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ファントムブレイカー - (2019/03/12 (火) 03:16:04) の編集履歴(バックアップ)


ファントムブレイカー

【ふぁんとむぶれいかー】

ジャンル 美少女対戦格闘アクション

対応機種 Xbox360
発売元 5pb.
開発元 RUN
発売日 2011年6月2日
定価 通常版:7,800円(税別) 、限定版:9,500円(税別)
備考 初回限定版にはサウンドトラックと書き下ろしジャケットが同梱
公式サイト
判定 なし
ファントムブレイカーシリーズ
ファントムブレイカー (アナザーコード) / バトルグラウンド / エクストラ

概要

  • 5pb.(MAGES.)が送り出したXbox360の完全オリジナルの対戦格闘ゲーム。
  • 当初は4月に発売予定だったのだが、東日本大震災の影響で6月に延期になっている。
  • 元々アーケード版として出す予定だったらしいのだが、ここ最近の市場の厳しさを理由に、急遽Xbox360版に変更になったらしい。
  • プログラムは『あすか120%』シリーズを手がけたRUNが、キャラクターデザインは鈴平ひろが担当している。
    • それ故なのかシステムが酷似しており、「あすかゲー」などと呼ばれる事も。
  • 使用するボタンは弱攻撃(L)、中攻撃(M)、強攻撃(H)、必殺技(SP)の4つのみ。大量のボタンを使用する格闘ゲームが多い中で、かなり少ない方だと言える。
  • ゲストキャラクターとして、『CHAOS;HEAD』と『STEINS;GATE』のメインヒロインである「咲畑梨深」と「牧瀬紅莉栖」が登場する。これ目当てで購入したという人も多い。
  • キャラを選択後に、スピード特化の「クイック」とパワー特化の「ハード」の2種類のスタイルから選ぶことができ、使えるシステムが全く異なる。
    • 本作独自のシステムの詳細は、ここで詳しく書くと相当長くなってしまうので割愛させて頂く。ウィキペディアの記事にやたらと詳しく書かれているので、そちらを参照して頂きたい。

評価点

  • 声優陣がやたらと豪華
    • 水樹奈々、田村ゆかり、松来未祐、鈴村健一、豊崎愛生、長谷川明子、今井麻美、喜多村英梨など一線級の声優たちが勢揃いである。これだけでも相当予算を使っているのではないだろうか。
  • 一応フルボイスである
    • ストーリーモードのAVGパートは勿論、インフィニティ以外は対戦相手ごとに試合後の勝利メッセージが全て異なるのだが、それさえも全てフルボイスというこだわりっぷりである。
  • とにかく本当にボタン一発で必殺技が出せる。
    • 通常、格闘ゲームの必殺技は、例えは飛び道具なら236+攻撃、対空技なら623+攻撃、突進技なら214+攻撃、超必殺技ならさらに236236+攻撃や2363214+攻撃など、出すためには複雑なコマンドが要求されるケースがほとんど。ところがこのゲームでは格闘ゲーム初心者に配慮し、コマンドが極めて簡略化されている。
    • 何とコマンドは全キャラ共通で「6+SP」「2+SP」「4+SP」のみ…たったこれだけである。
      • さらに弱版の必殺技は「6+L+SP」「2+L+SP」「4+L+SP」。ゲージを半分消費する「強化必殺技」も「6+H+SP」「2+H+SP」「4+H+SP」。ゲージを全て消費する切り札の「超必殺技」も「H+SP」のみ。
    • コンフィグで同時押しボタンの設定もすれば、複雑なコマンドを一切入力する事無く、本当の意味でボタン1発で必殺技や超必殺技が出せるのである。
    • 上記の仕様から、ボタンを連打するだけで『ある程度は』お手軽にコンボを繋げるようになっており、初心者でも『ある程度は』連続技を華麗に決める事が出来るようになっている。
      • これこそが本作最大の特徴であり、5pb.社長の志倉千代丸氏もファミ通Xbox360のインタビュー記事で「格闘ゲーム初心者にも遊んで貰えるよう配慮した」と語っている。
  • 操作の簡略化と、歯ごたえのある対戦面の充実したシステムを両立
    • 前述のように初心者にも楽しめるように極めて簡単な操作でプレイが出来る本作だが、だからと言って上級者には歯ごたえが無い……と言いたくなるような単純なゲームシステムになっているわけではない。
    • エマージェンシー、カウンターバーストキャンセルからの連携や連続技、クロックアップ、ソリッドアーマー、スリップシフト、プロテクション、リフレクションなど、初心者向けのゲームでありながら覚えるべきシステムは意外と多く、しかも『無駄』な物が何一つない。数多く存在するシステムの全てが、真剣に『勝つ』為には必要不可欠な代物であり、それゆえに上級者にとってもやり応えのある作品になっているのである。
      • 刻一刻と変わる状況の最中で、何にゲージを使うのか……その駆け引きが本当に熱い。
  • エリアは結界みたいなもので囲われているらしく、格ゲーによくある「どうしてぶっ飛ばされ中のキャラが何も無い所(画面端など)ではじかれるのか?」と言ったおかしな点を(取り敢えず)解決している。
  • BGM
    • あまり話題にされていないが、本作のBGMは中々の出来である。少なくとも「聴くに堪えない」曲は存在しない。
    • また相殺が発生した際の「カキーン」という派手な効果音も中々爽快感がある。

