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SDガンダム Gジェネレーション CROSS DRIVE
【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん くろすどらいぶ】
ジャンル
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シミュレーション
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対応機種
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ニンテンドーDS
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発売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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ヴァンガード
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発売日
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2007年8月9日
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価格
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通常版/通常版特典付き:5,040円 限定版:21,840円(税込)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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2007年クソゲーオブザイヤー携帯機部門次点
タッチペンオンリー チュートリアル一時間 長すぎる原作コピペ ダイダルの再来 戦闘アニメをはじめテンポ最悪 再現系・ギャザビ両方の悪い所の寄せ集め
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧
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SDガンダム Gジェネレーションシリーズ
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概要
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Gジェネシリーズの一作にして、ヴァンガード制作としては現状の最終作。
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本作では諸々のゲームデザインが異なっているものの、作品の枠を越えたクロスオーバーとifシナリオを特徴とするギャザビシリーズに属する(はずの)作品である。
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なおタイトルの「CROSS DRIVE(クロスドライブ)」とは、前作の「チーム攻撃」をベースとした新システムで、特定のキャラ同士で発動可能な連携攻撃のこと。
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誰とでも発動できたチーム攻撃と異なり、発動できるキャラと組み合わせは限られている。また、参加人数によって攻撃範囲が異なるといった違いもある。
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キャラだけでなく、搭乗機体も発動条件に含まれるものもある。それらは専用のクロスドライブ名と派手な攻撃演出が用意されており、本作の見所となっている。
理想(パッケージ裏)
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刻を越え、重なり合う想い──DSで究極の『G』を体感せよ!
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タッチペンだけのシンプル&快適な操作性!
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多彩なカットインアニメーションによる迫力の戦闘シーン!
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原作キャラクターと新作オリジナルキャラクターの夢のコラボレーション! 本作でしか味わえないifのストーリーを楽しもう!
現実(問題点)
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タッチペンオンリーの操作をはじめとして数多くの糞要素を詰め込み、前作『GジェネDS』からの期待を見事に裏切るクソゲーに。
シナリオ
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「刻を越え、重なり合う想い──DSで究極の『G』を体感せよ!」→全然クロスオーバーしない
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Gジェネは再現系(トムクリエイト製)とギャザビ系(ヴァンガード製)の二つがあり、上記の通り本作はギャザビ系に属している。しかし、本作には従来のギャザビシリーズの醍醐味であるクロスオーバーやifシナリオがほとんど見られない。
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ストーリー構成は、本編は『Z』から始まり、それが終わったら『ZZ』、それが終わったらオリジナル、そしてそれが終わったら…といった流れになっている。ちなみにその際にオリジナルがらみのストーリーは終わる。
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しかしシナリオの配分が悪く、メインセッション全44~45話に対して『Z』の話だけで20話近く消費する。当然、その間は延々と『Z』の敵勢力と戦うだけである。後述するが、全編通してほぼ原作をなぞり続けるだけで無駄に時間もかかるので、面白味や新鮮味にも乏しい。
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一応何話かすると別の話も入るが、数話挟むとすぐに本筋に戻る。
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再現系Gジェネならば「各ガンダムシリーズの歴史をたどる」というコンセプトがあり、また自由にステージやシリーズを選べる仕様もあるため問題にはならなかった。しかし、本来クロスオーバーをメインとするギャザビ系の一本道のシナリオで、同じシリーズの原作再現を延々と続けるので問題点して挙がっている。
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悪い意味で原作に忠実なため、原作での敵キャラは敵対しかせず、死亡・離脱するキャラはほぼ原作通りに死亡・離脱する。ギャザビシリーズならではの所属・作品を越えた共闘や救出劇、和解などの場面はほとんど見られない。
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要するに再現系シリーズとギャザビシリーズの悪い所が集まった結果がこれである。
