「パワプロクンポケット14」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

パワプロクンポケット14 - (2016/01/18 (月) 21:24:00) の編集履歴(バックアップ)


パワプロクンポケット14

【ぱわぷろくんぽけっとじゅうよん】

ジャンル 野球バラエティ
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 1024MbitDSカード
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 コナミデジタルエンタテインメント(パワプロプロダクション)
発売日 2011年12月1日
定価 5,250円
判定 なし
ポイント 賛否両論の過去主人公・ヒロインの「正史」
路線変更の裏サクセス
新モード「トツゲキ甲子園」は好評
シリーズ最終作を意識して作られた
実況パワフルプロ野球シリーズリンク

概要

  • 本家とは似ても似つかないシナリオや彼女、サクセスで人気を集めてきたパワプロクンポケットシリーズの15作目(『ダッシュ』含む)にして表サクセスのシナリオ最終作。
    • 表サクセスは魔球リーグ編。「ダッシュ」以来の小学生主人公が、これまでのパワポケに登場したヒーロー・超能力者・アンドロイドといった人々と共に世界に変革をもたらすカタストロフに立ち向かう。
    • 裏サクセスは独自のカードゲームになった「札侍編」
    • グッピーを進化させた「トツゲキ甲子園」も初登場。
    • キャッチコピーは今度のパワポケはド派手!

ストーリー

  • 『魔球リーグ編』
    ある日、居酒屋で飲んでいた三人のメガネは、その帰りに一人の赤ん坊を抱いた女性が倒れているのを発見する。
    数年後、三人のメガネによって育てられたその時の赤ん坊である主人公は小学生6年生になり、少年野球チーム、ビクトリーフィンチーズに投手として所属していた。
    デビュー戦にて、上級生のいた男ホームランズに滅多打ちを食らいピンチになってしまうが、その時必死で投げた球が魔球に変化。世界初の「魔球を投げた少年」として一躍有名になることになる。
    しかし、これが後に世界を大混乱に陥れる『カタストロフ』の始まりだった…。
  • 『札侍編』
    野球札と呼ばれるカードを使って江戸時代を駆け巡る、野球カードバトルゲーム。

主な新要素・変更点

  • ガッツゲージを消費して三振を確定で出す魔球やヒットやホームランを確定で出す魔打法が使える「必殺技野球」が追加された。
    • 本作の表サクセスで主人公が最初に使い始め、ストーリーの根幹にもかかわってくる。
    • いつガッツを消費するか。投手側で魔球を使うか、野手側で魔打法を使うかの戦略性もあり、上手く使えば歴代ラスボスでも強豪であるブラックホールズにも対抗する事が出来る。
    • なお通信対戦では出来るがWi-Fi対戦では使えない。
  • 『13』に収録されなかったカード野球がシステムを一新して「札侍編」のシステムとして登場した。
    • 目押しのようなテクニックはなく、攻撃と守備を繰り返して得点を争い合う。
    • こちらのモードも通信対戦は可能だが、Wi-Fi対戦は不可能。
  • 下画面の走塁操作に全走者を停止させる全ランナーストップのボタンが追加。その代わりスピードアップボタンが1つに戻された。
  • 試合を二死満塁の崖っぷちから始められるイチゲキシステムが追加された。手早く緊張感のある乱打戦を楽しむには良いモードである。
  • リアル野球が改善され、ストライクゾーンの高さがリアル等身に合うようになった他クイックモーションが完全再現された。
  • 選べる球場にサクセス・ペナント専用の2球場が増えた。
  • 表サクセスは必殺技を使えるかどうかが決まる「ガッツゲージ」があり、また3以来の「ストレスゲージ」が復活。ストレスゲージは溜まるとケガ率が上がるが高くなるとケガ率と経験値が2倍になる「バーニング」になる。
    • 試合では「抜シーン」があり、決められた勝利条件(3振を取る、ヒットを打つなど)を満たして勝つというモノ。
  • 「魔球を投げた少年」という設定から、仮に野手を選んでも中盤までは主人公がそれなりのステータスで登板する。
    • 最初に野手を選んだ場合は最初はライバルだったものの家の事情で仲間になる魔球使い「リョウ」が仲間になってから最初にポジションに転向する展開がある。
  • 新モード「トツゲキ甲子園」が追加された。詳細は後述。
  • 前作13に比べると走る速度が全体的に早くなっている。ゲッツーで抑えづらく、ある程度の走力があればスリーベースまで突っ走れる。
    • それでもゲームバランスとしてはパワポケシリーズの中ではDS最終作だけにかなり良い方。「野球だけ楽しむ」なら本作が最も安定してるとも言われている。

