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ジャッキーチェン - (2017/11/24 (金) 22:00:49) の編集履歴(バックアップ)
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ジャッキーチェン
【じゃっきーちぇん】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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PCエンジン ファミリーコンピュータ
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メディア
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【PCE】4MbitHuカード 【FC】2MbitROMカートリッジ
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発売元
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ハドソン
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開発元
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ナウプロダクション
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発売日
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【PCE】1991年1月18日 【FC】1991年1月25日
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価格
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【PCE】6,695円 【FC】5,974円(各税3%込)
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判定
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なし
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ポイント
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ややシンプルながら手堅い完成度 ジャッキーである必要無し
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概要
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世界的アクションスター「ジャッキー・チェン」をモデルとした主人公「ジャッキー」が、悪の大妖術師無常童子にさらわれた恋人の明鈴(メイリン)を助けに行くという設定のサイドビューアクションゲーム。全5面。
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PCE版とFC版がほぼ同時期に発売されており、基本システムはほぼ同じ。ただし、敵の配置やステージ構成が一部異なっており基本的にPCE版の方が高難度。
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FC版はROM容量が少ないため、PCE版に比べ場面や曲がやや少ない。
基本システム
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十字キー+2ボタン(攻撃、ジャンプ)で操作。基本的な攻撃はパンチ、しゃがみキック、ジャンプキック。
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アイテムボックスの役割のカエルを攻撃すると、ライフが回復するラーメンや、↑+Bボタンで回数制限はあるが通常攻撃より強力な後ろ回し蹴り、旋風脚、昇龍脚、回転攻撃を繰り出す事が出来るアイテムが出る。
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特殊攻撃は一部を除き通常攻撃の2倍の威力があるので、耐久力のある敵やボス戦において非常に有効である。
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また、特殊攻撃動作中は完全無敵なので「強引に敵の攻撃をすり抜ける」ような攻撃的なプレイングにも使える。
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Bボタン押しっぱなしで、「発勁」という波動拳に似た飛び道具を出せる。これも通常攻撃の2倍の威力があるのだが、特殊攻撃とは別に回数制限が設定されている(画面右下の5つのマークで表示)。
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ライフ制。敵や敵の攻撃、トラップに触れると減少する。残機の概念や一撃死の要素は無く、ライフが全て無くなるとゲームオーバー。
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特定の場所を通過すると鈴が出現し、取るとボーナスステージに行ける。
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成果によってコンティニュー回数の増加、ライフ回復、発勁の回数回復のメリットが得られる。
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ボーナスステージは機種によって異なる。PCエンジン版では雲の上のフルーツを取っていく物、映画「少林寺木人拳」の如く次々と現れる木人を倒していく物、岩の弱点を突いていくものなどがある。FC版では次々と現れる雲を飛び移っていく物、同じ木人拳モチーフの物、ブロック崩しのような物、うなぎを迎撃する物などがある。
評価点
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PCEにおける数少ない実写映画関連のキャラゲーである点(PCE版)。
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そもそもPCエンジン自体が海外であまり展開しておらず、その甲斐もあってかキャラゲーの題材も日本のアニメや漫画に絞られている事から、本作は俳優のゲーム化であるが『ガンヘッド』と並んで貴重な実写映画関連のゲームとも言える。
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なお、同機種で以前発売されていたアイレム『ビジランテ』は同じくジャッキー・チェンをモチーフにした『スパルタンX』の続編として開発されているが、キャラクターがオリジナルに変更された関係でキャラゲーから脱してしまっており、この事から本作でようやく「ジャッキー・チェン本人のゲーム」がPCエンジンで発売したとも言える。
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PCE版以上に手堅い完成度のゲームバランス(FC版)
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本作FC版はゲームバランスがPCE版よりもさらに洗練されており、アクションゲームとしては教科書とでも呼ぶべき手堅い完成度になっている。まさしく万人向けアクションゲームといえる内容であり、「キャラゲーとしては比較的マトモな部類」という程度のレベルは完全に上回っている。
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ファミコンにおけるキャラゲーはクソゲー率がかなり高く、真面目な作りの作品というだけで評価されやすい傾向にある。しかし、本作FC版は隙の無い作りで不快さは感じない。
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なお、海外のNESではハリウッドを中心に映画関連のキャラゲーが多く発売されているが、(主に某死の虹の影響で)国内以上にクソゲー比率が高く尚更本作が評価されているとも言える。
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PCE版でゲームバランス上問題のあった部分が修正されている