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一応、原作と結末が変わっているキャラもいるが、『逆シャア』のアムロ、アストナージ、チェーンや、『ポケ戦』のバーニィなど、生存するのは数名である。
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『Z』のアポリーとロベルトに至っては、揃ってDG細胞に侵されて死亡(ゾンビ化)orテキスト上で唐突に戦死の2択しかない。どちらも原作再現とは程遠く、ゲーム上で脱落させる必然性も皆無なのだが…。
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参戦作品の半数近くが『メモリアルセッション』という本筋と関係ないステージ1~2つで原作再現して終わり、クリア後にキャラだけ自軍に参加するといった形で消化される。外伝系の作品に至っては、メインシナリオでの出番もほとんどない。
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クリア後に自軍で使用可能となるキャラも、主人公+ヒロイン程度で基本的に数名のみ。
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『第08MS小隊』のように、せっかくチームごと参戦しメンバーも生存しているのに、自軍では使用できないケースもある。
システム
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タッチペンの操作が劣悪
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「タッチペンだけのシンプル&快適な操作性!」→いつもの操作をほぼ全てタッチペンに押し込んだだけ。典型的なDSクソゲーの例である。
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全体的に反応が遅く、タッチでカーソル移動→再度タッチで決定、という操作もあってテンポが悪い。
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一応十字ボタンでスクロールができ、利き手設定を変えればABXYボタンでもスクロール可能、ボタンでユニットへカーソル移動もできる。しかし結局タッチしないと決定できないので意味が無い。
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敵の攻撃に対して普通に回避・防御ができなくなった。
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その代わりなのか、戦闘前にタッチ操作で機体の位置を操作し、配置によって命中・回避値が増減する仕様がある。が、最大で+10%~-10%しか変化しない。
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前述のクロスドライブもこのタッチ操作によって発動するのだが、発動判定がややシビアで配置し辛かったりする。
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回避・防御を兼ねた行動はIDコマンドで使用できるが、一部キャラクターしか使えない。使えたところで4枠しかないIDコマンドの一つを潰しており、持っていなければそもそも回避・防御が出来ないためどちらにせよ不便な仕様である。
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戦闘シーンが今までと比べて時間がかかるのに、前作同様に一度クリアしないとスキップできない。
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本作では戦闘シーンの演出が一新されており、被弾・回避モーションなども追加されている。しかし敵味方毎の画面切り替えや、追加された被弾・回避モーションなど細かい部分で時間がかかるようになり、総じて戦闘シーンのテンポが悪化してしまっている。
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また、本作では間接攻撃や一部の必殺技・クロスドライブでしか全体攻撃を行えなくなっており、この点もテンポの悪さに拍車をかけている。
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結果として、序盤~中盤にかけては間接攻撃でまとめて殲滅するのがもっとも効率のいい戦い方となる。その間接攻撃も、射程が統一化されて個性が薄れており、前作より劣化している始末。
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一新された演出の中でも、画面内に砲台が最大1~2機しか映らないオールレンジ攻撃系、各砲塔から同時ではなく1発ずつ順に撃ち出す一斉射撃系など、過去作と比べてもチマチマとした形に劣化しているものがある。
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チュートリアルが恐ろしく長い。前述のテンポの悪さもあり、無駄に1時間ぐらいかかる。
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チュートリアル以降の本編も大差はなく、1ステージ進めるのに大体30分~1時間はかかる。本作は2ルートで合計100ステージ以上あるので、全クリアへの道のりは果てしないものとなっている。
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イベント時に入る故障(ショート?)のエフェクトが1回につき数秒かかる上にやたらと多く、イライラする。
ユニット・キャラクター
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オリキャラの立ち絵のビジュアルがやや崩れ気味。男主人公フィオ・クロフォードとパートナーの頭身が明らかにおかしい事をはじめ他のキャラも体のバランスがどこかおかしい、顔アイコンも軒並み老け顔で版権作と比べて浮きすぎている。
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キャラデザの人は本来絵はうまく、公式サイト等でガンダムの絵を結構書いているのだが基本劇画タッチの人である。バンダイ側から子供向け用の注文が出ていたのかもしれないが、人選を間違っていたとしか言えない。
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前作と違いオリジナルの機体は一切登場しないため、オリキャラも既存の機体に搭乗する。
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しかし、女主人公のニケア編において「ゼロシステム」(『W』の戦闘サポートシステム)の上位版が登場するなど、版権を踏み台にしている面すらある。
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かと思えばオリジナルの敵勢力も中盤で壊滅するので最強の敵というわけでもなく、全体的に扱いが中途半端。
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ユニットの特徴がほとんど無い