賛否両論点

  • 抜シーンは概ね難易度は低いが「三振を取れ(アウトではNG)」「ヒットを取られるな(という条件に関わらず魔打法を放つ)」など理不尽なものもある。
  • 真のラスボスチーム「ブラックホールズ」との戦い前にはセーブ不可能。
  • 魔球・魔打法のシステムは連打にさえ勝てれば確定三振or確定ホームランと強力であり、特に魔打法でのホームランで敵投手を引きずり下ろしやすい。
    • 終盤のライバルキャラである黒羽やデリック、アスワンといった強力な投手を魔打法でホームラン引きずりおろしに出来るため彼らの存在感がやや薄い。
    • だがアスワンはとある彼女キャラのルートにおける「ハンデ」でガッツを削られ魔打法を打つ余裕がなくなるせいか、強力なラスボスとして立ちはだかる。

ストーリー

  • 本作のサクセスは「1」から続いてきた一連のストーリーの完結と銘打たれ、の「12」で初登場して台頭してきたジオット・セヴェルスとその直属の者達が起こす「カタストロフ」を阻止する人々の戦いが主となる。
    • この流れ自体がDSパワポケシリーズ最大の賛否両論点ともいえる異能バトル展開の決着なので、この時点で賛否が分かれる。前作「13」が異能バトル要素を薄めて高評価されてるのとは対照的。
    • 本作は主人公に超人的な反応速度と運動神経、「魔球」を持たせることである程度バトル展開に参加させる配慮自体はある。
    • 世界大会で優勝した後に登場する「ブラックホールズ」(野球漫画の主人公達によるドリームチーム)が襲来。人類と未来を賭けた最終戦で重要な一線を担わせている。
  • 過去作の登場キャラが多数再登場する。
    • 事実上の「シリーズ打ちきり」であるため、過去の作品の設定を理解していないと展開についていきにくい。
    • また主人公を取り巻く大人達も過去に登場してきた人物が大半な上、仲間や彼女候補にも過去作のキャラの関係者が非常に多い。
      • そのため本作の主人公も、パワポケ末期にありがちな周囲の面々に振り回されているだけで終わっているという批判もある。
  • シナリオにヒーロー達とジオット軍の最終決戦に主人公が参加する「真ルート」がある。真ルートのシナリオに関わるヒロインは3人のみである(その内の2人ヒカル・准は「主人公と結ばれるEND」がない)。
    • 真ルートの展開は全部飛ばしても長いが、イベントスキップに非対応なため複数の選手を作っている際に周回するのが面倒くさくなる。
    • また育成もとある彼女キャラ一強と言われており、最終戦で主人公にハンデを背負わせるものの経験点や特殊能力の取得の効率が異常に良いためオールAも狙いやすく、その上で魔球の属性で得られる超特殊能力を調整出来るため、ライターの贔屓ではないかと嫌悪感を示す意見もそれなりにある。
  • これまでパワポケでは正史ヒロインについて明言しないというスタンスを取って来たが、本作では「とあるヒーロー」「ヒーローの仲間であるとあるキャラ」「とある彼女候補の父親」が過去作の主人公ではないかと見せかけており、その上で複数の彼女候補から好意を持たれている(=過去のゲーム本編ではあり得ない複数の彼女ルートを経由した)描写があるため賛否が分かれる様子。
    • その内ヒーローに関わる2人は本作の主人公と共闘しているが、とある彼女候補の父親は作中に姿を出さない上にその彼女候補を精神的に追い詰めてしまったと言われているだけで、その理由の描写不足によって不当な評価を受けるハメになってしまった。
    • 「10」以降、顕著になった流れだがバトル展開がミニゲームすら挟まずテキストだけでバトル展開が終わってしまう。
    • 特に「10」からほぼ皆勤賞の大江和那の扱いは、バトル展開の賛否に加えて「本作のとある彼女候補の父親」との関係の描写不足が最後まで賛否が分かれるモノとなってしまった。
  • 「12」から登場し、巨悪として君臨するも(一部の彼女シナリオを除き)敵役とはなっていなかったジオット・セヴェルスは本作で明確に敵役となり、今回ようやく初敗北するが、トドメは刺されず今までやらかした事を置いて裏サクセスのエンディングで仲間達と共に楽しそうに終わっている事に批判意見がある。
    • ジオットと真ルートで殴り合うのは本作の主人公ではなく「7」から再登場したレッドである。そのレッドもとある過去作の主人公と匂わせているのだが、「7」ではあまり擁護しきれない事を行っていた事を指摘する意見もある。
    • 近年のパワポケを許容する人からは悪役に徹底したジオットを評価する声もあるが、『シリーズ全体のラスボス』としては「11」以降の流れで登場したキャラであるため「ぽっと出」扱いする人もいる。

