「アトランチスの謎」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
アトランチスの謎 - (2016/10/04 (火) 14:14:16) の編集履歴(バックアップ)
アトランチスの謎
【あとらんちすのなぞ】
ジャンル
|
アクション
|
imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 |
対応機種
|
ファミリーコンピュータ
|
メディア
|
384KbitROMカートリッジ
|
発売元
|
サンソフト(サン電子)
|
発売日
|
1986年4月17日
|
定価
|
4,900円
|
配信
|
バーチャルコンソール 【Wii】2008年12月2日/500Wiiポイント 【3DS】2013年10月2日/500円 【WiiU】2015年4月22日/514円
|
判定
|
クソゲー
|
バカゲー
|
ポイント
|
理不尽要素多すぎ(コウモリの糞にあたっただけで石化等) 自殺で面移動 明らかに
繋ぎ忘れた面
がある 探索型ゲームなのに目的達成しても終わらない キーワード:名古屋 42th ZONE! BLACK HOLE! 高い自由度は評価の余地あり
|
ストーリー
南大西洋上のとある地点に突如として地殻変動が起こり、巨大な島が隆起し始めた。
それから数年後、この島を調査する為に数多くの冒険者・探検家が訪れたが、誰一人無事に帰る者はいなかった。
程なく人々はこの島を「アトランチス」と呼んで、恐怖のあまりそこを訪れる者は誰もいなかった。
主人公である「ウィン」は、半人前の冒険家でありながら「アトランチス」探険に挑戦する。
事の起こりは彼の師匠がアトランチスで、実に半年もの間行方不明になっていたことによる。
訓練を十分積んだウィンは、その師匠が発明した小型爆弾「ボン」を携え、一人アトランチスへ旅立つのであった。
だがそこには、古代帝国の復活を狙う悪の帝王「ザヴィーラ」が待ち受けているのであった。
(wikipediaより)
概要
独立したマップ同士がドアやワープゾーンによって繋がっているタイプの、ステージクリア型アクションゲーム。
冒険家ウィンを操作し、行方不明になった師匠を探してアトランチス島を冒険する。
問題点
この作品のクソゲー要素を簡潔にまとめると「爽快感がなく、理不尽な要素てんこ盛りのムズゲー」である。
主人公の操作、敵、時間制限、ステージ構成と全ての方向で隙が無い。
-
主人公の操作、特に多用するジャンプの制御がかなり難しい上に、穴に落ちると即死。
そしてその穴がやたらと多く、ステージによっては足場の方がむしろ少ないという苛烈なバランスである。
-
さらに、一部のステージの地面は滑るようになっており、より苛烈なものになっている。
-
一応、無敵化アイテムもあるのだが、落下死や時間切れは防げない上に、死ぬと取ったアイテムもいくつか消えてしまう。
-
武器は爆弾。
敵を倒したり扉を開けたりするのに使うのだが、強化アイテム無しではそもそも死角だらけな上、ボタンを押してから敵を倒せるまでのタイムラグのせいで、これまたジャンプ同様非常に制御が難しく、そもそも攻撃で楽に進行できたり爽快感があったりといった、この手のアクションゲームが持っているべき要素がおおよそ欠如しており、ひたすら地味。
-
各所に落ちている「宝箱」を開けると得点になり(100万点から1点まで非常にバラバラ)、ゲームの目的の1つでもあるはずなのだが、それ自体はゲームの進行そのものにはまったく関係しない。
(現実的に入手できるかどうかは別として)合計200個あり、ゲームオーバー時に入手数が表示される。
-
100000点ごとに1UPするため全く無駄だというわけではない。
また、機数が9機でカンストしてしまうためあえて宝箱を取らずに先に進み、機数が減ってから逆走して宝箱を取りに行くというテクニックもある。
-
なお、点数は9999999点でカウンターストップしてしまい、それ以降は点数が増えないために残機を増やす機会が無くなってしまう。
-
全100ステージという、この世代としては広大な設定は良いのだが、特定のアイテムが無いと常人ではとても攻略できない(アイテムがあってさえかなり難しい)ステージも多数存在する。
また、移動のための扉には見えないものも多い。空中で爆弾を爆発させないと出現しない、通常なら死ぬ「穴」の中にある、一番高いところから何もない方向へ思い切ってジャンプしたその先に雲とドアがある、特定の場所でわざと自爆することでしか入れないなどというものもザラ。
-
加えて、真っ暗な足場のない入っただけでゲームオーバー確定になる(延々落ちて死ぬだけの)面につながっているものすらあり、面数が「42」であることから「
42
TH ZONE!」等と言われている。
こういったあまりにも不条理すぎる要素がいたるところに存在する。
-
しかも「繋ぎ忘れ」と思われるステージが3つ(55,59,84)あり、裏技のステージセレクトを使わなければ行く事はできない。
-
