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がんばれゴエモン ~黒船党の謎~ - (2018/04/15 (日) 13:38:23) の編集履歴(バックアップ)


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    -議論開始日:2018/04/15、初回〆日:2018/04/22

がんばれゴエモン ~黒船党の謎~

【がんばれごえもん くろふねとうのなぞ】

ジャンル アクションRPG
対応機種 ゲームボーイ
発売元 コナミ
開発元 コナミコンピュータエンタテイメント名古屋
発売日 1997年12月4日
定価 3,980円(税別)
プレイ人数 1人
レーティング 【VC】CERO:A(全年齢対象)
配信 バーチャルコンソール
【3DS】2012年3月7日/400円
判定 クソゲー
ポイント 黒船党強すぎ
連射パッドが無ければ無理ゲー同然
97年製とは思えない低ボリューム
がんばれゴエモンシリーズ・関連作品リンク

概要

コナミを代表するアクションゲーム作品『がんばれゴエモン』シリーズの一作品。

非道な盗みを働く謎の盗賊団。黒船から出るため「黒船党」と名付けられたその組織をゴエモン達が懲らしめに向かうトップビューのアクションゲーム。
十字ボタン+2ボタン(攻撃、ジャンプ)というオーソドックスな操作のアクションゲーム、なのだが…。


問題点

ゴエモンシリーズらしからぬ、キャラ毎の個性付けの薄さ

  • ゴエモン(バランス型)、エビス丸(パワー型)、サスケ(スピード型)の中から一人選んで操作することになるが、ゴエモンやサスケの飛び道具がエビス丸と同じ十字手裏剣と手抜き。
    • 同シリーズの長所の一つが「シリーズで培われた、各キャラクターお約束の個性的な能力・武器・操作性」であり、使用武器の重複は、その長所を完全に殺している。ハードの性能を考慮したとしても、手抜きと言われて仕方がない設定になっている。

明らかなボリューム不足とそれを誤魔化すかのような高難度

  • ゲームボーイ本体発売から10年近く経過した頃の作品にも関わらず、ステージ数が たったの5面しかない
    • 面の少なさをごまかすためなのか、各面の道中は同じような地形がずっと続くなど無駄に長く単調な上に難易度も無駄に高い。
      • 残り人数が無いため体力が無くなるとその時点でゲームオーバーで、更には面クリア後にしかセーブできないという鬼畜仕様のため、難所は「死んで覚える」必要がある。
        更に敵がアイテムを落とさなくなり、道中の百両箱を拾うだけしかない金を得る手段がない。この点も難易度上昇に拍車をかけている。

調整を間違えたとしか思えないミニゲームの難易度

  • ボス戦の後にミニゲームを行うのだが、このミニゲームがまた鬼畜。一度でも失敗すると問答無用のゲームオーバー。
    • クリアに必要な連打速度が多めに設定されており、連射パッドがないとクリアはほぼ不可能。
      • GB本体に連射機能は存在しないので、他機種の連射パッドで代用する事となる。故に連射パッドでのプレイは『スーパーゲームボーイとSFC本体』か『GBプレイヤーとGC本体』が必須*1
      • それらが無い場合はピンポン玉や定規、最悪爪を使うコスり連射をやるしかない。
    • 何故か1面と2面のボスミニゲームが両方Aボタン連打ゲー。差別化すらしていないのでは手抜きと思われても仕方ない。
    • 3面は間違い探し。反射神経が必要だが連打要素は無いので無難な出来。
    • 4面はなんとミニゲームが3回もある鬼畜仕様。当然ながら一つでも失敗するとゲームオーバー。
      • 1~3面ボスとの再戦という名目なのだが、 全て新規ミニゲームに差し替えられて いる。
      • とはいえ最初は神経衰弱、2回目は全て同じにする顔合わせパズルとそこまで厳しいものではない。しかし最後はGBのキー配置を元にしたモグラ叩きで反射神経が必要となり、これはなかなか難しい。
    • ラスボスはインパクトを呼ぶのだが、またしてももぐら叩き。ボスが出てくる場所をレーダーが示してくれるのだが、「←(画面左)」「↑(画面中央)」「→(画面右)」の表示のみで、そのレーダーを頼りに勘で攻撃するしかない。ちなみにボスのHPは30。10ダメージ与えてからボスの速度が大幅に上昇し、攻撃が当てづらくなる。
      • そして厄介なのが、こちらにダメージが入る条件が「ラスボスが一定距離を移動するまたは画面端まで移動する」ことである。これにより、「出現した瞬間ダメージ」でハメられてゲームオーバーも珍しくない。
    • それ以外にも道中で吹き矢や3択クイズがあり、それらはクリアに必須である。幸いミスしてもゲームオーバーにはならない。
      • 4面でまた吹き矢を遊べるが遊ぶ意味は無い。双葉社の攻略本でも「無視してしまおう」と書かれる始末。