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ユニットのランクで強さが決まるため、最大値のランク50まで上げればどんなユニットも同等の強さになる。
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前作でも、強化2段目になるとユニットの性能差が薄れるという特徴はあった。しかし本作では、前述のように全体攻撃が減少した上に間接攻撃の劣化、武装枠の削減などもあり、ユニット毎での個性となる要素が乏しくなって問題点と化している。
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ランク上げに関する小技として、「ユニット変換パーツを用いてザクII化→ザクIIIに改造→再びザクII化…」を繰り返すと楽に50まで上げられる、というものがある。後は目当ての機体に変換・改造を進めることで各種機体を用意できる。
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ただし、一部のワンオフ機体はそもそも変換・改造ができないため、地道に強化パーツをつぎ込む必要がある。さらに非ワンオフ機体の中にも「シナリオで強制出撃となる固定仕様の機体」があり、これも同様に変換・改造できない。
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この改造・強化に関しても、強化パーツを複数個使用できない・改造時の演出が長い・演出をスキップできないとテンポ面での問題点が目立つ。
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微妙な換装システム
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本作では換装による装備変更が可能なユニットが増えているが、換装できるのは出撃前のみ。セッション中は換装できないため不便、というか前作より劣化している。
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装備変更が可能なユニットの選定も妙であり、ダガーLやザクウォーリアが換装できて、ウィンダムは何故か換装不可。そして前作・前々作から引き続き、ストライクガンダムもエール固定という残念仕様である。
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不遇すぎる大型ユニット
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本作ではMAをはじめとした大型ユニットもチームを組めるようになったが、従来の大型ユニットの利点であった全体攻撃の消失に加えて間接攻撃も劣化したため、運用するメリットは皆無である。
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特殊防御込みで打たれ強い利点は残っているものの、大型ユニットを含むチームは最大3体しか組めないため、通常の4体編成に比べてもやはり総合力で劣る。
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加えて目玉システムのクロスドライブに対応していない欠点もあり、実戦では極めて扱い辛い。
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『X』の扱い
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「フリーデン」(『X』の陸上戦艦)…と言う名前の「ガルダ級戦艦」(『Z』『ZZ』の大型輸送艦)が登場する。
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あまりに斬新すぎたため、「新たな可能性が見つかった!」と皮肉られた。
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ただ、ガンダムシリーズには『X』を除くと『1st』のビッグ・トレーや『SEED』のレセップスなどしか陸上戦艦がなく、シナリオ的にも活躍させ辛いため仕方ないという意見もある。
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ウィッツ、ロアビィがギャザビシリーズに初登場したは良いのだが、原作での愛機であるガンダムエアマスターとガンダムレオパルドは揃って実装されていない。初登場時の乗機はリック・ディアスで、その後の強制出撃ではネモに乗るという有様である。
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今回は『X』の最終決戦も再現されたにもかかわらず、ガンダムヴァサーゴ・CBとガンダムアシュタロン・HCが実装されていないので、AI制御のガンダムダブルエックスが砲台代わりに参加するという残念な演出も。
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デスティニーガンダム
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『SEED Destiny』の後期主人公機体だが、本作では驚くほど扱いが悪い。
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武装がビームソード・ビームライフル・長距離ビーム砲のみ。バルカンやビームブーメランは武装枠の都合上仕方ないとしても、代名詞たる「パルマ・フィオキーナ(掌のビーム砲)」が未実装という信じられない仕様。
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さらに作中でも印象的だった光の翼や残像演出も存在しない。クロスドライブも共通の汎用演出しかなく、ハイパー化にも未対応、シナリオ内では原作通りながら敵機として登場するなど、とことん不遇である。
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なお、ライバル機のインフィニットジャスティスガンダムも蹴り技が一切なかったりと、本作では肝心な武装・攻撃が再現されていない例がいくつかある。
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事典関連
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キャラクターの総数は増えたが、ドモンやシンの時期・制服違いだけで9キャラ食っていたりと詐欺気味。
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ユニットの総数も増えているが、同じ見た目で内部的に専用仕様となっている機体を別ユニット扱いしているものも多い。
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事典の説明文が普通の内容になったこと。前作・前々作ではぶっ飛んだ記述が好評だったため、それを望んでいたファンはガッカリした。
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わずかだが誤字脱字がある。シナリオ内にもたまに見られるが、ストライクノワールの武器名などは嫌でも目に付いてしまう。
評価点
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OPムービーは、ギャザビシリーズながら本家シリーズと同等のフルCGで構成されており、見応えがある。
