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マッハGoGoGo (PS) - (2023/10/03 (火) 14:04:34) の編集履歴(バックアップ)


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マッハGoGoGo

【まっはごーごーごー】

ジャンル レース
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売元 トミー
開発元 グラフィックリサーチ
発売日 1996年9月27日
定価 5,800円(税抜)
判定 クソゲー
ポイント わずか3コース+3種類のマッハ号
原作にそぐわない世界観
かなり劣化したリッジレーサー
なぜか1人プレイ専用
タツノコプロシリーズ


概要

もはや説明不要の超有名アニメ、『マッハGoGoGo』。本作はその第1作基準のマッハ号を操るレースゲームである。
かなり古い(第1作は1967年放送)作品のためか、ゲーム化にはなかなか恵まれず、これ以外にはゲームボーイで第2作基準のものと、アーケードとSNES(欧米版スーパーファミコン)で『スピード・レーサー』名義*1のものが出ているだけである。タツノコの代表作の一つにもかかわらず、『タツノコ VS. CAPCOM』へも出演できていない。
そうした中での貴重なゲーム化作品ということで楽しみにしていたファンも多かったと思うのだが…中身は原作要素がことごとく無視されたガッカリな代物であった。

問題点

  • コースが3つしかない。その3つのコースも全部同じコースであり、途中で分岐が入って総距離が変わっているだけ。S、M、Lと後に行くほど長くなる。
    • この構成自体はかの名作『リッジレーサー』を彷彿とさせるが、あちらは本来アーケードゲーム。家庭用ゲームとしてはボリューム不足なのは明白であろう。
  • マッハ号も3種類しかない。
    • むしろ「なんで3種類あるんだ?」と言った方が正確か。オートマ2種類、マニュアル1種類でオートマの方は若干性能差がある。
      • カタログスペックは、(A)、B、Cでランク分けされている。なぜAに括弧を付けたかというと、マッハ号にはAで表される能力が一つもないため
    • ちなみにマッハ号以外のマシンは3つのコースで1位を取るか、隠しコマンドを入力することで使用可能になる。
    • 複雑な条件を満たすと、流星号やGR-Xも使えるように。
      • GR-XはAランクのスペックを持つが、使用するとリプレイで覆面レーサーに怒られる。
  • (真面目にレースすると)あまり使い道のない7つの機能*2
    • かろうじて日の目を見るのは、正面の相手を飛び越せるオートジャッキと、悪路での走行性能を高めるベルトタイヤぐらいである。
      • 車載偵察機ギズモ号に至ってはマップ上でライバルマシンの位置を表示するという地味すぎる機能である。設定的にも現実的*3にも正しいが、ほとんどのレースゲームではわざわざ機能を使用するまでもなく表示されていると言うのが悲しいところ。コースが固定である以上コース自体を偵察する意味*4も無いし、ある意味ゲームという事で割を食った機能である。一応原作では悪役に反撃する手段にしている場面もあるにはあるが。
    • 障害物を切り裂くチョッパーや、水中移動装置フロッガーは主にショートカットに用いる。しかし、コースの半分を一気に省略できるという凄まじいショートカットなので、使えるようになるとヌルくなりすぎる。
      • 特に失敗時のリスクもない。失敗しようが、何度でも挑戦できてしまう。
  • ショボい原作要素
    • オープニングはアニメ第1作のものそのまま。現在では特に資料価値のある映像でもないし、単なる手抜きにしか見えない。
    • レギュラー陣の出番が少ない。
      • 主人公の三船剛は冒頭の映像に(ヘルメットを被った姿で)登場する以外は、セレクト画面に出てくるだけ。父親の大介、ガールフレンドのミチ、メカニックのサブは設定画面に出てくるだけ。
      • 覆面レーサーはレース終了後にコメントしてくれるので、一応存在意義がある。
      • キャラクターがセリフを喋る演出も無い。当時はオリジナル声優陣の多くが現役だったので、起用することは可能だったのではないだろうか。
    • 原作ではレースの妨害をしてくる悪役などがいたのだが、みんな真面目にレースしているので本来なら防弾用のディフェンサーがフロッガーのおまけ(潜水用キャノピー)に成り下がっている。
  • 一度のプレイにつき一レースしか出来ない。
    • グランプリモードなどがないので仕方がないと言えばそうなのだが…。
  • UIが『デイトナUSA』ほぼそのまんま。
    • 差異はTrafficと時間制限の有無の違いだけであり、それ以外が全くと言ってもいいほど一緒である。
      • 因みに、Trafficが表示される部分は7つの機能に差し替えられている。
  • なぜか実況が英語。マッハGoGoGoに似つかわしくないスタイリッシュさである。
  • グラフィックレベルもさほど高くない。
    • 全体的にカクついている。見られないほど酷くはないが、少なくとも褒められる出来ではない。
      • 時間が経過すると、空の色が夕暮れ→夜→夜明けと変わっていく演出がある。…そんなに長時間耐久レースだったのだろうか。
  • トドメとばかりに一人プレイ専用
  • タイムアタックはあるが、なぜかライバル車が一台だけいる。真面目にタイムアタックしようとしても、ライバル車の動きで結果が変わったりしてしまう。

評価点

  • とりあえず貴重なマッハGoGoGoのゲームであり、7つの機能もきちんと再現されていること。
    • 子供時代にあのギミックにあこがれた人にとっては、自分でマッハ号を動かせるレアなゲームになる。…本当に動かせるだけだが。
  • 一応目立ったバグはなく、(ショートカット除き)レースとして致命的な問題点はない。
    • しかし、逆に言うと仕様書通りなのに完全なクソゲーという意味になってしまうが。
  • BGMは悪くない。
    • しかし全体的にクール系であり実況同様、あまりイメージに合っていない。

総評

レースゲームとしてもキャラゲーとしても微塵も評価できる面がないという酷すぎる作品。
コースの数の少なさと完全一人プレイ専用であることを考えると、どうもマッハGoGoGoで名作『リッジレーサー』らしきものを作りたかったようだが、完全な劣化品にしか見えない。
そもそも原作はどちらかというと、悪役をやっつける剛のヒーローらしさを強調した作風であり、純粋なレースアニメの側面は薄かった。原作の作風を掴みきれなかった開発陣のミスと言えるだろう。

余談

  • 攻略本も発売されたが、たった79ページ+九里一平・笹川ひろしのインタビューも掲載という内容。
    • ただし隠しマシンの出現方法が記されており、全く使えないわけではない。
  • ライバルカーがいないという話もあるが、これはガセ。
    • レース中には流星号が登場しており、勝利した後のセリフでも参加していた事を窺わせるセリフがある。
  • 同梱されているシールはなかなかシンプルでカッコイイデザイン。