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がんばれゴエモン ~黒船党の謎~ - (2016/10/27 (木) 16:37:33) の編集履歴(バックアップ)


がんばれゴエモン ~黒船党の謎~

【がんばれごえもん くろふねとうのなぞ】

ジャンル アクションRPG
対応機種 ゲームボーイ
発売元 コナミ
開発元 コナミコンピュータエンタテイメント名古屋
発売日 1997年12月4日
定価 3,980円(税別)
プレイ人数 1人
レーティング 【VC】CERO:A(全年齢対象)
配信 バーチャルコンソール:【3DS】2012年3月7日/400円
判定 クソゲー
ポイント 黒船党強すぎ
連射パッドが無ければ無理ゲー同然
97年でこのボリューム
がんばれゴエモンシリーズ・関連作品リンク

概要

コナミを代表するアクションゲーム作品『がんばれゴエモン』シリーズの一作品。

非道な盗みを働く謎の盗賊団。黒船から出るため「黒船党」と名付けられたその組織をゴエモン達が懲らしめに向かうトップビューのアクションゲーム。
十字ボタン+2ボタン(攻撃、ジャンプ)というオーソドックスな操作のアクションゲーム、なのだが…。

問題点

  • ゴエモンシリーズらしからぬ、キャラ毎の個性付けの薄さ
  • ゴエモン(バランス型)、エビス丸(パワー型)、サスケ(スピード型)の中から一人選んで操作することになるが、ゴエモンやサスケの飛び道具がエビス丸と同じ十字手裏剣と手抜き。
    • 同シリーズの長所の一つが「シリーズで培われた、各キャラクターお約束の個性的な能力・武器・操作性」であり、使用武器の重複は、その長所を完全に殺している。ハードの性能を考慮したとしても、手抜きと言われて仕方がない設定になっている。
  • とにかくボリュームが少なく、それを誤魔化すかのように難易度が高い
    • 97年発売のアクションなのにたったの5面で終わる。面の少なさをごまかすためなのか、各面の道中は同じような地形がずっと続くなど無駄に長い。
    • そのくせ難易度は無駄に高く、残り人数が無いため体力が無くなるとその時点でゲームオーバー。更には面クリア後にしかセーブできないという鬼畜仕様のため、難所は「死んで覚える」必要がある。
      • 敵がアイテムを落とさなくなり、金策は道中の百両箱を拾うだけしかない。この点も難易度上昇に拍車をかけている。
  • 調整を間違えたとしか思えないミニゲームの難易度
    • ボス戦の後にミニゲームを行うのだが、このミニゲームがまた鬼畜。一度でも失敗すると問答無用のゲームオーバー。
      • クリアに必要な連打速度が多めに設定されており、連射パッドがないとクリアはほぼ不可能。
      • GB用の連射パッドは存在しないので、他機種の連射パッドで代用する事となる。故に連射パッドでのプレイは『スーパーゲームボーイとSFC本体』か『GBプレイヤーとGC本体』が必須(が、現在では本体はともかく連射パッドの入手は厳しい……特にGC用連射パッドは小さくて操作しにくいものか任天堂非公認の質の悪いものしかない)。
      • それらが無い場合はピンポン玉や定規、最悪爪を使うコスり連射をやるしか無い。
      • 当時のコミックボンボンの攻略記事においては、「ピンポン玉がないと連打が苦しい。なのでピンポン玉を用意しよう!」と根本的におかしい攻略法が書かれている始末である。また、同誌で漫画版ゴエモンを描いていることで有名な帯ひろ志氏が、その攻略記事の端でピンポン玉で必死の形相で擦りまくって連打をするゴエモンとサスケというイラストを描いている。
    • 何故か1面と2面のボスミニゲームが両方Aボタン連打ゲー。スタッフは少しでも差別化しようと思わなかったのか?
    • 4面はなんとミニゲームが3回もある鬼畜仕様。当然ながら一つでも失敗するとゲームオーバー。
    • ラスボスはもぐら叩き。ボスが出てくる場所をレーダーが示してくれるのだが、「←(画面左)」「↑(画面中央)」「→(画面右)」の表示のみで、そのレーダーを頼りに勘で攻撃するしかない。ちなみにボスのHPは30。10ダメージ与えてからボスの速度が大幅に上昇し、攻撃が当てづらくなる。
      • そして厄介なのが、こちらにダメージが入る条件が「ラスボスが一定距離を移動するまたは画面端まで移動する」ことである。これにより、「出現した瞬間ダメージ」でハメられてゲームオーバーも珍しくない。
  • 御座なりにも程があるグラフィック
  • グラフィックが単調。91年に同じくGBで発売された、『がんばれゴエモン ~さらわれたエビス丸~』と比べても進化に乏しい。
  • シリーズ屈指の人気キャラ、ヤエちゃんの扱い
    • ステージ1クリア後にドクロ男爵に捕まってしまう為、プレイヤーキャラとして使用不可能。
    • それだけならまだしも、終盤で何の脈絡もなくドクロ男爵から逃げてくるというお粗末な展開を迎える。これではストーリーの盛り上げ役にもならない。
      • スタッフがストーリーの事など何も考えず、ただ単に「ヤエちゃんを使えないようにしたかった」だけだろう…と邪推されても、この有様では仕方ない。

評価点

  • クソゲーの最後の砦、BGMだけは良曲揃い
    • ステージのBGMは各ステージごとに異なったものが用意されている上、ゴエモンらしい江戸の雰囲気を醸し出しているBGMが多く好評。
    • ただし例外もある。具体的にはミニゲーム時のBGMと、会話シーンなどのBGM。

総評

97年発売という事実が信じられない程にしょぼい出来栄えのため、ゴエモンファンからは即黒歴史に認定された曰く付きの一作。

GB初期どころかFC初期の時代からまるで進歩していないと思わざるを得ないほどに、シナリオもシステムもグラフィックも何もかもが低レベル。
その頃のアクションゲームにはあまり無かったセーブ可能という利点を除いたら、FC時代の作品とほぼ同水準…いや、製作スタッフの意識の低さや、シリーズへの愛の無さを考慮するに「FC時代の作品にすら及ばない」と断じて然るべき作品である。

配信

  • 何を血迷ったのか『きらきら道中』以降のメインタイトルを差し置いて、2012年3月7日からニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで販売されてしまった。
    • バーチャルコンソール版では連射機能がサポートされている。当時投げ出した方はこれを機にクリアしてみてはいかがだろうか? …実際に遊んでどんな感想を抱いたとしても、当wikiは一切責任を負う事はできないが。
    • 現在、VCで配信されているゴエモンシリーズで、95年以降に発売された作品はよりによって本作のみである。他に配信すべき作品は幾らでもあるだろうに……。

余談

  • コミックボンボンにて帯ひろ志氏によって本作の読みきり漫画が掲載されていたが、ラスボスは袋叩きにされるだけの雑魚になっていたりなど、非常にあっさりした内容であった。流石の帯氏でも本作を面白く昇華させるのは難しかったようだ。