【まりんぼーい】
ジャンル | アクション |
対応機種 | アーケード |
発売・開発元 | オルカ |
稼働開始日 | 1982年 |
ポイント |
人魚とキャッキャウフフする(?)潜水アクション ダイバーの動きのクセと敵のいやらしい動き |
「ダイバーが海底に潜水してマーメイドと接触する」という設定(と思われる)作品だが、海底で出会うマーメイドに関して色々と突っ込みたいところがある。
まず小人魚に関してだが、その動きが人魚というよりは海の妖精ことクリネオみたいな容姿であり、動きはなんかイカっぽくどことなく不気味である。見た目は女性だが異様に魚介類臭い外見なのがシュールというべきか。
次にゴール地点で待つマーメイドに関しては、容姿そのものは人魚らしくて美しくその辺の突っ込みは特にない。しかし、貝殻に触れるとダイバーがその中に閉じ込められ、貝殻の上にハートマークが浮かび上がるという演出が発生し、なんかどうみてもマーメイドをエサにした貝殻がダイバーを捕食しているようにしか見えず、軽くホラーである(貝殻に閉じ込められた後の描写はない)。
ちなみに次ステージでは何事もなくダイバーが普通に海底内に挑んでいるが、これはダイバーが前ステージから何とか生還を果たしたという事なのか、それともマーメイドに魅了に釣られた別のダイバーがエサに釣られたのかは不明である。もし後者ならば嫌すぎるが…。
ゲーム的には「単に下方向に進んでチェーンで敵を攻撃しつつも貝殻に触れればクリア」というわかりやすいルールであり難解さはほとんどない。
しかし、「ダイバーの動きにクセがあり、思い通りの操作がし辛い」のと、オルカ製のゲームに多い「敵の動きがトリッキーで機軸が読みにくい」件も相まって難易度は高く、慣れないうちは悪戦苦闘になりがちであえろう。
あまりにも急ぎ足で進むと敵の集団に囲まれてどうしようもなくなる状況に陥りやすく、かといってあまりにもマイペースで進むとOXYGEN消滅の危機に遭遇してしまい、「いかに動と静の行動のバランスを考えて行動するか」という戦略性を持っている。
「横視線で360度動き回れる行動範囲の広さ」や「すぐには止まれず方向転換がし辛いダイバーの動き」といった点からして、かの『ASTEROID?』の発展作とも取れるかもしれない。
グラフィック周りは可も不可もないレベルだが、海底らしさが上手く表現されている。ダイバーやマーメイド、敵である魚介類全般のデザインもそれっぽくていい感じである。
敵の一部にチェーンを当てると、体が白骨化して残骸と化し画面上に流されるというグロテスクな演出があり、人魚の件も相まってホラーな雰囲気を醸し出している。
BGMに関してはポップでノリのいい楽曲が各ステージに採用されている。でもあんまり海底の曲っぽく聞こえないあたりがこれまたシュールな気もする。
ちなみにスコアボーナスキャラであるイルカは、リリースメーカーのオルカが使用しているマスコットキャラ「ピンクのイルカ」がそのままゲーム内に起用されている。
家庭用移殖の類は全くされておらず、現状ではプレイする環境はほとんどないのが現状である。