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キックライダー - (2011/12/27 (火) 06:09:36) の編集履歴(バックアップ)


キックライダー

【きっくらいだー】

ジャンル アクションレース
対応機種 アーケード
発売・開発元 ユニバーサル
稼働開始日 1984年
ポイント ユニバーサル版ジッピーレース
蹴りいれまくりな暴走レース

概要

  • 1984年にてユニバーサル*1からアーケードにてリリースされた縦2D視線メインのアクション要素の強いレースゲーム。
  • 主人公であるライダーを操作し、立ちはだかるバイクや車などを回避するなどしてゴールを目指すのが目的となる。
  • 一人~二人交互プレイ可能。全3ステージのループ制。

主なルール

  • 単調直入にいうと「ライダーを制限時間内にてゴールに到着させればステージクリア」という、レースゲームとしてはありがちなルールとなっている。
  • 各ステージには2Dと3Dの二者視線に分けられている。ステージ開始~後半は2D視線であり、ステージ終盤からは3D視線に移行してゴールを目指す事となる。
    2D視線と3D視線は内容に若干の差異があるので、以下個別に紹介する。なお、操作コントローラーはレバー + 1ボタン制である。
    • 「2D視線」はレバー左右にてライダーの左右移動、レバー前でアクセル、レバー後ろでブレーキ、ボタンとレバー左右の組み合わせで左右どちらかにキック攻撃ができる。
      • この視線では定期的に敵バイクやマウンテンバイクの敵がライダーに引っ付くような形で体当たりしてくる。キックにてそいつらを画面端に弾き、道の外に追いやって倒す事ができる。
        但し、キック自体は相手を弾くだけの効果であり、当てれば倒せる訳ではない。あくまでも倒すには道を踏み外させる必要がある。
        バイクなどは触れてもライダーに一切のダメージはないが、通行の邪魔をしてくる他、こいつらもライダー同様にキックを仕掛けライダーを道外で転倒(ミス)させてしまう危険性を伴う。
      • ライダーなど以外にも、爆弾を投げてくる車、ドラムカンを投げてくるトラックも出現する。こいつらには一切のキックは利かず、上手く交わして視界から消すしか回避方法はない。
        爆弾やドラムカン、及び車そのものに触れるとミスとなってしまう。
      • 敵車の妨害以外にもライダーが走行中の道を踏み外してしまうと、もちろんミスとなってしまう。道の形が変化する直前に画面上部にレーダー表示され、それを目安にすれば車道踏み外しミスを回避しやすくなる。
      • 画面右にゴールまでの道のりを示すゲージが常時表示され、これがゴール付近まで近づくと自動的に3D視線に移行する。
    • 「3D視線」はキック攻撃がない(ボタンを使用しない)事を除けば2Dと同じ操作系統となる。
      • この視線では敵車は一切存在せず、車道踏み外しの危険もなく、ライダーがミスする要因はない。その代わりに障害物が頻繁に出現し、それにぶつかるとペナルティとして減速してしまう。
      • この視線限定で仲間と思われしバイクが数字の書かれたプレートを掲げて併走している。プレートはライダーが走る度に数字が減少していき、これが「0」と表示されればゴール到着寸前である事を意味する。
  • 各ステージの制限時間は99秒からのスタートとなり、ステージクリアすると残った制限時間がスコアボーナスになる。次ステージでは99秒の状態からの再開となる。
    • 3ステージをクリアする毎に、今までに抜かしたバイクや車の数が特別スコアボーナスとして加算される。
  • 制限時間制で時間が尽きるとゲームオーバー。
    • 本作には残機数の概念はないが、ミスする度にスクロールが停止し、制限時間がロスするというペナルティはある。
      ミスする条件は以下の通り(3D視線ではミスはない)。
      • 2D視線にて、ライダーが「敵の車、トラック、爆弾、ドラムカン」のいずれかに接触する(敵バイクやマウンテンバイクに関しては触れるだけではミスにならず)。
      • 同じく2D視線にて、ライダーが車道を踏み外してしまう。もしくは敵バイクのキックで車道の外に追い込まれる。

特徴

敵車を避ける事がメインとなるゲーム性や、2D視線と3D視線を交互に繰り返すという展開、2D視線ではオフロードとオンロードが存在する点など、本作は前年にアイレムからリリースされた『ジッピーレース』と非常に似た内容である。
しかし、難易度的には本作の方が大幅に低い。というのも、ミス後のタイムロス(ジッピーでいうところの燃料)が少なく、結構な数のミスをしても割と余裕を持ってクリアできるのが大きい。それ故に初見でも結構なステージをクリアできてしまう易しめなバランスとなっている。
また、本作にはキック攻撃というジッピーにはない「敵を倒す手段」が搭載されており、これによって「痛快に走らせながらも敵どもを蹴散らす」という面白さが堪能できる。なんか、「どうみても殺意満々な蹴りで無数のバイクをクラッシュさせる様」が暴力的で怖いのだが、その辺は気にしちゃ駄目なのだろう、ゲームだし
制限時間はゆるめだが、ジッピー以上にスクロールが早い故に突発的な脱線事故に陥りやすかったり、頻繁に複数の敵バイクがかなり執拗にライダーに密着してきたりと、体感的な難易度はそこそこ高い模様。

「敵バイクやマウンテンバイクが何故にいちいちライダーに密着して妨害するのか」とか、「どうみてもただの車が爆弾とかを投下してくるのか」とか、「そもそもレースなのにキックの連続で殺るか殺られるかみたいなアクションに進展しているのか」といった突っ込みどころも多いが気にしてはいけないのだろう、ゲームだし
ちなみにステージ開始前はライダーを敵バイクが二列に並んでレース開始まで待機しているし、ライダーも敵バイクもちゃんとヘルメット着用で走行しているあたり、決して無法なレースバトルという訳ではないらしい。
時代的の関係上仕方がない面もあるが、楽曲は少なく、BGMもループが短くて単調である。しかし、言葉では表現するのは難しいが、「ズンズンズンズン♪」というメロディラインのステージBGMが洗脳的に耳にこびりついて素敵だ。

格別に出来がいい作品かといわれると疑問であり、時代を考慮してもボリューム的に物足りなさはあるが、易しめの難易度でまとわり付いてくる敵バイクどもをクラッシュさせつつもゴールを目指す様はなかなかに豪快ではないだろうか。
メーカーの事情もあるが、家庭用移殖はされておらず、当然ながら知名度は大分低い作品である。