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ストリートファイターZERO - (2023/02/11 (土) 00:58:00) の編集履歴(バックアップ)
ストリートファイターZERO
【すとりーとふぁいたーぜろ】
ジャンル
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対戦型格闘ゲーム
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対応機種
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アーケード(CPシステムII)
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販売・開発元
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カプコン
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稼動開始日
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1995年6月27日
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判定
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なし
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ポイント
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良くも悪くも話題となった画風とキャラクターの変化 コンボゲー
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ストリートファイターシリーズリンク
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概要
対戦格闘ゲームの金字塔『ストリートファイターII』(以下『ストII』)シリーズに続く、新シリーズ『ストリートファイターZERO』シリーズの第1弾。
対戦格闘ゲームブームを築き上げた『ストII』シリーズが、マイナーチェンジを重ねた末、五作目の『スーパーストリートファイターIIX』(以下『スパIIX』)にてひとまず完結となった後、新たなストリートファイターシリーズとして開発された。
物語の時系列としては『ストリートファイター』(以下『ストI』)と『ストII』の中間。だが若干設定の変遷などもあり、開発側は「パラレルである」とも言っているが、原則的には世界観は『ストI』、『ストII』、そして姉妹作といえる『ファイナルファイト』と共有している。
また、本作発売前年に公開された『ストII』の劇場アニメ映画を一部ゲームでも再現している。
特徴
ドット絵の一新
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細かく書き込まれたドット絵が売りの『ストII』でもあったが、アニメーションに要する膨大なドット絵を描く作業はスタッフへの負担が大きかった。
そこで本作では、『ヴァンパイア』シリーズでも採用された「アニメ絵」による描画タッチに統一する事となった。
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静止した画面写真で見るとあっさり簡略化された印象を受けるが、その分キャラクターの人数を増やしたり、アニメパターンの枚数を増やして多彩でなめらかな動きを実現した。またこの絵柄に統一する事で、後に始まるタイトル越境のクロスオーバーも容易になった。
キャラクター
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登場キャラクターは10人+隠しキャラクター3人。『ストII』シリーズからは大幅に入れ替えられているが、後の『ストIII』のように全く一新されているわけではない。
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『ストI』と『ストII』に登場したリュウ、ケン、サガット、『ストII』の人気キャラクターかつヒロインである春麗、「ガイルの復讐のきっかけになった戦友」のナッシュ、『ストI』に登場したバーディー、アドン、『ファイナルファイト』に登場したガイ、ソドム、完全新キャラクターであるローズ。隠しキャラクターについては後述。
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ボスキャラクターは『ストII』と同様にベガだが、スリムだった『ストII』のものよりも大型になっている。これ以外にも隠し乱入キャラクターが2人存在。これについては後述。
スーパーコンボ
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今回からレベルゲージがつき、スーパーコンボがゲージ量に応じて三段階のレベル制になった。また、本作から複数のスーパーコンボを実装できるようになった。
ZEROコンボ
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いわゆるチェーンコンボだが、『ヴァンパイア』のようにどのボタンでも繋がるということはなく、それ以上繋がらない弱・中攻撃も存在する。またキャラクターによってはできないこともある。
ZEROカウンター
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いわゆるガードキャンセルだが、『ヴァンパイア』のように無制限で使えるということはなく、スーパーコンボゲージを1レベル消費する必要がある。
オートガード
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『X-MEN CHILDREN OF THE ATOM』(以下『X-MEN』)で実装されたオートガードモードが本作でも採用された。初心者に対してハードルが上がりつつあった格ゲーに対するカプコンの回答のひとつ。
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オートガードの初期回数は8回でラウンドを取ると-2回、取られると+2回(ただし最大8回)される。また、オートガードモードに限り同威力のPK同時押しでスーパーコンボが発動するが、スーパーコンボゲージを1Lvまでしか溜められないという制限がかかる。
ミステリアスファクト(隠し要素)
