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MARVEL VS. CAPCOM 2 New Age of Heroes - (2016/08/10 (水) 15:00:13) の編集履歴(バックアップ)


MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES

【まーぶるばーさすかぷこんつー にゅーえいじおぶひーろーず】

ジャンル 格闘ゲーム


対応機種 アーケード(NAOMI)
販売・開発元 カプコン
稼動開始日 2000年3月
移植版 ドリームキャスト版:2000年3月30日
プレイステーション2、Xbox版:2002年9月19日
Xbox360版(XboxLIVE ARCADE):2009年7月29日
プレイステーション3版(PlayStation Store):2009年8月12日
※360・PS3版は2013年12月配信終了
判定 ゲームバランスが不安定
賛否両論
ポイント ()絶対的存在(?)「4強」又は「強プレイヤー」
全キャラ出現に出費がかさむDC版(時代と家庭用を考慮すればかなり良心的)
世紀末ゲーの前身
人によっては神作(プレイシステムが似た格ゲーが古今東西存在しない)
海外では続編が出るまで大人気だった(海外ではシリーズ全部大人気)
CAPCOMクロスオーバー関連作品シリーズ
Marvel Comics関連作品シリーズ


概要

アメリカのマーべル社との契約でできたカプコンキャラ&マーベルキャラのドリームマッチが楽しめる『VSシリーズ』の第四作。
総勢56人のキャラ達が織りなす3on3、NAOMI基板の性能を駆使したド派手な演出が最大のウリで、質、量ともにシリーズの集大成たる相応しい作品、になるはずであったのだが、凄まじく賛否両論を分ける作品になってしまった。 マーベルコミックスの海外で人気というのは大きいものの「漫画やアニメが原作」で今作の様に「スポンサーがつき賞金もかかる世界最大の格ゲー大会Evoの目玉種目」とまでなったものは単純にマーベルの海外人気が原因とも言い難い(当時のEvoのDVD販促トレイラーがその人気の凄さを物語ってる)。そのためにPS2版やXBOX版が出たものの廃ゲーマーは細かい違いがわかってしまうため、PS3,XBOX360の時代になっても今作のために前世代最古かつメーカーが早々と生産をやめたDCが必要になってしまうという弊害もあった(この時代海外で対戦となると家庭用を使う)。

特徴

  • みかけの最大の特徴は使用可能キャラ総勢56人という圧倒的なボリュームと家庭用で良質な格ゲーが遊べない(完全移植されるものですら稀)時代に2D格ゲー最強メーカーの目玉新作がAC家庭用ほぼ同時発売という点である(互換性のあるNAOMI基盤とDCを使ってるため対戦の範囲で違いはなく移植度は最もDCが良い)。
    • 最初から全てのキャラが解禁されているわけではなく、ゲームを遊んでポイントを溜めて行くことで順次解禁されていく仕組みになっていた。(ACはプレイ時間、家庭用はプレイヤーが溜めたポイントで好きなキャラを購入)
      • アーケード版と家庭用版(DC版)はほぼ同時発売だが、それぞれ最初から使えるキャラが異なっている*1
    • AC版のコンパネに用意されたビジュアルメモリを挿すスロットに挿して遊ぶことで、AC版・DC版双方でポイントを溜められるという連携要素もあり、ACのレバーに不慣れなプレイヤーや自前のコントローラーを使いたいプレイヤーはマイコントローラーをゲーセンで使う、ということが可能であった(似た作品にSF ZERO3↑がある)ため、初期は家庭用勢がパッドでゲーセンのMVC2をプレイ、という光景も稀に見られた。
+ 本作に登場する56人の勇者たち+1
  • ※太字は共通して初期使用可能キャラ。斜字はアーケード・家庭用のどちらかのみ初期使用可能キャラ。
  • マーベルサイド
    • 『X-MEN Children of The Atom』から登場
      • ウルヴァリン(本作ではアダマンチウム無し版も登場)*2サイクロップス・ストーム・サイロック・コロッサス・アイスマン・スパイラル・シルバーサムライ・オメガレッド・センチネル・ジャガーノートマグニートー
    • 『MARVEL SUPER HEROES』から登場
      • キャプテンアメリカスパイダーマン・アイアンマン・ハルク・ブラックハート・Dr.ドゥームシュマゴラス・サノス
    • 『X-MEN vs. STREET FIGHTER』から登場
      • ガンビットローグ・セイバートゥース
    • 『MARVEL vs. CAPCOM』から登場
      • ウォーマシン・ベノム
    • 本作初登場
      • ケーブルマロウ
  • カプコンサイド
    • 『MARVEL vs. CAPCOM 2』オリジナルキャラ
      • ルビィハートアミンゴソンソン・アビス(ラスボス)
    • 『VS. STREET FIGHTER』2作品から登場
      • リュウ・ケン・春麗・ナッシュ・ザンギエフ・ダルシム・ベガ・豪鬼・ダン・さくら・キャミィ
    • 『MARVEL vs. CAPCOM』から登場
      • モリガンキャプテンコマンドーストライダー飛竜・ジン・ロックマン・ロール
    • 本作初登場
      • ガイルアナカリスバレッタハヤトジルトロン・コブン・フェリシア
  • 見ての通り、従来のマーヴルのキャラクターを使った格闘ゲームに登場したキャラはほぼ全員((省かれたのは、アポカリプス、オンスロート、メカ豪鬼の3人の「VS以降のアンプレイアブルキャラ(1人で2人と対戦するキャラ)」、USエージェント、メフィスト、リリス風モリガンといった「性能は完全に同じだが名前だけ違うキャラ」、前作前々作で「シャドルーに改造されたコンパチ」であるシャドウ(ナッシュ)とシャドウレディ(春麗)、前作のハイスピードハルクとガード不能ウォーマシン、日本版のみ存在でゲーセンの強力な協力が必要だったアニタ、芸能界(?)に許可がいる憲麻呂、などは登場してない。開発者曰く「マーヴルとの格ゲーはもうこれで最後」という方針だったと某ゲーム雑誌で開発者が述べており、容量の都合で「入れられないから省いたセンチネル」もマーヴル側の強い要望により採用された(開発者曰く「もう一回やれと言われたら嫌なので無理矢理入れた」とのこと)。
    • そのせいもあって、マーヴル側の新キャラは2人だけ。その人選も、コミックスで活躍し「まだか?」というファンも多かったケーブルはともかくマロウは『X-MEN』の中でもかなりマイナーで人気も薄いメンバーであり、選ばれたことに疑問の感じられるキャラとなっている(もっとも、スタッフが違うとはいえ初代X-MENの人選や数十年前にコミックに2回出ただけのシュマゴラスなどを引っ張ってくる会社なので「メジャー枠とマイナー枠1キャラずつ」という流れなのかもしれない)。
    • 続編『MARVEL VS. CAPCOM 3』では本作の全てのキャラは登場してないが、後述する「本作を象徴するキャラ」を優先的に出演させるなどある意味「わかっている」人選が行われている(カプコン格ゲーの版権がカプコンUSAに移ったため海外ユーザーの声を聞きやすかった可能性も否定できない)。
  • チーム人数が従来の2on2から3on3に変更。ゲームシステムを大きく変更し、チーム戦としての性質を強くしたシステムが搭載されている。
    • 中攻撃ボタンが廃止され、弱P弱K中P中Kパートナー1パートナー2の6ボタンになり、従来のストライカー(今作の後に出るKOFのシステム)的であった前作や前々作のアシストとは入力だけでなく、積極的に場に出てくる様になり、同時複数VS同時複数の格ゲーに近くなった(基本的に中攻撃は弱攻撃をキャンセルして出すチェーンコンボにのみ使用可能)。
    • ヴァリアブルアシスト…従来から存在していたシステムだが、パートナーボタンを押すことで控えにいる二人それぞれを呼び出して攻撃させることができる。また、キャラを選ぶ際にアシストとして出す技をα・β・γの三種類から選べるようになった。
      • 本作では通常技中や一部の硬直中にもアシストを呼べるようになり、使用回数制限はなく、自由度と重要性が格段に上昇する反面、アシストはパートナーが行いパートナーも攻撃を喰らうため、操作は簡単になったが有効に使うことが非常に難しくなった。チームを組む時は単体の強さ以上に、キャラクター同士のアシスト⇔前線の相性の良さも重視すべき要素であり、中には「アシスト専門」として強キャラの仲間入りをするキャラもいる。またアシストを駆使し複数対1の状況を多くすれば「世紀末ゲーの前身」と言われる今作ですら弱キャラが最強キャラを簡単に公開レイプできるくらい「複数が強力(ケンカや戦場の2対1を想定すれば当然だが)」「アシスト相性が重要」であり強キャラ同士でも相性が悪ければ強キャラの強さを発揮できず終わるのは珍しくない。
    • ディレイドハイパーコンボ…ハイパーコンボ中に次に控えているキャラのハイパーコンボコマンドを入力すると、次のキャラがハイパーコンボを出しながら登場し、使用キャラを交代させることができる。連続技のダメージを加速させるために使ったり安全にキャラを交代するために使うなど攻防に使えるシステムである(前者より後者の方が大事だったりする)。
    • スナップバック…当てると相手のキャラを強制的に交代させることができる打撃技。威力皆無でゲージを消費するが、意図的にヒットさせれば非常に有利な状況を作れるため戦略的価値が高い。ヒット後は「出てくるキャラに大ダメージのチャンス」と「食らって外に出されたキャラはアシスト含め暫く行動停止」。上級者同士の対戦では生き残り体力半分回復する予定のキャラが即殺され勝負が決まるなどは珍しくない。代表例に「スナップバックを使った戦略で敵のアシストを即死させ更に有利な状況までを取る」というのが全キャラ共通で存在する。基本的に「相手のチームの順番を崩すことでチームを機能させなくする」「死にかけのキャラを引きずり出して殺す」「アシストが強いキャラを引きずり出して大ダメージを与える」を目的に使われる(わかりにくい!)。

