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【ふぁいなるふぁいと たふ】
ジャンル | ベルトスクロールアクション | |
対応機種 | スーパーファミコン | |
メディア | 24MbitROMカートリッジ | |
発売元 | カプコン | |
発売日 | 1995年12月22日 | |
定価 | 10,290円 | |
プレイ人数 | 1~2人 | |
レーティング |
CERO:B(12歳以上対象) ※バーチャルコンソール配信時のレーティングを記載 |
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コンテンツアイコン | 暴力、犯罪 | |
配信 | バーチャルコンソール:2009年12月8日/800円 | |
ポイント |
盛大なコレジャナイ感 新要素の多くが噛み合わず まさかのパンチはめ(事実上)削除 初代の壁は高すぎた… ひとつのゲームとしては楽しめる |
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ファイナルファイトシリーズリンク |
ベルトスクロール型の『ファイナルファイト』シリーズとしてはシリーズ最終作品。
今作ではハガーとガイの他に新キャラクター2名を追加して4人の中からキャラクターを選ぶことが出来、『ファイナルファイト2』同様に2人同時プレイも可能となっている。
その他、ダッシュ移動などの新システムが追加されているが、システムの詳細は後述する。
本作が発売された時にはもはやプレイステーションやセガサターンといった次世代ゲーム機が主要ハードになりつつある頃であったためか、出荷数が抑えられていたようで、本作はプレミアが付いており、中古でも万越えはザラにある状況であったが、バーチャルコンソールで配信されたことで、幾分かは落ち着いたように見受けられる。
海外版のタイトルは『Final Fight 3』でナンバリング作品の扱いとなっている。
なお、本項でシステムや操作方法に関して触れている個所があるが、ボタン操作に関してはオプションで設定を変更することが出来るため、ここでは押すボタンを直接記載する場合はデフォルトのボタン配置(攻撃:Y・ジャンプ:B・エクストラジョイ(*1):A)に準じて表記する。
ハガー達の活躍によりマッドギアは壊滅、メトロシティも一見すると平和になったかのように見えた。
しかし、マッドギアほどの大規模な組織こそ無くなったが、逆に小規模な組織を形成する悪党共を統率する存在がなくなってしまったのも事実で、次第に街が乱れ始める。
中でも、ここ最近になって急速に力を付けてきたマッドギアの元下部組織「スカルクロス」の存在は再び市民を不安と恐怖に陥れるのには十分であった。
そんな折、修行の旅に出るため、長年ハガーの元から離れていたガイがメトロシティに戻ってきた。
2人が談笑をしている最中、留置所がある方向から大規模な爆発が起こる。
ハガーの元に訪れた女性刑事・ルシアから留置所が謎の集団による襲撃を受けている旨を聞かされた2人はルシアと共に急ぎ留置所に向かおうとするが、そんな3人の元にディーンと名乗る青年が現れ、「案内する」と同行を申し出る。
この事件を発端に、スカルクロスとの新たな闘いが幕を開けることになる。
左右同じ方向に2回十字キーを入れると、押し続けている間ダッシュで移動することが出来るようになった。
ダッシュ中に攻撃をすればダッシュ中専用の攻撃が出せる他、ダッシュジャンプからの攻撃も可能。
キャラクターによっては打撃の特定段をキャンセルしてダッシュできる為、コンボ要素として使うこともできる。
一部のキャラクターを除いてダッシュ中でも必殺技(メガクラッシュ)を繰り出すことが出来る。
ただし、ダッシュ移動中の急停止は出来ないので、特定の地点に止まりたい場合は多少早くボタンを離す必要がある。
LまたはRボタンを押しながら移動することで十字キーの入力に影響されずに向きを固定しながら移動が出来る。
そして、シフト移動中に今向いている方向に対して後ろに当たる方向に十字キーを2回入力するとバックステップが出来る。
キャラクターごとの差はあるが基本的に素早く距離を稼げる上、バックステップ中は攻撃を受け付けない無敵時間が存在するので、上手く使えば敵に囲まれている状態から脱出したりする事も可能。
本作では新たにコマンド入力で特定の技を出すことが出来るようになった。
キャラクターによって1~4つのコマンド技を持っている。
各キャラクターの技コマンドは後述のキャラクターの項で紹介する。
画面下に新たに「スーパーメガクラッシュゲージ」が追加された。
このゲージは敵に攻撃を当てることで溜まり、最大になると一定時間ゲージに「SUPER」の表記がされ、この間は「スーパーメガクラッシュ」という、強力な技を繰り出すことが可能。
スーパーメガクラッシュを繰り出すか、一定時間の経過でゲージは0になり、再び溜め直す必要がある。
キャラクターごとに得意武器が明確に設定されており、その武器を該当キャラクターが拾った際には武器による連続攻撃が可能になっている(*2)。
これまでの真正面で掴むだけでなく、背後からも掴むことが出来るようになった。
掴んだ方向によって繰り出せる技が変わる為、敵を掴んだ時に下+Yボタンで掴む向きを入れ替えることが出来るようになっている。