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ドラマティックバトル
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アニメ映画のクライマックスである、リュウ&ケンVSベガの戦いを再現した隠しモード。プレイヤー2人でCPUベガをボコボコにできる。『餓狼伝説1』の協力モードに近い。
二人同時にゲームを始めた上で、特殊なコマンドを同時に入力しなければプレイできない。ベガを倒すと通常の2P対戦(リュウVSケン)へ移行し、その後は勝った方がCPU戦を続行できる。
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隠しキャラクター
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ボスキャラクターのベガ、隠し乱入キャラクターの豪鬼とダンは、『X-MEN』同様、キャラクターセレクト画面で隠しコマンドを入力する事で選択する事が可能。
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豪鬼は『スパIIX』の隠しキャラクター。『スパIIX』でベガを瞬殺した瞬獄殺は本作でスーパーコンボとして使えるようになった。
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ダンは本作初登場だが「誰かに似てる」「隠しなのに弱い」と早くも話題に。
評価点
新鮮な画風
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キャラクターのドット絵に合わせ、背景もややアニメ調のタッチになった。
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旧キャラクターはスタイリッシュに、より洗練されたデザインにリファインされた。
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リュウやケン、春麗は若返り、ベガはすさまじくマッチョになった。
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ベガがマッチョなのは「そもそもストII時代とは違う肉体で、さらにZERO時代のベガが最もサイコパワーが強い時期で、肉体が限界に達しかけている」と言う設定がある。
軽快な操作性
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全体的にキャラクターの硬直時間などが『ストII』よりも短めで、気持ちよく自キャラを操れる。
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新システム「ZEROコンボ」の採用により、相手の隙を突いて一連のコンボを叩き込む爽快感が加わった。
スーパーコンボがキャンセルしやすくなり、使いやすくなった
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スーパーコンボが初めて実装された『IIX』ではキャンセル受付時間が短すぎることでスーパーコンボは連続技には使えないも同然だったが、本作ではキャンセルの受付時間が改善されたことでやや忙しいもののキャンセル可能技を出してからコマンド入力でもキャンセルができる。
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例えばリュウで立ち強P→キャンセル真空波動拳というコンボも『IIX』ではまず無理だが、本作であれば実用的に出すことができるようになった。
クロスオーバー
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『ストI』のみのキャラクターと『ストII』のみのキャラクターが共演し、『ファイナルファイト』のキャラクターも参戦。これにより、元々同じ世界観の話ではあったが、公式に初めて一堂に会した。
ドラマティックバトルが楽しい
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相手は片方しか向けないため相手を二人で挟むと「常にノーガード」という状態になり、一方的に攻め立てられる。
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ただこちらは二人で体力ゲージを共有しており、ベガは強力なので気を付けないとすぐ返り討ちにされる。
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BGMはストIIMOVIEの主題歌「愛しさと切なさと心強さと」のインスト版が流れる。
賛否両論点
スーパーコンボ発動時の画面暗転・時間静止演出
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本作以降、多くのタイトルでほぼ標準搭載されている「ゲージを消費して大技を発動するシステムの発動時の静止演出」だが、見栄えがいい一方で「長い演出によってその技が来る事が事前に分かるために、闇雲に出しても相手側はガードや回避・切り返し等の対策が容易に間に合う」という弊害も生まれてしまった。本作で導入された演出の最大のデメリットと言える。
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厳密には『スパIIX』や『ザ・ムービー』でも時間静止演出はあるものの、僅か一瞬のみであり、本作以降のタイトルに比べ、影響は全くないわけではないが、それなりに小さかった。
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ストZEROシリーズ以外での流れとしても、ヴァンパイアシリーズではHDリメイク版『リザレクション』発売時の開発側から「新作を作るとしても画面暗転は絶対に入れない」とコメントされたり、他社作品では『KOF2002UM』の香澄やセスの超必殺技の一部から画面暗転演出を意図的に外す事で「返し技」としての発動を読まれ難くされていたりと、ゲームバランス的には大きな影響が見て取れる。
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ただし本作では、3Lvかつ初段が届く位置なら「画面暗転を見てからではガードは間に合わない」スーパーコンボがほとんど。一部はLv1や2でも暗転後のガードはできない。豪鬼の瞬獄殺も至近距離なら、暗転を見てからではジャンプで回避できない。
問題点
アニメ絵調のグラフィック