問題点

ゲームバランスの問題点

  • 56人という大勢のキャラが登場するせいかキャラの強弱やゲームバランスが更に自重しなくなっている(様にみえる)
    • 厳しい敷居。強力とされるキャラは大概凄まじく尖ってるキャラがほとんど。つまり尖ったキャラが強く見えるほど上手くチームを組んだ人間が勝つ。これは既存の格ゲーマーに非常に重くのしかかった。というのも、一見すると「強い格ゲーキャラ3人集めれば良い」というのに「引っかかってしまう」からである。しかし米国上位のプレイヤーは格ゲープレイヤーである。著名なプレイヤーでやや遅咲きで他ゲー(FPS)から来たプロプレイヤーはいるが、格ゲーやらせても上手い。これは日本でも変わらない。こういう現実のため一般レベルでは「知ってる物が強すぎる」となり、日本を代表する格ゲースーパープレイヤーですらこのゲームは全然勝てないことが多い(特に日本はネット状況、シリーズへの熱、過去シリーズの財産の少なさが災いした)。
    • 「ハメ技」や「永久コンボ」の自由度が爆発的に上がっている様に見える。(実は人間の手でできる実践的な永久コンボは世界トップレベルでも不可能orトレモやCPU限定で、メーカーは公開してないものの「安易な永久を防止するシステム」が多数仕込まれており、)。単体では永久が無いキャラも特定の状況で特定のアシストと組み合わせると永久が成立するなんて事はザラと思われそうである(理論的にも現実的にもそれは存在しない。多数の永久や即死防止システムにより、後発のKOFのストライカーの様にはならない)。
    • 普通では「詰む(ダイヤグラム8:2・9:1など)」が存在すると言われてるが、正しくはチームバランス、プレイヤー技能のバランスであり、キャラバランスは「世紀末の前身」というほどではなく、正確には言われてる性能差が出るのは「まず存在しない」。前キャラ大会優勝がある良バランスの格ゲーであるSF 3rd StrikeですらAC雑誌アルカディアが「9:1」をつけた相性が存在する(1対1の対戦である)。よく言われる「詰む」「相性が悪い」と言われる状況は大抵「稀に存在する対戦時間の少ししか占めない1対1の状況」「複数対1の状況」であり、基本リアルタイムでの「複数vs複数」のこのゲームにおいての性能差は「机上理論の性能」でしかなく、キャラよりチームが重要で、チームは「カードゲームのデッキ」に非常に近い。
    • ゲームバランスやゲーム性に非常に誤解が多い。ある日本人著名プレイヤーがこのゲームのゲーム性を「キャラを選ぶところからゲームは始まってる」という簡潔かつ正しい言葉に纏めた(逆に誤解したプレイヤーも多いが)。56人というキャラ人数はかなりの年月の経った「鉄拳TT2」によって塗りかえれるが、これは基本は1対1であり(コンボ等のみ)、このゲームの「チーム差」ほどのバランスの悪さはない。というのものの「対戦の強さ」を考慮した厳密なチーム数は「(56×3)×(55×3)×(54×3)=4,490,640」であり、単純に「56人から3キャラ選んだ数」ではない(順番で強さが大きく変わる)。450万近いチームパターンのバランスが良いゲームはカードゲーマーやテーブルゲーマーならわかりやすいと思うが、450チームのバランスが良いなんてものは現実的には「同じユニットのみ」でしか不可能である。
    • もう少し説明するとこのゲームは「450万近いパターンから1つのチームを『作って』戦うゲーム」なのである。チーム(デッキ)作成能力は「プレイヤー能力の差」が出るため「強プレイヤーが考えたチームは強プレイヤーのスペック込み」であるから強力なのである。そもそものゲーム性が一般的な格ゲーと違うため、一般的なバランスの悪い格ゲーに似たように見える部分を見て「世紀末ゲー」というのは大きな誤りである。一般的な格ゲーも「強キャラ」は発見能力に長けたプレイヤーが作るがそのキャラバランスと机上の空論性能である今作のキャラバランスは大きく異なる。
  • 「センチネル」、「ストーム」、「マグニートー」、「ケーブル」は「四強」(センチネル&ストームと少し劣ってマグニート、そして被せ(メタ)のケーブル)と称されている。しかしこの四人全員「敷居も上位」と言えるほど尖っており、テンプレチームが大勝利してる隣でテンプレチームが無名チームにフルボッコにされる、なんてのも多くなる(敷居および難易度が高い故マネできない)・・・ハズだったのか、このゲームの異質なゲーム性に当時の日本人プレイヤーはほとんどロクに攻略できず、攻略本を出す出版社も横道にそれて攻略しており、結果「初心者が初心者をボコる専用チーム」が量産されるといった結果になった(特に対戦が盛んでなかった田舎で多い)。ネット普及度も低かった日本では仕方ないと言えなくもない
    • 一方ネット及びブロードバンド環境が日本より格段に速く(日本は経済規模の割に遅かった)、シリーズ通して対戦熱も盛んな米国では凄まじい攻略や前作までの財産があり日米のレベル差を格段に広げていた。「日米代表対戦」では「5人同士の総当り25戦」で日本側は2勝23敗と他の格ゲー勢が検討する中、このゲームのみ全く勝負にならなかった。1発勝負(1Rしかない)で、それぞれのトップ勢同士がぶつかり比較的事故が起こりやすいゲームにも関わらずこの成績は、VF2の「SEGA公認鉄人勢京都で全敗事件」や鉄拳3の「チャン・イクス来日100連勝無敗事件」並かそれ以上の差がある、と言っても過言ではない。ラウンドで数えれば「25ラウンドのうち2ラウンドしか取れてない」わけである(海外の大会で1R勝負は基本なく5Rか7R勝負)。
    • 当時の日本代表の人間の名誉のために述べるが、この後日本の勇士が「戦略輸入」や「米国へ武者修行」などの凄まじい努力により、日本トップレベル勢のみ米国でも通用する程度まで差を埋めた。環境や財産の差は大きい、ということである。
+ 環境トップの4強
  • センチネル(X-MENに出るミュータント捕獲・抹殺用の戦闘ロボット)
    • γアシストが一部初心者で流行ったものの、当初は巨大キャラにありがちな高火力鈍重キャラとなるはずであった。しかしスーパープレイヤー達が「一部キャラの共通バグ(超飛行)」「センチネル専用バグ(飛行予備モーションカット)」といった2つのバグを発見、実戦投入してくる様になり、更に海外の上級者が使用していた共通テクニック「連続ダッシュ」の精度をプレイヤーが上げたことにより、「二大最強先鋒キャラ」、「(多くのキャラを救済する)万能キャラ」、「機動力が凄まじいキャラ」とまさに最強と呼ぶにふさわしいキャラになった。しかし「不具合で最強になった」だけあり「意外な天敵」も非常に多い。
    • カプコンは今作のシステムとキャラの鈍重さを考慮し「スーパーアーマー追加」「通常技削り能力等の長所は引き続き存在」としたため、プレイ経験の少ない人間(特に動画勢と呼ばれる人たち)が見ると「開発者は馬鹿か?」と思ってしまうが、有効なバグが複数追加され敷居も低く更に過去作でも強かったジャガーノートが典型的な弱い鈍重キャラ(ロマンキャラ)に落ち着いた点(強さ的には中堅程度の強さ)を見ると、プログラマーのバグさえなければ良キャラに仕上がってたと思われる。
    • 開発者の名誉のために言っておくが、ジャガノートの1つのバグ以外は許容範囲と言えるレベルである。というのも「こんなの見つけるユーザーがエグイ」というほど再現が難しく、日本人は一部トップレベル勢除いてアメリカのプロゲーマーの動画を見るくらいでしか縁がない・・・というかバグがどこで起きてるか確認するのも難しい。
    • 弱点は、2D格ゲーのプレイアブルキャラと思えないデカさ(特に身長)ゆえの当たり判定(対センチネル用の即死コンボや有効な立ち回りが多くあり、センチネル攻略では重要なほど)。ケーブルを筆頭に「被せキャラ」が存在(それでも被せ側が奮闘して4対6でセンチネル不利程度)すること。そして上記バグを完璧にコントロールする全キャラ1の「コマテク難度」「状況把握能力」が問われる敷居の高さ(同じく凄まじい敷居を要求されるある日本のマグニートをメインにするプレイヤーの言葉に「マグニート簡単」「センチネルはドリキャス何台も壊すくらい練習が必要」「台空いてたら常にCPU戦で練習が必要」)。つまり、国のトップレベル勢以外が使用してもアシストが強いだけのただの肉ダルマだということである。
  • ストーム(大気を操るX-MENの女性ミュータント)
