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Zill O'll ~infinite Plus~
【じるおーるいんふぃにっとぷらす】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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プレイステーション・ポータブル
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発売・開発元
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コーエー
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発売日
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2009年1月22日
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定価
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5,040円
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廉価版
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コーエーテクモ the Best:2010年8月5日/2,980円 同・DL版:2010年11月18日/2,200円
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分類
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劣化移植
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概要
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1999年にPSで発売されたRPG『Zill O'll』をPS2でリメイクした作品である『Zill O'll ~infinite?』を、更に携帯機に移植した作品。
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「初代→インフィニット」の際も没キャラや没シナリオ、新規イベントがかなり追加されたが、PSP移植にあたり更に追加されている。
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なお、仲間キャラは以前から人気だった「フレア」「フェルム」「エルファス」がPT入り、更に二人の完全新規キャラ「イーシャ」「ジリオン」が追加されている。
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新規スタート地点「闇に閉ざされた塔」追加。
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装備が大幅に変更された。
問題点
ロード、処理落ち
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初代もインフィニットもロードが長いと言われていたが、本作では改善どころか更に悪化している。
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マップの切り替えで5秒程度、ダンジョン移動中の魔法でしばらくフリーズ等。
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特にギルドの仕事では移動中の魔法が必須とも言えるため、焦ったプレイヤーは多いだろう。
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一応、メディアインストール機能はついているがそれでも遅い。しかもPSP-2000の場合、使用すると逆に遅くなるという報告がある。
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一方、DL版ではロード時間はたいして気にならないほど短い。
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ダンジョンでは3体ほどの敵が同時表示されるだけで処理落ちする。
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元々、キャラクターの動きや、町移動の手間等でテンポのいいゲームではないが、上記の点によって更にテンポを損なってしまっている。
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この処理落ちは、DL版をPSVitaで起動すると緩和されるという報告がある。
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更にキーレスポンスも悪く、全ての操作がワンテンポ遅れる。
システムの劣化
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ギルドでの仕事を請け負う際、一覧に表示されない依頼が発生することがある(スクロール不可)。表示は難易度の低いものから上に表示されるため、高難易度の仕事を請けるにはいったん低い難易度の仕事を引き受けてから解約する必要がある。
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非戦闘時にステータス異常がメニュー画面で確認できない。そのため回復アイテムを使う時に非常に不便。
セリフの設定ミス
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新規加入キャラで頻発。
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イベント時のセリフの設定ミスのため、違うキャラクターの口調で話し出すことがある。
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その為キャラクターによってはプレイヤーにかなりの精神的ダメージを与えることになる。
新規追加キャラの設定
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発売前にコーエーの公式サイトで公開されていた小説に登場していた「イーシャ」と「ジリオン」が登場するが、その2人の設定に旧作からの矛盾が発生している。
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特に時系列についてはゲーム内で語られる内容と明らかに矛盾する点が見受けられる為、ファンから相次いで指摘を受ける事態となった。
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新規追加キャラの不評点
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イベントにおいても、新規追加キャラの設定、イベントはお世辞にも出来がよいとは言えず2人の恋愛関係をひたすら見せ付けられる展開になるため、2人に感情移入できないとプレイヤーはかなり厳しい。
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しかも追加されたエンディング5つのうち、3つがこの2人に関連するものであり、そのうちの1つは2人の結婚式、というプレイヤーが完全に蚊帳の外に置かれるものである(他二つはそれぞれの固有エンド)。
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実は、新規PT加入キャラのイベントも一部不満の声が上がっているのだが、前述の2人のシナリオが余りに酷い出来だったため、それ程目立っては居ない。
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シナリオの矛盾点
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ゲーム内で語られているロストールのクーデター「テジャワの変」の発生時期がおかしい。
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ロストール王妃エリスのセリフによれば、テジャワの変は娘であるティアナが生まれるころに発生したとの事。だが、小説では既に会話が出来る程度に成長しているティアナが登場している。
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ジリオンは前述のテジャワの変で活躍し、その後イーシャのためにアルノートゥンという町のクリスタルに封じられる。だが、同時にネメアの偉業の1つ、28騎で大量の敵兵撃退にも参加していたという記述もある。ネメアは公式設定で26歳。…あれ?
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その他
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PT加入キャラを全員仲間にするとベストエンディングを迎えられるのはインフィニットと同じで、新規PT加入キャラもその条件に含まれる。…が、なんとこの5人はそのエンディングにおいてただ居るだけで一言も台詞を発しない。インフィニットのベストエンディングにただキャラを配置しただけである。20人以上の仲間達の会話に台詞を挟むのは難しかったのかもしれないが、皆が盛り上がっている中で無言で棒立ちしている様は何とも不憫である。
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初代でロードゲー、もっさりゲーなどと揶揄されていたが、二度のリメイク&移植を経ても改善されることは無く、環境によってはむしろ悪化している。
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改善された点の恩恵を受けるにはとりあえず1周目をクリアする必要があるため、そこまでたどり着く前に投てしまうプレイヤーも多い。
評価点
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2周目から新アイテム『通信機』が登場する。これによって今まで猫屋敷でしかできなかった仲間の入れ替えが何処でもできるようになった。
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手間が減ったのは勿論、メンバー入れ替えの為に猫屋敷に向かう途中で歴史が進行してしまう…と言った事が防げるようになり、イベント回収にも余裕ができた。
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今までは一部のキャラクター以外は店売りの汎用装備だったが、本作では仲間になるキャラクター全てに固有の装備が設定されている。
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鍛えることの出来なかった固有装備も(コストは高いが)鍛冶屋で鍛えられるようになった。アイテム係と揶揄されていたキャラクターも活躍できるチャンスが!
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しかしながら固定武器属性の関係上、結局ラスト付近からアイテム係りになるキャラが何人かいる。素直に好感度がMAXで装備変更可能にすればよかったのに…。
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複数条件を満たしている場合、どのキャラクターとのエンディングを迎えるかを選択できるようになった。これにより特定キャラのエンディグしか見れない!という事態がかなり改善された。一部キャラは呪いと呼ばれるほどエンディングの優先順位が高かったため、これについては嬉しい限りである。
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スタート時に誕生日として設定した日に宿屋に泊まると仲間達から祝ってもらえるイベントが追加。ささやかなイベントだが、これが一人一人に好感度に応じた複数の台詞が用意されているのだから凄い。
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フィールドや戦闘時のモーション幾らか修正されており、本作特有のぎこちなさが気持ち程度だが改善されている。
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例えば、ルルアンタの勝利ポーズはPS2版ではかなり不気味だったが、今回は普通に可愛らしくなっている。
総評
概ね好評だったインフィニットを移植+αした本作だったが、その+αの中でもおそらくスタッフが一番気合を入れて製作したであろう新規追加キャラ周辺が酷評の嵐であった。
歴史物が得意なコーエーの送り出した中世ファンタジー風RPGということで、初代ではかなり細かく過去の歴史が設定されており、キャラクター達も非常に人間臭く書かれていた。それだけに今回のリメイクでの追加点はことごとく悪い意味で浮いてしまっており、非常に残念な結果となってしまっている。
特に時系列の矛盾は、ゲーム中のセリフをしっかり読んでいれば防げる程度のものであり、スタッフの理解不足を嘆く声は多い。
余談
新規追加キャラ2人についてだが、ゲーム発売前に公式サイトでは彼らを主人公にした小説が連載されていた。
後日書籍版の発売も発表されたが、発売日は延期を繰り返し、ゲーム発売から2年半以上経った今もまだ発売されていない。