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本作のキャラクターは『ストII』のようなグラデーションを駆使した描画ではなく、陰やハイライトが明確な線で区切られている、セルアニメにも似た画風で描かれている。
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しかし、細かなグラデーションで書き込まれた写実的な画風とその質の高さが評価されてきたシリーズだけに、それまでと大きく異なるテイストのグラフィックに対するファンからの拒否感はやはり大きく、結果的に「こんなのストIIじゃない!」と批判されることとなってしまった。
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同じ手法で描かれている『ヴァンパイア』シリーズが非常に滑らかな動きをしていたため、「ヴァンパイアのような動きのストIIキャラが見られる!」と言う期待の声もあったのだが、実際は動きの滑らかさはそちらほどではなかった。そのため期待外れな印象を持たれた節もある。
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『ヴァンパイア』シリーズは「登場キャラクター=モンスター」という設定により、怪物ならではの人間離れした奇抜なアクションを膨大なパターン数で描くことによって派手な見た目を実現していた。
それに対し、本作は描画方法こそ同じだが、「登場キャラクター=普通の人間」ということもあって、動作面が『ストII』に準じた格闘家の常識的かつ現実的な動きの範疇に留まっているのもその一因であろう。
ZEROコンボ
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このシステムの採用により、今で言う「コンボゲー」的な持ち味・方向性が付与された。その反面『ストII』シリーズの個性とされていた「駆け引き・差し合い」の重要性は相対的に低下することとなった。
これに対して「ストIIで培った技術が活かせない別ゲーになってしまった」という否定的意見が出た。
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この頃はSNKをはじめ他社からも多くの格闘ゲームが発売されていたこともあり、カプコンとしても意図的に『ストII』とは違ったプレイ感覚を持つゲームに仕上げたのだろうということはわかる。
しかし続編『ZERO2』ではZEROコンボは削除されているため(例外的に元の喪流と、ガイで武神獄鎖拳の名で一部使うことが可能)、公式的にもこのシステムは失敗と判断されたのだろう。
キャラクター数の減少
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文字通りゼロから作り直したから仕方ないのだが、プレイアブルキャラクターが8人から徐々に増えていって最終的に17人になった『ストII』シリーズからいきなり10人(+3)は少ないと批判された。
キャラクターのチョイス
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ガイは『ファイナルファイト』の主人公のうちの一人で人気も高いのだが、やはり主役格のコーディーやハガーを入れて欲しいとの意見もあった。
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一応、『ZERO3』にてコーディーは囚人服姿で参戦している。
キャラクターの変化
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特に批判が集まったのは、春麗の服装がチャイナドレスからジャージ風の衣装に変わったこと。漫画タッチの明るい画風に変化した作風的にもデザインそのものがマッチしていないわけではないが、長年のトレードマークとも言える服装だっただけにファンの不満が大きかった。後に『ZERO2』から隠しコマンドで変えられる事となった。
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もっとも「髪型はシニヨンヘア」「黄色のラインのある青色の服装」「腕輪をして西洋の靴を履いている」という春麗の特徴はちゃんと残っており、一目見て誰だかわからないレベルで変わっているわけではない。
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当時の映画化の影響を受けてか、ベガがマッチョ化。さらに旧来に無かった飛び道具サイコショットを使用するなど、イメージが大幅に変わりプレイヤーを当惑させた。
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また、過去の時系列の話を後付で描いているためか、一部の設定は過去作と多少矛盾している点もある(後の作品では基本的に最新作の設定が公式となっている)。
ドラマティックバトル
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オマケの隠しモードなので仕方ないが、遊ぶためには二人同時にプレイ開始してコマンド入力しなければならないという条件の厳しさ。そのため、一度のプレイにつき一回のみしか遊べず、コマンドに失敗した場合や再度ドラマチックバトルを遊びたい場合は一度ゲームオーバーになる必要がある。
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ただしこのモードは完全に隠しであり、当時のスタッフによれば「隠しキャラの豪鬼やベガよりこのモードを隠しておきたかった、もしバレなかったらそのまま黙っていようと思っていた」と語られている。
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完全にリュウ&ケンVSベガ限定。他のキャラクターは選べない(後の移植版の一部では改善)。
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(処理の負荷を避けるためとされているが)常に万里の長城ステージ固定のため、背景がやや寂しい。
総評
キャラクターのイメージの変化、コンボゲー的な作風などの作品そのものの根本をなす要素における変革が賛否を呼んだ本作。
一方で、『ストII』に未登場だった『ストI』のキャラクターをプレイアブルキャラクターとして復活させたのみならず、『ファイナルファイト』のキャラクターたちや『ストII』のサブキャラクターも参戦させるなどのテコ入れにより、シリーズのマンネリ化を防ぐとともに、新たな展開を生み出したことは評価に値するだろう。
余談
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開発秘話(参考動画)