    • 全体的に高い性能を持つ通常技、安定した火力、高機動力…と三拍子揃っており、安定性とお手軽度はセンチネル以上と言われることも。特にほぼ全画面判定のハイパーコンボ「アイスストーム」と、特定のアシスト無しでは文字通り捕まえられない空中制御能力が壊れている。
    • 「最強の二番手」と言われメインアタッカーというよりはチーム全体を支えるサポーターとしての起用が多い。もちろん、メインアタッカーとしての性能も十二分にあるが、それも含めて二番手の仕事である。
    • 欠点は防御力が平均よりやや低いことと、前述のセンチネルに不利が付くこと。しかし、「死な安ゲー*3」である本作では、そんなものは欠点に数えられないようなものである。
    • もう一つの欠点はやはり敷居の異常な高さ。マグニートやセンチネルの様な凄まじいコマテクを要求されることはない(そこそこ難しい程度)だが、「試合を調整する役目」であるため、多くのプレイヤーが「このキャラに何をさせたらいいか理解できず勝てない」ままマブカプ人生を終わる。戦略理解をトップレベルまでして、更にそれを実戦でしっかり行える能力と経験があって初めてこの地位にいるキャラである(事実、初期の日本人はほとんどこのキャラをプレイしてなかった)。
  • マグニートー(磁力を操るX-MEN名物の敵役。彼もミュータント)
    • スピードおよびガード崩しとコンボ性能が凄まじく高いキャラ。ダッシュ&超低空空中ダッシュから繰り出される発生1Fの蹴りがコンボ起点となる。そしてそこから低難易度の妥協コンボで5割、超高難度だが「トレーニングモードなら」即死に持っていける(現実的にはかなり難しい)。しかしカプコン側開発者側の「凄まじい永久・即死防止システム」により、「コンボの途中を切っての立ち回り」が非常に多く要求されるため、トレーニングモードでコツコツコンボを練習すれば勝てる、というわけでもない。
    • コンボ力やスピードばかり目立つが、実はコンボ力だけならこのクラスまたはそれ以上が結構いる。このキャラがこの地位にいるのはコンボ起点の強さもだが、大きいのは「スナップバックのリーチ」である。これを最も上手く使う「戦略性」が求められる故、速いゲームスピードの中、高い状況把握能力、思考能力が求められる。失敗のリスクも大きい。上級者の試合を見ればわかるが、対戦で最も多くスナップバックを使ってるキャラである。
    • 弱点は結構デカイ癖に(ご老体という設定のためか)かなり防御力が低いこと、コンボキャラの癖に地上コンボが弱く設定されており、高いヒット確認能力が求められる、又は事故負けすること、上記2キャラに判定の問題で立ち回りで不利が付くこと(前で戦うタイプでないストームですら不利)、センチネル同様敷居の高さがコマテク立ち回り両方で求められること。申し訳程度にあり、ひどい性能に調整されている飛行ですら立ち回りで使わざるを得ないくらいバランスが悪い。世界トップレベルのプレイヤーでもコマンドミスや事故負けがザラなくらい安定しないことである。
  • ケーブル(次世代X-MENの主人公。やはりミュータント)
    • コンボ能力は低い、火力・防御力共に平均的、喰らい判定は原作の「身長2m超え体重150kg超え」を再現して非常にデカイ、動きは遅く当たり判定もデカイ、ここまでの能力に加えガード硬直の長さが1位タイ(もう一人は小さいのにセンチネル並の攻撃力を持つジン・サオトメ)。しかしやはり上記3キャラと比較されるのは「速い空中移動手段がない」ことだろう(ない方が多いのだが)。原作で「史上最強のテレパスだが病気で使えないから普段弱い」という設定を忠実に再現されてる。では何故このキャラが4強に選ばれているのかというと、ベストチームのセンチネルに対して有利に戦える唯一のキャラであるからである。つまり被せキャラ。
    • ケーブルの強さを支えているのがハイパーコンボの飛び道具「空中版ハイパーバイパー(以下空中HV)」。これが本当に狂っており、「発生が非常に早く、攻撃範囲も広い」「高火力、削り性能も高い」「複数キャラを巻き込める」「必殺技ハイパーキャンセル空中HVでどこからでも確定反撃を狙える」「地上技や空中技から空中HVがつながる」…という素敵な性能でケーブルの強い理由の90%位がこの空中HVに由来していると言っても過言ではない(これは「短時間だが病気を無視してここぞというとき本気を出すケーブルが原作でマジで強い」というのとしっかりマッチしてて意図的に作られた可能性も否定できない)。
    • (ケーブルよりセンチネルの説明になるが)センチネルはバグと飛行を多用するためノーガードの時間を非常に長くなってしまう。しかしそれを攻撃でカバーするため、あまり気にならない。リュウ、サイクロップスといった「発生の速いビーム状空中ハイパーコンボ」を持つキャラに対しては「カス当たりしやすい相性がある」あるいは「高防御ゆえ喰らっても痛くない」といったことがある。しかしケーブルの場合、3ゲージあれば体力満タンのセンチネルすら殺せ、更に上級者は次に出てくるキャラもゲージがあるだけハイパーバイパーを繋げ続ける(ガードしてても潰せる特殊な連携が存在)。このため対ケーブルの全キャラ共通攻略が「SJで近づく」なため(銃の根元はビームが当たらない)、センチネルの飛行が封じられる。しかしケーブル側が画面端を背負うとセンチネルが有利になる。
    • ちなみに地上版ハイパーバイパーはと言うと、発生までに少しタメがある故ガードされ易く、範囲・結果的なダメージもほぼ他キャラの飛び道具と大差無い上、技もつなぎにくい。おまけに出した後の隙も非常に大きく、相手と状況によっては「ハイパーバイパー食らってから即死反撃余裕でした」なんてことも頻繁に起こる。同じ技なのにこの差は一体…。
    • 弱点は立ち回りが空中HVに完全に依存する形となるため、ゲージ無し時はあまり強くない事。よって強キャラ以外に対してもそんなに強くない。他のキャラでゲージを貯めてから交代すれば・・・というのもケーブルが安全にディレイドハイパーコンボで出てこれず、機会が少なくゲージも2つ使う、βヴァリアブルカウンターキャンセルハイパーバイパーをヒットorガードさせれば安全に出てこれるが前のキャラが殺される・・・となかなか世の中上手く出来てない。
    • ケーブル自身は典型的な波動昇龍タイプ(やや射撃寄りだが)なのでコマンドは難しくないが、ゲームがゲーム故、立ち回りや戦略は非常に難しい。トップレベルでこのキャラをメインにしてるプレイヤーは皆無。実はセンチネルに対して被せキャラであるが、マグニートとストームが大の天敵であり、そして上級者のセンチネルチームには大体ストームかマグニートが入ってるため、その超不利相性時間をカバーするテクニックが求められる。また「四強」以外の強キャラにも苦手キャラが多く、更に弱キャラも捌きにくいキャラが多い(弱点が多く、更に爆発ヒットしたキャラだけあり多くのプレイヤーが攻略や弱点を知ってる)。
  • また、次点として上記の4強以外にも以下の9人のキャラクターが「上記の4人とか勝負できる性能の持ち主」「左記のキャラを優秀にサポートするアシストが優れたキャラ」「スペックが高いキャラ」とされた9人がおり(ただし一部の人間が勝手に1対1の格ゲーの格付けっぽくした結果である)、4強とこの9人を合わせて「13強」、あるいは「13強+1(14強)」と言われている(「戦闘力が高いアイアンマン、ブラックハート、ストライダー飛竜、スパイラル」「飛竜と凄まじく相性の良いDrドゥーム」「センチネルorマグニートと相性が良いサイロック、キャプテンコマンドー、サイクロップス」「トータルスペックが非常に高いキャミイ」で9人、そして規格外のアシスト性能とそこそこの戦闘力を持つトロンが+1とされる)。
  • しかし「ブラックハートのベストアシスターは超雑魚キャラのソンソン」といわれたり、四強とも十分戦えるスペックを持ち日本でも稼動の激しいゲーセンでは上級者が初期によく愛用してたダルシムなどが何故か13強+αからハブられてる。そして13強+α0人で大会で強キャラプレイヤーをフルボッコにして上位入賞する日本人プレイヤー(この日本人プレイヤー兄弟は日本トップ勢と良い勝負である)がいるなど、上記の評価が「アメリカの著名プレイヤーが中心」であることは否定できない。
  • ちなみにEvoの前身であるB6とEvo2k5といったビッグタイトルを2つ取った米国のスパイラル職人がおり、同じく米国のストライダー飛竜職人もEvoで決勝まで行ってる。このように評価が偏ってるのは「この時代アメリカはほとんど家庭用」といった事情があり、高レベルかつ米国広しと言えどもキャラの偏りが激しいのは否めず、米国広しといえども強キャラ全部で活躍するのは無理であった。「アメリカのトップ勢とそのトップ勢についていった職人たち」の使っていたキャラ中心がキャラ評価され、不遇に低い評価を受けているキャラが多い(キャミィ、トロンといったキャラは例外)。
