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TACTICAL GLADIATOR VEIGUES
【たくてぃかる ぐらでぃえーたー う゛ぇいぐす】
ジャンル
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STG
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対応機種
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PCエンジン
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発売元
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ビクター音楽産業
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開発元
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bits Laboratory
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発売日
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1990年6月15日
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定価
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6,700円
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分類
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劣化移植
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概要
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パソコンで発売された同名ロボットゲームのPCエンジン移植版である。
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全般的に、粗い作りになってしまった。
評価点
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元のPC版はアクション向きのマシンでなかった事もあって、スクロールなどにやや難があった。一方、本作はスプライト機能を持つコンシュマーな事だけはあって、PC版と違い滑らかな動きをする。
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BG面を1枚しか持たないPCEだが、うまく背景を多重スクロールさせるなど手抜き感は無い。
問題点
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大雑把な敵配置。しかもやたらと数が多い。STGは大抵、一連の攻撃が終わると一時休憩のような間が入るのだが、本作はそれがない。途切れる事なく敵が出てくる。またPC版では左右、上方のいずれからからの敵の出現があるが、それがプレイヤーが対応できるかどうかのタイミングで現れる。敵の出現方法も攻略の示唆をしている面があった。本作ではそんな事はあまり考えられておらずワラワラと出てくるため、撃ちっぱなしになりやすい。もっとも攻略方法など無意味というほどでもないが。
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ややスクロールのスピードが速くなり、PC版の重量感が失われた。また速くなった部分が上記の理由と合わせ、大雑把な戦いをせざるを得ないようになってしまっている。
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PC版の重量感は、処理落ちや画面の書き換え頻度の少なさから来るものでは?
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画面が狭い。表示可能解像度の関係で、PC版よりややキャラや地形が大きく、画面が狭く感じる。その狭い画面にワラワラ敵が溢れるのだから、忙しい事に。
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ステージが短い上に、数も少なくなった。これは容量の都合上仕方がないが。
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PC版ではボス不在の緊張感の無いステージまであるため、エンディングまで相当な時間がかかる。ステージの最後で延々と雑魚キャラを掃討するだけのステージは、コンシューマ版では要らないと判断されたのだろう。PCE版は不要なステージをカットしたことでテンポ良く進むうえ、多彩なボスキャラはすべて出現する(はず)。
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PC版ではディスク2枚分のオープニングデモがあるが、Huカード版のPCEではカットされている。
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もしCD-ROM版であれば、PC版より滑らかなアニメーションを見られただろう。残念。
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だが意外にも途中のイベントシーン、ラストの脱出シーンはかなりの再現度。メッセージもひらがなでは無く漢字フォントを使っているなど、こだわっている。
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BGMも劣化。音源がやはりPC版より弱いため、淡白で深みがなくなっている。
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PCE後期のソフトなのでサンプリングも使っており、慣れれば聴きやすい。PC版のFM音源はキンキン耳に突き刺さる感じがするので、好みの問題かも知れない。ただ、PCE版では前半ステージでアップテンポなメインBGMとボス戦BGMが逆になっている箇所があり、じっくり曲を聴けない。
総評
確かに投げやりな移植というほどではない。だが、PC版のゲーム性をよく理解せずに、移植した感じである。
とにかく忙しく撃ち落すというゲームになってしまっている。一方で、クソゲーというほどのものではなく、STGとしては遊べる平均的なレベルは維持している。
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PC版はマニアック過ぎるので、家庭用ゲーム機のユーザー向けにアレンジしたように受け取れる(難易度が下がった訳では無い)。