賛否両論点

  • キャラに関して。
    • 隠しキャラ4人を入れても使用可能キャラは14人しかおらず、やや少なめである。
      • あくまで同ジャンルで比べたらの話であり「14人も居れば十分!」「多ければいい訳じゃ無い!」と言う声も。
    • 隠しキャラの1人であるフィンは9歳の幼女だが、おっぱいが若干膨らんでいる*1などあまり9歳には見えない
      • 実際鈴平もそう思っている様で、「「ロリでつるぺた」と指定され12歳の小学生をイメージして描いたが設定で9歳になっていた(要約)」とも語っている。・・これって鈴平のミスでは?
    • 美少女対戦格闘アクションなのに男キャラが3人も居る
      • これに関して「幅広いプレイヤー層に遊んで貰いたいという理由から、敢えて意図的に入れた」と開発スタッフは語っている。
  • あまりにも『守り』が弱過ぎるゲームシステム
    • 本作にも他の格闘ゲームで言う所の、ガードを続けてばかりだと強制的に無防備状態にされる「ガードブレイク」が存在するのだが、かなりピーキーな仕様となっている。大袈裟ではなく、本当にあっという間にガードブレイクしてしまうのだ。
    • 「攻め重視のゲームにしたかったので」という意図からこうされたらしいのだが、「初心者泣かせ」「やり過ぎだ」という声も多い。
      • 逆に色んな格闘ゲームで問題視されている、いわゆる露骨な『待ち』が実質不可能なシステムになっているので、歓迎する声もあるのだが…。賛否両論あれど、もう少しガードを固めがちになってしまう初心者にも配慮して貰いたかったものである。
  • 必殺技の数が全キャラ3つしか無い
    • 上記のコマンド入力簡素化の影響で、キャラ全員が必殺技を3つしか所有していない。これは最近の格闘ゲームと比較するととても少ない。
      • 基本システムが多岐に渡る上に複雑で、客観的に見ても初心者向けではない。ユーザー層のレベルを考えると「操作の簡略化など必要ない、もっとキャラクターの出来る事を増やして欲しい」という意見は多い。
      • とはいえ全ての技を簡単なコマンドで出せるので、初心者が適当にガチャプレイをする分には充分に楽しめる代物になっている。