+ 13強-4強+2の面々
  • 1番手起用
    • アイアンマン(アベンジャーズのBIG3。自ら開発したスーツで戦う社長)
      • 蹴りが刺さればそのまま理論上3タテできる永パが特徴の一発屋。故に壊れっぷりではある意味4強をも凌ぐ。本体性能も8方向空中ダッシュや削りの高いハイパーコンボなど揃っており強力。正しくは実際は2人殺して後ろの二人とアイアンマンのアシストで最後の一人をレイプするのが基本である(相手の防御力が高かったりすると永久防止システムが作動して逃げられてしまう)。
      • 但しHCが出の遅いプロトンキャノンしかないため、ディレイドでの他キャラへの交代は苦手(これが致命的)。
      • ほぼ同じ性能のコンパチキャラとしてウォーマシンがいるが、そちらは飛び道具がミサイルになっておりプロトンキャノンがカス当たりになりやすい等劣化版として見られている。最大の特徴であるぶっ壊れコンボ(連携)と機動力はきちんと持ち合わせており、2つハイパーコンボも持ってるので十二分に強い(ウォーマシンじゃないとできないということが実質存在しないため。)
    • このような性能から米国で職人はいるが大きいタイトルはない。
  • スパイラル(六本の腕を持つ人工生命体、X-MENに登場するヴィラン。)
    • 剣をひたすら投げまくって相手を削り殺す弾幕キャラ。超変則キャラでもある。普通の格闘ゲームと比べるとその戦いっぷりを見れば、明らかに出るゲームを間違えていると言いたくなる人も多い。使われるより使う方がストレス溜まるのじゃないか?と思えるほどダメージ源が「削り」である。言うまでもなく事故負けが多い。
    • 弱点は他の技の癖の強さだが、どうせ剣しか投げないので実質無いようなもの・・・・と思ってやってみると削る前に大ダメージ食らって負けるのがオチ。強い、高性能、というより前述のスパイラル職人によってこの地位にいるといっても過言ではない。
  • ストライダー飛竜(ストライダー飛竜の主人公、ストライダーズの所属のストライダー)
    • 一定時間自分の周りに攻撃をサポートしてくれるオプションを出す「ウロボロス」が超強力。これに上記のドゥームのような拘束時間の長いアシストを駆使することで、反撃の隙すら与えない強力なラッシュが可能となる。
    • 弱点は下から数えた方が早いほどの防御力の低さ。
    • 全体的に弱いといわれるカプコンサイドで唯一メイン起用されて米国で実績があるキャラ(キャプテンコマンドー、キャミィ、トロンは3番手評価が高く「アシ(スト)専」などと揶揄される)。
  • ブラックハート(地獄の王メフィストの息子で、ゴーストライダーの宿敵)
    • ゾンビと悪魔を召喚する通常攻撃を駆使し、空中でこれらをばら撒く戦法が強力。高火力のコンボや永パ(但し半分しか減らずハイパーコンボに繋げても即死しない)も備えている。アイアンマン、ウォーマシン同様永久防止システムが非常に痛いキャラ。立ち回りが非常に難しく、相手にすると非常にウザく(かなりの変則キャラだがスパイラル同様単純パターンに見える)、使うと面白いがウザがられることが多いキャラ。
  • 強Pで出るゾンビや悪魔が非常にサーチし、アメリカのあるプレイヤーはブラックハートのみの攻略DVDを一本出したくらいである(ちなみにそのプレイヤーはダルシムDVDも出した)。
    • 相手をサーチし、上空まで判定が伸びるβタイプアシストのインフェルノも強力で、センチネルやドゥームのアシスト要員としても人気がある。
    • 弱点は大型キャラ故の当たり判定だが、ブラックハートはしゃがむだけで当たり判定が半分以下になると言う利点がある。
    • また、地上ダッシュは完全無防備になり、技を出すなどして止めることもできないという自殺行為なので、一部行動が制限されてしまう*4という問題を抱えている。しかしそもそも空中ダッシュが良い性能で低空で出せるため、要らない。ジャンプ中攻撃の判定が強く、上記のばら撒き戦術も存在したため、過去の登場作2回では知ってるプレイヤーが使えば非常に強いキャラであったが、システムが大きく変わり主力強攻撃の穴を埋める中攻撃が消えてしまった。
  • ちなみに「俗に(便宜上)ブラハ永久」と呼ばれるものはバグではあるものの過去作でも出来た(のけぞり変換というバグを使用する)が、今作でそれが目立つのは中攻撃が消え、アシストによってこれらも起動しやすくなった。中攻撃廃止という表のシステムと永久防止システムという裏のシステムという今作の表裏の新システムをダブルで暗らったキャラ。しかしサイクロップス、ソンソン、などといった強力なパートナーを得たのも事実である(いつも強くてズルイ?!)。
  • アシストを中心に2番手3番手起用
  • サイクロップス(X-MENのリーダー。彼もまたミュータント。)
    • 10強の中では唯一まともに格ゲーしているキャラ。極度にぶっ壊れた面はないが、対空アシストが強力かつ本体性能が高いレベルでバランスが良いので、非常に扱いやすい。センチネルやケーブルと相性がよく、アメリカ人で凄まじいタイトルを持つジャスティン・ウォンの愛用3番手キャラでもある。ただしセンチネルのアシスターとしてはキャプテンコマンドーに劣る評価を受けつつある。
  • Dr.ドゥーム(「ファンタスティックフォー」のライバルキャラであり、MARVEL人気のヴィラン)
    • βタイプアシスト(モレキュラーシールド)の削りが強力かつ拘束時間が長く、後述の飛竜と相性が良い。本体も飛び道具に優れ、使いやすい(ただ良くてそこそこ良い2番手3番手で、勝負を決める力に欠ける)。というより、前述のアメリカ人ストライダー職人のおかげで出世した、といった方が正しい。接近戦は不得。
  • キャプテンコマンドー(キャプテンコマンドーの主人公、コマンドーチームのリーダー)、
  • 海外ではCCと略されるが日本では「コレダー」と呼ばれる(エアプ勢がコレダーと呼ぶが、正しくはβキャプテンコマンドーをコレダーを呼ぶのが正しい。理由は後述
  • 必殺技を中心に優秀なものが全体的に揃っており、可もなく不可もなく消える運命・・・であったが、アメリカの(現在はプロ)プレイヤーが開発した「センチネルとキャプテンコマンドーβ」というタッグが高レベルプレイヤー限定で凄まじくマッチしており、そのプレイヤーの名前(サンフォード・ケリー氏)から「サンスラ(サンフォードスラックス)」と日米でいわれるチームの第3キャラに落ち着く。そのプレイヤーの実績もあり、キャラの略称は違うもののチーム略称は日米同じになった(2番手は言うまでもなくストーム)
  • 必殺技のキャプテンコレダーは一瞬で縦全画面カバーする凄まじく長い柱を出す(ハイパーコンボでなく必殺技であるう)。このインパクトと強さが日本で「コレダー」と呼ばれる所以である(意外に知られてないが、原作でもこの技は強い)。また威力も高め(無敵対空は威力高めなのはカプコンでは珍しくないが)。これが恐ろしくセンチネルとマッチした。
  • よくよく見るとコレダー以外の必殺技も強い。ファイアーは素直な必殺技飛び道具でトップレベルの性能である。キックはよく見ればクソ技に見えるが、アシストと組み合わせると移動技として非常に優秀。原作の仲間が攻撃するコマンドーストライクは本人は動けない(いや動けよ)という間抜けな性能だが、今作の「素直に優秀な格ゲーキャラ」の弱点部分と相性がよく、アシスト専と呼ぶには失礼にはほどがある(それらが優秀に見えないほどの強さ又はポテンシャルを持つのに「弱キャラ扱いされたキャラ」が多く存在してる証拠である)。前作でも結構なプレイヤーをCPU戦、対戦ともに苦しめた。
  • コレダー以外の性能もしっかりしてるため、強キャラ相手に「時間稼ぎ」も可能。それ故長生きしたというべきか、プレイヤーが頑張ったというべきか。
  • 前作または原作を知らないと「マーヴルキャラ」と勘違いしてしまう日本人が多い(デザインがアメコミっぽい)。しかし「英名の技はガチガチのカタカナ英語」と「日本語」(声優は勿論日本人)。マーヴルキャラは割と外人声優がしっかり英語ボイスだったりする。ちなみに海外版でも声は変わらないため、海外の動画でもよく「国産キャラ」として見てあげましょう。

