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DEAD OR ALIVE 4 - (2013/07/23 (火) 00:43:53) の編集履歴(バックアップ)


DEAD OR ALIVE 4

【でっど おあ あらいぶ ふぉー】

ジャンル 格闘
対応機種 Xbox360
発売元 テクモ
開発元 テクモ(Team NINJA)
発売日 2005年12月29日
定価 8,190円(税込)
通信機能 Xbox LIVE対応
レーティング CERO:18歳以上対象
※廉価版ではD(17歳以上対象)に改定
廉価版 プラチナコレクション:2007年11月1日/2,940円
分類 ゲームバランスが不安定
ポイント 激ムズCPU戦
イージー無し
対人戦バランスは良好
DEAD OR ALIVEシリーズリンク


概要

  • テクモより発売されている3D格闘ゲーム『DEAD OR ALIVE』シリーズの続編作。
  • 当初はXbox360本体と同時発売される予定だったのだが、プログラムに不具合が発生して29日に発売延期になっている。
  • 360のキラーソフトとして期待されていたのだが、この発売延期のせいで足をすくわれる形になってしまった。
  • このゲームには「打撃」「投げ」「ホールド」の3すくみが存在し、打撃が投げに強く、投げがホールドに強く、ホールドは打撃に強い。
  • この3すくみがゲーム中において非常に上手く機能しており、他の格闘ゲームで言う所の「ハメ殺し」に陥る事が事実上無くなっている。
  • オンライン対戦も可能で、対戦ツールとしてのバランスは非常に優れていると断言できる良作である…対戦ツールとしては
  • しかしこのゲーム、1人で遊ぶ際には一転して恐ろしくストレスが溜まる仕様となっている。

問題点

CPUが凶悪過ぎる

  • とにかくCPUの強さが半端ではない。ストーリーモードの1人目ですら本気でプレイヤーを殺しに来ており、空中コンボなどを平気で繰り出してくる。
  • それでも2人目あたりまでならガードが甘く、まだゴリ押しでどうにかならない事も無いのだが、3人目あたりから恐ろしく超反応になり、こっちが打撃ボタンを押した瞬間にパンチ連打からいきなりホールドに切り替えてくるとか、ならばと投げで対抗しようと思ったら打撃が飛んできたとか、ガードを固めたら投げられたとか、完全に後出しジャンケンをやらされてるようなもの。
    • 相手の超反応を利用した安定した攻略法、などというものもない。というより、「プレイヤーの行動に対して、○%の確率で有効な反撃を行う」というルーチンになっている模様。つまり、今作のCPU戦ははっきり言って完全に運ゲーなのである。
  • だったら難易度下げればいい、と言うかもしれないが、実はこのゲームの難易度設定はノーマル、ハード、ベリーハードのみで、何故か難易度イージーが存在しない(前作までは存在していた)。
  • しかも難易度ノーマルでこの理不尽な仕様であって、ハードやベリーハードとなると上記の理不尽さにさらに磨きがかかり、とてもじゃないが人間に太刀打ちできるレベルでは無い
  • 現在はタイトルアップデートで若干難易度の調整が図られたようだが、それでも難易度ノーマルですら初心者お断りである事に変わりは無い。それなら最初から難易度イージーを実装してほしい
  • コンティニューは無制限でロードも短いので、何度でもすぐやり直せるのが救い。運ゲーということは、逆に言えば「ずっとやっていればいつかはクリアできる」ということでもある。
    • その観点で言えば、実はかなり簡単とも言える。多彩な技を使ったり複雑なコンボを極めたりタイミング良くホールドしたり、といったスキルが無くとも、適当にプレイしていればいつかはクリアできるのだ。回数試行が苦にならなければ、シリーズ中でもクリア難度はかなり低い。ただ、それが楽しいかと言うと…。
    • ちなみに今回、隠しキャラの一人となっているエレナの出現条件は「初期状態で選択可能な全員でストーリーモードをクリア」というものであるため、上記の超難度もあって非常に煩わしい。
  • 実は360本体のオプション機能で「ゲームの初期設定」で難易度を「やさしい」にする(初回のみ適用可能。セーブデータ作成後は変更できない。)、「年齢」を80歳~99歳などの高齢にする(こちらはいつでも可能)など、本体設定を変更する事で、難易度を減少させる事ができる
    • もっともこのような方法など普通にプレイしていればまず気づかないし、わざわざこんな事をしなければならない時点で何かが間違っている。しかも、試合が進むにつれあまり大差はなくなっていき、特にラスボスの強さはほとんど変わらないので、ここばかりは純粋にプレイヤーの技量(と忍耐)が試される。

