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ファイナルファンタジーコレクション - (2013/09/11 (水) 10:31:18) の編集履歴(バックアップ)


ファイナルファンタジーコレクション

【ふぁいなるふぁんたじーこれくしょん】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
発売元 スクウェア
開発元 トーセ
発売日 1999年3月11日
定価 7,140円
配信 ゲームアーカイブス
IV:2012年6月27日、V:2011年4月6日、VI:2011年4月20日/各1,200円
備考 コンビニ限定で単品販売された。定価は各5,040円
発売日はIV:1997年3月21日、V:1998年3月19日、VI:コレクションと同時
分類 劣化移植
ポイント 元作品の完成度は頂点レベル
V・VIは長いロード時間や一部処理落ち、音楽劣化等あり
IVだけは移植度が非常に高く、ダッシュ等が改善
ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク


概要

  • もともとコンビニ専売としていた、PS版ファイナルファンタジーIV、V、VIの3作をひとまとめにして一般発売したもの。パッケージやレーベル以外の内容は同一で、いずれも問題点がほぼ共通のためまとめてある。
  • ゲーム内容は基本的にSFC版そのままの移植(FFVIでの「機械装備」などの一部を除くバグまでもが完全移植である)で、新たにCGムービーなどが追加されたのみ。GBA版のような追加ダンジョンや追加アイテムはない。

問題点

  • CD-ROMによる読み込みのため、画面の切り替え処理がSFC版よりも遅い。つまりロード時間が長い
    • シリーズが後の作品ほど顕著で、『VI』ではメニュー開閉や戦闘のエンカウント前後に毎回2~5秒前後の読み込みが挟まる。
    • 『IV』だけはゲーム全編をRAMに貯めこんでいるらしく、ロードを感じない。
      • ただし戦闘中のみウインドウのスクロールが遅い、魔法の演出と効果音がずれるという細かい問題点もある。
    • また、戦闘中などに派手な演出が発生した際、処理落ち…もとい、演出がスローモーションになる。
    • 『VI』のエンディングはシーンと音楽がどんどんずれていく。ガウのシーンなのにセリスの音楽が流れたり、なり終るまでにムービーが始まってしまったりする
      • ただし、これに関しても『IV』だけは処理落ちしない。
  • 『V』『VI』はエンカウントや一部の魔法、ボス撃破時などのエフェクトが変更されている。このせいで、『VI』でバリアチェンジの属性を見抜く小技が使えなくなっている。
    • SFC版のバリアチェンジの虹色のエフェクトはスロットのようになっており、最後のフラッシュの瞬間の色の配置で属性を見抜けるのだが、PS版は法則が変化している。
  • 音楽や効果音などの音質がSFC版から若干変わっている。ちなみにSFC版では植松伸夫氏の自作サウンドドライバで再生されていた。
    • 単に音質が変わっただけではなく、主旋律が小さくなる、『V』『VI』のBGMで多用されている効果音など、音響全般が狂っている。例を挙げると『V』の第1世界のフィールドの曲の主旋律が潰れバックの音と逆転している、カルナック城脱出イベントなどで流れている『急げ! 急げ!』が雑音と化している、ロンカ遺跡のBGM『ムジカ・マキーナ』の機械音が変、『VI』のBGM全般に多用されているエコーが無くなっているなど、悪い方に印象が激変したBGMが多数ある。間違いなく改悪である。
      • どういうわけか後に出たGBA版はこちらの狂った音質を元にしたアレンジになっている模様。
    • そんな中、なぜか『IV』だけはトラック再生を用いており、音質もほぼ同じとオリジナルに忠実である。
  • オープニング、エンディングにCGムービーが追加されたがドット絵とイメージが違う。
    • ゲーム中のドットでなく天野喜孝氏のイメージイラストを元にしていることが理由。『IV』と『VI』はキャラがイメージイラストをベースにしていたためかムービーの評判は決して悪くないが、『V』に限っては元々デフォルメイラストやドット絵のイメージが強い作品であったため、ムービーはあまり評価されていない。
      • 同じく天野画を元にしたGBA版の顔グラや『DFF』のバッツのデザインもあまり評価されていない。
  • 修正されている細かな怪現象や不具合もあるが、前述した通り多くのバグはSFC版そのままで移植。ある意味致命的な『VI』の回避率バグなどは修正されていない
    • もっとも発売当時『VI』の回避率バグについてはあまり知られておらず、開発側も把握していなかったと思われる。
    • また『IV』のアイテム増殖バグなども修正されず残っているので、うまく使えば役には立つ。
    • ただし『VI』では一部のバグが修正・仕様変更されており、一部SFCとの違いがある。
      • 例として、オペラ劇場で崩壊後に戻る技、機械装備技(完全には修正されず、勲章に似た強制装備は可能)など。また、ガウに武器を装備させるとあばれるでバグる事があったため、ガウは勲章が装備不可になった*1
      • キングベヒーモスの落とすアイテムが変更され、最強武器の1つバリアントナイフの2本目が入手できなくなっている。それなのにおまけのモンスター図鑑では落とすアイテムとして明記されてしまっている。ただし元々キングベヒーモスがバリアントナイフを落とすこと自体がデータ上バグだったのだが、PS移植の際に参照するデータ位置が変わって落とすアイテムが変化してしまったらしい。