サイロック(X-MENに所属する超能力と忍術を操る女性ミュータント)

  • サイブレイドスピンによるアシストが強力なキャラ。対空に使えそうで使えないこの技はアシストになると無敵がつき、凄まじく優秀な対空アシストと化ける、よくわからない技である。おまけに効果がこのシリーズにしては珍しく吹き飛びダウンのため、サイロック対空アシストからコンボ狙い、は初期の日本の一般プレイヤーでも流行した。しかし受身(ダウン回避)をしっかり取るプレイヤーが増え、価値は落ちた・・・かの様に見えたが。マグニートの出世(?)と激戦によって大きく評価が変わる
  • マグニートの機動力と技のスピードを持ってすればコンボに持っていけることが多く、おまけにマグニートの弱点である「防御面」をしっかりカバーするため、原作では敵同士(当時)の二人も最高のタッグになる。またマグニートの「地上通常技コンボ段数が少ない」という弱点も「対空アシストの発生が速い」という面とマッチした。(おいおいマグニートばかりじゃねえか?)。しかし反面、発生の速さ故相手を拘束できる時間も短く、他キャラでは思ったほど性能が伸びず、徐々にマグニート専用キャラに落ち着いていく。
  • アシスト以外も3段ジャンプやトリッキーな技が揃っており、誤魔化し・・・は効くので3番手として優秀。結局サイロックのような「尖ったアシストキャラ」の使い方などが浸透することによって「1番手2番手アシスト選>>>>強キャラ3人」という結果になってしまった(四強と呼ばれる四人を3人入れたチームの大会実績は低く、四強2枚+アシスト専が大会実績を出すことが高レベルになるにつれ増えた)。
  • ある意味キャプテンコマンドーと共にこのゲーム(ゲーム性)を象徴するキャラ(チームは強いのを集めるのではなく、強いデッキを構成するということ)。

キャミィ(ストリートファイターシリーズ唯一の13強、今作ではシャドルーの戦闘員)

  • 唯一とか言ってるが実はベガは1,2番手としてかなり優秀で(ストーム系)、ダルシムも非常に強い(マグニートの手足が伸びて長くなったら・・・そら強いに決まってる)。ダルシムベガハルクで暴れ回った(現在進行中?)の日本人スーパープレイヤーもいるので実績から言うとダルシムベガに劣る。
  • ラッシュが強力ゆえ対空アシストが重宝されるこのゲームにおいて「対空アシストが優秀」というのはそれだけで食っていける・・・更にそれ以外の性能も優秀なら・・・というキャラ。SFと違って何故か「キャノンスパイクアシストが上昇中完全無敵」であり、SFでもあった「ホーミング性能」と相まって非常に強い。ガードorヒットすると後ろに跳ね返るという原作に忠実な作りと、偶然かスカると相手の後ろに落ちやすい内容になってしまい、反撃は非常に難しい。
  • 本体性能もコンボ強力、喰らい判定小さい、軌道力がある、崩しも変則行動もある、と良いものは揃ってる。これだけ優秀なのは前の登場作品で弱過ぎたからか・・・というのは置いておく。しかし最大の不幸は「相性の良い一番手キャラが出世しなかった」ことである。
  • 今作で珍しく、米国の優勝プレイヤーのチームに入ってないのにちゃんと強い評価がされた数少ない(唯一)のキャラとも言える。日本で初期から流行してたのも高評価の秘密か?
  • 13強+αの「α」として評価されたキャラ
    • トロン(ロックマンDASH?の敵役、ボーン一家の長女)
    • やや重いキャラで、カプコンキャラで「ザンギエフに次ぐ防御力」と優遇されたキャラ(その剝き出しのコクピットで防御力ないだろ!と突っ込みは置いておいて)。空中ダッシュ以外に必殺技が空中移動技として使えたり、コンボが優秀だったりそこそこ戦えそう。アシストもαが優秀で「一番優秀な投げアシストじゃない?」と思わせる性能でガードしてる相手をトロンアシストで投げてコンボ、とかも有効。
      • しかしそれらがどうでも良くなるほどγアシストのダメージがおかしくなっており(威力の高いハイパーコンボくらい減る)、それで異常に評価を上げたキャラ。ちなみに「トロンのγアシストのみで防御中程度のキャラは3分の1持っていかれる」という異常な数値であり、対空アシストでもないのに攻める側はちょっとトロンのγアシストにひっかかるだけでハイパーコンボ分のダメージ、下手したらそれプラスコンボ(ダウンしない3ヒット技のため)、あまり強い判定の技でもないのに警戒せざるを得なくなる(アシストのダメージ数値の高さはぶっちぎりで1位)。
  • ソンソン(レトロゲームソンソンの孫娘)
    • 体は小さいものの、はっきり言って今作の弱キャラを象徴するかの様な性能(体が非常に小さく火力が規格外に小さい非力キャラ)だった・・・が、対空アシストの様々な性能がブラックハートと奇跡的とも言える見事なかみ合いを見せるのでブラックハート専用アシストとして稀に用いられる。ブラックハートが死ぬと(聞くな!)
  • ここから下とされてるキャラは、一部アメリカ人著名プレイヤーの実績から不当に低い評価を受けたという状況。勝てないと誤解されてるキャラが非常に多い。実際、プレイせず言ってる人間がほとんどであるため、大してアテにならない。
    • ここまでのキャラとは勝負にならない事からまとめて41弱と言われているが、その中でも意図的弱キャラは逆方向に突き抜けており、他の41弱キャラとすら勝負にならない。
    • 米国のEvoで実績を出してるので上記の評価になってるが、一番キャラ層が多いのはここ(Evoで優勝できるプレイヤーなんて1年に世界で1人、それを基準にするのは単純、安易、頭が硬い(弱い)、エアプなどと言われても仕方ない。ある日米両方でも知られる日本人著名プレイヤーは「強キャラと凡キャラより凡キャラ同士の方がバランス悪い」というほど残りの41キャラでも差がある。つまりこのゲームの強キャラ弱キャラを普通の格ゲー基準で書くのは無理がある。

