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キョンシーズ2 - (2021/07/23 (金) 11:11:03) の編集履歴(バックアップ)


キョンシーズ2

【きょんしーずつー】

ジャンル アクションRPG
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 タイトー
開発元 シンキングラビット
発売日 1987年9月25日
価格 5,500円
プレイ人数 1人
セーブスロット 2個
判定 クソゲー
ポイント 数々の不親切極まりない設定
お使いゲー
有り得ない住人の不快な態度
いくじなしは、わたし、だいきらいよ!


ストーリー

(※説明書記載の物を要約)
「幽玄道士」1作目におけるキョンシー騒動の後、故郷で師匠の葬式を済ませたチビッ子四人組はテンテンの住む町へ戻ることになり、その途中で野宿をしていた。
しかし町では第2のキョンシー騒動が始まっていた。テンテンが封印の施された霊界門を見つけたがちょっとした不注意からテンテンも気づかぬまま霊界門の封印が解かれた状態になってしまう。
その夜、封印が解かれた霊界門から大悪霊とその子分たちが飛び出し、墓場に眠るキョンシーを街の中へ呼び寄せた上におじいちゃんの魔法道具(仏具)を持ち去ってしまう。
さらに解き放たれた悪霊たちの魔の手は野宿していたチビッ子四人組にも及び、一人は命からがら逃げだせたものの残りの三人は魂を抜かれて連れ去られてしまう。
仲間の魂を取り戻すためには、キョンシーや悪霊たちを倒さなくてはならない。はたしてテンテンやおじいちゃん、そして町の人たちは助けてくれるだろうか。

概要

当時、映画やテレビ番組で子供達に人気のあった「幽幻道士(キョンシーズ)シリーズ」をタイトーがゲーム化。
といっても本ゲームのストーリーは原作とは無関係。テンテンや金おじいさんは脇役として登場し、主役はチビクロ、スイカ(スイカ頭)、デッパ、トラ(チビトラ)の4人。
街にあふれたキョンシーを倒すため、4人(の内の1人)が立ち上がる。
なお、本作は「キョンシーズ2」というタイトルであるが「幽玄道士(キョンシーズ)」の続編という位置づけで製作された物なのでゲームソフトとしての「キョンシーズ1」は存在しない。
また、映像作品としての「幽玄道士2」とも無関係である。

特徴

4人の主役のうち1人を主人公として選びゲームを進めていく。4人にはそれぞれパラメータ面や覚える必殺技、関わる人々に違いがある。
おおまかなメインの流れはRPGで、建物に入るとアドベンチャー形式、キョンシーに出くわしたり迷路に入るとアクション形式と3つの要素を含んでいる。
街中を歩きまわってアイテムを集めて、お使いをこなしたりしてゲームを進め、夜の街中、霊界、地下水路、洞窟を歩き回り妖怪やキョンシーをカンフーで倒して……といったゲームなのだが…。

このゲームの目的…?

  • ゲーム画面でキャラクターを選んだ直後、前置きのストーリーも何も語られぬまま、いきなりフィールドマップに放り出され後はプレイヤーに丸投げの状態というまるでどこかで見たことがある様な展開。なのでまず何をしたらいいかがわからない上、目的地も示されない。プレイヤー自身が手探りで探すしかないのだが、とにかく目的がつかみ辛い。本作と同じタイトーが去年に出したかの有名なクソゲーに比べれば幾分マシな部類だが、それでも厳しい。プレイ開始早々お寺に入り、テンテンのワガママを叶える為に奔走することからゲームは始まるのだが…。
  • 実際の大まかな流れは、お寺から盗まれた幾つかの仏具を、地下水路や洞窟にいるボス妖怪を倒して取り戻し、重要アイテムや装備を揃えて霊界に行って妖怪の総大将を倒すと言った単調な流れであるが…
    • あまりの意味不明っぷりから「ただひたすらキョンシーと戦い、おじいさんからお小遣いを貰うだけのゲーム」と思った方もいるのではないだろうか。

問題点

展開としては単調ではあるが、とにかくヒントがわかりづらい。そして幾多の 不親切極まりない謎設定

  • まずタイトル画面では「PLAYER1」「PLAYER2」との表示があるが、2人でプレイできるのではなく、セーブスロットが2つあるということである。ゲームを始める前からわかりづらい

ヒントを得るにしろ行動や物を貢ぐといったことが(殆ど)要求されるのだが、とある場面を除いてはフラグが立つわけでもなく最初から判っていれば、実質は無駄な労力に終わる。
例えば最初のイベント。お寺に入るとテンテンから二つの品を要求されるが…?

