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Dance Dance Revolution SuperNOVA
【だんすだんすれぼりゅーしょん すーぱーのば】
ジャンル
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音楽シミュレーション
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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コナミデジタルエンタテインメント
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稼動開始日
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日本では2006年7月12日
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判定
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なし
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ポイント
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DDRが3年半ぶりに登場! Dancemania曲の総入れ替え 覚えゲーのワンモアエキストラステージ 隠し要素のあまりの少なさ
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備考
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プレイステーション2に移植。定価¥6,980(税抜)
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Dance Dance Revolutionシリーズリンク
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概要
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「足でプレーするゲーム」というユニークなスタイル、東芝EMI(現EMIミュージック・ジャパン)の「Dancemania」シリーズとのタイアップで実現したクオリティの高い楽曲が、ゲームファンのみならず一般層にも受け、1998~99年頃にブームとなった『Dance Dance Revolution』シリーズ。しかしそれ以降は沈静し、2002年の8作目『Dance Dance Revolution EXTREME』をもって一旦アーケード版の開発は休止された。
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なお高いフィットネス効果からか、アメリカ・ヨーロッパで新たなブームを起こしたことと、国内ファンの根強い要望により、2006年に3年半ぶりの復活作となるこの『Dance Dance Revolution SuperNOVA』が稼動開始、ファンは狂喜した。
問題点
楽曲面
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EXTREMEではかなりの楽曲を有していたが、版権の関係もあってか、今回は過去のDancemania曲は全曲削除。大人気だったbutterflyもIf you were hereなども削除されている。
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一方、コナミオリジナル曲はかなり生存。しかし、僅かながら削除曲が存在する。
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次回作のSN2では3rdのアレンジ移植やCLUB Versionの曲の一部が削除されてしまった。
INTERNET RANKINGの一部中止
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DDRシリーズでは毎作INTERNET RANKING(以下IR)が開催されており、今作からはe-AMUSEMENT PASSを通じてオンラインで登録できるようになった。
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前作EXTREME同様、NONSTOPコースとCHALLENGEコース(前作名:鬼コース)で複数回に分けて開催された。
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コースの曲目以外にもNONSTOPコースはゲージ制でプレー前にオプション変更可。CHALLENGEコースはライフ制でオプション変更が一切不可という違いがある。
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しかし、第1回IR開催時にNONSTOPコースを特定条件化でプレーするとスコアが理論値を超えるという前代未聞のバグが偶然発見されてしまう。
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日本の筐体はオンラインで接続されているため、アップデートによる修正が可能であった。しかし、海外の筐体はオンラインで接続されていないため修正ができなかった。そのため、第2回IRからはオプションの変更ができないCHALLENGEコースのみでの開催となった。
その他
リンク機能削除によりEDIT譜面をAC版で遊べなくなった
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EXTREMEまでのアーケード版ではプレイステーション1のメモリーカードを使うことが可能で、それによりスコアの保存、家庭用のEDITで作成したEDIT譜面をアーケード版で遊ぶ、といった使い方が可能だった。
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しかし、本作以降ではプレイステーション1のメモリーカードが使用できなくなった。そのため、プレイステーション2のDDRシリーズとのリンク機能がなくなり、アーケード版でEDIT譜面が遊べなくなった。
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日本版に限り、プレーデータの保存はe-AMUSEMENT PASSを使えば可能であったため、問題視はされなかった。2021-07-18現在はe-AMUSEMENTのサービスが終了しているため保存不可能。
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EDIT譜面をプレーする目的でのリンク機能はDDR Xまで使用することが出来なかった。
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CS版でのEDITモードは残っており、ゲームモードでEDIT譜面を遊ぶことが出来る。
判定ズレ
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「Xepher」「RED ZONE」「CURUS」など、曲と矢印のタイミングが微妙に合っていない曲が幾つか存在していた。CS版及び次作以降で修正されている。
隠し要素
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エキストラステージ専用である"Fascination MAXX"、"Healing-D-Vision"、"Fascination ~eternal love mix~" ワンモア専用の"CHAOS"は、条件や曲の難易度もさることながら専用ステージでのゲージ難易度があまりに容赦なかったのである。
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これらをストレスなく楽しむには、やはり通常選曲での解禁を待つ必要があった。
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隠し要素の少なさで言えばDDR MAXよりは多いのだが、話題性としてはMAX300にも及ばなかったと言う面が強い
賛否両論点
"ボス曲"に関して
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今回も超高速テンポが売りのMAXシリーズを受け継いだ"Fascination MAXX"。最高BPM400という超高速曲であり、多くのDDRプレーヤーを苦しめた。
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EASYモードやMEDIUMモードでは、代わりに"Healing-D-Vision"という曲が出現する。こちらもFascination MAXXほどではないが難易度は高い。
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エキストラステージでこれらのボス曲をクリアすると、専用曲が遊べるワンモアエキストラステージが登場する。
