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ストリートファイターII (GB) - (2016/12/15 (木) 16:59:13) の編集履歴(バックアップ)


ストリートファイターII

【すとりーとふぁいたーつー】

ジャンル 対戦格闘
対応機種 ゲームボーイ
発売元 カプコン
開発元 さんえる
発売日 1995年8月11日
定価 4,800円(税別)
判定 クソゲー
劣化ゲー
ポイント 無謀な移植
劣悪過ぎる操作性
理不尽な難易度
リストラダルシム、よかったDEY
どうしてこうなった!
ストリートファイターシリーズリンク


概要

アーケードで爆発的にヒットした『ストリートファイターII』のゲームボーイ移植版。
タカラの熱闘シリーズのようにデフォルメにせずそのままの等身で『ストII』ができると注目されていたが……

問題点

  • E本田、バルログ、ダルシムの3人がリストラされている。
    • そのため、キャラクターはリュウ、ケン、春麗、ガイル、ベガ、サガット、バイソン、ザンギエフ、ブランカの9人のみ。
  • 操作性劣悪。とにかく技が出しにくい、というか出ないSFC版の初代『餓狼伝説』並み、もしくはそれ以下。
    • 基本である波動拳ですらろくに出ない。ザンギエフのスクリューパイルドライバーの難易度はかなりのもの。それでも慣れてしまえば出しやすくはなるが。
    • パンチとキックの強弱はボタンを押している時間の長さで変化するがこれがかえって操作性の劣悪を招く一因に。
    • ついでに小技のモーションが皆大攻撃と同じ。
  • コンピューターはバリバリ必殺技を出してくる超難易度。
  • ハードの性能からかコマ数が非常に少なく常にカクカクしている。ジャンプ中などは操作不可能に近い状態。
    • 「酷いラグが常に発生しているような操作感覚」と言えば酷さが判るだろうか。敵からの攻撃でキャラクターの行動がキャンセルされるのと合わさって自分が何を入力したのかすら良く分からなくなるレベルである。
    • 当然、常にちらつきがあり目に非常に悪い。
  • 初代の移植を謳っているのに、中途半端なスーパー準拠。
    • すぐ分かるのはキャラクターの一枚絵。
    • 春麗やブランカのステージ等、BGMの音程もCPシステムII(『スーパー』)からとったものが多い。
    • ファイアー波動拳や(画面端まで届かない・腰を突き出す)気功拳も『スーパー』以降の技である。
      • ブランカのアマゾンリバーラン(雑巾がけ)に至っては『スパIIX』の技である。
    • そもそも四天王(といっても3人しかいないが)がプレイアブルキャラクターである時点で「初代」というネームバリューを逸脱していたりするのだが。
  • 同キャラクターを選ぶと両方とも色が同じになる。
    • 特にCPU戦では自分の動かしているキャラクターがどちらか良く見ないと分からなくなってしまう。
  • パッケージからして、初代『ストII』と『ダッシュ』のポスターやイラストなどをコラージュしただけのもの。すべてにおいて低コストだったのだろう。

評価点

  • BGMがぼちぼち再現されている。
  • スーパーゲームボーイに対応しており、SGB使用時専用のピクチャーフレームは大元の流用ではあるもののステージごとにしっかり用意されている。
    • そしてスーパーゲームボーイやゲームボーイプレイヤーでプレイすれば、キャラクターが大きく表記されるため、一応頑張ればなんとか遊べない事もないレベルになる。
    • また、SGBでは通信ケーブルなしで二人対戦が可能になる(GBプレイヤーはGB準拠のため不可)。
      • …が、スーパーファミコン本体で遊ぶのであれば、わざわざこのソフトとスーパーゲームボーイを使って遊ぶより、SFC版『ストII』で遊んだ方が圧倒的に良い

総評

  • カプコンは『ストリートファイターZERO2』をスーファミに、セガ・マスターシステムに『大魔界村』や『戦場の狼II』、『ストライダー飛竜』など無茶な移植をしていたが、これが最たる例だろう。
    • そもそもボタンの数がファミコンのコントローラー分しかないGBでACの格闘ゲームを移植すること自体が無茶を通り越して無謀である。熱闘シリーズのようにデフォルメにしたらまだマシだったかもしれないが……
  • ファンからも「 海賊版のファミコン版ストⅡ(後述参考)の方がまだマシな出来 」と言われる有様である。

余談

  • ニンテンドーパワーのGB書き換えのラインナップとして出ていたこともある。
  • 本シリーズのアニメ映画の主題歌「愛しさと切なさと心強さと」を歌った女優・篠原涼子女史を起用したテレビCMが放映されていた。完全な無駄遣いである。

プレイ動画

+ GB版『ストII』

理不尽すぎる……。

以下は比較参考用。

+ SFC版『ストII』


こっちのほうが遥かに良い。

+ FC版『ストII』(海賊版)集

以下は海賊版であるため当然ながらカプコンとは無関係に非公式で勝手に作られたものだが、参考までに。

まずは『ストIII』表記の方。海賊版とは思えないほど再現度は高く、コマンドも一部を除いて原作再現。背景やED絵も抜かり無し。
登場キャラは9人(ただしケンはリュウの色違い(アップ絵は違う)のため実質8人)。ザンギエフとバイソンは不在だが、GB版にはいないダルシムとバルログが登場している。

こちらはYOKO版。海賊版らしく常に処理落ちしており理不尽だが、見た目や動きはGB版よりマシである。
登場キャラはリュウ、春麗、ガイル、ザンギエフ、VIGA(ガ、CPU専用)。ソニックやサマソなどはタメ無しでだせる一方で、スクリューなど一部の技が削除されている。

これらはキャラを色替えで水増しすることに定評のあるCONY版。酷い時は60人まで増える(右の動画)。
見ての通り動きが滅茶苦茶で、投げが連続で入ったりするなど完全にクソゲー。さらに全キャラ共通の勝利セリフ、そして誤植。EDも無し。
しかし技が普通に出る分操作性はGB版よりはまだマシ。必殺技のコマンドは十字ボタン一方向+A+Bという簡素なものになっている。
正規品より、海賊版の方が出来が良いなんて…。