「キング・オブ・ザ・モンスターズ2」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
【きんぐおぶざもんすたーずつー】
ジャンル | アクション | |
対応機種 | アーケード(MVS) | |
販売・開発元 | SNK | |
稼働開始日 | 1992年 | |
分類 | ゲームバランスが不安定 | |
ポイント |
続編はベルトアクションに 難易度高すぎ ハメゲー |
|
配信 |
バーチャルコンソール 【Wii】2011年4月12日/926Wiiポイント |
西暦1996年、日本を戦場にして6体のモンスターたちが熾烈なサバイバル戦争を繰り広げた。日本中の都市が破壊、汚染され、多くの人々が犠牲となった(前作『キング・オブ・ザ・モンスターズ』での戦い)。
そして1999年、戦いの果てに3体のモンスターが生き残った。新たな地球の支配者は彼らになると誰もが疑わなかった。
だがその時思いがけないことが起こった。宇宙の彼方から謎のエイリアン「ネクスト・シング」が現れ、唐突に地球の支配を宣言したのである。
邪魔者の出現に怒ったモンスターたちは、まずこのエイリアンどもを排除すべく戦い始めたのだった。
地球の覇権を懸けた、地球出身の怪獣と宇宙怪獣とのデスマッチという世紀末なゲーム。前作が55メガビットだったのが、今作では約80メガビットと大幅に容量が増加した。
また、前作の6キャラは飛び道具やダッシュ攻撃の仕様が多少違うくらいのものだったが、今回は3キャラに減ったとは言え、恐竜型怪獣のスーパージオン(パワータイプ)、ヒーロー型のアトミックガイ(スピードタイプ)、ロボット怪獣のサイバーウー(バランスタイプ)と、それぞれタイプ付けが明確にされている。
今回は前作の対戦形式がボス戦扱いとなり、その前座として雑魚や中ボスが登場する。 道中には前作同様様々な破壊可能なビルなどがあり、破壊すると中からライフ回復、パワーアップなどのアイテムが出現する(ダメージを受ける爆弾や、初期状態にパワーダウンしてしまうマイナスアイテムも存在する)。また破壊すると手に持って投げる事もできるものもある。
しかし難易度が1面から容赦なく殺しにかかってくるようなハードさで、まともにプレイすると、1面すらもクリアできない。しかもステージが進むと難易度はうなぎ上り気味に上昇する。特に敵と掴み合いになると大抵プレイヤー側が負ける仕様は凶悪である。
インストカードでは敵と組み合ったら左右にレバガチャし、タイミング良くパンチボタンかキックボタンを押せば技がかかる、という趣旨の事が述べられているが、実際はそういう動作は一切結果に関係なく、一定の確率で技をかけるかかけられるかが決まってしまっている。
ライフの量は合計6メモリあるが、敵の攻撃力は異常なほど高く、ダメージ量は大きい。特にボスの組み技を喰らうと一撃で約3メモリも減る勢い。
そのわりに敵(ボス)のライフの総量はやたらに多く、こちらは組み技を合計2回食らったらほとんど死にかけ状態になるのに、敵はこちらのつかみ技を10回近く食らわせないと倒せない。
しかもこれは1面の話であり、2、3、4…とステージが進む毎に敵のライフ総量はどんどん増加し、5面や6面のボスなどは1面ボスの2倍以上のライフになっている。
極めつけに最終面ではボス怪獣が全員リターンマッチを挑んできて、ラスボスはお約束の即死攻撃持ち。一匹ずつなのがせめてもの救いかもしれないが、元々の難易度が高いので救いになっていない。
ゲームはライフ制なので、回復させるアイテムがあるもののめったに出ず、出たと思っても小さい(回復量が少ない)ものばかり。運が悪いとゲーム中1つも出ないことさえある。また、パワーアップ時、プレイヤーのライフ最大値が1メモリ増加するが、増加するのは最大値のみで、ライフ自体は増えない嫌らしい仕様。
こんなバランス故に、見た目は怪獣プロレスではあるが、攻略するにあたって「ジャンプ攻撃で転倒させて、ダウン中に追い打ちで少しずつ体力を削る」というプレイスタイルを半ば強要される事となる。まさに本末転倒。
アトミックガイの必殺技「メガトンサンダー」でハメれば結構進める、という意見もあるが、そもそもハメ技を使わないとロクに進めないようなゲームバランスに問題がある。
また、各アイテム(パワーアップ、回復、得点)を取ると自キャラは雄叫びをあげつつガッツポーズを取るが、このモーションの間は完全に無防備で、敵に攻撃されると当然ダメージを喰らう事にも留意しておく必要がある。
すべてにおいて前作から正統進化を遂げているだけに、ゲームバランスの調整がもう一息あれば、傑作に成り得た可能性も十分あった惜しい作品である。