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ダン←ダム - (2017/07/15 (土) 16:39:11) の編集履歴(バックアップ)
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ダン←ダム
【だんだむ】
ジャンル
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ダムマネジメントRPG
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対応機種
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ニンテンドーDS
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発売元
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アクワイア
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開発元
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ライドオン・インコーポレイテッド
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発売日
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2009年4月29日
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定価
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5,040円(税込)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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不可解なストーリー 滅茶苦茶なシステム ゲーム序盤とそれ以降で極端すぎる難易度差
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概要
ダムを背にした砂漠の街が舞台となるファンタジー(?)RPG。主人公は戦闘能力を持たず、冒険者を雇ってパーティを組織し街の防衛およびダンジョンへの侵攻をさせる。
主人公が直接戦うのではなく、戦闘前の準備を行うという点では「俺に働けって言われても」やGUILD01の「レンタル武器屋deオマッセ」を先取りしていたといえなくもない。だが、その実態は…。
プロローグ
広大な砂漠に囲まれた水源の地「ソワサント」
嘗て人類は魔物との戦いの末、そのわずかな水を勝ち取った。
やがて彼らはそこに街を築き、その場所での生活を営むようになった。
そんな時代も忘れ去られ、人々はそこに存在する巨大建造物「ダム」によってもたらされる豊穣を享受していた。
ところが街の平和はある夜、突如終焉を迎える。地下から異形の集団が現れ街を襲ったのだった。
夜毎襲い来る魔者たちに対し主人公は岩山のダムを増築、魔物の巣へ一気に放水を行い、魔物を一掃するという作戦を編み出す。
…ここに人類と魔物との長きに渡る戦いが始まる。
(本作取扱説明書より引用)
システム
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魔物は夜しか攻めてこないので、昼間のパートでは魔物に壊された施設を復興したり住人と交流したりといった形で戦いの準備を進めていく。
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昼パートの主な舞台は酒場と神殿。主人公達の家でもある酒場では冒険者の雇用・除籍・転職が可能。雇用した冒険者は神殿での戦闘準備画面で部隊に編成し、部隊毎に探索・侵攻・防衛・補修などの任務を割り振ることができる。
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冒険者の種類は前衛職のウォリアー・ストライカーや、後方から支援を行うウィザード・ヒーラーなど。物資の所持運搬に長けるポーターといったものもある。
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冒険者たちの装備や、部隊で消費する薬品はこちら側で用意し支給する必要がある。更に装備品は使い続けると劣化していく。頃合を見て修理・補給をしておきたい。
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夜パートでは予め任務を割り振っておいた冒険者たちを使って、街の施設の防衛と、モンスターの巣窟となっているダンジョンの探索を行う。
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夜パート中の下画面では部隊状況の他、施設の耐久度やダンジョンのマップなどを確認可能。簡単な内容ではあるが、部隊に命令を出すこともできる。
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奥の手として、プロローグにもある通りダムからの放水攻撃も実行可能。一見すると強力無比な切り札、なのだが…これについては後述する。
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夜パートが終了すると、街の被害状況や住人からの寄付金、冒険者によるダンジョン探索結果、放水・天候変化などによるダム貯水量変化などの報告が行われる。
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昼パートで建物への投資を行っておけば、この時点で施設レベルが上昇する事がある。特に酒場のレベルアップは早い段階で行っておきたい。
問題点
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タイトルにもあるダムの扱い。
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ダムに溜まった水を使ってダンジョン内への水攻めも一応可能だが、威力がヘボい・水が貯まるのが遅い・水攻めに巻き込まれた仲間が行方不明になる(しかもワイヤレス通信でしか救助できない)とデメリットの三冠王。まず使えない。
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ならば使わなければ良いのでは…という訳にも行かない。実は貯水量が満タンの状態で翌朝に水が注入されるとフリーズするため、たまに水を出さなければならないのである。救助にわざわざ通信プレイが必要な点も含めて、明らかにシステムの不備と評さざるを得ない。
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鬱&不快なストーリーの内容。
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主人公の義姉・フィアがひたすら「魔物の手先」と罵られ一方的に糾弾される内容がこちらを容赦なく鬱にする。
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そして後に真相が街の人に伝えられても、フィアに対してのフォローは全く無い。投げっぱなしにも程がある。
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因みにシナリオ担当は『スーパーヒーロー作戦』『ラジアータストーリーズ?』『ヴァルキリープロファイル2』などでも前科のある、山野辺一記率いるエッジワークス。
またお前等か。
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システム周りも非常に不出来。
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まずアイテムのパーティー内での一括装備や一括装備解除がないため装備の管理が非常に面倒。
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パーティーの回復用に薬を配布して使う、というシステムだが傷を負ったらそれが些細な怪我でも容赦なく薬を使う経済に優しくない仕様。
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回復できる職業の回復量は雀の涙なので、結局長期戦の探索では薬に頼らなければならないのだが。
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仲間の不満度は徐々に溜まっていき(侵攻・探索・防衛部隊に入れててもそうでなくても)、0に戻すには「一旦最大値まで不満を高めてから雇い直すしかない」という経済に優しくない仕様。
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不満度という名称がひどいが 他ゲームで言うと契約更新といったところ。不満度はHPを減らすほど多くたまる。
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探索中にPTに指示できる内容は「進む」「止まる」「戻る」のみ。ルートの選択も出来ない。
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経営パートでPTにゲート破壊や魔物討伐など大まかな指示を出すことはできるが
いきなり全員同じゲートに向かいだし、先頭PTがゲートに到着した時点でやっと別のゲートへ向かいだしたりととても頭が悪い。
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歪な難易度のバランス。
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酒場をレベル2(20人まで待機可能)にするまでは防戦一方になりがちなのに、そこを過ぎたらほとんど観戦モードでも大丈夫になってしまう。
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最初の数日間はチュートリアルがあるが、チュートリアル通りに進めると圧倒的戦力不足が原因でほぼ間違いなく施設の殆どが大破してしまう。チュートリアルの結果大破してしまった事に対する説明やフォローも一切無し。スタッフは本当にテストプレイしたのか!?
