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スーパーピットフォール - (2015/05/12 (火) 22:26:04) の編集履歴(バックアップ)


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スーパーピットフォール

【すーぱーぴっとふぉーる】

ジャンル アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 ポニーキャニオン
開発元 マイクロニクス
発売日 1986年9月5日
価格 5500円
判定 クソゲー
劣化ゲー
ポイント 理不尽難易度
処理落ち頻発
マシンガン土下座

概要

  • Atari2600(海外版Atari2800・国内未発売)で出た洞窟探索アクションゲーム『Pitfall II Lost Caverns』をFCに大幅にアレンジしてリメイクしたもの。結果、まるで違うゲームとなった。
    • 『Pitfall II Lost Caverns』は、Atari2600/2800で大ヒットしたサイドビューのACT『Pitfall』*1の続編。各種障害を避け、宝を集つつ、クリアを目指すゲーム。画面構成や敵は、本作と似ている。ただし攻撃はできない。アイテムもワープポイントもない。用意されたギミックを利用しながら、回避に専念するゲーム性。
  • あらゆるものが隠されている。文字通り探索ゲーム。

システム

  • スペランカー』のように洞窟を探検する、サイドビューのアクションゲーム。
    • 操作は当時のACTでよく見られた方式で、十字キーで移動、Bで発砲、Aでジャンプ。
  • 探検家「ハリー」を操作して洞窟を探索する。目的は宝物「ラージダイヤ」を見つけだし、地底人にさらわれた姪の「ロンダ」と猫の「クイッククロー」を救出することである。
    • ステージ構成ではなく、広いダンジョン内を探索しながらゲームを進める。ワープしないと行けないエリアもある。
    • クリアすると2周目となる。マップは同じだが、アイテムの位置が変わっている。
  • ハリーは武器として銃を持っており、これで敵を倒しながら進むのだが、弾丸は有限で20発しか入っていない。マップのあちこちにアイテムとして「スペアの銃」があり、それを拾うと20発補充される。
  • アイテムの中にはポニーキャニオンの親会社・フジテレビのロゴがある。とると1UP。
  • 主人公のグラフィックは髭が目立つ男で、前年に空前のヒットを飛ばした『スーパーマリオブラザーズ』を意識していることがうかがえる。ジャンプ、しゃがみポーズなども似ている。
    • ミス時にハリーが体全体を激しく上下させるような謎の挙動をする。通称「マシンガン土下座」または「ジャンピング土下座」。*2

問題点

  • ほぼ全てのアイテムが、隠されている。
    • 巨大な金塊以外は、隠しアイテム。特定の場所でジャンプして初めて出現する。だが、少しでもジャンプ位置がずれると出現しない。
      • 金塊集めは、一応やり込み要素。ただ、マップ上の全て集めるとエンディングのメッセージが変るだけだが。
    • 戦闘に必須な銃ですら、隠しアイテム。しかも、大量に見つけないと、かなりプレイが厳しくなる。
    • 銃だけでなく、ロンダとクイッククローの救出にはそれぞれ特定のアイテムが必須になっているが、やはり隠し。
  • ワープポイントも隠し。しかも見つけないと先に進めない。
    • 特定の壁にジャンプして突っ込むとワープ。
    • 鳥にぶつかるとワープ。鳥の中に一羽だけ「ワープ鳥」が混じっておりそれにぶつかるとワープできるのだが、普通の鳥とワープ鳥はグラフィックが全く同じで、動きのパターンが違うだけ。普通の鳥にぶつかると当然1ミス。
    • ロンダとクイッククローはワープ先におり、上記のワープポイントを見つけるのは必須である。
  • ロンダを救出してもゲームは終わらず、スタート地点まで戻らなければクリアにならない。
    • 帰りもワープしないと戻れない。もちろんそれも隠し。
  • これらのワープポイントや隠しアイテムを、2000画面分の広大なダンジョンの中から完全ノーヒントで探し出さねばならない。攻略本無しでは無理ゲーである。
  • 死にゲーでもある。
    • 銃は真正面にしか撃つことができず、しゃがみ撃ちも不可。弾道より低い位置を歩いてくる敵キャラについては、基本的にジャンプで避ける以外の方法がない。
      • 銃は有限のくせに、敵は無限に湧いてくる。しかもミスしたからと言って、アイテムは復活しない。
    • 敵はやたら多い。クモやカエルやカタツムリでも触れれば等しく1ミス。むしろ小さい敵の方が銃が当たらないので脅威。
      • 短い通路を行き来するような敵には、泣かされる。空飛ぶ敵も、波打つようで軌道が意地悪い。
    • トラップくさい仕掛けが多い。
      • スタート地点のすぐ先にある梯子を降りると、鳥に当たるか剣山に刺さって即1ミス。
      • 天井までを覆い尽くすモアイ像が突っ込んでくる。銃を当てても死なない。
      • 天井からレンガのかたまりが降ってくる罠がある。
    • ときどき主人公が梯子を踏み外して落下する。説明書にも記載されている仕様である。
  • 死にゲーなのに、コンティニューコマンドが裏技。
    • 「スタート画面でAかBを3連打したのち、セレクトを2連打してからスタートボタンを押す」。当然説明書には載ってない
  • マイクロニクス移植のお約束、稚拙グラフィック・画面バグ・頻回ロード完備。
    • 主人公が歩く時、片足を引きずっているようにしか見えない。
    • 歩く時は足が地面にめり込んでいる。
    • ジャンプの動きがもっさり。
    • 水流とターザンロープが同時に表示されるとほぼ確実に処理落ちし、主人公がちらつく。
    • 主人公の色違いのキャラクターが出現するバグあり。
    • スタート前に必ず読みこみ発生。ミス時にもロードが発生することがある。
    • スタート地点にある足場から落下すると、画面がバグってからエンディングとなる。といっても黒い画面に短い英文が書いてあるだけだが。

評価点

  • ない。クソゲーの唯一の評価点でよく上がるBGMも、本作に限っては短い曲を繰り返すだけで単調。

総評

原作である『Pitfall II Lost Caverns』の発売は84年、しかもファミコンよりはるかに性能が劣るハード*3のゲームなので、リメイクという方向性自体は間違っていなかっただろう。
だが、かの悪名高きマイクロニクスが開発を担当した結果、「どうしてこうなった」としか言いようのないゲームとなってしまった。
隠しアイテムを見つけないと、普通にプレイする事もできないのは、もはや拷問


余談

  • 本作発売の前年にセガがアーケードで『ピットフォールII』を稼働させている。こちらはピットフォールの要素をきっちり受け継いだ上でゲームとして更に完成度を増した、間違いない良作である。
    • アメリカでは根強い人気を誇り、続編がGB、SFC、GBA、PS、PS2、GC、XBOX、果てはスマホに至るまで発売されている息の長いシリーズである。