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CHAOS;HEAD - (2014/09/28 (日) 17:38:53) の編集履歴(バックアップ)
CHAOS;HEAD / CHAOS;HEAD NOAH
【かおすへっど / かおすへっど のあ】
ジャンル
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妄想科学ADV(Xb 360) 妄想科学NVL
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対応機種
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Windows 2000/XP/Vista Xbox360 プレイステーション・ポータブル プレイステーション3
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発売元
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【Win】ニトロプラス 【360/PSP/PS3】5pb.
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開発元
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ニトロプラス、5pb.
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発売日
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【Win】2008年4月25日 【360】2009年2月26日 【PSP】2010年6月24日 【PS3】2012年11月22日
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定価
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【Win】9,240円 【360/PS3】7,140円 【PSP】6,090円
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レーティング
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【Win】CSA:15歳以上推奨 【360】CERO:Z(18才以上のみ対象) 【PSP/PS3】CERO:D(17才以上対象)
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廉価版
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【360】プラチナコレクション:2010年3月25日/2,940円 【Win】Nitro The Best!:2010年7月30日/3,990円
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配信
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【360】ゲームオンデマンド:2010年11月16日/2,600円 【Win】Nitro The Best! DL版:3,150円 【PSP】DL版:2012年3月1日/3,990円
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WARNING!!!!!!!
本作のXbox360版はCEROからZ指定を受けている18歳以上のみ対象のゲームです。
概要
5pb.(現:MAGES.)とニトロプラスがタッグを組んだ科学アドベンチャーシリーズの第一作目。
オタクで痛い主人公、ストーリー分岐に関わるトリガーシステム、先の読めない伏線を張り巡らせたストーリー構成などはこの時点で完成している。
ストーリー
半引きこもりの高校生、西條拓巳(通称タク)。
彼はある日、MMO仲間のHNグリムとのチャットで自分が住む渋谷で起きている連続殺人事件、通称「ニュージェネ事件」について聞かされる。
数日後、気づくと見知らぬ路地裏に迷い込んでいたタクは、新たな事件の現場とそこに佇む血まみれの女子高生を目撃してしまう…。
妄想トリガー
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本作における分岐に関わるシステム。
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特定の場面で視界が狭くなることがある。この時、ポジティブ妄想とネガティブ妄想どちらかのボタンを押すことで妄想が開始される。
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ポジティブは女性に迫られるなど、ギャルゲーというかエロゲーチックな妄想が、ネガティブは何者かに命を狙われるなどの妄想が展開される。
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あくまで妄想なのでどちらを選択しても問題はない。また、どちらのトリガーも引かず、そのまま会話を進めることも出来る。
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本作の分岐は基本的にエンディング分岐のみで、1周目は固定エンディング(Aエンド)のためトリガーは何の意味もなさない。
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トリガーが本格的に重要になるのは2周目以降。とあるフラグを立て続けることでバッドエンド(Bエンド)へ分岐でき、AとB両方のエンディングを見ることでトゥルーエンドへの道が開かれるという形式となっている。
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360版からは2周目以降の分岐にヒロインごとの個別エンディング分岐が追加された。
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妄想トリガー以外の分岐として連続で2択の選択肢を選ぶ場面がある。こちらは一部CGの変化と前述の個別エンディングの分岐、中盤のゲームオーバー分岐に関係してくる。
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中盤のゲームオーバー分岐はエンディングには計算されない完全なゲームオーバー。
評価点
張り巡らされた伏線と演出
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序盤から様々な伏線が張られており、終盤で一気に回収していく展開が非常に熱い。
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いたる場面で主人公以外の人物の視点が描かれるが、その内容だけでなく「他の人物の視点を見る」という行為自体が伏線のひとつになっているなど非常によく練られている。
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事件の犯人は意外な人物だが、これについてもしっかり伏線を張っておりプレイヤーによっては途中で犯人を推測することが可能。本当に意外な人物なので難しいが。
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逆に前半では謎の人物からの干渉やニュージェネ事件との関わりにより徐々に疑心暗鬼になっていく主人公の様子がホラーサスペンスのように展開される。
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基本的に暗い雰囲気であるが、妄想シーンではギャルゲーやエロゲーのような甘い展開があったりもする。しかし、妄想が終了すると突然画面がブツッと切れる演出があり、一気に現実に引き戻される。
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妄想トリガーによる妄想もCG集めだけの意味のないものと思えるが、大抵の妄想トリガー時の場面が主人公が心理的に焦っていたり追い詰められている場面で、つまるところ現実逃避であり主人公のダメっぷりを暗に表現している。さらに後半はそれすらするなと言われたり、どれをえらんでも強制的に妄想を止められたり、ポジティブ妄想さえ悲壮なものになって主人公が追い詰められているのがよく分かってくる。
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さらにその主人公を追い詰めるという事自体が重要な伏線でもある。
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また、主人公がPCをいじっている時には実際にPCの画面が表示され、画面内に表示されるチャットや掲示板のログを読み進める演出があり、リアリティを高めている。この会話ウィンドウを用いずに文章を読ませる演出は後のシリーズ作品にも受け継がれている。
