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Dance Dance Revolution SuperNOVA - (2016/10/07 (金) 12:49:51) の編集履歴(バックアップ)


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Dance Dance Revolution SuperNOVA

【だんすだんすれぼりゅーしょん すーぱーのば】

ジャンル 音楽シミュレーション
対応機種 アーケード
販売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
稼動開始日 日本では2006年7月12日
判定 なし
ポイント DDRが3年半ぶりに登場!
版権曲の大量削除及び大量のBEMANI移植曲によるライトプレイヤー離れ
覚えゲーのワンモアエキストラステージ
隠し要素のあまりの少なさ
備考 プレイステーション2に移植。定価¥6,980(税抜)
Dance Dance Revolutionシリーズリンク

概要

  • 「足でプレイするゲーム」というユニークなスタイル、東芝EMI(現EMIミュージック・ジャパン)の「Dancemania」シリーズとのタイアップで実現したクオリティの高い楽曲が、ゲームファンのみならず一般層にも受け、1998~99年頃にブームとなった『Dance Dance Revolution』シリーズ。しかしそれ以降は沈静し、2002年の8作目『Dance Dance Revolution EXTREME』をもって一旦アーケード版の開発は休止された。
  • なお高いフィットネス効果からか、アメリカ・ヨーロッパで新たなブームを起こしたことと、国内ファンの根強い要望により、2006年に3年半ぶりの復活作となるこの『Dance Dance Revolution SuperNOVA』が稼動開始、ファンは狂喜した。

問題点

楽曲に関して

  • EXTREMEではかなりの楽曲を有していたが、今回は復活にあたり過去の版権曲はほぼ全曲削除。大人気だったbutterflyもIf you were hereなどもない。
  • 一方、コナミオリジナル曲はかなり生存。版権曲も『DDR』ではかなり重要な要素だったが、収録曲の大半がコナミオリジナル曲では…。
    • しかし、コナミオリジナル曲でも削除曲は存在する。dancemamia収録のBURNIN' THE FLOOR(MOMO MIX)はともかく、それ以外は特に事情もなさそうな曲である。*1
      • そして次回作のSN2では3rdのアレンジ移植やBLUB Versionの曲の一部が削除されることに…

INTERNET RANKINGの一部中止

  • DDRシリーズでは毎作INTERNET RANKING(以下IR)が開催されており、今作からはe-AMUSEMENT PASSを通じてオンラインで登録*2できるようになった。
  • 前作EXTREME同様、NONSTOPコースとCHALLENGEコース(前作名:鬼コース)で複数回に分けて開催された。
    • コースの曲目以外にもNONSTOPコースはゲージ制でプレイ前にオプション変更可。CHALLENGEコースはライフ制でオプション変更が一切不可という違いがある。
  • しかし、第1回IR開催時にNONSTOPコースを特定条件化*3でプレイするとスコアが理論値を超えるという前代未聞のバグが偶然発見されてしまう。
  • 日本の筐体はオンラインで接続されているため、アップデートによる修正が可能であった。しかし、海外の筐体はオンラインで接続されていないため修正ができなかった。そのため、第2回IRからはオプションの変更ができないCHALLENGEコースのみでの開催となった。

その他

リンク機能削除

  • EDIT自体は残っているものの、メモリーカードが使えなくなった事で、プレイステーション2のDDRシリーズとのリンク機能がなくなり、アーケード版でEDIT譜面が遊べなくなった。
    • このリンク機能はDDR Xまで長い間封印される事となった。

判定ズレ

  • 「Xepher」「RED ZONE」「CURUS」など、曲と矢印のタイミングが微妙に合っていない曲が幾つか存在していた。CS版及び次作以降で修正されている。

隠し要素

  • エキストラステージ専用である"Fascination MAXX"、"Healing-D-Vision"、"Fascination ~eternal love mix~" ワンモア専用の"CHAOS"は、条件や曲の難易度もさることながら専用ステージでのゲージ難易度があまりに容赦なかったのである。
  • これらをストレスなく楽しむには、やはり通常選曲での解禁を待つ必要があった。
  • 隠し要素の少なさで言えばDDR MAXよりは多いのだが、話題性としてはMAX300にも及ばなかったと言う面が強い