問題点

  • バランスの練り込み不足
    • 志倉氏は先述のインタビュー記事で「アップデートが一切不要なゲームバランスを目指した」などと豪語していたのだが……しかし実際には発売直後からバランスの悪さが指摘される始末だった。
+ 現在はアップデートで改善されたが、当事は猛威を振るっていた2人
  • 発売直後のVer1.00とVer1.01では、美琴と柚葉の2強と呼ばれていた。
    • 美琴は強攻撃の攻撃範囲や判定がとにかく強く、適当に強攻撃を振り回すだけでも戦え、しかも飛び道具の「シュナイデント」が出が速い、技後の硬直も無い、弾速も速い、発生保障付き*2というあまりにも恵まれすぎた技。対空技の「ゲシュリッフェン」もこのゲーム唯一と言える完全無敵対空技*3で、おまけに弱版ならヒット後にゲージを一切使わずに空中コンボに持っていける。正直、これらの技を組み合わせるだけでも立ち回りはかなり強力。
    • それだけではなくクイックスタイル選択時、クロックアップから「ゲシュリッフェン」を連打する戦法…いわゆる「ゲシュゲシュ」が凶悪極まりない。クロックアップ発動→レバーを下に入れながらSPを連打するというお手軽すぎる操作でコンボが成立する上、威力は体力を5~7割減らせる
    • とどめに超必殺技の「シャウリッヒ」は出が早い、技後の硬直も皆無、攻撃範囲広過ぎ、空中ガード不能、暗転を見てからではガードが間に合わない、ガードクラッシュ値が高過ぎて『事実上のガード不能技』(ガードしても確実にガードクラッシュさせられる)という超性能。様々な状況から確定する上に、通常技キャンセルから出されるだけでも、はっきり言ってほぼ回避不可能。
    • 上記の理不尽さを理由に、「このゲームは互いにクイック美琴を使用し、どちらが多くゲージを溜めるかを競うゲーム」とまで皮肉られる事態になってしまった。ガチ対戦だと案外間違っていなかったあたりが余計悲しい。
    • 柚葉はこれまたジャンプSPがあまりにも凶悪。攻撃範囲、判定、技後の硬直と全てにおいて優秀すぎ、ヒットすれば空中コンボに持っていけるという万能さ。やっぱり何も考えずにとにかくジャンプしてからSPを出しまくるだけで戦える
    • でありながら、弾道が独特で使いこなすには慣れが必要だが美琴の「シュナイデント」以上に隙が無い飛び道具の「雹」、突進中はアーマー属性*4付きで判定も極悪な突進技の「裂破掌」などを持つため、ポテンシャルは非常に高い。癖のある上級者向けのキャラとはいえ、使いこなせば美琴以上に極悪と呼ばれていた。
  • 2011年9月に大阪で行われた非公式の大会において、「出場者30人中16人が美琴、8人が柚葉」、さらに2012年1月の三重での大会で「出場者8人全員が美琴」だと言えば、本作のゲームバランスがどれ程の物だったかがお分かり頂けるだろう。
    • 後述の全国大会において、志倉氏自ら「美琴と柚葉はクソキャラ」だと、バランス調整の甘さを認めたほどであった。また台湾で行われた予選大会でも、出場者のほぼ全員が美琴と柚葉を使用していたとの話もある程。
    • 誤解の無いよう言っておくが、この2人は他の対戦格闘ゲームでありがちな、「あまりにも強過ぎて他のキャラでは勝負にすらならない」というレベルの性能差では無く、「プレイヤーの腕次第で何とか対処可能なレベル」である。しかし確実に格差が存在していたのは事実である。
    • 発売から1年後に行われたVer1.02へのアップデートでは、この2人は一転して大幅な弱体化が行われ、一時は共に最弱キャラなんじゃないかと言われてしまった。現在は上級プレイヤーによる研究が進み、2人共中堅どころとして評価されている。
  • 一部キャラのモーションの拙さ
    • いわゆる「腕だけで振っている」ような、力強さや躍動感、格好良さに欠ける攻撃モーションが多い*5
    • ある日突然異能に目覚め、その力で出現させた特殊な武器を操り戦う…という設定のキャラが大半を占めているため、巨大・長大な武器を持つキャラも多々いるのだが、その割に肩から先だけでブンブン振ってるようなモーションが散見される*6
  • 補正切り
