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チョロQ2 - (2016/05/31 (火) 10:36:37) の編集履歴(バックアップ)


チョロQ2

【ちょろきゅーつー】

ジャンル レースゲーム
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM
発売元 タカラ
開発元 タムソフト
発売日 1997年2月11日
定価 5,800円(税別)
プレイ人数 1~2人
判定 良作
チョロQゲームリンク

概要

  • ぜんまい式ミニカー「チョロQ」を題材にしたレースゲーム第2弾。
  • 前作のレース以外やることが無い欠点をチョロQタウンの導入で解消しつつ、コース数やボディ数などのボリュームアップを図った、正当進化といえる続編。
  • レース以外に街を走れるシステムが好評だったため、続編のチョロQ3を始め以降の作品でも様々な形で継承され、制作会社が代わっても残り続けることになる。

前作からの変更点、追加要素

  • チョロQタウン
    • 様々な建物が立ち並ぶ街。チョロQを動かして探索する事で新たな要素が解禁されていく。
    • パーツショップやペイントショップ、ボディショップ等の店やジムカーナやゼロヨン等のミニゲーム施設等がある。
    • ガレージがスタート地点だがある事をするとお城をガレージにする事が可能。
  • ジムカーナ
    • 指定されたコースをどれだけ速く走れるかを競う施設。
    • コースから外れた所を走るとコースアウトとなりやり直しになる。
    • コース内に設置されているパイロンに触れるとタイムが加算されるため触れないように走る必要がある。
  • ゼロヨン
    • 前作ではフリーランの項目を探さないと行けなかったが、今回は一つの施設として独立した。
    • 直線のコースを走りタイムを計測できる。マシン性能をチェックするのに便利。
  • ボディは80種以上に大幅増加。一気に3倍近いバリエーションに。車種もスポーツカーやRV車、海外の車、消防車やパトカーといった特殊な車両も揃っている。
    • ちなみに当時のゲーム雑誌とのコラボ企画で、ゲーム中でコマンドを入力すると隠しボディが出る要素があった。コマンドを知っていれば現在でもできる。これらのボディはチョロQ3にゲーム雑誌のロゴをあしらったペイントパターンを削除したうえで再収録されている。
  • カジノ
    • スロットマシーンのゲームができる。絵柄を揃えると賞金が貰える。
  • 新たなパーツ
    • ブレーキはチョロQの停止に使われるパーツ*1。強化するとすぐに止まれるようになるが、ハードなブレーキに低グリップなタイヤを組み合わせるとタイヤロックが起こってしまう。ロックの起こらないABSもある。
    • ビッグタイヤは多少の段差なら乗り越える事ができる大きなタイヤ。コースによってはショートカットする事も可能。グリップ性能はオフロード+2と同等。
  • レース以外の2P対戦モードの追加
    • チキンレースは波止場の淵までの距離を競うゲーム。海に落ちるとアウト。
    • バトルクラッシュは制限時間以内により多くのコインを集めたほうが勝利するゲーム。
  • 引き継ぎ要素
    • メモリーカードに前作のセーブデータがあると引き継ぎが行える。
      • 内容は所持マシンから6台、そして所持金が最大1000G*2。序盤は資金繰りが厳しいこともあり、かなり楽に進められる。