彼女候補

  • 総じて癖が強いという見解で通っている。
    • 本作の主人公が小学生である事から恋愛感情に至らない彼女キャラが多い。ただし紗矢香・姫子・響子はアルバムで成長した主人公が恋愛感情を抱くようになる事を示唆してはいる。
+ 本作の彼女候補
  • 「阪奈(ハンナ)」は主人公のチームメイトで男勝りな性格。
    • その正体は「反エントロピー」というアンドロイドの危険な超能力者ピースメーカーで能力を封印されている。彼女を見守る関係者が多く、「6人組」の甲斐に引き取られた過去があり、彼女の死後は「6人組」の犬井が叔父となって育てられていた。シナリオ中では『8』の彼女候補の白瀬とその協力者と主人公によって護衛される。
    • 設定としては伏線回収に終始してるものの(同じ仲間ヒロインのヒカルと違って)恋愛感情は感じられない。また犬井や白瀬、マダラやウズキといったハンナを守ろうとする過去のキャラの方が印象深いという意見もある。
    • 白瀬の作り手である坂田博士も登場。白瀬に寿命が近づいている事を主人公に話す。白瀬の最期の時を見れるのはハンナルートのみである。最後まで笑顔で満足したままビターに逝った姿は物悲しいものの白瀬らしい大往生としてファンの目頭を熱くさせた。
    • 真ルートではヒーローに関わる人物でありながら空気と化す。とはいえ「親友」としての主人公との絆はどのルートでも明確ではある。ハンナグッドEDではカズに弟子入りしてヒーローとして活躍したらしい。
  • 「准」は「9」の緑髪ヒロイン・維織のお供キャラとして出つつも攻略不可能の「バグ枠」と呼ばれていたが今回はヒロインへ昇格。
    • だが彼女も年齢が親と子ほど離れてるせいか、「恋愛対象」というオチではなく野球好きの少年にスパイクを送ってあげてるお姉さんとしての関係で終わっている。
    • 「准がようやく攻略可能」という情報でプレイしたけど、恋愛ではない展開にガッカリしたという声も少なからずある。
    • ヒカルやさやかと同じく「真ルートだと結末が変わる」ポジションではあるのだが、通常ルートでもあくまでノーマルENDという趣き。真ルートだと「准ねーさん」と呼んでおり、自他共に認める姉弟のような関係で終わっている。
    • なお本作には「9」の主人公と同一人物疑惑のあるヒーローが登場しているが、本作でその人物と准の交流はない。
  • 「ハナ」は犬である。パワポケでは毎回ちょい役で出てた犬だが最終作で遂にヒロイン化。でも犬である。
    • 宇宙人から地球を守って逝く。何を言ってるのかわからないと思うがパワポケではよくあること。
    • 飼い主の竹本つぐみは主人公のクラスメイトで病弱な少女で、ハナルートを進めると病死してしまう。本作における「どう足掻いても絶望」枠。
  • 「響子」はいわゆる「ハズレ彼女」のような顔つきで一方的に主人公にアプローチしてくる少女。
    • 付き合っていくと人の良さが見えてくるので歴代の「ハズレ彼女」よりはマシだが。またグッドEDだと見違えるように可愛くなっている。
  • 「姫子」はブギウギ商店街のレストラン「ブランネージュ」でバイトしている男勝りな女子高生。
    • ランダム要素が高く攻略難易度が後述の「さやか」とは違う意味で攻略が難しい。だが彼女のルートではおねショタ要素のあるほのぼのエピソードが展開される。
    • 難易度が非常に高い代わりにバッドEDがない枠。仮に恋愛関係に至らなくても主人公とはお互いに大切な関係として終わるノーマルEDである。
    • また准と違ってグッドEDのアルバムでは成長した主人公と恋仲になった描写もある。
  • 「光(ヒカル)」は転校生のしっかり者だが腹黒な側面もある相棒キャラ。当初は男として主人公に接するが実は女の子(ハンナと違って性別を偽って付き合っていた)
    • 茨木和那のクローンから生まれ、神条紫杏が生み出した戦闘用ロボット「システム」を統率する「TXクイーン(2代目)」だが腕に統率用装置があること以外は普通の女子小学生である。
    • トゥルールートではシステム達の戦力を借りたがっていたグントラムに主人公とともに協力。その際にシステムと共に助力するが、主人公への恋愛感情を付け込まれて敵の洗脳能力者に精神をかき乱される。だが主人公の呼びかけで正気に戻る。