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元々は、カプコンが当時5万枚ほど在庫を抱えていたCPシステム(CPS-1)の在庫処分企画として立ち上げられ、当時としては既に古くスペックの低いCPS-1に合わせて開発されていた模様。
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しかし、本作が注目作となり売れ行きが期待できるとのことで、開発途中で急遽上位版であるCPシステムII(CPS-2)での発売に変更され、CPS-1の在庫処分計画は反故になってしまった。このため、本作はCPS-2向けタイトルでありながらもグラフィック周り(特に背景)がシンプルな出来となっている。
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当初の予定であったCPS-1の在庫処分計画は、後述のCPSチェンジャー版にて一部受け継がれたものと思われる。
家庭用移植
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本作アーケード稼働当時はちょうどハードの世代交代時期でありSS・PSが発売されていたが、当時ストリートファイターシリーズで発売されていたタイトルは、差し詰め外伝と言うべき『ストリートファイター リアルバトル オン フィルム』のみ。『ストII』シリーズは古く、『ZERO』シリーズはまだという中間期で、満を持して本作が発売された。16ビット機ではそろそろ一杯一杯(『ストII』のSFC移植ですらかなり無理をしている)で、ようやく大きな器に移すことができたため移植度は良好。読み込み時間はあるものの、ROMカートリッジと比べソフト価格の低下もあり、両ハードあわせ70万本を超えるヒット作になった。
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アーケード版ではスケジュールの関係上リュウの加工だったダンのボイスが新録されている。
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ただし、ドラマチックバトルのBGMは版権のせいか通常のベガステージBGMになっている。
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また、本作はCPSチェンジャー版というレアな移植版がある。
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CPSチェンジャーとはCPS-1基板を家庭用ゲームとして再利用販売するためのシステムで、専用カートリッジを付け替えてTVでプレイ可能という、言わばカプコン版ネオジオとも言える家庭用ハードであった。本作もこれに逆移植という形で出たが、元々「通信販売限定」という非常に出回りの悪いハードの末期の発売だったので、かなり出荷本数は少ないと思われる。
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ちなみに同ハードは当初24タイトル発売予定とされていたが、最終的に全11タイトルのみで早々に販売終了してしまい、格闘ゲームに至っては『ストリートファイターII'』と『TURBO』、本作『ZERO』の3本のみである。
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上記のように元々はCPS-1向けに開発されていたこともあり、BGMがCPS-1準拠にダウングレードアレンジされていること以外はほぼ完璧な移植である。
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ドラマチックバトルでは好きなキャラクターを選んで戦えたり、CPUをパートナーにできるという新要素が追加されている。
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Windows版は1998年3月12日に『ZERO&ZERO2』名義で次作とセット発売。シリーズ初のWindows版であった。
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内容はPS版がベースだがOPがムービーでの収録になり移植度は劣化している、BGMのみ(リザルト画面とドラマチックバトルを除いて)アーケード版のものに差し替えられているがビットレートが低く音質の良くないものが使われている。1999年4月16日に廉価版として単品でも発売された。
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なお初代に限りステージ背景画像がBMPファイルで収録されている。
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何を思ったかゲームボーイカラー(専用)にも移植されている。タイトルは『ストリートファイターALPHA』。
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『ALPHA』は元々は欧米版『ZERO』のタイトルだが、GBC版に限り日本でもこのタイトルでリリースされた。
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「ALPHA」な理由は、欧米市場に於いて「ZERO」という単語がネガティブな意味合いを示すことから変更を余儀なくされた。一方、アジア地域のアーケード版では日本の情報が早く出回ることから、混乱を避けるため日本版と同じ『ZERO』となっていた。
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ただしゲームボーイながらゲーム内容は(多少無理はあるものの)中々に再現されている。
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ボタン数が少ないため押す長さで強弱を切り替える方式を採用しており、スーパーコンボのレベル使い分けが難しいものの、操作性自体はしっかりしており、GBCのスペックにしてはかなり頑張っている出来。
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このころ、カプコンはストZEROシリーズは「現行機種で出したあと、低スペックの旧機種に無茶移植する」というのを好んでやっており、後に『ZERO2』はSFCに、『ZERO3』はGBAに移植されたりしている。
その後の展開
続編として『ストリートファイターZERO2』、『ストリートファイターZERO3』が発売されている。