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サイバーコア - (2011/09/03 (土) 06:37:15) の編集履歴(バックアップ)


サイバーコア

【さいばーこあ】

ジャンル シューティング
対応機種 PCエンジン
メディア 3MbitHuカード
発売元 アイ・ジー・エス
開発元 アルファ・システム
発売日 1990年3月9日
定価 6,700円
ポイント 衝撃体験メタモルフォーゼシューティング
良くいえば遊びやすい、悪くいえば大味
虫嫌いな人要注意

概要

  • 虫に支配された世界を舞台にバトルを繰り広げるシューティング。ジャケットには「衝撃体験メタモルフォーゼシューティング」と表記されており、実際ゲーム中において自機を変体させる要素が盛り込まれている。
  • 発売メーカーのアイ・ジー・エス(IGS)は本作の他にもいくつかのPCエンジンソフトをリリースしているが、『怒首領蜂II』の製作元などで知られる同名メーカーとは無関係らしい。
  • 一人プレイ専用、全8ステージ構成、裏技にて三段階の難易度調整が可能。

主なルール

  • 主な操作は、十字キーにて自機の八方向移動、ボタンは各自、対空ショットボタンと対置ショットボタンに使用する。また、SELECTボタンも使用対象に含まれる。
    • このゲームは対空と対地、二つのショットを使い分けるシステムを採用している。他ゲームで例えるならば『ドラゴンスピリット』のそれと非常に近い。
    • 敵には対空型と対地型の二種類が存在し、対空ショットは対空の敵に、対地ショットは対地の敵にしか当てられない。また、対地ショットは射程距離が短いので敵に当てる場合は少し接近する必要がある。
    • 対空、対地、両ショット共にボタン押しっぱなしで放てるオート式となっている。ボタン2つ同時押しで、対地と対空を同時に放つ事も可能。
    • SELECTボタンを押すと自機のスピード調整を三段階から調節できる。
  • ときおり登場するアイテムキャリアーを対空ショットにて撃ち込むと、「赤、青、緑、黄」の4種類の色アイテムを落とす。アイテムキャリアーは破壊される事がなく、撃ち込み続ければ画面から消えるまでは延々とアイテムを出し続ける。
    • 出現アイテムの法則は決まっており、「赤 ⇒ 青 ⇒ 緑 ⇒ 黄 ⇒ 以後赤からループ」の順で出現する。また、再びアイテムキャリアーが出現した場合、前のキャリアーにて最後に出したアイテムの続きから出現するようになっている*1
  • 4色のアイテムを取得すれば、性能の違う4種のタイプのどれかにメタモルフォーゼ(以下変体)に変化する事ができる。変体すれば自機のグラフィックが変わる上に、対空、対地ショットの性能も増す。アイテムを取り続ければ形態が進化し、さらにパワーアップができる。
    • 変体は初期を含めて4段階までパワーアップする。以下その詳細。
      • 「第一段階」 - ゲーム開始時、及びミス後の復活時はこの段階からスタートとなる。対空、対地において各自、前方一方向のショットを放つ。
      • 「第二段階」 - 第一段階から色アイテムを取得するとこの段階となる。取得したアイテムの色によって機体の外見が変わるが、この段階では一切の性能差はない。4タイプ共に対空、対地において各自、前方二方向のショットを放つ。
      • 「第三段階」 - 第二段階から色アイテムを取得するとこの段階となる。この段階から4タイプの性能に大きな差があり、どのタイプになるかによって攻撃方法が変わる。ショットについては下記のタイプ詳細参照の事。
      • 「第四段階」 - 第三段階から色アイテムを取得するとこの段階となる。表面上の最強形態であり、第三段階よりもさらにパワーアップする。ショットについては下記のタイプ詳細参照の事。
      • 「特殊段階」 - とある条件を満たすとなれる裏技的存在の段階。自機のグラフィックは第一段階と同じだが、ショット性能が第四段階をも凌ぐ強力なものとなっている。説明書にはこの形態の説明はされていない(裏技扱いな為)。
    • 次にタイプ別の以下詳細。大きく分けると5つのタイプに分類される。
      • 「サイバーコア」 - 第一段階、及び特殊段階における自機。機体カラーは薄茶色、説明書では特に明記されていないが外見上は ガ(蛾)かカゲロウがモチーフに見える。
      • 「スウォローテイルタイプ」 - 赤アイテムを取得した場合の第二~第四段階の自機。機体カラーは赤、モチーフはチョウ。