コース

+ 新コース一覧
  • ショートサーキット
    • 最初からある簡単なオンロードコース。開始直後のコーナーはやや急だが、特に難所のない簡単なコース。
    • 今作のサーキットコースは現実のサーキットと同じように一つのコースを分割してショートコース・ミドルコース・ロングコースと分かれている。
  • 春の山
    • 前作の高原・冬山のような季節変化コースは四季に合わせた4コースにスケールアップ。春の山は最初に出てくる四季コース第一弾。
    • 最初から出現しているオフロードコースで、走るには路面に合わせたタイヤがほしい。全体的にコーナーは多く、終盤にはヘアピンが待ち構える。
    • 海辺を走るオフロードコース。一部水中を走る部分もあるユニークなレイアウト。
    • 水中部分はグリップが低くなる上、水中から陸地に出てくる部分は強烈なギャップと90°コーナーの複合となっており、海コース随一の難所。
  • ミドルサーキット
    • 上記3コースで入賞を果たすと解禁されるサーキットコース。ショートサーキットのすぐ隣に設置されたコース。
    • ストレートは多いが二連シケインなどテクニカルなコーナーも多く、特に最終セクションには120°近い鋭いコーナーがあるなど、高低速のはっきりしたサーキットらしいレイアウト。
  • フリーウェイ
    • 街中を駆け抜ける市街地コース。解禁条件はミドルサーキットと同様。
    • ヘアピンやシケインなどはあるもののコーナー数は少なく、ストレートも多い高速コースなのだが、各所に水たまりが発生しており、コーナー中に足を取られたりすると一気にスピンしてしまう危険な一面も持つコース。
  • スタジアム
    • 上記5コースで入賞すると解禁される。前作のビッグドームのコンセプトを受け継いだアトラクション的なコース。
    • 曲がりくねったいやらしいレイアウトにアップダウンの多さやそれに伴う視界の悪さも敵になる高難度コース。今作から追加されたビッグタイヤを使うと走れる部分もある。
  • クネクネ峠
    • スタジアムと同じ条件で解禁される峠コース。市街地コースでもあり、ゲームの説明書にはモナコを意識したコースであることが書かれている。
    • 前作アップダウン峠ほど難しくはないが、それでも進入ラインのシビアな階段部分や半径が途中で変化するコーナーなど難所の多い高難度なコース。目玉は終盤のダウンヒルつづら折り3連ヘアピン。ブレーキタイミングが命。
  • 地下鉄
    • チョロQタウンの地下鉄駅入り口に入ることで解禁されるコース。序盤から解禁可能だが敵車は速いため実質終盤用のコースとなっている。
    • 地下鉄駅のホームから降りて線路の上を走るというものすごいレイアウト。ストレートは多めだがホームに乗り上げる部分は進入が難しい。一応隠しショートカットがあるが成功させる難易度が高く実戦的ではない。
  • 夏の山
    • グランプリ2戦目・3戦目は季節が夏であり、春の山コースがこのコースに変化する。季節変化については後述。
    • コーナーはそれほど厳しくないが、ジャンプによってコースが8の字に交差する滝つぼ地帯を始めアップダウンは多め。
  • 秋の山
    • グランプリ4戦目・5戦目は秋。やはり春の山コースが変化する。
    • 春の山コースが逆走になっただけであり、春の山と同じくヘアピンが難所となっているが、全体的には難しくはない。
  • 冬の山
    • グランプリ6戦目・7戦目が冬。例によって春の山コースが変化する。
    • 雪が積もったことによってグリップが低下している他、春の山コースに比べると湖が凍結した部分へと分岐していくのがレイアウト上の違い。コース自体の難易度は高くないが、雪路面に合わせたタイヤが必要になる。
  • 夜の海
    • スプリントレースでは走れないグランプリ用コース。その名の通り海コースの夜版。この夜という要素はチョロQ3で発展した形で受け継がれた。
    • 中盤で通常の海コースから分岐しており、全長は短くなるが、分岐後のトンネルは曲がりくねっており、さらに分岐・合流地点は両方とも直角コーナーとなっているなど、難易度は大幅に上がっている。
  • ロングサーキット
    • 夜の海と同じくグランプリ用のコース。ショート・ミドルサーキットと同じ場所で、フル構成となっている。
    • グランプリ最終戦で走る長距離サーキット。前半はショートサーキット、中盤以降はミドルサーキットの一部を走ってゆく。コースの一部は橋になっているなど、ダイナミックなロケーションも見どころ。
  • サイバー
    • 四季のコースを全て入賞したうえでグランプリで優勝すると出現するコース。機械的で異次元のようにも見える不思議なロケーションが特徴。
    • 全体的には高速コースだが180°ヘアピンなどゲーム中でも屈指の難コーナーも備える高難度コース。このコースのみタイヤスモークがスパークのようなエフェクトに変わる。ジャンプポイントで右側のドアに突っ込むと非常に効果的なショートカットが使える。

