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From TV Animation ONE PIECE グランドバトル!3 - (2012/10/07 (日) 02:12:22) の編集履歴(バックアップ)


From TV animation ONE PIECE グランドバトル!3

【ふろむてぃーびーあにめーしょん わんぴーす ぐらんどばとるすりー】

ジャンル 対戦格闘アクション

対応機種 プレイステーション2
ニンテンドーゲームキューブ
発売元 バンダイ
開発元 ガンバリオン
発売日 2003年12月11日
定価 7,140円
ポイント 微妙すぎる人選
『RUSH』への繋ぎ
ONE PIECEゲームリンク

概要

  • キャラゲーながら一定の評価を獲得し続けてきたグランドバトルシリーズナンバリング3作目。プラットフォームをPSからPS2に移し、さらにGCとのマルチで同時発売された。
    • 基本のシステムにほとんど変化がなかった『初代』→『2』と異なり、本作では大胆とも言えるシステムの大幅改変に着手。一部受け継がれた要素はあるが、ほとんど別のゲームとなった。

特徴

  • 今作は今までの2D格闘から大幅に変化し、キャラクターがあらゆる方向に自由自在に動き回れるフリーラン型の格闘ゲームとなっている。
    • このため使いまわしのステージは皆無(というかそうしたくても無理であっただろうが)。全てのステージが新規となっている。
  • 攻撃に使うボタンが増え、弱攻撃と強攻撃を使い分けるスタイルになった。コマンド技などがなく、全ての技は方向キー+攻撃ボタンの組み合わせで出るのは前作同様。
    • 強攻撃一撃目にはガードブレイク効果がある。
  • 必殺技の仕様が大幅変更。
    • 前作では食料アイテム一個でメシチャージが一個貯まったが、今作では食料アイテムをとることで、メシゲージが貯まり、これが一定量になるとようやくメシチャージが一個貯まる仕様に変更された。
      • 食料アイテムは「果物(ゲージ小)」と「肉(ゲージ大+体力回復)」の2種類にシンプル化。ただし、果物にはいくつか種類がある。
    • 必殺技は「必殺技」と「奥義」の2種類に分けられた。
      • 必殺技は前作までと同様。奥義は自身の残体力に応じて威力が変わる(少ないほど威力が高まる)という特徴がある。
      • レベル3技は削除され、全キャラクター共通で、レベル1(必殺技)1~2個、レベル2(奥義)1個に統一された。
      • 前作まであった「助っ人召喚系」「タメ系」は削除されている。
      • 細かいことながらトリガーを押した際の発光が無くなった他、技のコマンドが全キャラクターで共有になっている。
    • ワンピースヒートは健在だが、やや仕様が変わっている。
      • 前作では一度ヒート状態が解除されても、再び最大までチャージを貯めれば再度ヒートモードになれたが、今作では一度ヒートモードになるとそのラウンド中はゲージが全く貯まらないようになった。

評価点

  • 演出が大幅に強化。
    • この辺は「流石次世代機」と思わせるだけのものがある。キャラクターの動きが非常に滑らかになり、各種技の迫力も大幅増。
      • ステージの背景キャラがプレイアブルキャラと同じグラフィックで表示されるようになり、台詞を喋るようにもなった。まぁ台詞は若干ウザく感じることもあるが…。
    • 特に奥義の演出は素晴らしい。原作の名シーンを再現するかのような動きであり、流れるBGMも各キャラクターのイメージによく合っている。
      • また奥義でトドメを差すと勝利演出が変わる。これもなかなかうれしいところ。ちなみにルフィの奥義をエネルに当てると…?
  • 仕様変更によりややバランスが調整された。
    • ゲージを貯めるシステムにより、食料アイテムの価値がやや低下。「取った方が大幅有利」とはいかなくなった。
      • 果物はキャリアー破壊時に必ず数個出現する。意識せずともある程度は集まるように。
    • 奥義はある意味『初代』と『2』のいいとこ取りである。
      • 不利になればなるほど威力が高まるので、一方的な展開になりづらくなっている。
    • 地味ながら必殺技トリガーを押した際の発光が無くなったため、いつ必殺技を使うかが読まれなくなっている。
  • キャラゲーとしての完成度は相変わらず高い。
    • イベントバトルでは特定の組み合わせでバトル前の掛け合いがムービーで行われるように。原作存在した展開もなかった展開もあり、ファンサービスとしてはうれしいところ。
    • 前作同様、アニメ版同様の声優によるフルボイスも健在である。
    • OPも冒頭の展開が熱いと評価は高い。
    • 原作を再現した展開もある。イベントバトルに登場するエネルは必殺技や奥義でトドメを刺さなかった場合、残りのメシチャージがなくてもヒート状態になり体力を回復させて復活してくる。
      • ただし、今作では主にキャラクター面で不満が存在する(後述)。
  • 新たに「グランドツアーズ」というモードが追加。
    • 最大16人で行われるトーナメント戦。多人数で集まった時、さらに盛り上がれるようになった。