56人もキャラクターがいるために起きた弊害

  • まずシナリオはEDのイラスト以外は完全にカット
    • 個別エンディングはおろか、対戦前のやりとりや対戦後の台詞すらなく、そのせいで本作オリジナルの主人公格3人は、性格はおろか一人称すら分からない事態に
    • シナリオをカットした所為で、本作オリジナルのラスボスであるアビスの正体もよく分からない。
      • 分かっているのはそいつを封印するために56人が集まったことくらいである。
    • 組むこと自体おかしいキャラでも組めてしまう為、海外でも「設定上和解できないセンチネルとミュータント達のやり取りはどうした!」的な意見が出ている。
  • 容量確保の為のドット削減
    • この弊害を大きく受けたのはジャガーノートやブラックハート、そしてセンチネル等の大型キャラである。見た目だけでなくデータも馬鹿でかいため、余計な動きはとことん削除されており、過去シリーズから比べると大きく劣化している。
    • 4人から6人に増えハードも次世代高性能機になったのに何故?という疑問がつきそうだが、前作までは「交代以外は基本1対1」だったため、処理を軽くすることは容易であった。しかし今作では「6人が同時に戦う」ため、常時ハードの高価格部品である高速半導体に記憶させねばならず、計算も2人分で良かったのが6人分に増えた。この「同時処理一気に増加」というのは新ハードといえども開発者泣かせであり、特にセンチネルは「入らなかったから省いた」「マーヴルが要求が来るから仕方なく無理矢理入れた」という開発者のインタビューからも創造がつく。
      • 特にセンチネルは酷く、以前登場した『X-MEN Children of The Atom』の時と比べると特徴的だったパーツが落下してくる登場シーンが、本体がそのままドスンと落ちてくるというものに変更・立ちポーズがブルブル震えているようにしか見えない・勝利ポーズもさっさと排熱してしまっている(しかも途中シーンが挑発に回されている)と、とにかく削れるもの皆削っている。
    • しかしそれは「今までにないゲームシステムのゲーム」を作るため仕方なかったと言えないこともない(当時カプコンの過去作のアニメーションをフルで6人同時に動かせるハードがなかかった・・・もしくは「家庭用前提では難しかった」ため)。
    • 全キャラからアドバンシングガードのモーションが削除された。
      • ただしこちらはガードモーション+エフェクトで違和感のないようにはなっており、そこまでは目立たない。
    • この様に「アニメーションをカット」以外はアーケードでも家庭用でも処理落ちも非常に少なく(まず対戦で見られない)、家庭用でも「読み込み時間」はアーケード同様皆無でサクサクプレイ可能、と移植はしたが処理落ち読み込みのオンパレードであった答辞のアーケード格ゲーとは全く異なり「DCとアーケードの差は現実的にゼロの完全移植」、差は「フレーム単位のコマンドコントローラーで意図的に対戦では発生しない不具合を発生させた場合、不具合が少し違う程度でしかない」とかいう差の発見に凄まじい労力と時間が必要とされるレベルである(事実、非常にキープする条件が厳しいバグですらある「超飛行」もアーケード家庭用複雑な条件に一切の違いはない)。
    • 上記の簡略アニメーションやバグまで完全再現、なのはアーケード基盤NAOMIとドリキャスが互換性のあるハード同士であり、製作者も「アーケード家庭用同時発売」前提で作って出したからと思われる(その証拠に、その後しばらくして作られたPS2版および初代X-BOX版は開発が意図していないアーケードやDCとの相違点がある)。

その他の問題点

  • 本作を極めようとするとするとぶち当たる様々なバグ
  • 実戦投入できると恐ろしい強さになったり、格闘ゲームとしての体裁すら崩れるほどの強烈なものがあったりもするが、以下のように再現が非常に容易かつお手軽バグが本作稼働黎明期に猛威をふるった事もある。
    • ジャガーノート「サイトラックバグ」:再現性100%。必殺技「サイトラックパワーアップ(次の1打のみ威力が上がる技)」を発動してからそのジャガーノートを引っ込めると、その効力が続いたままアシストとして呼び出せる。ジャガノートはもともとパワーキャラで攻撃力が高いのに、それがさらに上昇したうえに、再びサイトラックパワーアップを使用するまで効果が持続する。この状態で防御力が低いキャラにハイパーコンボを当てると、それだけで体力9割消滅というおかしな威力になる。PS2・Xbox版では修正されたが、「上位キャラへの対抗手段にそれくらい有っても構わない」という判断がされたのか、PS3・Xbox360版では復活した
    • キャプテンコマンドー「即死K投げ」:K投げ(掴み電撃攻撃)中に猛烈な勢いでレバガチャ+ボタン連打すると、時折投げられた側が即死する。腕力次第で再現性が上がる模様。但し相手の抵抗次第で再現度は落ち、ほぼ対戦では見られない。これもPS2・Xbox版では修正された。
    • ガンビット「大気圏バグ」:スナップバックBを出した後にケイジャンストライクを使う。するとガンビットが画面外に上っていき(控えキャラは画面外に待機しているという処理のため)、ガンビットをホーミングする技を持つベガなど以外は、以降このバグを使用したチームのキャラクターが一人もステージに現れなくなってしまう。ガンビットのいるチーム側が残体力で勝っている状態でこの技を使えばタイムオーバーで勝利が確定する。ただし大会では当然ながら使用禁止で、PS2・Xbox版では修正された。しかし対戦バランスに影響を与えなかった(対戦で成立させるのが難しいため)。
  • 余談だが、あまりのバグの多さに新しいバグを見つけることに楽しみを見出すプレイヤーが現れたほどであるが、これは昨今の格ゲーでも同じで、当時基準としても現代基準としても不具合は少ないといえる。
  • 現実、不具合でバランスが崩れたのはベガを除く飛行キャラ全員共通の「超飛行」と「センチネル飛行予備モーションキャンセルバグ」の2つである。前作は飛行が初代X-MEN仕様になるバグ(相手の一部の属性攻撃を喰らうと仕込まれ、こちらの行動に制限をつけることで超飛行を維持できる)で、飛行解除時にガードしたり空中技が出せたりする(普通は無防備に着地するのみ)。後者はセンチネルが飛行に入った瞬間に「レバーをニュートラル」という条件から「移動方向にれレバーを入れる」とトレーニングモードではそこそこできるが、リアルタイムでタイミングが変わるため、普通のプレイヤーはまず「一生実戦投入できない」。
  • これらを世界トッププレイヤーが実戦登用というレベルに来てしまい、解析能力に優れた連中が公開、更に非常に多くのプレイヤーが練習し、選ばれたプレイヤーのみ実戦登用できるようになる、という難度であったため、超上級者とそれ以外の差が凄まじくついた。ただでさえ戦術面が難しいゲームであるにも関わらず、である。事実、超飛行をキープする、もしくは相手の超飛行を見抜く、には「仕込まれた」のを確認し、超飛行側の出してる通常技の回数まで数える必要がある。非常にゲームスピードが速い中でトッププレイヤーはこれらを当たり前の様にするため、なまじっか知った強キャラはことごとく強プレイヤーの凡キャラにすら勝てず挫折し、強キャラを使わずとも超上級者の「超非行を対策する必要」に迫られる(規格外の状況判断能力が求められる)。もちろん、日米の大会実績を見てわかるように「これらを会得して対策して優勝、入賞」したプレイヤーも多くいるため、必須攻略テクニックとなってしまった。
  • イージーモードの廃止
    • 前作まで搭載していた簡単に技を出せるモードが完全廃止。
      • 格ゲー自体初心者の人間には3人分ものコマンドを覚えなければならないのはやはりつらい。
  • DC版のネットワーク対戦の問題
    • ネットワーク対戦自体が黎明期である為、回線切断の対策が行われていなかったり、ラグの問題もあった。特に対戦格闘ゲームであるために、ラグはやはりつらい物があった。(今とは違い電話回線でやっていたため、通信速度が段違いであったのである。今は光ファイバー1Gbpsだの100Mbpsだの言ってるが、ドリキャスのインターネット機能は33.6kbpsとコマンドを送るだけでもしんどいレベルであり、更に今の様に通信対戦用に特化したソフトプログラムが開発されてなかった時代のため、まともな対戦は理論上でも現実的にも不可能であった)
    • 連動によるキャラ収集に非常に金額がかかる(当時はインターネットをしてる時間は電話をしてるのと同じだけお金がとられる・・・にも関わらず一部のPCプレイヤーはオンラインゲームをガンガンやってた)。全キャラクターを揃えると下手するとアーケード料金、ネットワーク料金込みでソフト1本分は余裕でお金が飛ぶ。
  • しかし「全キャラ揃える」というのは実は大きな抜け道が多数あった。まず「完成データ」を人からコピーしてもらえば良い(ドリキャスのメモリーカードはメモリーカード同士を機器なしで接続可能で、ゲーセンで全キャラ持ってる人にコピーしてもらうのも容易であった)。更に自分で「データを完成させる」にも、一部の「家庭用、アーケード、オンラインポイント全て必要なキャラ」を1キャラ買えるだけ集めれば以下の方法で完成データをガンガン作れるので、ほとんどオンラインもアーケードも対戦しなくて良い(事実筆者と友人は以下の方法でデータを作成)。
  • やり方・・・2枚のメモリーカードを用意(友達のメモリーカード、友達と強力してデータを作る、でも良い)する。複数属性、特にアーケードとオンラインポイントを必要とするキャラを買える額用意する(ほぼ大差なし、ショップに入り直したら安くなったり高くなったりするので、最安値用意すれば良い)。ストーム。センチネル、コロッサスといったキャラは3種類全てのポイントが必要だが豪鬼の様に「家庭用のみで買えるキャラ」が数多くいる。メモリーカードAにポイントを用意→セーブデータをメモリーカードBにコピー→メモリーカードAでストームなどを買う→メモリーカードBの豪鬼と交換→メモリーカードAはデータを消す→メモリーカードBはストームとストームが買えるポイントが残る→メモリーカードBのデータをAにコピー→Bは豪鬼など簡単に買えるキャラを用意、Aはコピーで得たポイントで買うのが困難なキャラを買う→キャラ交換→Aのデータ破棄→データコピー・・・の繰り返しで「家庭用のCPU戦だけで溜めれるポイント」と「1キャラ厄介なキャラを買うポイント」をコピーとキャラ交換というシステムを利用して倍々に増やしていける。
  • 上記手段が厳しくなる「稼動時から長く年月がたった後」は「カプコンにメモリーカードを送る」で対処できた時期があり、その後はインターネットの普及で「2ちゃんねるマヴカプ2スレ」のには「完成データを作る改造コード」がテンプレに載るくらいであり、強力者がいなくなればネットと改造コードで終了、である。