評価点

  • チョロQタウンは様々な場所を探索する事ができてイベントも豊富。気分転換にも向いている。
  • コース関連
    • コースは幅が広くなり走りやすくなったため、初心者でも楽しめるようになった。
    • 海の中や地下鉄の線路上等、普通は走らない所を走るようなトンデモコースも登場しており、前作よりもコースのバリエーションが豊かになった。
    • 条件を満たす事により旧コース(前作「チョロQ」のコース)のほとんどを走ることができる。
      • ビッグドームは処理落ちが無くなりまともなレースができるように改善される等、細かい調整がなされている。
      • ただし、ライバルカーが極めて速く、スーパーグランプリで戦えるくらいのスペックがないと太刀打ち出来ない。
  • レースにより賞金が増えた為、前作ほどお金稼ぎをする必要は無くなった。
  • パーツもメーターやクラクションも増加、クラクションは「チャルメラ」や「バスホーン」など種類は倍増。中でも「エリーゼのために」はせいそうしゃの装備となっているためインパクトは大きい。
    • メーターも見やすい物やデザインに凝ったものなど自分の好みで選べる。
  • ボディが80種以上と増量しただけでなくペイントもRGB値による変更が可能となり色の幅が大きくなった。
    • ツートンカラーも4種類に増加した。4種類目は派手なツートンにゼッケンや広告を張り付けたレーシングカー風のものが殆どで、レース気分を盛り上げるのに一役買ってくれる。
  • 前作であった、コーナーでしばしばミスをするような敵AIはかなり改善された。
    • 無茶なハンドリングをしなくなったために、接戦時の駆け引きはより熱くなった。
  • レース後にリプレイが再生されるようになった。デフォルメされたチョロQ達のバトルを外から観戦できる。きれいな走りをする動機付けにもなっている。

問題点

  • スーパーグランプリ登場の条件が若干分かり難い。
    • ワールドグランプリ開催中に季節が変化しており、(第1戦は春、第2,3戦は夏、第4,5戦は秋、第6,7戦は冬)それぞれの季節に対応した「○の山」(○は各季節が入る)にすべて入賞しないと、スーパーグランプリが開催されないが、ワールドグランプリに集中していると各季節のコースの存在に気付き難い。(特にワールドグランプリでは走ることのない秋の山、冬の山)
      • 一度機会を逃してしまうともう一度そのコースに対応したグランプリまで進めなければならない。
  • 可変フレームレートなため、動きがヌルヌルしてなめらかなコースもあれば、ガタガタで走りにくいコースがある。
    • 前作同様に同一コース内でも動きがヌルヌル⇔ガクガクといきなり変化するため、初めてコースを走行した際に混乱してしまうことも。
  • 全てのエンジンの音が共通になったり、タイヤスモークは常に両輪から同じ路面のものが出るようになったなど、細かい演出面の退化がみられる。
    • とはいえ、恐らくは容量や処理速度の問題からの退化であり、大増量したボリュームや前作に比べ軽減された処理落ちなどの成果を考えると一概に否定はできない面はある。
  • 相変わらずボディが6つしか持てない。ボディの数が増えたのにコレクション出来ないのは痛い。

総評

今作は20万本を売り上げ、タムソフトの評価を上げたといってもいい名作である。
内容は前作からの正当進化であり、チョロQ3へと続くチョロQゲームというブランドを確立した作品といえる。
今でも、「好きなチョロQシリーズは?」という質問において、今作や次作の『チョロQ3』を挙げる人も多い。


余談

チョロQ無印~3まで通してサーキットなどに広告看板を出している謎の店「肉のいちの」だが、今作でもサーキットコースに広告を出している。
しかし、今作ではそれにとどまらず、 なんとチョロQタウンに店舗を出店している。
「肉のいちの」は静岡にある肉料理中心の販売店であるが、実際の店舗そのままの外観でチョロQタウンに出店しており、芸が細かい。
残念ながら(?)ゲーム内で利用することはできない。