    • 一般的に対戦格闘ゲームには、理不尽な無限コンボや即死連続技が出来てしまわないように、コンボを入れる度に「補正」という物が入るようになっている。勿論、本作にも補正は存在している。
      • 例えば連続技のHit数が増加する度にダメージが大幅に減少したり、途中で受け身不能時間が解除されて連続技が入らなくなってしまうなど。
    • ところがこのゲームでは「連続技の最中に投げやクロックアップを繋げる」事により、補正を任意に解除出来てしまうのである。
    • この現象は発売から半年後に上級プレイヤーの研究によって発見され、大きな波紋と激論を呼ぶ事となる。「補正切り」ができる格闘ゲームは他にもあるが、先述の通り本作の非常に簡単な操作性と相まって、実現するのがかなり容易いのも問題となった一因。
    • これにより一部のキャラで8割~即死させられる理不尽な連続技が可能になってしまい、オンライン対戦でも猛威を振るう結果となってしまった。バグなのか仕様なのかは分からないが、Ver1.02でも残っている事が報告されている。
  • さらに紅莉栖でお手軽に繰り出せる無限コンボや、フィンで相手を投げる事が出来ないという致命的な問題が、発売日当日に発見されるという始末。これは本作発売から2週間後に行われたVer1.01へのアップデートですぐに修正された。
  • スタイル毎の強さのバランス
    • 冒頭で述べた通り、本作ではキャラ選択時にスピード特化のクイックスタイルか、パワー特化のハードスタイルのどちらかを選択する事になるのだが、Ver1.01まではクイックスタイルでの性能がズバ抜けている美琴と、補正切りを絡めたコンボが非常に凶悪なフィン以外は、ガチ対戦ではほぼハード一択だとされていた。
    • ハードスタイルでも運送コンボが可能な上に、クイックスタイルと比べて攻撃力と防御力に差があり過ぎる、さらにプロテクションが強過ぎるといった事が原因。
    • Ver1.02では修正され、クイックスタイルが大幅に強化された。
  • ストーリーモードの薄さ
    • ストーリーモードはいわゆるAVG形式なのだが、数多くの良質なAVGを輩出している5pb.が作ったとはとても思えない程の出来の悪さである。
      • AVGでは当然実装されていなければならないバックログの確認、既読文章のスキップ、CGの鑑賞や任意のシーンでのセーブ&ロードが出来ない。なのでストーリーを進める為に毎回毎回Aボタンを押さなければならず、非常にテンポが悪いのである。
      • またストーリー自体も終盤の展開が投げっぱなしで終わっており、批判の的となっている。
      • 攻略本によると本当はADVパートもしっかり作り込みたかったらしいのだが、本来の対戦格闘部分のバランス調整を優先させたかった事と、納期の都合上どうしても無理だったとの事。
  • 全く機能していないオンラインランキング
    • 本作の脆弱性を突いた、誰にでも簡単に出来る「ある方法」を用いる事によって、何とランクマッチで敗北したという記録を「無かった事」に出来てしまう。
    • 実践するには「ある物」が必要なのだが、500円くらいで容易に入手出来る。
    • これにより一部のマナーの悪いプレイヤーが敗戦を次々と無かった事にしてランキング上位に食い込む事になり、オンラインランキングが全く機能しなくなるという事態になってしまった。
    • この問題が発覚したのは、このプレイヤーが大して実力も無いのに不自然なランクインを果たした事で、不審に思った対戦相手のプレイヤーが徹底的に調査した事がきっかけである。即座に5pb.への報告が行われたのだが、Ver1.02へのアップデート後もこの裏技が可能だとの報告が寄せられている。何の為のアプデだったのか。
  • オンラインでの処理落ちの問題
    • オンライン対戦で蓮を使用して相手を投げる、またはインフィニティステージを選択すると、たまに処理落ちして強制的に回線が切断されてしまう事がある。
    • Ver1.02へのアップデートで改善されたが、それでも全く発生しない訳ではない。