      • しかしEDにおいては「火星へ行った主人公を思い出しながら、システムと共に夜空を見上げる」という主人公と結ばれるENDがないバグ枠。なおトゥルールートに関わって来るヒロインが別にいる。後述の「さやか」がそれである。
  • 「紗矢香(さやか)」は「10」に登場した天月五十鈴の娘で主人公の3つ年下。同ライターの「シズヤ(11)」「漣(12)」も彼女のストーリーに関わり、劇中に出て来てないが「瑠璃花(ダッシュ)」とも交流がある。
    • 母親の「運勢を操る超能力」をそのまま受け継ぎ、魔球を投げた主人公を「お兄ちゃん」と呼んで懐いてくる妹系キャラ。
    • イベント数も多く、「14で純粋に可愛いヒロイン」では姫子と並んで挙げられる事が多いのだが、母親から受け継いだ「運勢を操る超能力」を持っており全国大会前に強制ケガをさせるイベントを行う。なおこのイベントを行わないと敵の洗脳能力者と出くわしてしまい攻略失敗となる。
    • 本作の「攻略難易度は鬼畜だが出来上がる選手は強い」枠。むしろ本作の表サクセスで強い選手を作るには彼女の真ルート一択という評価が下されている。彼女とキャッチボールをすることが経験点を稼ぐには最も効率が良い。
      • トゥルールートと兼任出来るほぼ唯一の彼女キャラであり、当該ルートでは主人公と共闘してジオット軍に立ち向かったヒカルへの嫉妬、魔球を投げられなくなる事と主人公が中学生に上がったら一緒に学校へ行けなくなる事の恐怖、家に居ない実父への寂しさ、ジオットのカタストロフが完遂すれば弱者をモンスターから守る正義の味方に主人公と共になれるという思い込みなどから、主人公を敗北させて世界を滅茶苦茶にするため、ガッツとやる気の大幅減退、これでもかと付け加えられるマイナス得能の付加*1で妨害してくる。この事から「14の彼女候補では王道ヒロイン」という声と「パワポケ屈指の畜生彼女」と呼ぶ声もある。
      • 更に今までの選択肢を誤ると最終戦で勝っても主人公への罪悪感から飛び降り自殺を図り、植物人間として夢の中で主人公と共に正義の味方ごっこを続けるというBADエンドになる。「その現実が嫌だったんだよ!」と嘆いてフィクションの世界(札侍編)へ逃避したジオットや『10』で相棒の朱里と共に追手と戦い続けるカズと被る結末。
      • ちゃんとさやかの事を第一に考えた上で彼女の地獄のようなマイナス得能を背負って最終戦に勝つと、「さやかが応援してくれてたのは分かっていた」という主人公の赦しを得て、火星へ行く主人公に付き合って共に生きることを選ぶ。火星へ行く主人公についてくる彼女候補はさやかのみ。
      • この際、今まで付加したマイナス得能は全部除去され奪った得能の大半を返してくれる。だが「逃げ球」は返さない。*2
      • さやかのイベント自体は可愛らしいものが多く「お兄ちゃん魔球なげろー」と可愛い応援をしたり、公園で楽しそうにデレ顔をする。また経験点効率が多いキャッチボールなど基本は協力的ではある。
      • なのだが、最後の最後で世界を滅ぼす事に事実上荷担してしまった事、その罪悪感の大きさゆえにフラグ立てが失敗すれば自殺で更なるバッドENDを味わせようとする姿から事実上のラスボス化(ブラックホールズは野球漫画の二次創作キャラなためか台詞はない)するあたり「ヤンデレ幼女」とも言われている。
      • ただし「真ルート」を通らなければ地獄のような最終戦を行う事はなくフラグ立てもそこまで必要ではなく、さやかも主人公とフィンチーズを応援して終わる。その後のエンディングも真ルートと同じく「数年後もさやかが主人公と交流が続いており、まだ兄妹のような関係だがいずれ恋愛感情に発展する可能性」を示唆している。
      • そして、さやかがここまで能力を暴走させてしまった原因として「あんまり家に居ないお父さん」の存在が大きいとプロフィールやさやかの台詞から明言されている。この「さやかのお父さん」についての描写が作中で不足しているためにある誤解を招き、「14」のシナリオ後に最も批判された人物となっている。
      • ただし、さやかは父親に懐いており、その人物がさやかに愛情を注いでいたような節はある。

