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Beat'n Groovy - (2013/10/25 (金) 04:41:55) の編集履歴(バックアップ)


Beat'n Groovy

【びーとんぐるーびー】

ジャンル 音楽シミュレーション
対応機種 Xbox360 (Xbox LIVE Arcade)
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 ヴォルテックス
発売日 2008年10月8日
定価 800マイクロソフトポイント
分類 黒歴史
ポイント キャラ改悪
圧倒的なボリューム不足
本家の5ボタン譜面ベタ移植のみ
ポップンミュージック…のような何か
ポップンミュージックシリーズリンク

概要

日本ではアーケードや家庭用で人気の音楽ゲーム『pop'n music?』シリーズだが、海外ではアジア向けに少数リリースされたものの、欧米ではそれまで残念ながら未発売となっていた。
本作はそのポップンをベースに初めて全世界配信となる作品であり、「欧米向けに初めてポップンがリリースされる」と国内外からも期待が持たれていたが、開けてビックリ、あまりの低クオリティさにファンの失望を買う羽目になった。

問題点

  • キャラクターデザインの豹変
    • 欧米向けを意識したのか、本家のポップンキャラは使用されず、代わりにいわゆる昔のアメリカカートゥーンアニメ風の「バタ臭い」画風の新キャラクターに替わっている。
      • キャラクターのアニメ枚数も初期の本家並みに少なく、演出面も特に凝っていない。本家と異なり、背景もアニメーションするようになっているのだが、特に目新しい演出があるわけでもない。
    • それだけならまだいいのだが、本家と比較すると曲と担当キャラの雰囲気が全く合っていない。クラシック曲の「R.C」にスケボー少年、スパイ風の「spicy piece」にパンク少女、民族音楽風の「BEYOND THE EARTH」に太った黒人ラッパー等々。
  • ボタン数の少なさと画面表示の問題
    • 本家ポップンでは最大9ボタンで演奏するのだが、本作は最大でも5ボタン。選択可能なモードは5ボタンor3ボタンとなっている。
      • ゲーム画面では最大7ライン分表示できそうなスペースが有るのだが、使用されていない。
      • バトルモードやライブビジョンモードでは3ボタン専用。
    • さらにオブジェ(本作ではビートン君)の配色も本家とは異なり、紫・青・橙・緑・黄となっている。
      • このうち問題なのが右側の2つ。本家のポップ君は偶数列に黄・青・青・黄、奇数列に白・緑・赤・緑・白があるのだが、本作では右側が偶数列に緑、奇数列に黄、と逆になっている。それに加え本作では偶数列の表示が下側なため、本家に慣れているほど上下が混乱する。
      • また、ビートン君が過剰なまでにぶよんぶよんと伸縮を繰り返しながら落ちてくるので非常に気が散る。一応、本家のポップ君も曲の拍に合わせて微妙に伸縮しながら落ちてくるようになっているのだが、ここまで派手なものではなく普通に叩いている分にはまず気にならない程度である。
    • 本家ポップ君と違い、ビートン君は正確に叩いてもBAD判定時と同様にそのまま下へ流れていく。
      • このため、ぱっと見失敗したのかどうかが分かりづらく、正確に叩いてもこの演出なのでゲンナリする。*1
  • 操作系などの問題
    • 本作は専用コントローラが無いため普通のゲームパッドでプレイするのだが、キーコンフィグは不可
      • 操作は左側から「方向キー←、↑/↓、→/X、Y/A、B」で固定。
      • タイトル画面でコナミコマンドを入力すると方向キーを使わない「LT、LB、A/B/X/Y、RB、RT」に変更できる。
    • 本家には存在したプレイオプションやオジャマの類は一切なし。HI-SPEEDオプションすら存在しない。
      • HI-SPEEDを使用してオブジェの感覚を拡げると譜面が見やすくなるため、本家ではプレイに欠かせない標準オプションとして搭載されているのだが、本作ではそれが存在しないため常に詰まった譜面が降ってくる。
  • 収録曲と譜面の少なさ
    • 本作に収録されている曲はたった9曲のみ。無料配信されている体験版ではそのうち3曲をプレイ可能。
    • 収録されている譜面は、本家で言う5ボタン譜面1種類のみ。3ボタンモードは単純にそれの左右を減らしただけ。
      • 要するに、ゲーム全体で9種類の譜面しか存在しない。DLCなども用意されておらず、本当にたったこれだけである。本家初代ポップンでも14曲はあったというのに…。*2
      • さらに、この譜面は本家の5ボタン譜面の完全な使い回しである(YouTube比較動画)。
      • 本家ではバトルモード専用の3ボタン譜面が用意されていたが、こちらはバトルでも上記の通り削っただけの手抜き譜面が流れる。
    • 難易度表記は♪8個分まで用意されているのだが、最大でも「BEYOND THE EARTH」の♪3と何故か大幅に余っている。
      • 本来ならば追加配信で増える予定だったのかもしれない。

評価点

  • 収録曲は全て本家ポップンからの曲であり、曲自体の評価は高い。本作の評価というより本家自体の評価であるが。
    • ただし、収録譜面は前述通り簡単な5ボタン譜面のみである。

その他

  • NET対戦に対応(ただし3ボタンバトルのみ)
  • 「Xbox LIVE ビジョンカメラ」を接続して体を動かしてプレイするLIVE Visionモードがある。手をかざして左・上・右へ流れる玉を拾って演奏するというもの。こちらも3ボタン。
  • タイトル画面に描かれているが、実際にはゲームに登場しないキャラが何名か存在する(タイトルで目立つ大きな白い兎など)
    • 当初はDLCで曲やキャラが増えるはずだったが中止になったのではないかという噂もある。
    • しかしKONAMIからは「DLCが配信される予定はありません」とアナウンスされている。

総評

海外市場向けを狙ったものの、明らかに手抜き丸出しのお粗末な内容で、日本はもちろん海外のBEMANIファンすらも大きくガッカリさせる結果となってしまった。
海外のレビューサイト「IGN」では本作に対して10点満点中「2.0 (Terrible)」の評価だった、といえば伝わるだろうか。
PS2版ポップンシリーズのクオリティが高かっただけにまさに「どうしてこうなった」状態であった。

その後の展開

当時はPS2版『14 FEVER!』発売からかなり時間が経ち、ユーザーが『15 ADVENTURE』の移植を待ち望んでいたのに対し、ポップンの遊べるマウス『Be-Mouse』というこれまた需要の読めない誰得作品を出した後に本作と、立て続けに低クオリティの外伝作品を放出したため、ファンからの失望は半端無かった。

それからさらに10ヶ月後、Wiiにて新作『ポップンミュージック』が発売されたのだが、こちらも同じ轍を踏む結果となってしまった。

プレイ動画