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このワンモアエキストラステージはGOOD以下の判定もしくはフリーズアローでNGを出した瞬間にGAME OVERとなるシステムだが、歴代のワンモア専用曲はおまけ曲・ファンサービスとしての意味合いが深く、難易度は上記ボス曲よりも低い傾向にあったが…。
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しかしSuperNOVAのワンモア曲である"CHAOS"は「名は体を現す」の言葉通り、カオスであった。特徴としてはとにかく「演出で譜面のスクロールが一瞬止まる」が頻繁にある。しかも1ミスも許されないステージでしか遊べないため、「ワンモアを出す→止まる→ミス→GAME OVER→再度ワンモアを出す→別の所でも止まる→ミス…」と、ギミックを覚えなければプレーがままならず、ひたすらストレスが溜まるステージとなった。
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ただし今回に関しては先行稼動でプレーしていた海外勢が攻略し尽し動画もアップされていたので、情報を集めればそう難しい物でも無かった。次回作ではさらに速度変更も加わってややこしくなった"pluto"は、海外ロケテストでも完走者が出なかったため国内でも攻略までかなりの時間を要した。
大量の移植曲
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前作から引き続き豊富なBEMANIシリーズからの移植曲が収録された。PS2に移行してからのCS版のみに収録されていた曲を大量動員したため、今作の収録曲のゆうに半数以上はAC初登場である。
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そして問題になったのがDDR向けに楽曲を短くする「カット」であり、そのカットの仕方に問題がある移植曲が幾つか存在した。
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特にその象徴として挙げられやすい「Dragon Blade」は曲の最後が丸々カットされており、終わり方が完全に別物になっている。
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これに伴い、カットがされていないCS版の新曲の一部は「DoLL」などごく一部の曲を除きACでは未登場に。
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移植曲の短縮自体は過去作でもよくあったのだが、例えば『EXTREME』では曲の展開に違和感を感じせないようなカットが行われ、場合によってはDDR独自のアレンジにしているものもあった。
それに対し、本作は単純に楽曲の前後だけを切り取ったような不自然なカットが目立つものとなってしまっている。
評価点
『Dance Dance Revolution』シリーズの復活
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そのゲーム性から筐体の消耗も激しいため、本作の復活によって撤去により遊べなくなるという事態を回避しシリーズの存続の道筋を作ったことは大きい。
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2021年7月現在でもDDRシリーズは賛否両論を重ねながらもアップデートを続け、筐体が巨大かつ高価なため、pop'n music等の他の音ゲーと比べると設置店舗は少ないものの現行ゲーセンでDDR筐体を見る機会は残っている。
新システム
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システム基板変更で音質・画質共にパワーアップ。迫力のある音質と美麗の画質でプレーが可能。
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シリーズ初のe-AMUSEMENT PASS対応によりスコアの記録やオプションの保存が可能。
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旧筐体でもe-AMUSEMENT PASSが読み込めるようになるカードリーダーは同梱であった。このためどの店でもe-AMUSEMENT PASSを使用することが出来た。
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ALL MUSICモード以外では選曲できる曲が限られている。特にEASYでは初心者が難しい曲を選ばないよう、高難易度の曲は収録されていない。
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プレーオプションが追加、および改善された。
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CSオリジナル作品のSTRIKEにおけるオプションを拡張したような内容になっており、本作以降でもスタンダードになっている。
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EXTREMEでは同時に設定することが出来なかったLITTLE、DARKが別々のオプションとして分離され、同時に設定することが可能になった。
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4分以外の矢印を譜面からカットするLITTLEがCUTに改称。後の作品では8分の矢印も含められるようになった。
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今作から新たにARROWオプションが登場。長らくCS版限定であった色分けがNOTEとしてAC版に登場し、CS版ではリストラされていたSOLOもRAINBOWに改称して復活した。
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本作のコンバージョンキットには交換用の「矢印パネル」と「バーに巻きつけるグリップ」がついており、長年の稼働による消耗を意識していた模様。
BATTLEモードの追加
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2人プレー専用で、コンボを繋ぐ事で相手プレーヤーに対し不利になるオプションを一定時間掛ける事が可能。
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その代わり、途中でGAME OVERにならず、必ず設定された曲数分プレーができる。
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残念ながらDDR X2以降では廃止されてしまった。
PS2版について
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収録曲数は84曲。
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その内アニメ「スカイガールズ」のOP曲「Baby's Tears」を初めとして合計8曲の家庭用オリジナル曲も収録されている。
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また、一部の曲の判定ズレが修正されており、上記の通りEDITモードも引き続き存在する。
Steller Master Mode
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PS2版の新要素であり、『ある特定の条件下で楽曲をクリアーする』というもの。条件としては『フルコンボを取る』、『特定以上のスコアを取る』など。
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ステラジョイントというステージ制を採用しており、各ステージごとに定められた課題曲をクリアーしていくと「チャレンジ」という新たな課題曲を提示される。クリアすると「VIPカード」というものがもらえ、ある程度VIPカードを集めると新たなステージが解禁される、というもの。
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最終ステージの「PIZZA BOX」のチャレンジはクリア後に解禁されるというおまけ的なことからか、不可能としか思えないような条件が多い。例えばこちら。公式が病気。
総評
人気のあったDancemania曲の総入れ替え、数が少なく敷居の高かった隠し要素、前作と比べて廃止された要素など、DDRシリーズの再スタートとしては残念な部分もあるが、e-AMUSEMENT PASSへの対応やシステム基板の変更による音質・画質のパワーアップなど時代に合わせた進化も見受けられる。
本作以後、DDRシリーズは全般的な見直しを行う事となり10年以上もの間、賛否両論ながら独自の進化を模索し続ける事となる。
余談