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ジャッキーの移動速度がPCE版の4分の3(2.0ドット/フレーム→1.5ドット/フレーム)に調整されているが、そのおかげで「間違って敵に衝突する」細かい操作ミスが発生しにくくなっている。近接戦闘主体のゲームバランスとしては妥当な調整と思われる。
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PCE版では基本が右スクロールにも関わらずフィールドが縦に広すぎて「画面外で待機している敵に非常にぶつかりやすい」シーンが散見されたが、FC版では横スクロールする場面では縦に画面が一切スクロールしない仕様で統一されて「カメラ外の敵」との衝突事故が起きなくなっている。
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PCE版では耐久力のある敵にジャッキーの攻撃がヒットした場合「一瞬動けなくなる」だけであり、自由に動き回る高耐久力の敵と戦う際には完全パターン化しない限りは「殴っても普通に動いてきて衝突される」事象が多発必至だった。FC版では「接触するだけでは攻撃判定が無い巨大ボス」や「その場から決して動かない一部ボス」を除き、一時的に攻撃がヒットした敵の判定が無くなった上で大きくノックバック、もしくは距離を離す行動を一旦取るように調整された。
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グラフィック関連(FC版)
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ファミコン版が発売された時期はハード末期に差し掛かっていた頃だが、それ故グラフィックも相応に描き込まれており、当時既にリリースしていたスーパーファミコンの物に匹敵する程。
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キャラクターのサイズがファミコンのアクションゲームとしては常識外れな大きさであるが、その前提できちんと基本操作システムやゲームバランス面が練られているのは地味ながら爽快。また、スプライトの横並び制限に引っかかってスプライトのチラつきが発生しにくいように「敵味方双方のモーション」や「敵の配置や挙動」がよく練られている。
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キャラクターのサイズもさることながら、敵味方ともにアニメーションパターンも多い。特に、主人公であるジャッキーのアニメーションパターンの多さと迫力の出し方の巧みさは、ゲーム中の顔がモデルのジャッキー・チェンに似ても似つかない可愛らしくシンプルにデフォルメされた顔立ちであるにもかかわらず「主人公がジャッキー・チェンである」という十分な説得力を持つほど。
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また、NES版ではタイトル画面がPCエンジン基準の物に変更されているが、PCE版のタイトルで妙に目立っていたジャッキーの似顔絵も忠実に再現されている。
問題点
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ジャッキーの攻撃判定は基本的に見た目通りでありリーチが短く、敵に攻撃を当てる間合いに慣れが必要である。
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ゲーム自体の難易度も高め。
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本作は『高橋名人の冒険島』を手掛けていたハドソンらしく、道中のギミックにも一癖あるものが多く自分なりのパターンを構築しなければクリアすることが出来ず、比較的前半ステージの段階からこれが待ち受ける事になる。
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また、コンティニュー回数は10と多めに設定されているが、本作では残機の概念の無い作品でもあるので、初心者はコンティニュー回数をガンガン削られてしまいあっという間にゲームオーバーにされてしまうだろう。
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出現する必殺技アイテムの種類がランダムで安定性に欠ける。
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特に回転攻撃は、移動しながら攻撃が出来るものの、攻撃終了の際に慣性が付くので道中ボス共に事故が起こりやすく、特に雲の上や強制スクロール等正確なジャンプが求められる場面で取得してしまうと少々厄介な事になる。
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とはいえ、必殺技の種類によっては攻略難易度が左右される事が無いのが幸いではあるが、欲しくない必殺技を所持している状態でボス戦に突入した場合は、必然的に威力の低い通常攻撃か「発勁」の残弾のみで戦う事になる為、ちょっとした長期戦になるケースもありうる。
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ボス戦まで「発勁」を全弾温存すれば通常攻撃の2倍の威力かつ飛び道具が5発撃てるので、必殺技アイテムの引きが悪くてもある程度短期決戦を行える余地はある。
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一部ステージのボスとして巨大キャラクターが登場するが、基本的にパーツのみが動く形になっていて肝心のキャラクターは棒立ちになっている物が多い。
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本作最大の問題点は、ジャッキー・チェンの存在意義。
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ジャッキー・チェンという設定はほとんどゲーム中に活かされていない。両機種版とも細部で「ジャッキー・チェン主演映画らしさ」を取り入れた演出は一応あるので分かる人はニヤっとはできるだろうが、あくまで風味付け程度でありゲーム性への影響がほとんど無い。
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ボーナスステージの木人(→「少林寺木人拳」)、ゲームオーバー時のひょうたん(→「酔拳」)、FC版スタッフロールにおけるNGシーン集風味なハイライト集(→ジャッキー・チェン主演の香港映画全般)など。また、BGMについてもジャッキー・チェン主演映画で流れていた曲を「想起させる」ような曲がいくつかある。それくらい。
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そもそも本作は、当時ジャッキーと提携していたハドソンが「せっかくだから何か作ろう」と考えて制作されたゲーム。つまり「あのジャッキーチェンがゲームになった!」だけで十分なのかもしれないが。
総評
PCエンジン版とファミコン版の両機種バージョンにおいて
「キャラゲーや版権ゲーは完成度の低いゲームが多い」というジンクスを完全に打ち破っている
「ハードを持っているならとりあえず入手しておいて間違い無い」超安牌アクションゲーム。
そのような存在は、版権ゲーの世界では超貴重。
基本システムやストーリー展開は概ね同じだが両機種バージョンで内容が大きく異なるため、
本作が気に入ったプレイヤーはPCエンジン版とファミコン版の両方を購入しても
それぞれの違いを相互確認しつつ楽しめる。
肝心の「ジャッキー・チェンらしさ」に疑問符がつくという点は
ある意味本作最大の問題点であり非常に惜しいところではあるが、
いざ遊べば「この主人公は間違いなくジャッキー・チェンだ」と納得できるほど
多彩な動きや表情でシンプルながら十分楽しませてもらえる。
とにかく、
余談
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FCにおけるジャッキー・チェン関連のゲームは黎明期に任天堂から発売した『スパルタンX』が既に存在し爆発的ヒットしている事から同作の影に隠れてしまっており、本作の存在を知らないというプレイヤーも多い。
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また、後にカネコからアーケードでジャッキー・チェン本人主演の実写取り込み対戦格闘ゲームが発売されたが、そちらも操作性が良好だったりするので、ある意味ジャッキー・チェンはゲームに恵まれた俳優かもしれない。