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ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説 - (2017/07/06 (木) 02:42:23) の編集履歴(バックアップ)


ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説

【どらごんぼーるぜっと すーぱーさいやでんせつ】

ジャンル RPG imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。高解像度で見る
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対応機種 スーパーファミコン
メディア 8MbitROMカートリッジ
発売元 バンダイ
開発元 トーセ (プログラム、サウンド)
D&D (デザイン等)
発売日 1992年1月25日
定価 9,500円
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 超バグリ伝説
きたねぇ花火が倒せない
笑えないよべジータ
ドラゴンボールゲームリンク


概要

人気アニメ『ドラゴンボールZ』をゲームにしたもので、サイヤ人ラディッツの襲来からフリーザの打倒までをRPG化している。

特徴

  • 戦闘システムはファミコンソフト『ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人』『同2 激神フリーザ!!』と同じく、トーセ製ドラゴンボールシリーズ独自のカードバトル形式。
    • 神様の「神」、魔族の「魔」、惑星戦士の「惑」等流派が書かれたカードの両角にドラゴンボールを模した星と漢数字が付いており、その大きさでそのターンのキャラの攻撃力と防御力が決定される*1
      • もちろんキャラ毎に攻撃力と防御力、BP(戦闘力)が設定されているので、こちらの星が「Z」で敵の漢数字が「一」(最弱)だったとしても、例えばチャオズがフリーザに大ダメージを与えられるわけではない。
        あくまでそのターンの有利不利程度である。
    • キャラ毎に設定されている流派が一致すると全体攻撃や強力な攻撃を繰り出せる。
      • 例えば神様から修業を受けた悟空は「神」、魔族のピッコロとピッコロから修業を受けた悟飯は「魔」など*2
    • また特殊なカード「必」は敵味方流派に関わらず必殺技を使用できる。星の数が一定以上大きいと別の強力な技に変化する事も。
    • このカードとは別にドラゴンボールおなじみのキャラを模した「お助けカード」もある。回復や補助、アシスト攻撃などバラエティに富んでいる。
  • FC版とは違い、移動時にはカードを用いず、一般的なRPGの様に移動できる。
    • 徒歩から舞空術で空を飛んだり、さらに気を開放して高速飛行もできる。

問題点

バグ

本作にバグが多い事は有名であるが、以下に確認されているバグの例を示す。

  • 戦闘中にアイテムカードを使う際、十字ボタンの下とAボタンを同時に押すと、その場では使えないはずのカードも使用できる。
    • 「ドラゴンレーダー」を戦闘中に使うと、ザコ戦ならば突然バグったフィールド画面に飛ばされる。
      • ボス戦の場合は、いきなり戦闘が終了し、勝利した事になっている*3
      • その方法で「悟飯」カードを使わずにラディッツを倒し、他の戦闘で使うとその敵に対して悟空犠牲イベントが起こる
      • イベントのフラグを進行状況でなくカードの使用で判断しているためと思われる。
  • 回復カードの真下に「舞空術」カードを配置し、回復カードにカーソルを合わせながら下+A同時押しで、ボス戦含むあらゆる戦闘から離脱出来てしまう。
    • その際「界王様」「最長老」等の、その戦闘に限りBPをアップしてくれるカードを使用しておくと、アップしたBP値をそのまま基礎BP値に出来てしまう技がある。
  • 中ボスのナッパ戦で、仲間キャラが突然全員悟空になってしまう事がある(勝利すると元に戻る)。
  • ギニューのボディチェンジを食らった仲間が死ぬと、その後のイベントで生き返った際に金色のギニューとして復帰する*4
    • 更にある操作をすることによって、他のキャラもギニューに変身してしまう。
  • 通称「バグ界カード」というバグカードを作ることが出来る。
    • 戦闘で使うと、キャラがザーボンに変身する(しかもそれが攻撃扱い)、大猿に変身する、デンデが殺されるメッセージがでてそれが攻撃になる、味方と敵で重力修行のアニメーションをする、四身の拳らしき技がでるなど、滅茶苦茶な効果が現れる。
  • 特定の方法でベジータを倒すと、ナメック星に着いたときに高確率でZ戦士たちが異常に強くなっている。
  • 界王星の修行に時間がかかりすぎると、悟空がベジータとの戦いに間に合わないという事態になるのだが、到着を待たずに他のメンバーでベジータを倒すとフリーズする。
  • ヤムチャの必殺技「繰気弾」はかわされても100%追撃してヒットする優れた技だが、「ランチカード」で全体化するとなぜか追撃してくれない。
    • 繰気弾の初撃はほぼかわされる事前提の命中率の為、敵全員にヒョイヒョイかわされる光景が広がってしまう。ヤムチャ…。
  • 終盤、フリーザ(第3形態)がフィールド上で奇襲をかけてくる場面で、倒すと「ま、また消えたー!」という台詞と共に画面がバグる
    • とはいえ、これはすぐ元に戻るが。
  • 後述の「ベジータカード」をキュイ戦で使うと、ベジータとキュイの会話が表示されるのだが、ナメック星に着いた直後にキュイと戦うと、カードを使っていないのにその会話が流れる事がある。
    • ただ会話が表示されるだけで、ベジータ自身は現れない。
  • セーブデータをロードすると画面がバグり、その後ネイルと偽ネイル(コピーマン)のいる部屋に飛ばされる事がある(プレイヤーは動かせない)。
    • これが起こると高確率でセーブデータが消える。
  • 流石に開発側もテストプレイ時に気付いたらしく、ソフトには説明書とは別に「悟空からのお願い」という別紙が同梱されており、「○○しねぇでくれ」と注意点が箇条書きされていた
    • もっとも本作のバグはそこに書かれているものどころではなく、それどころか突然発生するというまったく原因が不明のバグも多数存在するのだが。

