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ターミネーター サルベーション - (2020/11/22 (日) 08:21:27) の編集履歴(バックアップ)
ターミネーター サルベーション
【たーみねーたーさるべーしょん】
ジャンル
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ガンシューティング
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対応機種
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アーケード
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販売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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Play Mechanix |
稼働開始日
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2010年
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判定
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ゲームバランスが不安定
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ポイント
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常人には人類救済は無理 グラフィック・演出は高評価
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ターミネーターシリーズ
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概要
抵抗軍のリーダー“ジョン・コナー”が機械軍相手に人類の存亡をかけた戦いに挑む、という設定のガンシューティングゲーム。舞台は映画『ターミネーター4』の前日談となっている。
本作は海外でRaw Thrillsからリリースされた物の日本語版。その為かタイトルは原題である。
以前に同様のガンシューである『エイリアン エクスターミネーション』を輸入販売していたコナミも販売を検討していたようで独自にロケテストも行なっていたが、最終的にはバンナムからの販売となった。
特徴
ゲームモードは2種類の“ストーリーモード(各4ステージ)”、各ストーリー内のステージを個別に選択してそのステージのみ遊ぶ“チャプターモード”がある。
プレイヤーの通常武器は60発装填のフルオートマシンガンである。ガンコントローラー下部にあるグリップを押すか、画面外を撃つとリロードとなる。時折画面上に黄緑色の枠で囲まれたアイテムが出現し、撃つと入手できる。
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手榴弾:銃口横のボタンを押すと使用できる。照準近辺の広範囲に大きなダメージを与える。3個初期所持しており、6個しか持てない。
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ショットガン:使い切るとマシンガンに戻る。広範囲の敵を攻撃できる。
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ミニガン:チェーンガン。使い切るとマシンガンに戻る。マシンガンよりも遥かに連射速度が速い。
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また、場面によってはヘリの機銃を使うシーンもある。
評価点
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DELLのOptiPlex上で動作しており、ゲームのグラフィックは非常にレベルが高い。
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荒廃しきった近未来の世界観、敵の主力である人型ロボット「T-600」の機械の質感の再現度は極めて高い。まるで映画を見ているような感じである。
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一定のダメージを与えるとターゲットを判別出来なくなって同士討ちするT-600がいるなど、細かい原作再現ネタもある。
問題点
とにかく一昔前のゲームを思わせるような理不尽過ぎるゲームバランス。過去に発売していたターミネーターのゲームも難易度が高かったがそれの比にならない程である。
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上述の「T-600」、人間モドキの「T-600 Skin Job」、小型飛行メカの「エアロスタッツ」、四足歩行型の「T-7-T スパイダー」、これら映画でも出てきた敵が常時大群で攻めてくる。
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赤く光った敵が攻撃し、赤く光ったミサイルや残骸がプレイヤーに命中するのだが、敵は光ってから攻撃するまでがとにかく短い。よろけさせて一時的に攻撃をキャンセルさせる事は出来るのだが、かなり撃ちこまないとよろけない。おまけに15発ほど撃ち込まないと死なない等耐久力もやたら高い。
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範囲攻撃・発動時無敵の手榴弾が存在するが、一部のシーン切り替え時に
残弾が没収されてしまう
。
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しかも、没収された後は固定武器で攻撃するシーンに切り替わるのだが、その固定武器を使っている間は手榴弾が使用できない。固定武器のシーンは攻撃が緩いかと言えばそんな事はなく、激しく視点が動く画面で的確に赤敵や敵の砲撃を撃ち落とす必要があるため難易度はむしろ高い。
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システム的には6個までストックできるが、そこまで温存して溜めていると直に没収のタイミングになってしまう。
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敵の攻撃が厄介なシーンで決めボムを使っていくと多少難易度が緩和される、と言うか1stステージから決めボムを正確に使いこなしてようやくノーダメージ突破できる様なシーンが目白押しなので、救済措置どころか攻略に必須な要素となっている。
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後半になると、決めボムを正確に使ってようやく「ノーコンティニュー突破」可能なシーンも出てくる。残機型と違いダメージで手榴弾は回復しないため、決めボムが必要なシーンで既に手榴弾を使い切っているとガチ勝負せざるをえないのが更に難易度を上げている。
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体力回復アイテムは一応存在するが、敵の猛攻に遮られて取る暇が無いどころか存在自体に気付かないことが多く、たとえ取っても焼け石に水。更にステージクリア後も体力回復はしない。
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それどころか、攻撃を受けずに進むとただでさえ高い難易度が更に上がり、敵から受けるダメージが大幅に増える。逆に攻撃を喰らいまくっていればダメージ量は下がる。結局、1コインクリアは(常人には)ほぼ不可能なゲームである。
総評
上述のようなゲームバランスのため、出回り、インカム、いずれも芳しいものではない。ゲームバランス面以外は非常に出来が良く、グラフィック技術が高く、演出も本家映画に劣らず迫力満点であるため「難易度調整さえしっかり出来ていれば良ゲーになっていた」とガンシューターから惜しむ意見が挙がっている。もっとも、Play Mechanixが手掛けた他のガンシューも理不尽レベルで難易度が高いことを考慮すると、超人レベルの腕前でなくても1コインクリアできるように調整する気は最初からなかったのだろう。
余談
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本作の海外での発売元であるRaw Thrillsは『ディフェンダー』、『ロボトロン2084』、『スマッシュTV』などの名作を手掛けた、ユージン・ジャービスがMidway Gamesに所属していたメンバーと共に2001年に設立したゲーム会社で、主に北米・欧州圏向けのアーケード作品を専門に手がけている。北米地域では1990年台に多くのメーカーがアーケードから撤退した背景もあってか、数少ない大手のアーケード専業メーカーとしても知られている。
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日本でも過去にはレースゲームの『ファスト・アンド・フューリアス』、ガンシューティングの『ターゲット・フォース(原題は『Target:Terror』)』が2005年にタイトーから日本のアーケード市場向けにリリースしている。
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MAGNET by SHIBUYA109内のJOYPOLIS VR SHIBUYAで、本作の流れを継ぐVR作品『TERMINATOR SALVATION VR』が稼働している。
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なお、映画シリーズは4の系譜となる続編が制作される予定だったものの、大人の事情で制作中止となり、第5作目の『新起動/ジェネシス』でまたしても世界観がリセットされてしまった。
このため、映画公開から約10年後に稼働したVR版は唯一継続して制作されている『4』系列の作品という事になっている。