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ガンブレードN.Y. - (2018/05/30 (水) 19:36:17) の編集履歴(バックアップ)
ガンブレードN.Y.
【がんぶれーどえぬわい】
ジャンル
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ガンシューティング
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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セガ・エンタープライゼス
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稼働開始日
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1996年
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判定
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ゲームバランスが不安定
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ポイント
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ニューヨークの名所でドンパチ 迫力と爽快感はハイレベル ゲームバランスは色々と難あり ツッコミどころ満載な操縦士の運転
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概要
特殊攻撃ヘリコプター・ガンブレードに乗り込み、機関銃によってニューヨークを占拠したテロリスト組織を壊滅させるのが目的のガンシューティングゲーム。本作はセガのMODEL2基板で制作された。
ゲーム開始時にEASY(国連ビル解放)コース、HARD(マンハッタン解放)コース、スコアアタックリミックスの内どちらか一方を選択。いずれのコースは4エリアに分かれており、全てのエリアをクリアするとゲーム終了となる。エリアの最後にはボス敵がいる場合もある。
スコアアタックリミックスは各エリアで1分間のスコアアタックを行い、エリアの成績次第で次のエリアが分岐するようになっている。このコースのみコンティニューが不可能。
当時のニューヨークをMODEL2基板の売りであるポリゴン&テクスチャマッピングで再現している。このゲームの作成のためにスタッフは実際のニューヨークへロケに行き撮影した数百枚の写真を資料に作られた。
本作の特徴は筐体に固定されている巨大なマシンガン型のガンコントローラーである。射撃はフルオートで、トリガーを引きっぱなしで自動的に連射される。こちらの武器はこのマシンガンのみでサブウェポンは存在しない。
敵キャラは主にアンドロイドで、弾が命中するたびに「チュインチュイン」と音を立てて跳ね回り、数回当てると爆発する。普通に倒す場合は数発の撃ち込みが必要だが、ボス以外の敵は頭部へショット当てると一撃で倒すことが出来る。また、後述の敵の行動により敵が水中へ落下した場合でも即死する。
敵の移動にはAIが用いられており、撃ちながら銃身を動かした場合、その軌道を回避するような行動を取ろうとする。また敵キャラ以外にも破壊できるオブジェクトがある、地面に弾を当てると穴が空く、といった演出も当時としてはかなり派手でレベルが高い。
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この銃は大きさや撃つときの振動など結構迫力が有り、その後も続編の『L.A.マシンガンズ』の他『ビハインドエネミーラインズ』等同社のガンシュー数タイトルで使われた。
評価点
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上空から機関銃をフルオートでぶっ放す爽快感は抜群。
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リロードや他作品に見られるボムの概念は存在しないシンプルさ。ひたすら撃って撃って撃ちまくればよい。
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撃つとペナルティーになるキャラが存在しないため、遠慮なく撃ちまくれる。
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やはりというべきか使用基板「MODEL2」から生み出される美麗なグラフィックによる画質のハイクオリティさは当時としては逸品モノ。
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前述の通り、実際のニューヨークにてロケを行い撮影した写真をもとに作られた当時のニューヨーク市街地のポリゴン&テクスチャマッピングによる再現度は非常に高い。
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フレームレートももちろん60fpsと滑らかに動く。
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当時セガAM3研のサウンドクリエイターを務めていた小山健太郎氏が手掛けたBGMは爽やかかつ燃える曲が多く、爽快感をウリにしていた本作の雰囲気にマッチしている。
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また作曲者が同じであることからか、BGMの雰囲気は全体的に同時期に発売された『電脳戦機バーチャロン』に近い。
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特に「UN Headquarters」「Midtown Night」などの評価の高い楽曲は、後の『電脳戦機バーチャロン フォース』にてアレンジされて使用されたほど。
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ガンシューティング屈指の大迫力なカメラワーク
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プレイヤーは機銃士担当であり、ヘリの移動は基本的には近くにいる敵を追いかける形では自動で行われる。
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その挙動も「敵の目の前、もしくは敵が集まっている所に近寄る」ように動くため、プレイ画面の迫力と臨場感はガンシューでも屈指の高さを誇る。時々「地中にメリ込もうが、建物にメリ込もうが、果ては狙っている敵そのものにメリ込もうが一切お構いなし」と半ばヤケクソな挙動を行うこともあるが。
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また「エリア開始時の視点」や「敵の出現タイミング、攻撃方向」が毎回変わるため、繰り返しプレイをしてもマンネリを感じさせにくい作りとなっている。
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このカメラワークについては後に開発スタッフが「せっかく3Dを生かすなら毎回視点が変わったら面白いのでは?」ということで実装したと語っている。