  • 所持できるアイテムは一個だけ…?! 無駄に設定されている『かばん』の存在。
    • テンテンからはケーキを要求され、ケーキを渡すと花束を要求され、花束を渡すとケーキを要求され…と無限ループになる
      実は二つ一緒に貢ぐ必要があるのだが、持ち物は一つしか持てない。二つ目を買おうにも『これいじょうもてない』と表示され、序盤から路頭に迷うこと請け合い。
      • 解決法としては持ち物を複数所持できるようになる『かばん』を先に買うのが正解。妙に現実的だが、ほぼヒントが無く*1気づく人はまずいない。ゲームジャンル的に複数持てて当たり前な事*2なのだが…。
      • お菓子や花輪といったややこしい名前のトラップアイテムも売っている。当然テンテンに渡しても「そんなもの、いらないわよ!」と怒られるだけである。
  • あまり居ない通行人。
    • 町中には道行く通行人がたまに登場するのだが、ある一人を除いて登場もランダム話す内容もランダム。話しかけるとヒントをしゃべったあと消えてしまう。得られるヒントも断片的すぎて何のヒントなのかすらわからないこと多数。「おんなのこはよくばりだよ」とか言われても対応に困る。
      • 中には重要アイテムを手に入れるためのヒントも用意されているので、偶然手に入れたりしない限りは全員に話しかけまくらなければならない。もう少し通行人と出会えればノーヒントという印象も和らいだと思うのだが…。
    • 民家などでアイテムを渡すことでヒントを得られることがある。しかし誰に何を渡せばいいのかのヒントはないので、全てのアイテムを持って片っ端から総当たりすることになる
      • 前述のお菓子や花輪などの一見役に立たなさそうなアイテムでヒントを得られる場合がある。しかしわざわざこんなゴミのようなアイテムを買おうとも思わない人が大半だろう。
  • 建物が分かりにくい。出入り口も分かりにくい。
    • 買いに行けどもマップの建物はとても多くシンボルも似たり寄ったりで看板すら存在しない、そのおかげでどれがどの店か分からない。結局片端から建物に入って店を探すはめになる。
    • 一見すると正面図に描かれたマップで出入り口が一方になっているように見えるが、実際は建物の出入り口が前後左右に存在するために見落とすこともある。
    • 同じマップシンボルでも入れる所と入れない所があるので、重要な店は位置をそのまま覚えておくしかない。入れそうなのに入れない扉も当然のようにある。
  • 一部、投げっぱなしも甚だしいイベント。
    • とある八百屋に行くと店主の老婆に「これを息子に渡しな。」と言われて『にんじん』を手渡され、そして主人公は店の外に出る。息子が何処の誰なのかは言ってはくれない。
    • とある建物に入ると迷子になったチビキョンシーを連れていくことになる。どこに連れて行けばいいのかは言ってはくれない。
    • 他にアイテムや進行のヒントは貰えても、実際どの場所にあるかは細かく教えてはくれないので怪しそうな場所を一歩一歩調べるしかない
    • 霊界門を金おじいさんに開いてもらうと「霊界門を開こう。ぬかるでないぞ。」と言われ、そして主人公はお寺の外に出る。開かれた霊界門が何処にあるのかは言ってはくれない。
    • 霊界をクリアしてテンテンや金おじいさんに会っても次はどこに行けばいいのかは言ってはくれない。
  • 住人の投げやりなキャラ設定と酷さ。冷たい態度
    • キャラクター毎に実は、有利に利用できる建物やお店が別々にあったりするのだが、それ以外の場所や無関係な建物にいくと冷たくあしらわれたり、拒否されたりする。
      • 銀行に行けば「ここはお前が来るようなところじゃないよ。」とあしらわれ、
        薬局・商店に行けば「お前には売れないよ。」と非人道的な態度をされ、
        質店に行けば「お前のものは引き取れないよ。」と拒否され、
        飯屋に行けば「お前に食わせるものはない、でていけ!」と罵られ、
        挙句の果てに民家にいけば「何の用だい。」「用がないなら出て行ってよ。」と言われる。(全て原文ママ)
        無論4人はこれらの住人に対して非があるわけでは無い。
      • 一応フォローすると、有利に利用できるお店では「まあ、かわいい子ね!半額で良いわ!」と半額で回復アイテムが購入出来たり
