破きまくれ!
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剥がれた部分をパックにセットした衣装で補填することで自然とシュールな組み合わせになったりする。
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露骨な下着描写。
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対決シーンの立ち絵と一枚絵でブラジャーやパンティー丸出し。
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CEROの規制で「下着のように見える水着」という婉曲な表現はあったが、公式サイトから「下着」と断言したゲームは少ない。
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アップデート
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2011年7月4日、発売日から約2ヶ月後にバージョン1.1のアップデートパッチが配布された。
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これによりキャラクター着せ替えや通信対戦の機能が追加され、システムやアイテム効果まわりの調整も行われている。
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まあ有難いことではあるのだが、ぶっちゃけ最初からあって欲しい機能ばかりである。
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発売後の悪評から客が離れてしまった後だったので、後の祭り感も否めず。
賛否両論点
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エイプリルフール企画の際にあった、「108人ものヒロインがフルボイスで登場」「斬新な告白システム」などといった要素は全く再現されていない。
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メインとなるヒロインは10人足らず。登場人物を男性キャラやモブキャラまで全部数えても108人には満たない。
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ウソ企画の頃のものを期待していた人はガッカリ。
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あくまでエイプリルフールの企画だから言えたことであり、現実的に考えて出来そうもないのは当たり前のことであるが、こういった要素は本来この作品の主軸だっただけに、せめて部分的にでも再現してほしかった(再現する努力をしてほしかった)と考えるプレイヤーは多い。
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そもそも「脇役含めて108人」くらいなら、不可能というほど難しい課題ではないだろう。最悪、一言しか喋らないような使い捨てモブに、片端から名前を当てるだけだっていいのだから。ウソ企画の件を脇に置いても、タイトルに『水滸伝』を冠する以上はせめて達成していてほしいハードルだった。
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リーダーに直接ダメージを与えるアイテムを敵が連続使用するので、それを理解して戦略を立てているといないでは難易度が全く違う。
問題点
アドベンチャー部分
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物語が不出来で短い。
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「2話と3話の収録順が逆になっている」という、製品としてあるまじき失態がある。
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この時点でストーリーに分岐などの要素は全く出てきておらず、フラグ管理だとかそういった言い訳は全くできない状態。
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おかげで、のっけからストーリーが分からない。逆だと分かればちゃんと辻褄が合っている。
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エイプリルフール企画時代から引き継いだ、奇抜なキャラ設定はほとんど活かされていない。
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特にメインヒロインであるハイゼル祐子は「ハイゼル星」から来た宇宙人という設定なのに、全くストーリーで使われない。
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戦闘終了後の「おさわりパート」では選択肢が出るがどれを選んでも結果は同じで、実は意味がない。プレイヤーの好きな部分をまさぐってくれ!
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ヒロイン別のエンディングはあるが、個別イベントが「クリスマス」「バレンタイン」のたった2回しかないため、その2回で該当ヒロインを選んでおくだけで到達できる。
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真相や黒幕は最後まで放置。
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一枚絵と立ち絵で服装が異なるなど、グラフィック面もお世辞にも褒められた部分は無い。
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雑魚敵の立ち絵も使い回しが多く、服を破いて下着を露出させる興が削がれる。
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アドベンチャーゲームに定番であるCGギャラリー、バックログ機能がない。
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既読部分のオートスキップもない。手動スキップには×ボタンの押しっぱなしが必要。
シミュレーションパート
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着せ替えがウリであるにも拘らず、対決モードではターンに縛られ自由に着替えが出来ない。
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初期衣装も変更できない。
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そのため、デフォルト服にいくつもスキルが付いている物語後半に仲間になるキャラが非常に使いやすい。
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それ以前に敵キャラの服を脱がして勝利しようが、リーダーをさっさと撃破して勝利しようが報酬が殆ど変わらないので、攻撃力の高いキャラ(ハイゼル・五月・ロザンナなど)を使った方が楽なのだが。
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ラスボスが女性キャラ(着物)なのに服を破れないじゃないかッ!
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使用することに意味のないドロップアイテム「使用済みソックス」を売ることで装備の資金を稼ぐのだが、その説明もなくアイテム説明欄には「高値で売れるかも?」といういい加減な解説しかない。
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戦闘全般の動きがもっさりしている。
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そのためリーダー撃破の方針のほうが戦闘に時間を取られにくくなりまだストレスを感じない。
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仲間になるキャラは敵対した時はある程度のレベルがあるのに、仲間になるとLV1になっている。
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敵とのレベル差があると経験値の獲得量が増える、という救済措置はあるのだが面倒。
総評
エイプリルフール企画が実現した記念すべき(?)ゲームではあるが、その当時の要素は微塵もなく、ゲームシステムも褒められたものではない。
唯一のとりえは服が破れて下着全開の部分だろうか。
追い討ちをかけるように、アイレムのゲーム事業縮小により本作が同社の実質的なオリジナル最終タイトルとなったが、有終の美を飾れたとは言い難い結果となった。
余談
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モブキャラ「清里由羽」の追加シナリオが配信される予定だったがお流れ状態。
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PSN個人情報流出事件の影響を受け、ダウンロード版の販売や、初回限定特典のダウンロードがPSNが復旧した7月6日まで先送りになった。
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その後、アイレムの事業転換もあってダウンロード版は同年12月20日に販売停止。通算で半年さえも販売されていなかったことになる。
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アイレムがまだゲーム開発をしていた頃、公式サイトで毎週更新していた『ふる里4コマ小唄』という4コマ漫画のコーナーがあり、『スペランカー先生』や『アイレムひみつ日記』などの4コマが入れ代わりで掲載されていた。
その中で『どきどきすいこでん』も不定期掲載されていた。色々なキャラの話が描かれたが、何かにつけては男の子を母星に連れて帰ろうとするハイゼル祐子の話が多かった。
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2009年に一部の4コマをまとめた書籍『スペランカー先生 -アイレム発 特撰ふる里4コマ小唄-』が発売されていて、少数だがどきどきすいこでんの4コマも収録されている。
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開発部が自由に展開していたサイトは、2011年のゲーム事業撤退の際に閉鎖されてしまい、4コマやエイプリルフールネタなどはある日突然見る事が出来なくなってしまった。