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ただ、この点については本作の評価点であると同時に大きな問題点にもなっている。(後述)
問題点
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お世辞にも良いとはいえないゲームバランス
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上述の通り、ガンシュー屈指の大迫力を生み出すことに成功している本作のカメラワークだが、ゲームバランスの観点から見るとこれがかなり問題のある代物となってしまっている。
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ヘリが行う「近くの敵を追いかける」「敵の目の前、もしくは敵が集まっている所に近寄る」挙動は、それぞれ「視点が変わった瞬間に撃たれる」「ゼロ距離射撃・または一斉射撃される」リスクと常に隣り合わせということになる。
敵の攻撃は例外なくこちらの攻撃で相殺可能なのだが、これらの要素もあり運が悪いと相殺できない位置で敵弾を撃たれて、回避不能なダメージを受けたり、画面外へ逸れそうな敵弾へ突っ込みに行くといった理不尽極まりない展開が起こることがしばしばある。
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これらに加えて「AIを搭載した敵がこちらの攻撃に反応して回避行動をとる=敵の動きをパターン化できない」等のランダム要素により、攻略において運任せになってしまっている所が多い。
当然ながら稼ぎプレイにおいても運が大いに絡んでしまうため、スコアラーからの評価もあまりよくなかった。
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この点については開発スタッフも「かなり無謀なことをやってしまった」とゲーム誌のインタビューで語っており、事実このカメラワークは『L.A.マシンガンズ』を最後に採用されなくなった。
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こちらのマシンガンの性能の低さ
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マシンガンの「フルオート」の連射速度が速いとはいえず、「複数の敵から一斉攻撃をされると敵弾を全て相殺しきれない」ということが起こりがちであった。
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こちらのショットの連射速度の制限はかなり緩めに設定されており、トリガー連打の得意の有無にもよるが、手動で連射すると「フルオート」よりも遥かに速い連射が可能になる。そのため、上級者は手動で連射するのが常となっていた。
それと同時に外部連射装置を使用した場合、難易度の高さが大幅に改善されるが、特殊なコントローラーを使う大型筐体ということもあってか、導入していた店舗は少なかったようだ。
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緊急回避用のサブウェポンが存在せず、敵の猛攻をマシンガンだけで捌かないといけないことも難易度の高さに拍車をかけている。
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ガンコントローラーの仕様
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マシンガンをぶっ放す感覚を再現しようとしたためか、コントローラーがかなり重い上、撃った時の振動がやたらと激しく、長時間プレイしていると腕が痺れる。振動が激しい分ブレも大きく、敵を狙いにくくなるほどである。
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ゲームを有利に進めるために上述のザコ敵に頭部への精密射撃を行ったり、手動による高速連射を行うのだが、これらを実践する上でコントローラーの激しい振動が邪魔になるため、中にはワザと振動機能を切っている店舗も存在した。
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後の『L.A.マシンガンズ』等のこの銃がそのまま「使いまわされた」ゲームでもこの問題は解決しなかった。
総評
爽快感と迫力は抜群なのに、ゲームバランスに問題がありすぎる惜しい作品である…という点は、レールチェイスシリーズを彷彿とさせる。とはいえ、大迫力で爽快感の高い演出面と「小難しい事を考えずに撃ちまくって破壊しまくれる」シンプルさから「たまに思い出したようにプレイしたくなる」魅力を持っているのは確かであり、大ヒットこそしなかったが、長い期間に渡ってインカムを稼いでくれるゲーセンにとっては地味にありがたい存在となっていた。流石に当時と比べると数は少なくなったが、現在でも現役で稼動している所が見られる。
運よく動いている筐体を見つけたら試しにコインを入れてみるのもいいだろう。ゲームバランスの悪さに目を瞑れば、大迫力の戦闘シーンと極上の破壊の爽快感を味わえるはずだ。
一方で本作のゲームバランスの悪さは開発側も痛いほど実感したようで『L.A.マシンガンズ』ではこれらゲームバランス上の難点はほとんど改善されている。が、あまりに異常な自ヘリの挙動や、プレイしていて感心してしまうほどこちらの攻撃を巧みに回避しまくる敵兵…といった本作の絶大なインパクトが薄れてしまった事を残念がる声も挙がっている。痛し痒しといったところか。
移植
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長らく家庭用ハードへの移植はされなかったが、2010年に海外で『Gunblade NY & LA Machineguns Arcade Pack』のタイトルで『L.A.マシンガンズ』とカップリングでWiiへ移植された。残念ながら日本では発売されていない。
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なお、日本未発売ではあるがゲーム内に日本語字幕のデータは入っている事が確認されている。
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一部の演出が変更された以外は完全移植。演出面での変更としては「タイムズスクエアの看板が実在企業から自社製ゲームのものへ差し替え」「WTCビルの削除」「パトカーが吹っ飛ばされる場面でパトカーから他の車へ差し替え」「EASYコース3エリア目開始時のビルに大穴が空く演出の削除」が挙げられる。
前者は権利関係。残りの3つについては本作稼動後に起きたアメリカ同時多発テロ事件への配慮と思われる。
余談
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本作の発売から10年後、発売元の競合会社であるナムコが発売した『タイムクライシス4』の1面後半に本作を髣髴とさせるようなヘリからの機関銃乱射ステージが存在する。ゲームバランスは雲泥の差であるが・・・。