        「こんなにやつれてかわいそうに。好きなだけお食べ。」と無料で食事が出来たりと、打って変わって好意的かつお得ではあるのだが…。
      • 利用できる飯店で食事をすると体力回復ができるのだが、値段と回復量が釣り合っていない。確かに値段の割に栄養価値もない高級料理は存在するが…。
    • アイテムを貢げばヒントは貰えることもあるが、やはり素っ気無い態度。自分より小さい子供にまで言われることもある。
      対話のシステムが重要なRPGやアドベンチャーを取り込んでいるのに対話すらなっていない。ゲームにしてはあるまじき設定、もはや破綻している。ゲームなのに現実に戻される感覚にしてくれる。
    • 「みる」で「何をジロジロ見てるんだい」。「とる」で「何をするんだ!泥棒め!」と大概同じセリフばっかりになる。主人公自身がプレイヤーに投げかけるセリフが少なく寂しさすら感じさせる。
    • 後年になってこれに似たような設定を演出したようなアドベンチャーゲームが発売されている。
  • 街の地下水路や洞窟がキョンシーの巣窟
    • フィールドマップのマンホールや塔の穴から入る事ができるが、明かりが無いと真っ暗で何も見えない。敵も見えないので見えない敵にタコ殴りにされ出口も分からぬまま死ぬこともある。
      • 地下水路の一部分は二段階構造になっていて、ボスを倒した先にまた地下水路がある。ボス部屋に入った時点で明かりが切れるので、明かりを一つしか持っていない状態でここに来てしまうと真っ暗でどうしようもなくなる
    • 迷路はかなり長大。地図も買えるが迷路が大きすぎて自分の周りしか表示されない。ボスがいる位置も表示されないので、攻略情報でも見ない限り目的地に向かうのは難しい。
      • 長い道のりの最深部にいるボスは総じて弱く、殆どが壁際まで攻め込んでハメ殺すことが可能。あろうことかラスボスまでハメ殺しができてしまう。ボスは複数いるが、数種類同じ敵でスピードや攻撃パターンが違うだけだったりする。
      • 唯一ハメが通用しにくい「幽霊女王(青龍*3)」というボスも存在するが、コイツはランダムでワープを行う際プレイヤーに重なる位置に現れることがあり、こうなるとダメージ確定となるうえ、防具がない場合一撃でライフ最大値の1/3のダメージを受けてしまうという理不尽なボス。回復アイテムを切らしている場合3回ワープが重なるとゲームオーバー確定なので運任せの戦いを強いられることに…
      • 霊界と大霊界のボスは倒しても感慨がわかない。地下水路及び洞窟のボスは倒すと盗まれた仏具を入手する演出があるので一応は「ボスを倒した」という実感がわくのだが霊界のボスは倒しても(四聖獣の護符が手に入るにもかかわらず)ザコ敵と同様に消滅するだけであり、あっさりすぎる。大霊界のボス(ラスボス)に至っては倒すと後述のED画面に直接移行してしまう。悪の親玉の最期、大霊界からの帰還、魂を奪われた仲間たちの復活、平和になった街の賑わい…等の描写は一切無い
  • 武器や各道場で会得できる必殺技が役に立たない。
    • 武器、必殺技使用はキーの同時入力をすることで発動するのだが、その中にジャンプキーが割り当てられているせいで出しにくくなってしまった。失敗すると敵の目の前で垂直ジャンプしてしまい大きな隙をさらすことになってしまう。
    • 武器は棒や剣、槍、火炎瓶、たまご弾など種類は豊富だが、出しにくさを考えると遠距離から攻撃できる飛び道具タイプのものしか使えない。実は各キャラごとに得意武器が設定されてもいる*4のだが殆ど蹴る、殴る、ジャンプキックといったアクション攻略となってしまいシステムが台無し。
      • 得意武器はいずれも40000銭*5で売られており、得意とするキャラで使用すると上位武器「しりたたき(60000銭)」に匹敵する威力を発揮する*6、というもの。
    • 必殺技は出せたとしても相打ちか一方的にかわされてしまう事が殆ど。普通に攻撃した方が早いし当てやすい。
      実は必殺技習得とは別に道場によって通常攻撃のいずれかの威力が上がるようになっている*7のだが、そのことについて一切言及されないので気付きにくい。
      • 必殺技を習得しない道場でもちゃんと技威力アップ効果はあるが、「好きなだけ修業して行け」と言われるだけで、やはり威力が上がる事について言及されない。このため「必殺技を教えてくれない道場は行っても酒を取られるだけ」と勘違いした人もいただろう。
