「THE HOUSE OF THE DEAD (SS)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

THE HOUSE OF THE DEAD (SS) - (2015/07/03 (金) 00:28:20) の編集履歴(バックアップ)


THE HOUSE OF THE DEAD

【ざはうすおぶざでっど】

ジャンル ガンシューティング
対応機種 セガサターン
発売 セガ・エンタープライゼス
開発元 Tantalus Interactive
発売日 1998年3月26日
価格 6,000円
判定 劣化ゲー
ポイント 全体的に粗くなったグラフィック
所々処理落ちやロードが発生
一部効果音の変更や削除等、様々な個所が簡略化・削除
ただし普通のゲームとしては十分遊べる出来
THE HOUSE OF THE DEADシリーズリンク

概要

ナムコの『TIME CRISIS』と並ぶガンシューティングというジャンルを代表する作品のひとつ。どの作品も完成度は高く、高評価を得ている。
国際諜報機関「AMS」のエージェント達が、ゾンビのような姿をした怪物達に立ち向かう、というのが基本となるストーリー。
ここではAC版の第1作『THE HOUSE OF THE DEAD』をSSに移植したものについて述べる。

問題点

  • 非常に残念な点として、一目で劣化したと分かるのがAC版よりかなり粗くなったグラフィック。ゾンビなどのポリゴンも少し角ばっている。
    • コートがなびく表現が再現できなかったため、1Pキャラのトーマス・ローガンのトレンチコートが短くされてただの茶色いスーツに変わっている
  • AC版では店側の設定でゾンビの血の色を赤・緑・青・紫(海外では更に黄・白)に変更することが出来たが、SS版では血の色は緑に固定されてしまった。
  • 様々な個所が簡略化・削除されている。以下はその一例である。
    • 一部効果音の変更や削除
    • AC版でゾンビを水上で倒すと水しぶきが上がるが、SS版ではカット
      • その為ゾンビを倒すと、まるでゾンビがセメントの中へ沈んでいくように見える。
    • ステージ1のボス、Chariotが自らの鎧を壊す演出が簡略化
    • ステージ2ではAC版で台所に置かれていた調理用鍋やチーズ、食堂のテーブルに置かれていた皿や蝋燭台、椅子が全て削除
    • ステージ2のボス、Hangedmanは体のあちこちが簡略化
    • ステージ3のボス、HermitはAC版では口にウネウネ動く触手が付いていたがそれも削除
    • OPではステージ4のボス、Magicianの制御装置が表示されておらず、ラスボスの姿がOPから丸見え(実際のステージ4ではきちんと表示されている)。
  • 所々処理落ちが発生する。
  • ステージの所々で10秒くらいのロードが入る。
    • 原作では同じくMODEL2を使用したバーチャコップ2のSS移植版は、ロード時間はそれ程長くなくロードの入る場面も少なかったため、それと比較して批判の声が広まった。
    • 基本的にロード終了直後に敵が登場しない場面でロードが入るのだが、ステージ1の下水道経由の庭やステージ2の宿舎先の研究室ではロード終了直後に敵の奇襲があり、それを知らなければほぼ確実にダメージを貰ってしまう。
  • 特定のゾンビのとある箇所を撃つと、主人公の前まで迫って来ても謎の挙動をとるだけで攻撃してこなくなる。
  • ステージ3のエレベーターの場面では、AC版だとパネルを撃たずに待っていると右側のエレベーターが先に来たが、SS版では何故か左側が先になっている。
  • 読み込みの問題か、キャラクターやゾンビのテクスチャーが読み込めずに、モザイク状になってしまう事がある。
    • 最悪の場合ゾンビが登場せず、しばらく待つ必要があることも。
  • 隠し要素だったコスチュームチェンジが本編では使えなくなっている(後述するオリジナルモードでは使える)。
  • また、セガがこれまでSSに移植してきたガンシューティングと比べてオプションで弄れる項目が大幅に減り、命中率の項目すらカット。

評価点

  • AC版とほぼ同じガンコントローラー(バーチャガン)でプレイ可能。
  • 隠し要素のスコア表示コマンドはAC版に引き続き搭載してある。ただしバーチャガンのみでは出せない。
  • 家庭版オリジナルのSATURN MODE(Win版ではPC MODE)は好評。
  • オプションでいじれる項目自体は減ったが、同じジャンルの『デスクリムゾン』とは違って、最低限のオプションはちゃんと充実している。
  • 音楽は全てAC版の作曲者、河内哲也氏によってアレンジされており、元々評価の高かった音楽はさらに評価を上げた。

総評

ハード上の制約とはいえ、上述の多くの問題点から難の目立つ出来栄えとなっているのは否めず、シリーズファンからはAC版の再移植を望む声が多い。
セガがSS版をベースに移植を行ったWin版も一応出てはいるが、再現度はそこまで変わっていない。参考に、上で比較に挙げたバーチャコップ2は後にDC版、PS2版も出された。
とはいえ、ゲームの進行に支障をきたすような要素は少なく、問題点を考慮しなければ十分遊べる出来ではある。
1998年という年柄、末期ハードのSSに移植するのではなく、本作と同じチームが製作した『ダイナマイト刑事2』の様に、少し待った上で同年発売のドリームキャストへと移植されれば良かったのだが・・・・・・*1