問題点

  • システムが大幅に変わるも、やや調整不足。
    • 本作はギミックを多数組み込むために、フィールドがかなり広く設定されている。にもかかわらず、この手のフリーラン対戦格闘で必須とも言えるエイム機能がないため、攻撃がかなり当てにくい。
      • 発生が早く攻撃範囲が広い通常攻撃はまだマシなのだが、有効範囲が狭いうえに外すと多大な隙が発生する必殺技、奥義がかなり使いにくくなってしまった。
    • ハイダッシュの極悪な仕様。
      • ガード中に移動するとハイダッシュ(いわゆる緊急回避)が発動する。このハイダッシュを宝箱などのキャリアーに当てると弾き飛ばすことができるのだが…。
      • これを当てると、当たった相手は確実にピヨる。飛び道具、かつかなり弾速が速いため、避けるのは困難でありここから奥義に派生されるとほぼ死亡確定。
  • キャラゲーとしての問題点。
    • 使えるキャラクター数が16人、使用可能ステージが7つ(隠しステージ一つ)と大幅に減少。
      • システムが変わったために単純な使いまわしができなくなった…という擁護は可能だが、それを含めても本作には不自然な点が存在する。
    • 人選が偏っている。
      • 全体的に「空島編」に人選が偏っており、空島編からだけで3名が参戦している。それだけなら問題はないが、ビビやミホークといった人気キャラをリストラした上での参戦というところが問題である。
      • 特にミホークのリストラはかなり理不尽。アラバスタ編の終わりでちょろっと登場しただけのヒナは参戦できているのに…。そこはヒナを切ってでもミホークの方を入れるべきではなかっただろうか。
      • ちなみに今回ミホークはとあるステージの背景キャラにまで格下げされている(ビビも同様だが)。
    • ステージ、必殺技も空島編を重視している印象がある。
      • ナミに至っては用意された必殺技2種類が2つとも空島編のものである。
  • ボリュームが不足気味。
    • キャラクターが減ったとはつまりはそういうこと。ステージが減少したことも拍車をかけている。
      • 一応イベントボイスの出現条件に変わった条件を含む物が追加されているなど、やりこみ要素はそれなりにあるのだが、所詮はおまけに過ぎないため根本的な解決には至っていない。
  • 3Dで動き回る3頭身のキャラクターが不気味、という意見が一部存在する。
    • チョッパーなどはほぼ原作通りなのだが、大柄なキャラはやや違和感のある印象になっている。
  • 良くも悪くも原作通りのキャラクターバランス。
    • まぁ今回は空島編の大ボスであるエネルの性能が群を抜いて優秀、という比較的受け入れやすいものであるが。
      • ちなみに最弱キャラ候補はおそらくヒナ。前作のカルーと異なり、ネタキャラ扱いされる素養はないのでこちらは単なる調整ミスだと思われるが。

総評

システムの大幅な変更はさほど違和感なく受け入れられたが、真の問題はキャラクター面にある。
全体的に「グランドバトル-空島編-」といった感じであり、『2』や『グラバトRUSH!』がそれぞれアラバスタ編やデービーバックファイト編をベースとしつつもお祭りゲーとして多数のキャラが出演しているのとは大違いである。
ゲームとして致命的な問題点はないものの、ファンからの評価は概ね「良作である『2』と『RUSH』の間の繋ぎ」といったものである。

余談

  • ロビンのガードクラッシュ技、「シンコフルール」が「チ○コフルール」に聞こえる、というネタがある。
    • 同様のネタは原作単行本のお便りコーナー・SBSにもあった。これが原因かどうかは不明だが、この技は『RUSH』ではリストラされている。