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ただしハード性能を考慮していないのか、ムービー中のBGMは音割れ気味。
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BGMは過去作の流用・再録に加えて、一部楽曲は新規で収録。これによってほとんどの参戦作品に主題歌または劇中BGMが用意されている。
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オリジナルの楽曲も流用が多いが、総じて戦闘BGMの評価は高い。
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ギャザビシリーズで初めてガンダムダブルエックスが登場した。
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ツインサテライトキャノンによる殲滅力はもちろんのこと、専用のクロスドライブもあるなど、比較的見所は多い方である。
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今までのシリーズではガロード自体が隠しキャラだったり脇役が一切出なかったり、本作でも上記の通りと『X』の扱いそのものが散々であった。
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オリキャラとオリジナル組織の設定およびオリキャラ同士の人間関係自体はそこまで悪くない(特にニケア編)。版権作品を踏み台にしていなければ評価は変わっていただろう。
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改造する際に各メカニックキャラを選ぶ事ができ、選んだメカニックによって各能力値に補正がかかるという仕様。メカニックにスポットライトが当てられるシステムは珍しく、個性的といえる。
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これに関連して、改造によってMSに特殊能力・装備をランダムで付加することもできる。単純なステータスupだけでなく、I・フィールドのような固有装備も追加可能。
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その気になれば、ファンネルやドラグーン、メガ粒子砲といったトンデモ装備すら追加できたりする。
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もっとも外見には反映されないため、実際には謎の部位からファンネルやビームを射出するシュールな戦闘シーンを拝むことになる。
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また問題点で指摘した通り、ここにもテンポ面での問題を抱えてしまっているのだが。
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前作では宇宙世紀の一部機体や、アナザー作品の大半の非量産機は一機しか保有できなかったが、今回はほとんどの機体が生産可能になり複数所持できるようになった。
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戦闘シーンやイベントの演出がやや強化された。特に戦闘シーンはグラフィックが一新されたこともあり、前作は前々作から退化したと言われるほどの出来だったので相対的に良く見える。
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今回はクロスドライブという形で連携攻撃にも力が入っており、「多彩なカットインアニメーションによる迫力の戦闘シーン!」は評価点といって差し支えない。
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ただし前述のように、結果として戦闘シーンのテンポの悪化に繋がっており、オールレンジ攻撃や一斉射撃系など劣化している演出もある。
総評
前作が非常に高く評価されていたこともあり本作にも期待していたプレイヤーは多かったが、本作は前作から良い部分を何故か全て取り払ってしまった。
部分的には評価できる要素もあるが、ギャザビシリーズとして期待されていたクロスオーバーやifシナリオは皆無、オリジナル要素も微妙と大きく外してしまっている。
これらの悪評もあり、結果としてギャザビシリーズに引導を渡す形となり、当時のクソゲーオブザイヤー携帯機部門次点にも選出されてしまった。
とはいえ下記のシスクードのように機体のみ再登場した例もあるため、今後の復活の機会を待ちたいところではある。
余談
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その評価は素直に中古の値段にも表れ、前作の方が中古相場も買い取りも高いという状況を生み出した。
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散々な評価であった故か本作以降、所謂ギャザビート系列作品は一切リリースされていない。また責任を取らされる形であるかは定かでないが、開発担当のヴァンガードも本作を最後にGジェネの開発から外されている。
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本作から約4年後にリリースされ、久々の任天堂携帯機系Gジェネとなった『SDガンダム Gジェネレーション 3D』はトムクリエイトによる開発となっている。また開発元が異なるため、トムクリ製のGジェネにはギャザビ系オリジナルキャラ&機体の参戦は絶望視されている。
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上記のように厳しい現状が続いたが、後に発売された『SDガンダム Gジェネレーション GENESIS』にて、ギャザビシリーズのオリジナル機体である「シスクード」がDLCで参戦し、ファンを喜ばせた。
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なおどういうわけか、この再登場の前後からシスクードの立体化も相次いて行われている。ファン歓喜となるこの展開を、誰が予想出来ただろうか。
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削除された機体について。改造ツールを使用することで、当初はハイパー化仕様があったであろう機体の存在が確認できる。
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該当するのは前述した『デスティニーガンダム』と、『ガンダム試作3号機デンドロビウム(及びステイメン)』の2機。
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ゲーム内で使用できる元機体の武装枠に空きがあることから、おそらく各種必殺技も実装予定であったと考えられるが、ハイパー化ごと削除した理由は不明である。
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余談の余談だが、上記2機はいずれも原作パイロットが本作ではハイパー化可能、元機体が本作内で不遇気味という妙な共通項がある。もし削除されていなければ評価は大きく変わっていたのだが…。