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セガガガ - (2016/09/03 (土) 00:30:07) の編集履歴(バックアップ)
セガガガ
【せががが】
ジャンル
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シミュレーションRPG (実際はRPG→経営シミュレーション→シューティング等のごった煮)
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対応機種
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ドリームキャスト
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発売元
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セガ
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開発元
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サンダーストンジャパン、ヒットメーカー
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発売日
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初版(セガダイレクト専売):2001年3月29日 一般販売版:2001年5月31日
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定価
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5,800円
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判定
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バカゲー
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ポイント
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重度のセガファン以外にはお勧め出来ない断末魔的存在 自虐ネタ満載、オタクしかわからないネタも相当数 データ内に眠っている度が過ぎるパクリパロディ SCEはおろか任天堂にまでケンカを売っている →今じゃ絶対発売できない ゲーム自体は佳作~良作レベル
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セガ クロスオーバー関連作品シリーズ
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概要
2ヶ月前に家庭用ゲーム機の自社開発及び販売から撤退を表明していた「セガ・エンタープライゼス」が断末魔のごとく繰り出した、自虐ネタを満載した文字通り渾身のセルフパロディゲー。
大まかなシナリオ&目的は、セガのゲーム開発指揮を執りながらゲーム業界シェア100%を目指すというもの。
ゲーム内容は、ゲーム開発をする為の人員や資金等を入手する為のRPGパート、RPGパートで入手したリソースを投資してゲーム開発を行う経営シミュレーションパートから成りたっているが、
部分的に3Dダンジョン探索、シューティング、倉庫番風のミニゲーム等も用意されている。
バカ要素
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徹底的に自社(セガ)をこき下ろす自虐ぶり。
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競合企業の扇動に煽られたゲーマー達にドリームキャストを踏みつけられる、ゲーム内でまで「なんでドリームキャストは売れてないの?」といった質問を受ける、等。
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ライバル企業「ドグマ社」には(社風・リリースするゲームを含め)任天堂とSCE双方のパロディが見受けられる。ちなみにゲーム開始時の市場シェアはドグマ社97%に対してセガは3%。
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バカ要素&演出
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「RPG」の言葉が出るたびに「RPGは(株)バンダイの登録商標です」と注釈がいちいち出てくる。
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セガ・バンダイ(当時)の合併計画が破談になった出来事に対する皮肉とも取れる。
尤もこの手の作品だとこういう天丼ネタはよくあるが。
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バンダイは、1970年代にプラモデルの登録商標を保持していたマルサン商店からスラップ訴訟を起こされた経緯がある。
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そのため、当時のセガはRPGをさかんに「ロープレ」と呼ぶようにしており、『RPG(ロープレ)伝説ヘポイ』というアニメのスポンサードを行ったりもしている。もちろん浸透はしなかった。
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RPGパートの戦闘は基本「口喧嘩」となっている(ただし特定イベントでスポット参戦してくるヒロインは銃火器を平気で使ってくるが)。
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主人公が熱血な台詞で説得して攻撃すれば、敵である業界人は現実的な言葉で反撃してくるという具合。そしてそのセリフ集にも業界人の自虐ネタらしきものが多数。
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説き伏せた(戦闘に勝った)場合、給料の交渉を経て、相手を仲間にしてSLGパートで使用することが出来ることがある。
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SLGパートではディレクター1人、プログラマー1~3人、グラフィッカー1~3人の編成で開発を行う。
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適度にガス抜きや設備投資をしてやらないと開発速度・品質の低下やメンバーの秋葉原への逃亡といった事態が発生する。
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また、宣伝広告費を大量投入して凡作を期待の新作に見せかけたり、未完成品を需要の高い時期に販売強行することで売り上げを大幅に向上させることが可能。ある意味で凄まじく生々しい。
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ちなみにラストはRPG+シミュレーションというそれまでのゲーム内容からいきなりシューティングになるという超展開である。ただしそこにたどり着くには厳しい条件が必要である。
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ここの敵もPSのコントローラーやポケットステーションにそっくりだったりする。
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ラストでは据え置きセガハードが敵として登場する。残念ながらSG-1000やマークIIIは出ているにもかかわらず、当時現役だったドリームキャスト(とWiiのVCで一挙有名になったマスターシステム)は登場しない。
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ラストに登場するボス(ネタばれ注意!)
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<貴様にセガの歴史が倒せるか?いでよ!