なお、前述のスーパーメガクラッシュは全て掴みからのコマンド入力で繰り出すが、これは真正面から掴まなければ繰り出すことが出来ない。
プレイ中の一部のステージでは特定の条件を満たすことでプレイするルートが分岐するようになった。
特定地点への接触や特定のオブジェクトを破壊したりなどが主な条件となっており、場合によってはステージのショートカットやボスとの戦闘を回避出来たりなど、影響は小さくない。
更に特定の分岐はエンディングにも影響を及ぼすものとなっている。
このモードを選ぶと、コンピューターをパートナーにして擬似的な2人同時プレイが可能になっている。
ただし、このパートナーは自分からアイテムを拾いに行くことはない(*3)上、スコアによるエクステンド(残機追加)もあまり望めないため、最終ステージに行く前には大体脱落してしまっていることが多い(*4)。
このパートナーの強さはオプションの「PARTNER LEVEL」でWEAK・NORMAL・STRONGの3段階から選ぶことが可能になっている。
同じ敵の色違いが出現するようになっている。
なお、色によって性能や攻撃手段が変わることはなく、あくまで見た目の差異に留まっている。
従来作では体力回復アイテムを拾った時に体力が満タンであった場合はスコアが入っていたが、1メモリでも減っている場合はどんなに回復量が大きい回復アイテムであってもスコアは加算されなかった。
本作では体力回復アイテムを拾うとその時の体力に関係なくスコアが加算されるようになった。
これにより、スコアのために体力満タンで回復アイテムを拾い、その後敵にダメージを貰ってしまった…といったことは起こらなくなり、本当に必要な時に拾いに行けるようになったと言える。
※コマンド技とスーパーメガクラッシュのコマンドの十字キー入力部分はテンキー表記で、コマンドはキャラクターが右を向いている時のものとなり、対戦型格闘ゲームの必殺技同様に左向きの時は入力が反転する。
技名 | コマンド | 備考 |
足払い正拳突き(あしばらいせいけんづき) | 後ろ掴み中8+Y | Yボタンで追撃が2回まで可能 |
通し(とおし) | 236+Y | |
千拳唯打掌(せんけんいだしょう) | 正面掴み中632+Y | スーパーメガクラッシュ |
技名 | コマンド | 備考 |
バイオレントアックス | 236+Y | |
ファイナルハンマー | 正面掴み中632+Y | スーパーメガクラッシュ |
技名 | コマンド | 備考 |
イカヅチ | 49+Y | |
つかみかかり | 236+Y | |
バックブリーカー | 後ろ掴み中8+Y | |
エルボードロップ | バックブリーカー中22+Y | バックブリーカーの追加攻撃 |
スクラップダンク | 正面掴み中28+Y | スーパーメガクラッシュ |
技名 | コマンド | 備考 |
トルネードスピナー | 623+Y | |
ファイヤースピナー | ジャンプ中236+Y | |
ハードヒットニー | 正面掴み中226+Y | スーパーメガクラッシュ |
『2』の問題点を改善した
新システム
パンチはめの削除
新キャラクターの魅力が乏しい
コマンド技の扱いづらさ
仕掛けの乏しさとアイテムのバランスの悪さ
処理落ちが起こりやすい
詐欺くさい敵の各種判定
ファン心理を抜きにして本作を見れば、良作とは言いがたいものの、少なくともクソゲーと言われるほどの酷い作品という訳ではない。
だが、新システムがそれまでのシリーズの「簡単操作で爽快アクション」に真っ向から衝突するようなものであったこと、その代わりにシリーズの特徴でもあったパンチはめが事実上不可能にされていること。
加えて、魅力に乏しいキャラクターなどの様々な要素が噛み合わさって、『1』を知るユーザーほど「こんなの『ファイナルファイト』じゃない」と失望するのも無理はないと言わざるを得ない。
勿論、『1』とマップと登場する敵以外の基本的な物が何も変わっていないというのでは、それはそれで「マンネリ」を指摘されてしまうのだが、本作の場合はそのマンネリ打破のためのシステムが噛み合わず、結果として余計にコレジャナイ感を強めてしまったと言える。
逆に、本作が初ファイナルファイトであったり、そこまで深く拘っている訳でもなければ、程度の差はあれども楽しめる作品ではあるので、そういう意味ではまさしく『2』同様に「『1』のファンほどコレジャナイ感が強くなるガッカリゲー」と言えるものであろう。
『1』のAC版で「ポイズン」と「ロキシー」という女性の敵キャラクターに関してのゴタゴタがあった(詳細はAC版ファイナルファイトのページを参照されたし)。
しかし、日本版では設定はともかくとして女性の姿をした敵キャラクターが以降の作品でも登場するのだが、海外版では『SFC版1』・『ガイ』・『2』・『ONE』のいずれも女性の姿をした敵キャラクターは全く異なる男性に変更になっている。
そして、本作でも「メイ」という女性の敵キャラクターが登場するが、こちらは海外版でもその姿は一切差し替わっていなかったりする。
因みにメイは攻撃手段のひとつとして、一部では「幸せ投げ(*7)」などと言われることもあるフランケンシュタイナーを使ってくることがある。
本作での敵の差し替えが行われていない正式な理由はわからないが…少なくとも「どうせフランケンシュタイナーをさせるなら男性より女性の方が良い」といった俗っぽすぎる理由ではないことだけは間違いないはずである。