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施設を守ろうと思ったら、チュートリアルで解説される前に傭兵の雇用が必須。あれ、チュートリアルって何だったっけ?
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ダンジョンから出現するモンスターに備えて、ダムを始めとする施設を防衛する必要があるのだが……。
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PTは4人構成で、ダンジョン侵攻(ダンジョンでの訓練)組は最大3PT、街の防衛組は最大6PT。
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施設は6つ。防衛PTを施設か広場(待機中にHPが回復する。襲われた施設があるとほぼノータイムで駆けつける)に割り振る。
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町に侵入したモンスターは施設に直接現れる。1施設には同時に1PTまでしか現れない。
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モンスターの破壊活動は防衛PTがいないときに行われる(戦闘中にも施設へのダメージがあるが微々たるもの)。
結果、広場と最後の仕様の関係で防衛PTが4PTも居れば施設へのダメージはそうそう入らず、6PTを死なない程度に鍛えて全員広場に置いておけばダンジョンからいくら敵を逃がそうが施設は破壊されなくなる。後述のユニークキャラを全員加えたとしても28人傭兵を雇えばOKで、それ以上雇うのは経済的事情からオススメできない。
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ユニークキャラ(不満度が溜まらず、コストも掛からない)の扱い。
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第21坑道を攻略する頃に加わり始めるユニークキャラだが、吸魔穴というダンジョンをできるだけ早くクリアしないと「サヤノ&トリニティ」「オブリ&エーデル・メーネ」の選択メンバーはどちらか一方を切り捨てねばならない。
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しかも特定ユニークキャラの加入によって汎用キャラのクラスチェンジが解禁されるというシステムになっているため、ユニークキャラを仲間に出来なかった場合、汎用キャラも永遠に下級職のままとなる。
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転職周りの落とし穴。
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基本職で使えた特徴(例えばシーフの罠解除能力、ポーターの梱包能力など)が使えなくなって役立たずになった挙句、コストも基本職以上に掛かり財政をさらに圧迫するため転職自体が罠になる職業も多い。
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それ以前に転職の代金も10,000と高額であるため、ホイホイ転職させるとあっという間に財政を圧迫する。
評価点
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ユニットを作成し、育て、編成し、それらを指揮して戦う面白さ。
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新人を遊撃担当にする、探索用チームに敢えて非戦闘職を入れるなど、パーティー編成と役割分担には中々に頭を使う。
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ゲーム中のドット絵グラフィックや、戦闘時のモーションには好評の声が多い。
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画面が小さいと分かり辛いが、キャラクターの装備武器を変更するとそれがちゃんとドット絵にも反映される。芸が細かい。
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キャラデザインもそれなりに良好。
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主人公の義姉・フィアはいかにもツンデレお嬢様といった感じの可愛らしい風貌。
それだけに、中盤以降彼女を散々な目に遭わせておきながらその後のフォローを一切行わない薄情な住人達への怒りも一入。
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幼馴染の巫女・エルカとエルアも「アラビア風」+「日本の巫女装束」という、傍から見れば混ぜるな危険としか言い様の無い二つの属性を上手く纏め上げ昇華したデザインになっている。
総評
タイトルにも冠した目玉である筈のダム要素が、あまりにもおざなりすぎる。
正直この有様では、いっそ凡百のゲームに埋もれてしまうのを覚悟の上でダム要素をオミットした方がゲームとしては面白くなったのではないだろうか。
また、ダム部分の不備について「斬新故の荒削り」として無理矢理目を瞑ったとしても、鬱と不快さしかもたらさないエッジワークス謹製ストーリーや
どうしようもなく不出来なシステム、そして開始直後の初見殺しと異様に厳しい序盤さえ乗り切れば後はウイニングランという歪な難易度が立ちはだかる。
ぶっちゃけスタッフはダンジョン&ダム、ダンダムって言いたかっただけなんじゃないか? …という疑念さえ生じかねない、そんな駄作である。
余談
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クソゲー臭を感じ取ったのか、GEOでは発売2ヶ月も経過しないうちに新品が1999円で販売される、という前代未聞の事態が発生した。
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ちなみに2009年10月時点では新品で1499円。
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2009年10月15日に(何故か)小説化された。題名は「ダン←ダム 逆襲のフィア」。
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筆者はゲームのシナリオを書いた持田康之。表紙・イラストもゲームと同じ濱元隆輔。ただしゲーム本編とは別路線の短編集(パロディノベル)で、ギャグ主体の内容となっている。
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しかしそのギャグはお世辞にも笑えず、寒いものばかり。所詮クソゲーのノベライズとでも言うべき、ヤケクソな出来栄えである。
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せめてゲーム本編(笑)の筋書きを豪快且つ筋が通るように調理しなおしたり、或いは描写の足りなかった部分をしっかり補完したりといった事ができていれば、まだ擁護の余地があったのかもしれないが。