裏サクセス「札侍編」

  • 「ダッシュ」「9」~「12」で使われていたカード野球の別verだが、そもそも「10」から独自進化を遂げていたRPGからの路線転換そのものが賛否両論である。
  • 江戸時代をモチーフにした時代劇風カードゲームだが「カードゲームで全部解決する札侍」というネタがあるせいか、今までの裏サクセス以上にどことなくほのぼのとしている。
    • 負けたら札にされてしまうというネタはあるが、主人公はその上で勝った後に相手を元に戻すし、仮に負けても実質ノーペナルティでやり直せるため。
      • 実はトゥルールートで敗北してトドメを刺されずワームホールに飛び込んだジオットも登場するが、むしろ裏サクセスの常連黒幕であるカメダから次元航行システムも兼ねるガンダーロボを奪う「車の運転が得意なおじさん」としての登場。カメダに引導を渡す役回りとも言えるか。
    • 仲間も「5」の小杉と「13」の真琴がアドバイス要員と掛け合い要員を兼ねて登場する。だが近年の裏サクセスでは仲間数は少ないため、寂しがる声もある。
      • なお小杉はむしろ入れ替わる前の人格=5主人公に近いお人よしな性格。
      • 野球人形のパーツは以前より入手しづらくなった。だが特殊能力・超特殊能力が店に並ぶ事もある。
  • ゲームシステムは運が絡む、一部カードが強い、CPU戦が最終的に作業になるという意見もあるが、デッキを組む戦略性はそれなりにある。
    • 荒削りで人を選ぶ出来だが支持する人も居る。
    • 今までのパワポケキャラが対戦相手およびサポート札として結構出てくるのは裏サクセスとしても変わらず。主人公の仲間としては小杉と真琴のみだが、使えるカードを全部合わせれば歴代の裏サクセス以上。