賛否両論点

"ボス曲"に関して

  • 今回も超高速テンポが売りのMAXシリーズを受け継いだ"Fascination MAXX"。最高BPM400という超高速曲であり、多くのDDRプレイヤーを苦しめた。
    • EASYモードやMEDIUMモードでは、代わりに"Healing-D-Vision"という曲が出現する。こちらもFascination MAXXほどではないが難易度は高い。
  • エキストラステージでこれらのボス曲をクリアすると、専用曲が遊べるワンモアエキストラステージが登場する。
  • このワンモアエキストラステージはGOOD以下の判定もしくはフリーズアローでNGを出した瞬間にGAME OVERとなるシステムだが、歴代のワンモア専用曲はおまけ曲・ファンサービスとしての意味合いが深く、難易度は上記ボス曲よりも低い傾向にあったが…。
    • しかしSuperNOVAのワンモア曲である"CHAOS"は「名は体を現す」の言葉通り、カオスであった。特徴としてはとにかく「演出で譜面のスクロールが一瞬止まる」が頻繁にある。しかも1ミスも許されないステージでしか遊べないため、「ワンモアを出す→止まる→ミスる→GAME OVER→再度ワンモアを出す→別の所でも止まる→ミスる…」と、ギミックを覚えなければプレイがままならず、ひたすらストレスが溜まる曲となった。
    • ただし今回に関しては先行稼動でプレーしていた海外勢が攻略し尽し動画もアップされていたので、情報を集めればそう難しい物でも無かった。次回作ではさらに速度変更も加わってややこしくなった"pluto"は、海外ロケテストでも完走者が出なかったため国内でも攻略までかなりの時間を要した。

大量の移植曲

  • 上記の通り版権曲が大量削除されてしまった。ではどうやってプレイヤーを増やそうとしたかというと、前作に続く豊富なBEMANIシリーズからの移植曲であり、他のBEMANIシリーズをプレーしている人をDDRに引き込もうという作戦だと思われる。PS2に移行してからのCS版のみに収録されていた曲を大量動員したため、今作の収録曲のゆうに半数以上はAC初登場である。
  • しかし前作は人気曲投票などで選ばれた「ダンス向け」な曲が大半であったが、今回はその大半が「ただ人気がある曲」を選曲し、ダンス向けかどうかはほとんど考慮されていないようである。
    • そして問題になったのがDDR向けに楽曲を短くする*4「カット」であり、そのカットの仕方に問題がある移植曲が幾つか存在した。*5
      • カットがされていないCS版の新曲の一部は「Doll」といった、特別扱いされるごく一部の曲を除きACでは未登場に。

その他

BATTLEモードの追加

  • 2人プレー専用で、コンボを繋ぐ事で相手プレイヤーに対し不利になるオプションを一定時間掛ける事が可能。
  • その代わり、途中でGAME OVERにならず、必ず設定された曲数分プレーができる。
    • 残念ながらDDR X2以降では廃止されてしまった。

評価点

アーケード版『Dance Dance Revolution』を復活させたこと

  • 本作での復活がなければ各ゲーセンからDDRの筐体が撤去され、そのゲーム性から筐体の消耗も激しいため一部のレトロゲーセン以外で置かれる事はないという完全に過去の遺物になっていたかもしれない。
  • 2016年10月現在でもDDRシリーズは賛否両論を重ねながらもアップデートを続け、筐体が巨大かつ高価なため、pop'n music等の他の音ゲーと比べると設置店舗は少ないものの現行ゲーセンでDDR筐体を見る機会は残っている。
    • 後のシリーズでは新筐体も販売される事となった。

新システム

  • システム基板変更で音質・画質共にパワーアップ。迫力のある音質と美麗の画質でプレーが可能。
  • シリーズ初のe-AMUSEMENT PASS対応によりスコアの記録やオプションの保存が可能。
    • 旧筐体でもe-AMUSEMENT PASSが読み込めるようになるカードリーダーは同梱であった。このためどの店でもe-AMUSEMENT PASSを使用することが出来た。
  • ALL MUSICモード以外では選曲できる曲が限られている。特にEASYでは初心者が難しい曲を選ばないよう、高難易度の曲は収録されていない。
  • 本作のコンバージョンキットには交換用の「矢印パネル」と「バーに巻きつけるグリップ」がついており、長年の稼働による消耗を意識していた模様。

PS2版について

  • 収録曲数は84曲。
    • その内アニメ「スカイガールズ」のOP曲「Baby's Tears」を初めとして合計8曲の家庭用オリジナル曲も収録されている。
    • また、一部の曲の判定ズレが修正されており、上記の通りEDITモードも引き続き存在する。

総評

旧シリーズ最後であったEXTREMEから幾年、それに比例した期待の大きさが裏目に出た作品である。
版権曲のラインナップは消えていった曲目ほどのインパクトがなく、代わりとなる多数の移植曲も、新しいプレイヤーの興味を惹くには至らなかった。

DDRシリーズの再スタートとしては残念な部分もあるが、e-AMUSEMENT PASSへの対応やシステム基盤の変更による音質・画質のパワーアップなど時代に合わせた進化も見受けられる。
本作以後、DDRシリーズは全般的な見直しを行う事となり10年以上もの間、賛否両論ながら独自の進化を模索し続ける事となる。