総評

  • 発売前の期待はかなり低かったようで、志倉氏は自らのツィッターにおいて「5,000本も売れれば上出来なんじゃないの?」などと自虐的な発言をしていた。
  • ところが蓋を開けてみると、体験版の配信や積極的な広報活動、全国での無料体験イベント開催などが功を奏したのか、最終的に17,000本という、完全オリジナルの対戦格闘としては大健闘とも言える売り上げを記録している。
  • これまで2D格闘のノウハウが全く無かった5pb.ではあるが、本作は名作とまではいかないまでも結構まともな作品に仕上がっており、売り上げの点から見ても及第点だと言ってもいいだろう。
  • ただし前述の通り東日本大震災の影響で発売日が4月から6月に延期になってしまい、同じ対戦格闘の注目作『スーパーストリートファイターIV』の発売時期と被ってしまったという不運もあり、もう少し前に発売出来ていれば売り上げをもっと伸ばせたのではないかという意見も多い。実際に同作が発売されて以降、それまで盛り上がっていたオンライン対戦の人数が急激に減ってしまった。
  • ちなみにエンターブレインから攻略本も発売されているのだが、攻略記事がVer1.01準拠の物となっており、Ver1.02にアップデートした現在ではあまり役に立たない代物になってしまっている。

余談

  • 登場キャラの1人である蓮が、性格や容姿や境遇、さらには担当した声優(鈴村健一氏)に至るまで「『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公であるシン・アスカのパクリなんじゃないか?」と何の根拠もない批判を浴びている。
  • 5pb.は本作発売から1ヶ月後の7月に、公式大会「ファントムブレイカー・チャンピオンシップ」を開催すると発表。東京2箇所、名古屋、大阪、札幌、高松の全国6箇所で予選が行われ、勝ち上がった6人と当日枠を勝ち抜いた1人、志倉氏を合わせた8人で秋葉原を舞台に8月に全国大会が行われ、その勝者が台湾代表とアジア決戦を挑むという構想を立ち上げた。
    • しかし当初より運営側の準備及びリサーチ不足の点が見うけられており、以下にその一端を挙げると、
      • 「名古屋大会の舞台が日進市」というおかしな状況。しかも駅から歩いて20分もかかるという交通の便が悪過ぎる場所での開催で、おまけにエアコンの故障により、参加者は灼熱地獄の中でゲームをする羽目に
      • 加えて公式サイトの会場案内の地図に、最寄駅である名鉄日進駅の場所が記載されていなかった。高速道路のインターチェンジからの道筋しか記載しておらず、完全に車で来る事を前提としているという始末。社会常識的に考えても、近くの公共交通機関(電車、バス停等)からの道順ぐらいは記載するものである。車を所持していない参加者の事を考慮に入れていたのだろうか。
      • 福岡と仙台でも開催が予定されていたのだが、人数が集まらなかったのか結局中止
      • 関東B地区の予選開催日が開催日直前になって翌日に変更になるというドタバタ劇。「この日の為に有給を取ったのに、結局無駄になってしまった」などと2ちゃんねるで文句を言う者まで現れる事態に。
      • また予選の試合形式も問題視された。「同キャラ同士で予選リーグ戦を行い、その1位が決勝リーグに進む。予選、決勝共に同率だった場合はリーグ戦をやり直し」という物だったのだが、このせいで会場によっては長時間も延々とリーグ戦のやり直しを強要させられたらしい。
      • 主催者の主張では「1回負けただけで敗退というのは味気ないので、一度負けても再戦の機会があればと思った。」との事なのだが、だったら敗者復活トーナメント制にするなどの対応は出来なかったのだろうか。それにこの方法だと同キャラの参加者が1人もいない人は1試合も戦う事無く予選を突破出来てしまうし、決勝トーナメントまで異なるキャラクターによる対戦が起こらない*7など、大会運営に不公平が生じてしまう。その辺の事をきちんと考えていたのだろうか。
  • それでも何とか無事に全国大会までこぎつけ、その様子はニコニコ生放送でも中継されていた。が、さらにとんでもないトラブルに見舞われる事になるのである。