賛否両論点

  • CPU戦の1プレイ時間の長さ
    • 増やした人数と出来るだけ対戦してもらう為なのか、CPU戦はラスボスを除き7ステージ(現在使用可能な24~56人中21人)あり、さらにラスボスが3形態もある。・・・故長く感じられることが多く、対戦で勝てないゆえ待ったプレイ権が空くのを待ったプレイヤーが多い。しかし数字にすると1ステージでかかる最大時間はタイムオーバーでも1分50秒台で理論上最長プレイ時間ですら10分程度である。CPUが強くないため、勝てばすぐ終わり、勝てない場合は当然負けてすぐ終わる。
      • CPUキャラが弱く歯ごたえがない・・・反面、使用キャラの練習相手に手ごろであり、基本的なコマンドは初心者が手間取るようなことは他ゲーに比べると圧倒的に少なく、受付の緩さも格闘ゲーム史上まれにみるトップレベルの簡単さ、であるため「CPU戦を遊ぶ程度」なら多くのプレイヤーを受け入れるシステムになっている。
  • 今までにない格闘ゲーム、というコンセプトなのか、対戦での駆け引きがハイレベルな対戦では他の格ゲーの潰しが効かない(他ゲーの財産が活きない)ため、多くの他の上級格闘プレイヤーが今作を知るプレイヤーに「虐殺」された。最もそれは格闘ゲームでよくあること・・・だが、このゲームは特にそれが顕著である。
  • 上記と反してトッププレイヤーになるには他ゲーでもトップ取れるくらいのプレイヤースペックが要求される。これは日米で共通しており「他ゲープレイヤーがマヴカプ2で虐殺される」のは日常茶飯事ではあるが「マヴカプ2プレイヤー」で名を残したプレイヤーは日米に関わらず他ゲーも非常に強い(例としてアメリカの著名なトッププレイヤーはキング・オブ・格ゲーマーという名にふさわしいほど凄まじいタイトル数を本作以外で持つ凄腕で、他の著名プレイヤも「プロ」となった連中ばかり。日本の格ゲーマーでも著名なプレイヤーは他のカプコンゲーで全国規模の大会で入賞するなど「上手くなるのは努力と才能に恵まれた選ばれた人間」である)。そしてトッププレイヤーでも努力を怠るとすぐ弱くなるほど「ゲーム内容がシビア」である。
  • キャラ別BGMが廃止され、ステージごとに固定されたBGMが流れるように変更になった。
    • ジャズなどのブラスサウンドを主体とした曲調で統一されていてる。出来はともかく評価は賛否両論。
  • 背景ステージは全て3Dで描かれ美しいのだが、過去作のような関連キャラは登場せず、味気ない(ハードスペックおよび内容の処理的に不可能)。
    • ステージが上記の変におしゃれなBGMと相俟って「プレイ時間が多いプレイヤー」以外には無個性に見える。ハード制約、または背景は3Dそれ以外は2Dとしたため、関連キャラを出す様なことはできず、多くの漫画やゲームのキャラが終結するお祭りゲームの背景にしては寂しい思いをさせられたプレイヤーも少なくはない(ポケットファイターのような背景を期待するプレイヤーも多かっただろうが)。
  • 一部のあえて弱く設定されたキャラ
    • 追加キャラであるコブンやロールは明らかにネタキャラとして弱く作られているが、それ故にそれが個性になっている。
      • 一度の対戦で3人もキャラが使える事もあり、ハンデとして使われる事も多かった。

評価点

  • ド派手な演出
    • シリーズでは引き続き広い画面を縦横無尽に動き回れ、お互いサポートキャラを二人ずつ出せる為画面も賑やかで、HC等も非常に派手な演出になっている為、適当なコンボからHCで締めるだけでも爽快感があり、単純に遊んでいて楽しい。CPU戦の難度や軽い対戦レベルの極端な敷居の低さも合いまって、一見さんでも短い時間で楽しめる。
    • 背景も3Dになっており、この時代としては異例なほど滑らかに動き、また「3Dならではの演出」が多数凝らしてあり、「適当に作ったゲーム」と呼べないほど色々作りこまれている。
    • 熟練者同士が「他の格ゲーでは絶対味わえないゲーム性」を楽しめる。これは90年代中期から後期は「対戦格闘ゲームのマンネリ化」も問題とされ(漫画のネタになったりするほど)、格闘ゲームのパイオニア存在であるカプコンがX-MEN Children of the Atom ですら「改革になってない」「評価されてない」と思ったのか、ゲームシステム大幅変更路線でできた結果、という仮説もあり得る。
    • 事実、現在もアメリカでプロ格闘ゲーマーで、KING OF 格闘ゲームとも言える規格外のタイトル数と得意ゲーム数を誇る「Justin wong」が続編のMVSC3が大ヒットしてる中、インタビューで「人生で3大面白い格闘ゲーム」に今作を挙げるほどであり(他の2作はともかく続編がヒットし大会も開催されてる時期に本作を挙げるのはよほどのものがあるとする。)、マスターできれば他では絶対味わえないゲーム性のゲームを楽しむことができる「凄まじい奥の深さ」がある。
    • 一言でいうと「これほど極端なスルメゲーも稀」
  • キャラ数の多さ
    • コンパチキャラもいるが、単純に56人ものキャラが使えるのは当時としてもかなりの多さ。前述のとおり今までのシリーズ参戦キャラは「出せる奴は全部出した」という状態で、更に追加キャラも増えている。
    • キャラの追加の多さもあり、元ネタのゲーム作品や漫画などが多く、稼動時は話題性も尽きなかった。
      • ACとDCで使用可能なキャラが違う事や連動でのポイント入手もあり、対戦外のシステムも楽しめた。稼動当初はビジュアルメモリを持ち込んでの対戦も盛んに行われた。プレイヤーごとの「個性」が初期は格闘ゲームには珍しい形で用意されており、またそれでいて「相手が持ってるキャラは対戦相手も使える(ZERO3↑の俺IZMキャラのとは逆)」という理不尽さに対する救済システムもしっかりしており、ライトユーザーがお祭りゲーとして遊ぶには十分過ぎるほどであった。
    • 家庭用のトレーニングモードとMyコントローラーをアーケードで使用可能。完全移植タイトルが稀で、トレーニングモードもタイトルによってないのが普通(カプコンのごく一部タイトルのみ)という時代に、2000年代末期以降でも通用するレベルのクオリティのトレーニングモードを搭載しただけでなく、アーケードのスティックに不慣れでもパッドでアーケード版をプレイすることができることで、ゲーセンとスティックを敬遠していたパッド勢や初心者など、多くのプレイヤーの救済になった。
    • 上記システムは本作以外で「カプエスシリーズ3作(DC版のみ)」「SF ZERO3↑(アッパー)」と業界でも稀なシステムで、USBという統一規格がゲーム機にも浸透した昨今でも同様の例は「鉄拳7(ただし最初のEvoのみ)」が1大会限定で存在しただけである(これは家庭用発売前に家庭用中心の欧米に対する配慮であり、ゲームシステムではない)。ドリキャスとNAOMIだから出来たんでしょ?という意見はあるかもしれないが、それなら以後のほとんどのアーケード基盤は家庭用機互換基盤やPCベースがほとんどで「技術的に可能だがやってない」というのが正しい(鉄拳やZ以降のガンダムはプレステ基盤、バーチャに至ってはPC基盤、家庭用はさっさと出すが家庭用勢のアーケードデビュー可能な例はゼロである)。最も家庭用勢のアーケードデビューシステムがない点については「オンライン対戦環境の急激な進化」で「アーケードデビューする必要のない家庭用勢が増えた」のも大きい。
  • 新キャラの登場
    • 完全新規のルビィハートとアミンゴ、『ソンソン』の孫娘のソンソン以外にも『スターグラディエーター』からハヤトが、『バイオハザード』からジルが、『ロックマンダッシュ』からトロンとコブン新たに参戦した。グラフィックも新しく書き起こされている。
    • ちなみにトロンの「朝食ラッシュ」、コブンの「昼食ラッシュ」はコブンだけでなくデータ(『DASH』に登場するロックのお供の猿)が紛れている。料理を作っているコブンが居るにも関わらず41ヒットしてるのはこのため。