評価点

  • 全体的に表サクセスは遊びやすくなっている。
  • 試合開始前にもセーブが可能。以前はDSシリーズでも開始前のステータス上昇くらいしか出来なかった。
    • リセットが許される回数が5回から10回に増えた。負けたら基本能力を少し下げる代わりに再挑戦できるようになった。
    • 小学生4年生以上で習う漢字に読み仮名がつくようになった。
  • ミニゲームは概ね好評。
  • 札侍編ではDSシリーズの歴代おみくじが再収録されている。
  • BGMも相変わらず評価が高い。
    • 表サクセスのラスボス戦「未来と魔球とジンルイ」 トツゲキ甲子園の最終戦「汗と涙は球児の華」はどちらも最終戦にふさわしい曲になっている。
    • 本作ではitunesでパワポケ14のBGM集が発売されている。
  • 過去キャラの再登場も、初代主人公の面倒を見てくれてた「外藤」が本作の監督として再登場、4・6の「山田」、6裏の「落田」、7・8の「湯田」の3人のメガネ父さんが主人公にスポ根教育しながらも深い絆で結ばれている関係、イベントによりジオットを止めようとするレッドや最後まで生き様を見せた白瀬などは評価はされている。
  • 新モード「トツゲキ甲子園」は概ね好評。
    • グッピーをベースにしているシステムだが、難易度選択とそれに伴う主人公の追加と監督・マネージャーとの掛け合いなどが追加された。
    • 練習試合と全国大会で一定の条件を満たすと敵高校のエースが仲間として引き抜ける展開がある。「難しい」では引き抜いたキャラが即戦力になる事も多い。
      • 「やさしい」は成長速度は緩めだが主人公と仲間のステータスが比較的ありCPUが弱め。監督は「10」の車坂、マネージャーは「7」の霧島。
      • 「ふつう」は主人公は最初から強めだが仲間が弱い状態から始まる。監督・マネージャーは「13」の村田・冴花。
      • 「むずかしい」は上記難易度を両方ともクリアしたら登場(なおその後にプレイしてセーブせずに電源を消したらむずかしいが消滅するバグがある) 主人公も仲間も弱いが成長速度は高い。監督・マネージャーは「4」のみゆき先生とユイ。名曲「あの4度目の桜」のアレンジも好評。
    • 表サクセスとはほぼ繋がっておらず、パラレルワールドになっている。だがパワポケらしい軽妙な掛け合いと面白変人な憎めないライバルキャラ、地に足の着いたマネージャーヒロインの再登場などを純粋に楽しめる。
      • 改善された野球パートでGBA時代の強豪校と戦えるシチュエーションは熱い。
      • リセット・ゲームオーバーの再チャレンジも5回まで許されており、「グッピー」より緩和されている。