ゲームバランス

  • カードバトル式のDB作品すべてに言える事だが、博打性の高い戦闘システムがなかなか厄介。
    • 上記の通り必殺技は「必」のカードが来ないと使えない上に威力を左右する星の大きさも数種類からのランダム。お助けカードである程度操作できるものの、無い場合はどうしようもないのでランダムで星の大きい「必」カードが来るのを祈るしかない。
      • しかもFC版とは違い、移動時にバトルカードは使用しない為、弱いカードの処分がし辛い。界王星での修業ミニゲームは、弱いカードしか無い状態でセーブしてしまうと最悪詰む。
    • お助けカードは敵やカプセル(宝箱)から入手する他にもカードの店から買う事が出来るが、この際に必要な「クレジット」の入手方法は「カードを売る」「カプセル(宝箱)からみつける」「修行場の賭けバトルに勝利する」しかなく、少し不安定。
    • とはいえ、雑魚敵がお助けカードを頻繁に落としやすいのでレベル上げと並行してそれを売ってればクレジットは一気に稼げるのだが。
  • HPが0になると「死亡」となり、イベントで死ぬ悟空以外はナメック星でのポルンガイベントでしか復活できない*5
    • 更に、イベント以外で孫親子かピッコロが死ぬとゲームオーバーになる。
      • クリリン・ヤムチャ・天津飯・餃子の4人は死んでもゲームが続行できるが、その後のナメック星編は敵が特に強い為、原作再現(クリリンと悟飯のみ)しようとするとナメック星での戦いが少し面倒なものとなる。
  • こちらのBP(戦闘力)が1万も行かない頃に、2万前後の中ボスであるキュイ・ドドリアと戦わされる。
    • 特にキュイはダンジョンでドラゴンボールを入手して脱出した途端戦闘になるのだが、ボールを入手するとそのダンジョン内ではなぜかザコが出現しなくなるため、取った後にセーブすると詰む危険性がある。
      • BP2万4千のベジータを呼び出せる「ベジータカード」を使えば楽に勝てるが、1枚しかないのでここで使うと次のドドリア戦がかなり面倒。
    • どちらもカードを駆使すればそこまで苦ではないのだが、慣れないうちは本当に辛い。
  • 終盤あたりには主戦力とせざるを得ないベジータが、ランダムで「戦う気が無い!」と言って何もしなかったり、味方を盾がわりにしたりするといった*6非常に不安定な立ち位置のキャラなので、これまた苦戦を強いられる。
    • 原作でのフリーザ編のベジータは完全に利害の一致で一時的な共闘関係になっていたにすぎないので、非協力的なのは分かるが気まぐれで戦闘拒否したりするキャラではない。*7
    • ちゃんと指示通り動いてくれた場合には、圧倒的なBPによる攻撃や必殺技をしてくれるのだが…何もしない割合がかなり高い。しかもその立ち位置を反映してか、こちらの味方を巻き添えにする必殺技すら持つ。
    • 悟空とピッコロ抜きのパーティでフリーザ(第1形態)と戦うシーンでは、2ターン目(1ターン目に使用するとイベントの関係上、バグが発生し無意味に)にポルンガ*8の願いでHPを半分できる等救済措置はあるが次点の実力者である悟飯すらベジータとはかなりの差があるので結局ベジータの機嫌に振り回される。