ラスボス『ALPHA-152』の理不尽さ

  • CPU戦の理不尽さは上に述べたとおりだが、特定のキャラのストーリーでラスボスとして登場する「ALPHA-152」の強さは、他の理不尽なCPUキャラさえも雑魚に思えてしまう程の凶悪な代物である。彼女のあまりの強さに絶望したプレイヤーは多いだろう。
  • かすみのクローンである彼女の技はかすみに準じたものになってはいるが、その強さはかすみの比ではない。空中に浮遊していたり、短距離をワープしたりと、予測不可能な動きをしては、一度攻撃がヒットすると体力を半分近く奪うほどの連携を叩き込んでくる。また、投げ技も一度で半分以上体力を奪うものがほとんどであり、カウンターで投げを食らった時は一気に7割近くのダメージを受けることさえもあるためホールドを狙うのもままならない。とにかく鬼のように強いため勝てるか否かはほぼ運次第である。
  • このような出鱈目な強さ故か、彼女は前作のラスボスであった幻羅と同様にプレイヤーキャラとして使用する事ができない。
  • そんな強力なボスだが、なんとタイムアタックのラストに出てくる。そのため、上級者でもタイムアタックに挑戦したのにゲームオーバーになって時間どころではない、ということが多発してしまう。

ストーリーの中途半端さ

  • 凝ったストーリーが用意されているにも関わらず、多くのキャラのエンディングがストーリーと無関係なため、投げっぱなし感が強い。
    • DOAシリーズではいつもの事ではあるのだが、問題点であるのは確か。完全にストーリー無視のお祭りゲーと言うならまだ良いのだが、わざわざ中間デモまで用意しているストーリーを盛り上げるだけに、不完全燃焼感が出る。

理不尽過ぎる実績

  • 「やらなければいい」と言えばそこまでだが、本作で獲得できる実績の内容が、あまりにも理不尽過ぎる。
  • 例えばオンラインで10連勝とか20連勝とか、オンラインで20連勝中のプレイヤーに勝て、サバイバルバトルで100勝しろ、などまともにやったら不可能と呼べるような代物が多過ぎる。

隠しコスチュームの減少

  • シリーズの魅力である隠しコスチュームだが、てんこ盛りに用意されていた2(UT)に比べて量が大幅に減少している。
  • 具体的にはUTでは一番コスチュームが多かったかすみは20着も用意されていたが、本作では7着だけ。正式なナンバリングである3に比べれば増えているのだが、次世代ハードでこの差は…。
  • またコスチューム内には、過去シリーズでも登場した物や色違いのコンパチ物もいくらか含まれている。シリーズの魅力だけに不満とするユーザーは多かった。
  • 本作は制作期間に余裕が無いということで少なめであると公表されていたので、仕方ないのではあるが。

評価点

  • プラットホームを360に移しただけあって、グラフィックは前作からさらに向上。世界一美しい格闘ゲームの名は伊達ではない。
  • 新キャラにマリポーサ*1、エリオット、こころの3人が加わった。特に、こころは人気が高い。
    • また、条件を満たせばバンジースタジオとのコラボであるHaloのスパルタンが使用できる。ただし、中に入っているのはHalo主人公のマスターチーフではなく、チーフと共に生き残った女性スパルタンということになっている。
  • プレイヤーキャラも2のラスボス万骨坊なども登場しており、今までのシリーズで登場したプレイアブルキャラ全てが使用可能なため、まさにシリーズ集大成と呼ぶに相応しい内容になっている。
  • 今までのシリーズで何故か発することがなかった、やられボイスが本作でようやく付いた。
  • 忍者勢がやや有利なのは相変わらずだが、三すくみによるゲームバランスは健在。

総評

4作目ということもあるのだろうが、本作は完全に初心者お断りのゲームになってしまっており、格闘ゲーム初心者や新規プレイヤーを呼び込もうとか、そういう意図が全く感じられないのである。
上記のように1人用モードでCPUを相手に遊ぶと、あまりの理不尽さ故にストレスがたまるばかり。それでもゲームの展開は非常に速くてテンポが良く、ゲームバランスも従来からさらにより良く調整されているので、純粋な対戦ツールとしては十分遊べる。
そのため当初はオンラインが好評ではあったのだが、さすがに現在はあまり人がいない状態なのでオンラインを楽しむのも困難な状態。 CPU戦の理不尽ささえなければ名作になっていたであろうに…。
グラフィックは文句なしに素晴らしいのでファンならこれだけでも購入してみる価値はある。が、本作から新規に入ろうとするユーザーには決してお勧めできるゲームとは言えないだろう。
ちなみにファミ通Xbox360での本作のレビューでは、『360ユーザーがこのゲームを遊ばないのは、損をしていると言わざるを得ない』という高評価がされていたものの、それでもCPU戦の異常なまでの難しさについては酷評されていた。