批判点

  • 投打のバランスが悪い。
    • 2011年からプロ野球で導入された低反発球による極端な投高打低が本作にも悪影響を及ぼしている。
    • 「ペナント」を回しても 一年通じて3割打者が両リーグに一人もいない ということが少なくない。2011年に打率.338の好成績を修めて首位打者になり、本作でもミートA14・パワーB126と高い打撃能力を持つ内川選手ですら「ペナント」と「俺のペナント」で打率2割台前半に甘んじることもある。
    • その一方で投手陣は能力の割に成績が非常に良いケースが多い。 防御率トップ15のうち、防御率1点台がセ・リーグにもパ・リーグにも10人近くいる ということが多く、「俺のペナント」でも明らかに野手よりも投手の方が難易度が低い。*3
    • 本作では打球が飛びにくいことで、守備シフトは内野後退、外野前進にしておけば大抵の打球はアウトにできてしまう。
  • 世界大会の試合中CPU操作でオート守備が一時的に解除されたり、別ではコンピューターが行う「代走」時、塁に選手がいないにも関わらず控え選手と入れ替えさせようと、いない塁にカーソルが重なり、決定ボタンが勝手に押され「否定音(ブブーの音)」が延々なり続いてしまい、プレイも再開ができなくなってしまうというパワポケシリーズとしてはおろか、ゲームとしては大きく致命的なプロクラムのミスがある。当然リセットせざるを得ない状況となりやり直しとペナルティを受けなければならなくなる。
  • 「札侍編」にWi-Fi対戦がない。
    • 最も札侍のカードゲームの評判を落としているポイント。この事は札侍を評価している人にとっても惜しまれていた。

総評

低迷した売り上げとニンテンドー3DSのハードの台頭に挟まれ、半ば「打ち切り」となってしまったパワポケシリーズの最終作。
全体的な広告などから小学生向けをある程度狙ってはいたものの、ジャジメントのジオット一派とヒーロー達の抗争を引きずったストーリーが新規取り込みの足を引っ張った様子で、やはり売り上げは伸び悩んでいる。
それでも最終累計売上は約11万と健闘はしている。

放置された伏線は多いモノの、一応の「完結」を試みており、過去主人公の行く末などもその一例であるのだろう。
一人の少年が極亜久高校に入学して一人のメガネと共に野球部を再建した所から始まった「パワポケ」の物語は、弱小球団が成り上がり、少年とメガネが殴り合いの果てに共に再び手を取り合い、呪われ、入れ替わり、未来を変え、ヒーローが生まれ、アンドロイドが育ち、かつての不正義が別の正義として街を救い、超能力者が戦争に駆り出され、真面目で哀れな子供が野球なんかで世界を変えられないと諦めながら殺され、ネトゲの野球で危機に立ち向かい、野球で逆襲し、そして最後は野球好きの少年の慈悲・寛容で人類と未来と一人の少女を救って完結した。
だが再びパワポケの愉快でダークで野球してるんだかしてないんだかわからない慈悲・寛容に溢れた雰囲気のゲームを望む声は決して少なくない。

余談

本作のタイトル画面はパワポケ1と(絵柄こそ変わっているものの)ほぼ同じ。
エンディングでも確認可能なので見比べるのもいいだろう。1からプレイしているとグッと来るものがある。
本作は最終作ということもあってか現在は中古店でもプレミアがつけられている。

+ ややネタバレ
  • 表サクセス最終戦のチームはストーリーを見てるとわかるのだが漫画やアニメなどの主人公や有名キャラ達の再現である。
    • シゲゴロやイワオニ、アスワンなどわかりやすいものから、パライソ(→ポルトガル語で天国→Mr.FULLSWINGの猿野天国)と「わかるか!」と突っ込みたくなるレベルの者と様々。
      キャラの能力に関しても(全体的に高スペックなキャラは多いが)再現されており、イワオニは悪球打ちや超特殊能力など込み込みで パワーの限界値をすっ飛ばしていたりする
    • なお、野球作品としては一番有名であろう巨人の星の星飛雄馬や一部のキャラは本編には登場してはいないが攻略本に未登場キャラとして名前が載っている。
      • 話は逸れるが、この時に野球以外のスポーツ作品の漫画キャラなども同時に召喚されており 現実の人々はそれを打ち破っている。
        テニス、サッカーの現実軍はぶっ壊れ性能のキャラが多い漫画アニメ軍*4によく勝てたなと突っ込まれることもある。
      • 但し、「元ネタまみれの選手のみで構成されたチーム」はほとんどの作品に登場していた。*5