その他の問題点

  • ゲーム全体のテンポが悪い。
    • 戦闘では1回の攻撃に殴り合い・ぶっ飛ばしといったアニメーションが入り、そのアニメももっさりしている。FC版の方がまだスピーディに戦っていた。
    • マップ移動は徒歩・飛行・高速飛行と3つの方法がある。徒歩はトロいので、飛行か高速飛行したいところだが…
      • 原作再現なのか、空を飛ぶと敵に気付かれる確率がグっと上昇する(エンカウント率が上昇する)。特にナメック星での高速飛行はエンカウント率が異常なため、低速で飛ぶか歩いた方が速かったりする。
      • 確かに飛行にデメリット無しなら徒歩の影が薄くなるが、それにしても高すぎるエンカウント率なのである*9
  • 悟空を戦闘で使える機会が少ない。原作からしてそうなので仕方ないのだが…。
    • しかも1番の見せ場であろうフリーザ戦で戦闘不能になる*10とリセット必至。
    • なお超サイヤ人にならずにクリアすることも可能。
  • デンデの弟のカルゴをパーティに加えないとゲームが進行しないのだが、このカルゴの加わる場所が非常に分かりにくい。ヒントはカルゴがいる村とは別の村の「かくれんぼが得意だった子供がいた」というナメック星人の台詞のみ。
    • ある空き家の壺に隠れているのだが、本作はダンジョン以外で「調べる」コマンドを使う場面がほとんどない*11ため、そもそも調べればよいと気付かなかった人もいるのでは?
  • ファミコン版の2作に比べれば、細かい部分ではあるが、原作の台詞が、オリジナルの台詞に改変されている事も多い。
    • ドドリアに宇宙船を破壊された際のヤムチャの台詞など、評価できるオリジナル要素もあるにはあるが。
  • ゲーム中盤に洞窟探索をすることが多いが、特に面白みが無く、ゲームやシナリオのテンポ・緊迫感を削がれる。
    • 話にゲームオリジナルの進展があるわけでもなく、お使いイベントの拠点や通過するだけのダンジョンなので、露骨な引き延ばし感が出てしまっている。
    • また、洞窟内のトラップに、毒ガスでダメージを食らうものがある。更にナメック星では岩に引かれてダメージを食らう場所が存在する。
      • 前者はまだわからないでもないが、ナメック星に到達したZ戦士達が岩に引かれてダメージを食らうというのはどうなのか…。いずれにせよドラゴンボールの雰囲気がぶち壊しである。
  • ヤジロベーカードの仕様
    • 効果や設定上、サイヤ人との戦いが前提のカードであるのだがナメック星編でも問題なく使用可能*12お前いつの間に宇宙船に乗り込んだんだよ。
  • 最終ボス以外の戦闘BGMがすべて同じ。

評価点

  • 前作からシステム面が多少改善された。必要最小限の人数でも戦えるようになった事や、前述の通り今まで入手手段がランダム(またはミニゲーム)だったカードが購入できるようになった。
  • ゲームバランスを崩すほどに原作に忠実な戦闘力設定の為、戦闘の原作再現度は本物。ボスと戦ってるうちに何度も「早く来てくれー! 悟空―――!!」というクリリンのような絶望感を感じられる事請け合い。
    • 特に原作ファンの間で議論になり易い最終形態フリーザの戦闘力であるが、ファンブック『ドラゴンボール大全集』に記載されていた「1億2千万」でなく、このゲームの「3百万」を上げるファンが少なからずいるほどである。
  • 戦闘のダルさにつながっている要素ではあるものの、拡大・縮小・回転というSFCの機能を活用した、当時としてはかなり迫力のある戦闘アニメーション。
    • 特に大技のカットインとアニメーションは大迫力で、単調になりがちなバトルを盛り上げてくれる。
  • カードバトル式DBゲーで、唯一超サイヤ人悟空VSフリーザのバトルがまともに入ってるゲームだったりする*13
  • ザコキャラとして、原作に登場したアプールと、「クリリンに倒された偵察兵」が登場する。
    • アニメにのみ登場したアプールの同型兵士「オーレン」も、アプールの上位ザコとして登場する。
  • 戦死者の界王星での修業相手として、ギニュー特戦隊…ではなくナッパとラディッツが登場する
    • ピッコロにとっては自分を殺した相手との因縁の対決である。とはいっても会話は無いが。
    • ちなみにこの時に前述の「ベジータカード」を使うとなんとベジータが界王星まで飛んでくる。
  • 追撃時はテンションが上がる。弱キャラでもダメージを重ねる事も出来るので一矢報いるチャンスでもある。
    + さらにコウゲキだ!
  • ひゃっほおおうううう!!ダメージもテンションも上がる。
  • ただし確率は低いが敵も追撃してくることがあり、その際は大ダメージ必至。

総評

バグやバランス等の問題もあるソフトなのだが、中には裏技的存在のバグもあったり、
原作を彷彿とさせる敵との戦闘力のバランス、
そして原作の知名度なども相まって、秘かにファンのいるゲームではある。

その他

  • 没データとして「超サイヤ人版悟飯」と「黄金大猿化した悟飯&ベジータ」が存在する。本作開発当時、原作にもアニメにもこれらの形態は登場していなかった*14
  • 戦闘中にダメージを受けた際、どのキャラも乙女っぽい倒れ方をする。ナッパもリクームもドドリアも、驚いて尻餅をついたお姫様のような手付き足付きになる
  • 本ゲームには栽培マンの色違いザコが出演している。『強襲!サイヤ人』に引き続いてのカイワレマン・キュウコンマンに加え、テンネンマン・ジンコウマン・コピーマンの計5種。
    • 後の『ドラゴンボール改 サイヤ人来襲』に、コピーマン以外の4種類が出演した。
    • 更に『ドラゴンボール ゼノバース』には、上記全てが出演した。ナッパに「テンネンマンやジンコウマンも混ざってやがる」とボイスで言及される優遇ぶり(?)である。