おざなりにも程があるグラフィック

  • グラフィックが単調。91年に同じくGBで発売された『さらわれたエビス丸』と比べても進化に乏しい。

シリーズ屈指の人気キャラ、ヤエちゃんの扱い

  • ステージ1クリア後にドクロ男爵に捕まってしまう為、プレイヤーキャラとして使用不可能。
  • それだけならまだしも、終盤で何の脈絡もなくドクロ男爵から逃げてくるというお粗末な展開を迎える。これではストーリーの盛り上げ役にもならない。

評価点

  • クソゲーの最後の砦、BGMは良曲が多い
    • ステージのBGMは各ステージごとに異なったものが用意されている上、ゴエモンらしい江戸の雰囲気を醸し出しているBGMが多く好評。
    • ただし例外もある。具体的にはミニゲーム時のBGMと、会話シーンなどのBGM。
  • この手のクソゲーにしては珍しくオートマッピング機能がある。同じような地形が続くものの、このおかげでそこまで迷う事はあまり無い。

総評

シナリオ・システム・グラフィック・ボリュームといった殆どの要素が低レベルで、同年に発売されたゲームどころかFC時代のゲームと同等未満ではないかと言われる程の出来栄え。
ゴエモンシリーズとしての要素も不満点が多く、ゴエモンファンからは即行で黒歴史認定された曰く付きの一作となってしまった。


余談

  • 開発は本家ゴエモンチーム(KCE大阪)ではなく、『悪魔城ドラキュラ 漆黒たる前奏曲』『パワプロGB?』でやらかしたKCE名古屋が担当。
    • その『悪魔城ドラキュラ』とは発売日が近い事もあり、当時のゲーム本では2本並んでGBの目玉ソフトとして紹介されていた。クリスマスが近い事もあり、2本合わせて購入した小学生やコナミファンもいたかもしれない。正に悪夢のコラボレーションと言えよう。
    • KCE名古屋は、後にゴエモンシリーズ凋落の最大の原因と忌み嫌われる『来るなら恋!綾繁一家の黒い影』を開発し、本家ゴエモンチームが築き上げてきたゴエモンブランドに致命的なダメージを与えてしまった。
    • ちなみに、同じ97年には名作として名高い『ネオ桃山幕府のおどり』が発売されていた。こちらはKCE大阪が開発している。
  • コミックボンボンにて帯ひろ志氏によって本作の読みきり漫画が掲載されていたが、ラスボスが袋叩きにされるだけの雑魚になっていたりなど、非常にあっさりした内容であった。流石の帯氏でも本作を面白く昇華させるのは難しかったようだ。
    • 同誌の攻略記事では「ピンポン玉がないと連打が苦しい。なのでピンポン玉を用意しよう!」と書かれており、その端でピンポン玉を必死の形相で擦りまくってボタンを連打するゴエモンとサスケという帯氏のイラストが掲載されるといった具合にネタ扱いされていた。
  • ゴエモンシリーズは海外で発売されている作品がとても少ないのだが、この作品は『Mystical Ninja Starring Goemon』というタイトルで海外でも発売されている。他に発売されている作品3作が、『ゆき姫救出絵巻』『ネオ桃山幕府のおどり』『でろでろ道中』と良作揃いの中、何故この作品が発売されてしまったのかは不明である。
    • ちなみに『ネオ桃山幕府のおどり』の海外版タイトルも『Mystical Ninja Starring Goemon』であり、本作のタイトルとかぶってしまっている。
  • 2012年3月7日にニンテンドー3DSのバーチャルコンソールとして販売開始。『きらきら道中』などを差し置いてのリリースに困惑するファンが多い。
    • VC版では追加機能としてAボタンの連射機能が搭載されており、ミニゲームの難易度と3DSのAボタンの負担が軽減されている。基本的にベタ移植のVCでこうしたサポートがされるケースはあまり多くない。