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360版の妄想トリガーはLトリガーとRトリガーを実際に引くことで発動するようになっており、操作にも「らしい」演出が用意された。
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音楽も印象に残る曲が多く、SEの入れ方、多数の挿入歌がゲームを盛り上げてくれる。
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特に作中で流れるとある曲はプレイヤーにトラウマを与えるほど。
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主題歌の出来はもちろんのこと、NOAHでは個別ルートのエンディングで各キャラのキャラソンが流れ、そのどれもが対象のヒロインのルートをやれば分かる作詞になっており評価が高い。特にヒロインの一人の折原梢はエンディングと相まって涙腺を刺激する出来。
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ヒロインの一人がとある人気バンドのボーカルを務めており、そのバンドの曲が挿入歌として多数使用されている。このバンドの曲は後のシリーズでも登場している。
賛否両論点
主人公・西條拓巳のキャラクター
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容姿は普通~そこそこ美形だが、中身はいわゆる「キモオタ」を絵に描いたような人物であり、序盤でプレイを断念するプレイヤーが続出した。
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彼を演じた吉野裕行氏の熱演によりとにかくキモい。口を開けば必ずどもったり、「ふひひ・・・」という笑い方も完全再現されている。
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ただし、物語的には未知の存在に疑心暗鬼になり次第に追い詰められていく姿が生々しく描かれており、逆に終盤では覚醒して立ち向かっていくヒロイックな姿が描かれるのでキモさに耐えて読み進めてみる価値はある。
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他にも、ネットスラングを多用するテキストは人によっては不快感を感じる可能性がある。
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これは科学アドベンチャーシリーズ全体に見られる傾向である。
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CG、テキスト問わずグロシーンが多数存在する。
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グロに耐性のない人は注意。
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基本的には、主人公いる渋谷での「残虐事件」という形で伝え聞くことになるが、終盤は直接的に描写されるグロシーンも多くなる。
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また後述の折原 梢ルートは、主人公側による罪のない生徒たちの大量殺戮となる。
個別ルートについて
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360版以降で追加された個別ルートであるが、一般的なギャルゲーにおける各ヒロインと恋人関係になる…というような甘っちょろいエンディングはないので、そういったエンディングを期待していると肩透かしを食らう。
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ヒロインによっては非常に後味の悪いバッドエンドとなる、というかバッドエンドでない方が少ない。一応救いのあるエンディングも存在する。
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が、その救いのあるエンディングも他のヒロインが再起不能になっている可能性が高くトゥルーよりは状況がかなり悪い。
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360版が18禁指定になった理由はヒロインの一人である折原 梢ルートのせいである事がイベントで語られた。PSP版以降では一部修正されている。
その他
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前述の通り、エンディング分岐がある程度固定されているため、そこに不満を述べるプレイヤーもいる。
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ストーリー中盤以降、妄想を使った非現実的な展開になるため超展開に感じるかもしれない。
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amazonの参考画像では半裸のヒロインたちの画像が表示されているが、すべて妄想である。
問題点
システム関連
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スキップ機能が非常に遅い
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下手するとスキップしてる文の内容が読めるレベルで共通ルートの選択肢から個別ルートに入るまでスキップしてもだいたい一時間はかかるほどのため、全ルートを回収するのが非常につらい。
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といっても普通に読み進めて約50時間、全スキップで約10時間。
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操作性が悪い
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具体的にはボタンを押して反応するまで若干のラグがある。
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妄想トリガーも間違って使わない対策なのか、ボタンをしばらく押し続けて発動するようになっている。
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ストーリー分岐
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NOAHではトゥルーエンドを見るために各ヒロインルートも見る必要があるが、そのストーリーの分岐点が後半なので先述のスキップ遅い問題のせいでとてつもなくだるい。一周目のエンドからのモチベーションがかなり落ちる。
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一応個別ルートに入れば持ち直せるが前述のとおりバッドエンドが多いので、バッドエンドの鬱と再度の長時間スキップのダブルパンチを喰らう事が多い。
総評
誰もが行う「妄想」という行為に焦点を当てたストーリーとシステム、グロを交えたサスペンスな展開などインパクトの強い一作。
しかしながらシステム面の不備、人によっては受け入れられない主人公、グロシーン等人を選びやすいタイトルである。
だが後半の怒涛の伏線の回収や、ダメ人間で妄想に逃避ばかりする主人公が現実と向き合い覚悟を決めて巨悪に立ち向かうヒロイックな展開など前半の鬱屈とした展開からの振り幅が心地よくプレイ後の評価は高い。
グロが多いとか後発のシュタゲとの比較などの意見を見て食わず嫌いなどでプレイしてない人はぜひやってみてほしい一作。
余談
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Wikipediaにある本作の記事は2013年6月14日現在、事件の真相から結末まで書かれているので、これからプレイする方は絶対に読まないよう推奨する。
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科学アドベンチャーシリーズ第2弾である『STEINS;GATE』は本作からしばらく経った世界が舞台となり、本作の事件にも若干触れられている。
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また、会話の中だけだがタクの名前(HNだが)も出たり、本作のマスコット(?)である「ゲロカエルん」が生産中止になったことが語られている。
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アニメ化されているが1クールしかないためか、話は駆け足となっており評価も低め。
以降の科学アドベンチャーシリーズ『STEINS;GATE』『ロボティクス・ノーツ』のアニメ版が2クールとなったのは本作の反省もあると思われる。