      • 一応攻略本で言及されてはいるが、強化される技が全部間違っているのでガセネタを撒き散らすことになってしまった。
  • 「つよさ」で表示されるパラメータのうち素早さ、攻撃力、守備力の3つは詐欺表示である。正しいのは体力と幸運度だけ。
    • 素早さはチビクロ>トラ>デッパ>スイカの順になっているが、歩く速度は四人とも同じ
      • 靴をはくと素早さが上がるが歩く速度は上がらない
    • デッパの攻撃力はトラ・チビクロよりも1低い表示だが、実際は同じ。スイカだけ飛びぬけて低い。
      • 武器を装備すると攻撃力が上がるが、実際の威力とは違っている。実用性で言えばたまご弾が強力すぎる*8せいで他の武器の存在価値を根こそぎ奪っている。
    • デッパの守備力はトラ・チビクロよりも2高い表示だが、実際は低い。スイカだけ飛びぬけて高い。
      • 防具を装備することで実守備力は全員同じになるため、実攻撃力の低いスイカ一人だけが弱いもはやイジメである
  • 倫理に引っかかる表現。
    • 『とる』コマンド。
      建物の中には大体人がいるので、むやみに『とる』を選ぶと泥棒扱いされて追い出されてしまうことが殆ど。「取る」ではなく「盗る」なのである
      • しかもクリアに必須な化粧道具と特別霊の服は盗ることが可能となっている。化粧道具は盗るしか入手方法がないので攻略には窃盗が必須である*9
      • 『特別霊の服』を装備すると今まで謎だったパラメータが「幸運度」である事が判明する*10のだが何故その様な仕様なのかは謎である。「運が良ければ盗めますよ」ということを伏せたかったのだろうか?
    • 酒とタバコ。
      本作では購入が可能。ただしタバコは未成年ということで売ってはもらえない。お金は取られるかわりにヒントをくれるという表現がある。ゲームとは言え、主人公は全員未成年である。飲酒や喫煙といった描写は無いが、今となれば問題になりかねない描写である。(当時は未成年に対する飲酒喫煙の表現規制が緩かった。)
      • ただし酒に関しては「おじいさんはお酒が好きだよ」「師匠は『○○(酒の名前)』が好きなのだ」といったヒントがあるので「他人に渡す為に買っている」という名目はある。
      • 酒の名前に「銘酒北場」というのがある。北酒場じゃないのか。
    • 塔に入るには、泥棒に盗まれた通行手形が必要。
      • 泥棒を退治して手に入れるのはいいのだが、それを持ち主に返さず自分で使う。それじゃただの強盗だろ!
    • 警官詰め所で武器や防具を売ってもらえる。
      • どう見ても横流し品で、しかも堂々と詰め所で売っている…。
  • 外海の存在
    • 街の四方を囲む城壁の南西部の塔から外海に行く事ができるが、存在するのは地下水路のショートカットとお堂のある離れ島だけ。周りが陸地に覆われて外に行くことも出来ずとても狭い。というか、明らかに容量の無駄遣い。
  • 金おじいさんとテンテンが戦わない
    • 原作上、キョンシーと戦う力を持つのは道士の金おじいさんとテンテンのみであり、孤児4人組はまだ正式な法術の修行を受けていないため、自らを生霊と化す特別霊魂の術の依り代となることで、ようやくキョンシーに立ち向かえるはずである。
      • ゲーム中では孤児4人組に状況をほとんど丸投げしており、キョンシー退治に加勢すらしない。
    • ゲーム中では説明が無いが妖怪たちに仏具を殆ど盗まれまくっているというマヌケな設定で、張本人であるはずのテンテンはゲーム開始からワガママを言い出す始末だが、このあたりは割と原作通りではある。
    • 仏具を全て取り戻すと最強の武器「まほうのつるぎ」が手に入るがやはり出しにくいので使われない。
      • それよりもはるかに重要なのは「よくやったのう!つぎは れいかい じゃな。」と次の目的地を明確に教えてくれることである
  • 霊界のグラフィックが怖い
    • 最後に行くことになる霊界のエリアはほとんどがピンク色のオブジェで埋め尽くされているものの、その中には明らかに人柱(死霊)で出来たようなオブジェが散見されカオスさを醸し出している。一説にはトラウマエリアとも言われている。もっとも悪霊の跋扈する霊界なのだから当然ではあるが。
  • 最後の極めつけ、エンディングは…。
+ ...