    • 大会は当日枠を勝ち上がったハード影霧使いが優勝し、当初の予定通り、優勝者は台湾で行われるアジア決戦に挑む段取りを踏むはずであった…のだが、当日は仕事がある事を理由に出場を拒否。挙句の果てに大会規約で認められていないにも関わらず、「出場枠を身内に譲る」などと言い出した。
    • さらに、出場者の7人中6人が実はパスポートを持っていなかった*8事が当日になって明らかになり、結局1回戦で負けたクイック影霧使いしかパスポートを持っておらず、彼が日本代表として台湾決戦に挑むという顛末になってしまったのである。
      • このクイック影霧使いは1回戦で負けているとはいえ、レベルは充分に高かった。事実、台湾の覇者を下して見事王者に輝いている。しかし、折角の盛り上がりに水を差す形となり、何とも後味の悪さが残る大会となってしまった点は否めない。
    • この件に関して司会を担当していたインフィニティ役の瀬水暁氏が激怒し、優勝者に対して「仕事を休んででも(大会に)行け!!」と怒鳴り散らす事態になってしまった。
    • 後に優勝者は「元々全国大会に出るつもりは無かったが、友人に頼まれて無理矢理出場させられた」と語った。ちなみに前述の大阪での非公式の大会にも優勝者は出場し、そこでも見事に優勝していた。
  • ただし、一概にプレイヤー達だけを非難するのはお門違い、と言える面もある。
    • そもそも「日本の優勝者1名しか行けないのに、台湾行きはその1週間後」というスケジュールが無茶で、社会人には厳しい。多くの会社では1週間後の有休申請は難しいし*9、パスポートにしても新規取得には平日の夕方5時までに2回は申請に行かなければならず、土日祝は申請出来ない為、外回りの営業職かフリーランスでもない限り業務中に取得するのはまず無理。運営側は参加者募集の時点でパスポートの有無とスケジュール確認をすべきだった*10
    • 優勝者が凄まじいバッシングを浴びた件については、日本代表として台湾決戦に出場したクイック影霧使いが自らのTwitterで「あれだけ壮絶な戦いの後で精神的に疲れ切っていたんだから、マゴマゴした態度を取ってしまうのは当たり前だろう」と擁護する発言をしている。優勝者当人も自らのブログで「自分の寒いコメントが原因、空気を読まなかったのが悪い」と非を認めた
    • 台湾に行ける見込みが無いのに全国大会に出場し、5pb.や台湾側に多大な迷惑を掛けた参加者達の責任は確かに重大だが、上記のような無茶な大会運営を行った5pb.にも責任の一端はあるだろう。
  • 北米版も発売予定だったのだが、度重なる発売延期の果てに発売中止になってしまったようである。
  • また攻略本によるとDLCによる追加キャラクターの配信も検討されていたらしいのだが、結局中止になってしまった。
    • 中止の理由として志倉氏曰く「追加キャラ1人作るのに“2000万”かかってしまい、元が全然取れないから」と発言している(前述のツィッターより)。
  • 続編として本作のキャラクターとシステムを用いたベルトスクロールアクション『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』が2013年2月27日にLiveアーケードで配信された。価格は800MSP。それに先駆けてゲーマーアイコンも160MSPで配信された。
  • また2013年4月4日に本作のアーケード版「ファントムブレイカー・アナザーコード」が、ALL.Net P-ras MULTI対応タイトルとして配信された。
    • アーケード版はXbox360版に関わった5pb.やRUNは一切関わっておらず、デルタファクトリーが開発、販売を行っている。
    • それ故なのかXbox360版の公式サイトにアーケード版の公式サイトへのリンクが貼られておらず、また複雑な権利関係の問題が関わっている為なのか、ゲストキャラクター扱いの梨深と紅莉栖は使用不可能となっている。
    • 5pb.側もAC版は管轄外であり、問い合わせ等には一切答えられない事を公式に発表している。
    • 2012年12月と2013年3月に秋葉原でロケテストも実施された。
  • 2013年9月19日に別の続編である『ファントムブレイカー:エクストラ』が、PS3とXbox360で発売された。
    • しかしこちらは作り込みの甘さから多くの批判を浴びせられる事になった。