改善点及び評価点

  • ×ボタンを押しながら移動することで、ダンジョンや町を通常の2倍の速さで移動できる「ダッシュ」が追加された。特にダッシュが一切無かった『IV』で重宝する。
    • アビリティ「ダッシュ」や「ダッシューズ」と組み合わせると2倍ダッシュ(歩きの4倍速)にできるが、こちらは障害物に引っ掛かりやすくなり使いやすいものではない。
  • SFC版並に高速で保存・再開ができる「メモファイル」機能が追加された。ただし本体側でリセットしたり電源を切ると消滅する。
  • データが消えにくい。SFC版はバッテリーバックアップのため消えやすいが、これはメモリーカードによるフラッシュメモリバックアップなので消えにくい。さらに、最大4つしかデータをセーブできなかったSFC版に対し、こちらはセーブデータを理論上無限に作れる利点がある。
  • 『VI』には図鑑や設定資料などが見られる「おまけモード」が追加されている。
    • さらに、これまでのプレイでのキャラクターの成長度や歩数などを記録した「やり込み度」を閲覧することができる。
  • 『VI』のオープニングでナルシェが背景のとき煙と文字が重なっても唯一煙が消えない。
  • 上記にも書いてあるようになぜか『IV』だけは移植度が非常に良い。ロード時間や音質の劣化は全く無く、処理オチも殆んど無く、更には移動周りも改善されているためこれだけは立派な良移植の部類であると断言していい。
  • 見た目こそ全く変わっていないが、実は全く同じに見えるように1から作り直されている。SFCとPSではドットの比率などハードの仕様が異なり、そのままの移植は困難である。
    • ただしこれについて公式に言及されたのは『IV』のみ。他2作については不明。

その他

  • 攻略本も出ているが『VI』贔屓であった。
    • 表紙も目次も『VI』ものが使われている。
    • 総ページ数は223ページあるが61ページから『VI』の攻略である。7割以上が『VI』なので実質『IV』『V』簡易攻略というおまけつきの『VI』の攻略本といっても差し支えない。
  • 何故か『IV』だけセーブに2ブロック必要。ただセーブ箇所は4つなので実質0.5ブロック。
  • コンビニ限定であった単品版はそれぞれ中古価格がコレクションと同程度の価格になっていることがある。
    • 単品版は生産数が少な目だったせいと思われる。パッケージやレーベル以外の内容はコレクション版と全く同じ。
    • また単品版『VI』はコレクションと同発のためか輪をかけて少ないため、他2作より相場が高めである。

総評

  • 長いロード時間や音質劣化が問題だが、ゲーム自体は名作なのでWiiなど他機種でのプレイ環境を持たないのであれば現在でも買う価値はある。
    • GBA版の『IV』・『V』・『VI』とは相違点が多いが、どちらも善し悪しがあるので考えて購入したい。
  • あろうことか、海外でも酷評という有様だった。ここのWorst Port/Remakeに収録3作品が載ってしまった(ただし情報は古い)。海外初登場の『V』も載ってしまっている。
  • PSアーカイブスで単品販売されたが、1本あたり1,200円とWiiのVC版の900円に比べるとやや割高な価格設定になっている。一応、PSP版FFIVCCやプレミア価格となっているGBA版『V』『VI』より安い価格で携帯機(PSP)で遊べるという利点は存在する。