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ドルメヒカの破片
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SG-1000
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セガ・マークIII+FMサウンドユニット
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メガドライブ+メガCD+スーパー32X
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セガサターン
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▽
<お前に何がわかるというのだ・・・
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エンディング自体は意外とシリアス。
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OPテーマが作中におけるセガの社歌。歌いだしは「せーがー♪ せーがー♪ 東京都大田区ー♪」。
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道具屋がある秋葉原でも珍妙なテーマソングが流れる。
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ちなみに、ゲーム中の秋葉原は何故か実写である。
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アイテムを手に入れる度に「セーガー!!」と流れる。
批判点
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詰め込まれているネタが非常に特殊な為、極一部のよく訓練されたセガファンやオタクしかその内容を理解出来ない
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セガが発売してきたゲームだけでなく、当時までのアニメ等の各種オタク文化にも精通していなければ本作のギャグ要素は到底堪能しきれない。
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バーチャやソニックしか知らない程度のゲーマーや、ネット等で話題になったアニメなら見た事がある(または名前や大まかなストーリー程度なら知っている)という程度のオタ知識では、出てきたネタに気付くことさえ難しい。
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当然というべきか、なんと久しく忘れ去られていた『アレックスキッド』も登場する。勿論自分が忘れ去られていたという自虐ネタ付きで。
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上記の一つなどまだ序の口。そこに疎いゲーマーが本作をプレイしても、詰め込まれた内輪&自虐&バカ演出等のネタは意味がわからず寒いだけにしか感じられなくなってしまう。
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ただし、本作のターゲット層は完全にそういったコアなセガマニアにだけ向いていた(それもあって当初は通販限定で販売されていた)ため、こうしたネタが盛り込まれまくっている点については割り切るべきだろう。
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そういったコアなセガゲーマー達からは本作を「神ゲー」と評する人もいるほどである。…それと同時に、その中でも本作や当時のセガの社風にあった徹底した自虐ぶりに不快感を持つ人も多いという事実もあったが。
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内向的過ぎるネタにシナリオ展開
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業界人の逸話等、ゲーム業界の内輪ネタやラストの超展開は嫌いな人にとってはマジで受け入れ辛い。
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セガ社内に実在した「パソナルーム」ネタまで出てくるが、皮肉にも本作リリースと同時期にパソナルームをめぐる訴訟沙汰が起きているため、完全に笑えないドキュメントに。
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アダルトチルドレンを「幼稚な大人」と根本的に誤った解釈をし、おむつ姿のおっさんを敵として登場させてしまった(本来の「アダルトチルドレン」という言葉の意味は、「成人した被虐待経験者」の事である)。当然ながらこの事が当事者団体から抗議を受けて『スパイおじさん』に名称変更をせざるを得なくなったという、ギャグでは済まされない問題を起すはめに。当時、この誤用は世間的にかなり広まってしまっていたのでこのゲームだけの問題というわけでもない。だから許されるという物でもないが…
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なお、グラフィックはそのままであるため、事情を知らずに修正版をプレイした人間は「『スパイおじさん』がなぜかおむつをしている」という謎の事態に戸惑うことになる(
もともと変な敵キャラばかり出てくるので、あまり気にならないと言えばならないが)。
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シナリオは『カルドセプト サーガ』『カオスレギオン』『シェンムー』などを手がけ、後に小説『天地明察』で吉川英治文学新人賞を受賞した冲方丁が執筆している。シナリオの質自体は案外良好。
補足
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チート行為をしないとわからないことだが、著作権上等の
パクリパロディ演出が没データとして残っている。
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ミニゲーム集のカタログの中に没データがあるのだが、それらが(著作権上)非常に危険な代物。他ゲームからアニメ、映画と無節操なほどの潔い
パクリパロディである。店頭販売版ではこの形跡は影すらなくなっているほどのヤバさである。
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セガのライバル会社「ドグマ社」の三幹部の一人「ドグマ博士」は、本ソフトの開発初期には当時ライバルでもあった任天堂の横井軍平をもじった人物「横○博士」として登場する予定だったが、流石に任天堂に怒られる事を恐れてドグマ博士に変更したと言われる。
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今作の演出やBGMの一部が、名作シューティングシリーズとして知られていたサンダーフォースの6作目『サンダーフォースVI』に流用されてしまい、同シリーズが受け継いできた世界観をぶち壊した為にファンからは猛烈な批判を食らう事になった。
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両作のプロデューサーであるゾルゲール哲?の職権濫用によるゲームの私物化や原作レイプの最も良い代表例にして氷山の一角である。本作ラスボスの「
ドルメヒカ
」も実は複数の岡野作品で使われている"俺設定"。
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この「BROKEN THUNDER II」事件のせいで、ゲーム開発を私物化しファンの多かったサンダーフォースをクソ続編化した戦犯の前科として、このゲームも筋金入りのセガファンからすら「ゾルゲ臭が強すぎるから…」と敬遠されるとばっちりを食らうハメになった。
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真のラストステージの開始前ムービーでは、ラスボスの放った怪獣軍団(よく見るとP○2、○カチュウ、ピポザ○といった、どこかで見たことがある著作権的にアウトなものばかり)を迎え撃つため、セガの全歴代ゲームキャラが出撃するという衝撃の展開が待ち構えている。
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ネタバレについて
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ファンタシースターIのパーティーメンバー(実はゲーム序盤から登場しているが正体は隠していた)を皮切りに、パンツァードラグーンのブルードラゴン、オパオパ、ソニック、挙句の果てにHODのゾンビどもまでが登場。
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一応設定上は「セガが出したゲームのキャラクター全員」ということになっているが、実は会社のゴタゴタのせいでムービー中に出ていないキャラが意外と多い、惜しい事態に。あと当初はせがた三四郎も巨大化して登場する予定だった。
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前者は当時のセガがリストラの弊害で権利関係のトラブルにあったため。後者も肖像権のせいで没になってしまった。
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セガ製品ではないものの、『バトルマニア』シリーズからも主人公の大鳥居マニア・羽田マリアが同ムービーに出演している。
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なおこのシーンにオパオパがいることそのものが、実はエンディングの伏線となっている。
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