ゾーン55と59は相互に行き来が可能。
-
ゾーン59への扉はゾーン50で発見されたが、閉じた状態の隠し扉が壁の中に存在する形となっているため実質入ることは出来ない。おそらく設定ミスであろう。
-
アイテムの能力が「画面全体攻撃」や「無敵化」などの極端すぎるものがあるかと思えば、「爆弾で暗黒ステージを一瞬だけ明るくできる」という(無いと地獄だが)微妙に楽しくないアイテム、あるいは十字ボタンの上を押すと3点ずつ入ったり、IIコンのマイクで敵の動きが止まったりなど効果が微妙すぎるものまで、バランス面で不条理なものがいろいろ存在する。
-
クリアしても結局のところ「謎」が何なのやらさっぱり不明。
-
ラストステージは魔王ザヴィーラが登場するのだが「壁の人面像達が次々火を吐いてくる」というもので、ラスボスというより宝の部屋の罠と言った方が近い姿。ついでに対決的な要素はなく、宝のダイヤ(高得点アイテム)をとるとザヴィーラの攻撃が止まって石になっていた師匠が元に戻るというもの。
-
ここでエンディング突入なら冒険ものとしておかしいレベルではないのだが、実際は師匠が嬉しそうに動き続けるだけで何も起きず、ゲームもそのまま続行できるのだが、だからといって何をすればいいのかよく分からないという微妙な展開になる(この後99面に戻るとそれまでなかった序盤に戻る扉が登場するのだが、これ以外どの面に戻っても何も変化はない)。
-
ファミコンカセットの容量の少なさゆえ多くの事を描写しきれないとは言え、投げっぱなしにする事を「謎」の一文字で済ませてるつもりか。
-
あるステージ(中盤)では、なぜか空にスタッフ名のクレジットが浮かんでいる。スタッフロールが存在しないため、その代わりだろうか?
評価点
-
基本的にクソゲーに分類して差し支えないタイトルなのだが、複雑に繋がった多数のマップを探索するステージクリア型アクションゲームというのは、当時は類例が希少だった。
それに加えて理不尽ながらも高い難易度と自由度を併せ持つ作品でもあるので、一部のファンからはむしろ高く評価されていたりもする。
-
故に制御は難しいが反面、操作は単調で非常にわかりやすい。そのため熱狂的なファンも少なからず存在し、全ゾーン攻略や最短攻略。ハックロムでの改造プレイ動画もそこそこ存在する。アレンジを加えつつ難易度を上げて楽しむ者もいる。
-
もっとも言えばトランスフォーマー コンボイの謎の様に敵の攻撃が激しいような理不尽さは幸いして無い。(ラストゾーンは弾幕が如く弾が飛ぶのでやや難しい。)経験やテクニックさえ掴んでおけば進めなくは無い難易度ではある。ある意味この要素はスペランカーに近い。
あちらもコウモリの糞で死ぬが。
-
上述の通り、ステージ数がムダに多いが、最終ステージを攻略する(だけ)なら、たった10面分通るだけで攻略可能。
-
これだけ不条理なゲームながら、当時は最短ルート探しに熱を上げる者も多かったという。
-
BGMはファミコンのこの世代としてはかなりの完成度で(宝箱を取る時にその効果音で途切れてしまうが)この部分の評価も非常に高い。ピアノの速弾きを思わせるようなメロディであり、どれも疾走感がある。
ステージのBGMは3曲しかないが、ステージ開始、ゲームオーバーの際のBGMも良質であり、同時期に発売された他のゲームと比較して極端に曲数が少ないわけではない。
総評
独立したマップ同士を行き来する探索型ゲームという、当時としては新しい作風であり意欲的と評価できる点もあるにはあるのだが、いかんせん作りが雑すぎて難易度の高さや理不尽さの方が際立ってしまっており、「スーパーマリオブラザーズ」発売後の登場だったこともあり、後発のゲームとしてどうしても見劣りするという評価しか得られなかった。
一方、雑な作りながらもいい意味で高い難易度と自由度を併せ持ったその作風は一定のファンを得ており、それなりに評価されている作品でもある。
余談
-
苦労して探し当てた主人公の師匠だが、なぜかその姿は「いっき」の主人公・ごんべである。
-
そもそもタイトルが「アトランティス」ではなく「アトランチス」であるという時点で既に地雷臭がする(うさん臭い)、と指摘する声も少なからず存在する。
(一応、本来日本語には「ティ」の発音が無いので「Ti」を「チ」と訳すのは最近までは結構あった。例:「チタン(Titan)」など。)
-
が、そのお陰でタイトルに独自性があり、現代のインターネットの検索エンジンでも探すのが非常に容易。
-
サン電子(当時)の次回作は『かんしゃく玉投げカン太郎の東海道五十三次』。探索要素はほとんど無くなったが、この作品と同様に爆弾を武器にアイテムを集めつつ進んでいく横スクロールゲームであり、後の『水戸黄門』に繋がるようなゲームである。こちらは正統派アクションゲームとしてかなりの進化を遂げた良作と言ってもいい出来だが、相変わらず難しい。
-
同社製のゲーム『マドゥーラの翼』のゲームコミック版で、上記の42TH ZONEがネタにされている。
-
更に本ソフトの主人公とラスボスまで出演。悪ノリここに極まれりである。