なんと1人分のシナリオを終えただけの話で、エンディングにならない。つまり全員分のシナリオを同じ内容で繰り返しプレイしなければ正式なエンディングが迎えられない。というもの。
内容も設定も何もかもが苦行としか思えない不親切設定なのにもう嫌だこのゲーム
ちなみに全員分のシナリオを終えるとテキストの内容が変わり、スタッフリストと切り替わりでループする。…が、その内容も修行の為に都に向かう4人をテンテンが見送るというだけというもの。
そこまでやり込む位ならいくじなしで結構だと思えること請け合い。というか都に行かなくてもこのゲームで既に修行しているのでは…?

評価点

  • 当時としては先鋭的ないくつかの要素
    • アクションRPGにアドベンチャーの要素を取り入れたゲームは少なく、当時としては珍しい例であった。
    • フィールドに昼と夜の概念がある。『ドラゴンクエストIII』よりいち早く導入している。
    • エンディングの項目で述べた通り、クリアデータの概念がある。
      • これも『ドラクエIII』に先駆けての要素である。苦行なのが難点だが。
  • セーブ機能が付いており、お寺に泊まることでセーブができるようになっている。
  • 進行チャートが分かっていれば、必須のイベント以外を完全無視できるので、クリアにかかる時間は非常に短い。
    • 仏具は取り返してもお金(と役に立たない武器)を得られるだけなので、お金が不要なら地下水路に行く必要すらない。
    • 最初の一人目はそれこそクリアに何十時間かかるかわからないが、残りの三人は全員合わせても一人目よりもずっと短い時間でクリアできるだろう。やる気が続けばの話だが
  • 登場キャラクターは一応原作を踏襲している。チビキョンシーもイベントで出て来るが、作中の唯一の癒しがここだけ
    • ただしこのチビキョンシーも思わぬ罠となっている。可愛い外見と和むBGMによるインパクト、何より一度イベントが起こったということで見落とされがちだが、チビキョンシーを連れて出た後に同じ建物に入ると人が居りヒントを聞くことができる。それも結構重要なヒントが。
  • BGMは出来が良い
    • 通常時の中国っぽさのある曲や、ボス戦の緊迫感のある曲等。
    • 地下水路及び洞窟のBGMはジャン・ミッシェル・ジャールの『OXYGENE part II』のアレンジである*11
  • アクション面でもそれなりに凝っている
    • プレイヤーはパンチ、キックがしゃがみ状態、ジャンプ状態で変化し、武器を装備すれば攻撃方法も変わる。さらに4人の主人公固有の必殺技も用意されている。
      • 結局使いづらい武器や必殺技もある為、行動としては単調になってしまいやすいが。
    • ボスもそれぞれ独特の動きをしてくるため、BGMも含めて数少ないアクションゲームとして楽しめる箇所である。

総評

幾つかの意欲的な試みは評価しうるものがあるが、不親切な設定や作業感たっぷりのゲーム性、そしてプレイヤーの感情を逆なでするようなNPCの態度から、ゲームとしての評価は非常に低いものとなってしまった。
実際のところ、ノーヒントとよく言われるが必須アイテムや目的地などクリアに必要なヒントは全て用意されているので通行人を探したり町中の民家や施設などを訪れるなどして徹底的に情報を集め、ダンジョンを全て制覇するなど根気よくプレイしていけばなんだかんだでクリアできるようにはなっており、もう少しヒントを得やすく操作性が良ければと思わざるを得ない。


余談

  • 2016年発売のサウンドトラックCD「Rom Cassette Disc In TAITO Vol.2」に本作のBGMが収録されているが、権利の都合上「中国風ヴァンパイア」にタイトルが変更されている。