        • 「ビートルタイプ」 - 青アイテムを取得した場合の第二~第四段階の自機。機体カラーは青、モチーフはカブトムシ。
        • 「マンティスタイプ」 - 緑アイテムを取得した場合の第二~第四段階の自機。機体カラーは緑、モチーフはカマキリ。
        • 「ホーネットタイプ」 - 黄アイテムを取得した場合の第二~第四段階の自機。機体カラーは黄、モチーフはハチ。
        • 段階及びショットによる
  • 時折登場する緑色の敵(アイテムキャリアー)を攻撃すると、4種類のアイテムを落とす。それを取得する事により性能の違う4種の形状のどれかにメタモルフォーゼ(以下変体)に変化する事ができる。
    • 変体すると自機が大きくなり攻撃範囲が広くなる。同じ色のアイテムを連続で取る事により、最大で三段階の形状に変化、その変体特有の対空ショットが放てるようになる。但し、対地ショットに関してはどの変体でも性能は同じである。
    • 変体すると通常形体にはないライフ値が増え、一定量のダメージに耐える事ができる。ライフ値が0の状態でダメージを食らうと形状が1ランクダウン、一つ目の形体状態のダメージにて通常形体に戻ってしまう。
    • 形体が進化すると攻撃が強化される反面、自機の当たり判定も大きくなり、攻撃が避けづらくなるというデメリットもある。
  • 変体関連以外では、変体時のライフ回復、一定時間無敵化、敵全滅の効果を持つアイテムが、一部の敵を倒す事により出現する場合もある。
  • 残機制(変体中はライフ制だが、通常形体ではライフ無しの一撃死)でミスすると戻り復活、残機が全部なくなるとゲームオーバーとなる。

評価点

  • 適度な難易度で遊びやすい万人向けなゲームバランス。それ故に初心者シューターにとっては評価されやすい。アドリブでも大方は一応クリア可能な模様。
  • BGMは少々1ループが短い楽曲が多いもののクオリティは高い。裏技でサウンドテストも可能。
  • タイトル画面のパスワード入力にて様々な効果を得られる裏技があり、これが結構豊富。ステージセレクトや自機無敵化、さらには謎のカラーバー表示なんてものもある。
  • PCEの高解像度モード(横512ドット)にも対応。画面を圧縮して縦長画面風に遊べる。

問題点

  • 遊びやすい反面、全体的に大味なバランスでもある。敵配置や弾のばら撒き方が少々雑で適当臭い部分もちらほらと存在し、熟練シューターからは厳しい目で見られやすい。
    • ドラスピのような狭い地形を避ける場所も存在せず、とにかく撃って弾を避けりゃ何とかなる、そんなゲームである。
  • ミス後は初期状態での戻り復活だけあって、復活するのがやや困難である。特にステージ7~8でミスすると中~上級シューターですら手こずるレベルだと思われる。
  • ボスの行動パターンが全体的に単調気味。
    • ラスボスのBGMですら他ボスと同じでクライマックス感に欠ける(しかもあまり強くない)。
  • エンディングがあってないような淡白さ。スタッフロールにて自機の全変体、及び形体のすべてが拝めるサービスシーン(?)はちょっぴり嬉しいが。

賛否が分かれそうな点

  • 登場する敵はすべて虫、虫が生息しているっぽい背景、自機すらも虫っぽいデザイン。すなわち虫嫌いな人にとってはプレイする事が地獄のようなものであろう。
    • しかも結構敵の虫らしさがリアルに書き込まれている丁寧な仕事ぶり。ここでは大っぴらに語るのはアレなので簡易に説明するが、「害虫系が多いです」
    • 背景はそこまで露骨な気持ち悪さは控えめではあるものの、先のステージに進むと段々と生物的な背景になってくるので油断はできない。
    • 自機デザインは機械的でかっこいいものなので、生理的な気持ち悪さは皆無だが、モチーフが虫な訳で拒絶反応が出る人もいるかもしれない。
    • オープニングに登場するパイロットの顔グラフィックが結構ホラーチック。そもそも驚異的な力を手に入れる為に、パイロットが外宇宙の生命体と融合したという設定の時点で…。

総評

  • シューティングとしては撃ちまくりの爽快感が適度に堪能できる遊びやすい一作であろう。ドラスピみたく地形の壁に挟まれて「密閉は嫌じゃ~」と嘆いてた人でも、こっちはそういった事がほとんどないので安心ではある。
  • でもやっぱりバランス的には良くも悪くも大味、結構いい加減なプレイでもクリアできてしまう内容なので、その辺は好みが分かれるかもしれない。
  • 本作以外で虫が大量出現するシューティングとしてはアーケードの『デンジャラスシード(ナムコ)』や本Wikiにも執筆がされている国内未発売の『キメラビースト?(ジャレコ)』などがある。また後のPCエンジンにも『サイキックストーム』という、本作と非常に似た雰囲気を持つシューティングもリリースされた(発売は今は亡き日本テレネット、開発は本作と同じアルファ・システム)。
  • 自機が進化してパワーアップするシステムはデータイーストの異色STG『ダーウィン4078』を意識させる。