総評

とにかく出せるだけ出したと言っていい、当時でも異例の56キャラものキャラを集めた意欲作。
ド派手な演出やスピーディな展開も含め、動かしていて楽しいゲームには仕上がっているものの、それだけのキャラを詰め込んだせいで「早すぎた世紀末ゲー」とも誤解される程のぶっ壊れ難度になってしまった。
はっきり言って、上位キャラとそれ以外ではまともな勝負にはならない。
それでも(主に海外で)人気の高い作品ではあり、稼働から10年以上が経っても稼働しているゲーセンがそれなりにある辺りゲームセンターでは長らく愛されているゲームでもある。


移植

  • 連動要素もあり、家庭用ではまずDC版が発売された。DC互換基盤であるNAOMIを使用し、これらのシステム前提で開発されていた、とも思われる。
    • SEGAの家庭用ハード事業撤退によりDCでのマーケットが厳しくなった数年後にPS2・Xboxに移植されたが、契約解除ゆえにいずれも廃盤となっている*5。家庭用ソフトは一時期プレミア化していた(特にPS2版)。またPS2版・XBOX版ともに対戦時にプレイヤーがわかるレベルの差異がそれぞれに存在し、意図的に消されたバグもある。このため「本気でアーケードデビューするならDC版推奨」と日本のガチ勢ではなされ、海外での大会で使われる家庭用も依然DCのまま・・・と、ハードとソフトの販売とキャラを揃えるサービスを停止したにも関わらずDC版を用意する必要がある、という悲劇のタイトルである。
  • 続編のMVC3発売に合わせ、360のLive Arcade、PS3のPlaystationStoreにてDLC版が発売された。
    • 前述した様に、バグは致命的なものは除去され、そうでないものは残されているというサジ加減をきかせた修正や、最初から全キャラが解放されている点などもポイントである。特に「最新ハードでプレイ可能」「進歩した環境でオンライン対戦が可能」という点だけでなく、細かい調整も「DCを寄せた調整で意図的に残したバグも多い」など、多くのプレイヤーにとって「ガチ勢も納得の出来で、マヴカプ2が最新ハードでとオンライン環境でプレイ可能」と、ネックであった「DC」というハードの問題と終了した独自サービスの問題点を解消している。
    • ただし、キャラ版権の半分はマーヴル社が当然持つため、MARVELとの契約終了に伴い、2013年12月中旬にどちらも配信が終了している。当時は価格と入手しやすさの両面から言って「遊びたければこの2つの内どちらか」または「いつどちらの環境ででオンライン対戦する必要が出るかわからないので両方購入」といったのが無難であったが現在は残念ながら入手することができない。

余談

  • 現在「MARVEL」の日本での読みは「マーベル」に統一されているが、本作の稼動時点では「マーヴル」と呼んでいた*6。本作以前の同シリーズでも同様。これは略称の「マヴカプ」に名残を留めている*7
  • 海外(特にマーべルがお盛んな北米)では「本作こそ格ゲーの代名詞」というほどの凄まじい人気と知名度を誇り、EVO*8で『MVC3』が出るまで毎年本作が選ばれていたほどである。ちなみにアメリカ人は全体的に強キャラを好んで使う傾向があり、上記の4強中心の「みんな使えばいいじゃないか」的なフリーダムな事態になっている。これもお国柄と言うものだろうか…。
    • あちらでは大人気のマーべルキャラで、ifの組み合わせ+対戦できるのが楽しく、何より原作の雰囲気を壊していないというのも理由といえる。日本でも『ジョジョの奇妙な冒険 ~未来への遺産~』が大味なゲームバランスでも評価・人気が高いことと同じ理由である。
      • 日本では「一強」に対して反骨精神があるせいか、『北斗』でも研究や実践の甲斐あってトキが絶対的存在ではなくなったことが証明された。しかし本作は最早研究の余地なしなのか、しないのか不明だが「4強」が覆されることは今なおない。今後も、多分ない。それは恐らく「日本勢のレベルがアメリカのトップレベルには勝てない」というのもあるだろう。ちなみに四強以外のビッグタイトルは前述したおり、日米ともに存在しており、もはや「四強神話」は崩れたと考えても良い(スパイラル使いがスパイラルに固執し続け世界最高のタイトルを2度ゲット、ストライダー飛竜が世界最大タイトルで惜しくも優勝を逃す、など)。
    • ちなみにくどいようだが「四強」はあくまでアメリカのビッグタイトルやアメリカの結果が基であり、いくら日本人がアメリカでえ通用するくらい進化しても、「最強レベルプレイヤー同士」になるとやはり大きな壁があるのは否定できない。これは他の日本産格ゲーで日本人が過去Evoで大きな結果を出し続けてきたにも関わらず、日本人入賞者は未だゼロである。プレイ層の厚さもダンチで、日本人が得意とする「一強潰し」が起きにくい。このような現実では、アメリカで出来た評価を日本人が覆すには非常に難しい。そもそもこれほど異質なゲームを他の格闘ゲームと同じ物差しでキャラ評価すること自体がナンセンスである。
  • 強キャラと呼ばれるキャラが何故かマーヴルサイドばかりだが、これは偶然の結果。「MARVEL社がカプコンに要請してMARVELキャラを軒並み強くした」という噂も流れていたが、MARVELはキャラデザや設定などの監修を行っただけであり、現在までに明示された情報の中にそのような要請があったという事実はない。
    • そもそもMARVELがキャラクターの性能にまで口を出せるのであれば、MARVELの顔であるスパイダーマン、ウルヴァリン、キャプテン・アメリカなども強キャラになっていたのではないだろうか(過去作で左記のキャラはいずれも強く調整されていた)。
    • そもそも本作は最初からお祭りゲーという趣向が強く、他の格闘ゲームからほぼそのまま調整をせずにキャラクターを流用したため、全体的にキャラクターの性能がハイレベルだったX-MEN系統が強くなってしまった、という見解が現在2chの格闘ゲーム板では一般的になっている。
    • そして今作を極めるのは格ゲー史上屈指の難しさを誇る。いかに北米の厚い層に支えられても、全てのキャラを極めるのは無理がある。いくら人気があり層があつくても「チーム作成能力が優れてるのは極一部」だからである。現に鉄拳シリーズは国内より海外が主な市場で欧米・中東と広く海外人気が非常に高い。にも関わらず「レベルが高い」のは「(修羅の国・鉄拳の国)とも言われる韓国で、次いで日本であり、市場の大きさ=レベルの高さ、ではない」
    • マヴカプでは北米がレベル、人気ともに群を抜いてるが、北米なら当然「好きなキャラ」はやはりマーヴルキャラであり、これらのキャラ愛による研究の方がカプコン勢のそれよりも進みやすい。どの格ゲーにも言えることだが「強いのに最後までプレイヤーが強さに気付かなかったゲーム」は多数あり、本作は特にそれが怒りやすいシステムになっている。
  • ネットワークサービス終了後の対応
    • 当然ながら今では終了してるネットやACとの連動要素だが、それによりDC版ではソフトだけでは全キャラクターを揃える事が出来なくなってしまった。
      • カプコン側もその状況は良くないと判断したようで、『CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』初回特典『CAPCOM対戦ファンディスク』に全キャラクターが出現するデータディスクをつけたり(現在では入手困難)、カプコンにビジュアルメモリを送ると、全キャラクター出現済のセーブデータをコピーしてくれる等のアフターケアが行われたが、2013年3月31日を以ってアフターケアのサービスは終了となった。
    • 後に発売されたPS2・Xbox版ではDC版同様「マルチマッチングを利用してのポイント」の概念はあるが、こちらは普通にプレイして貯まるポイントでも(相当高額ではあるが)キャラクターが購入可能。仮に今から新規にプレイを始めるとしても時間はかかるが全要素を楽しめるようになっている。また、PS3と360のDLC版は最初から全キャラ使用可能。

その後の展開

  • 2008年12月に第3のVSシリーズとして(タツノコ作品の単独での格ゲー化というプロセス抜きで)『タツノコ VS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES』が登場。アーケード版稼働と同日Wii版も発売された。
    • こちらは日本のみの発売だったが、2010年1月に調整版の『TATSUNOKO VS. CAPCOM ULTIMATE ALL STARS』が世界各国で発売された。
    • ちなみに引き続き登場したロールは全面リファインされ、弱キャラではあるものの「ロールちゃん*9」は卒業できた。
  • そして2011年2月、PS3と360のマルチ展開で実に11年ぶりの新作となる、『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』が発売された。
    • こちらも2011年11月に完全版『ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3』が発売。