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イースIV -The Dawn of Ys- - (2016/06/28 (火) 16:40:44) の編集履歴(バックアップ)


イースIV -The Dawn of Ys-

【いーすふぉー ざ どーん おぶ いーす】

ジャンル アクションRPG imageプラグインエラー : ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (Ys4_001.JPG)高解像度で見る 裏を見る
対応機種 PCエンジン スーパーCD-ROM2
発売・開発元 ハドソン
発売日 1993年12月2日
定価 7800円
配信 ゲームアーカイブス
2011年7月6日/823円
判定 なし
ポイント PCエンジンらしい演出で、評価が高い
後付設定と矛盾が多く本家軽視の傾向が強い
イースシリーズリンク

イース4の概要

  • イースシリーズとしては初めてのPC版未発売作品である。本家ファルコムは企画の原案のみで、ゲーム製作には携わってはいない。*1
    + 当時のイースIV企画書を取り上げた動画
  • PCエンジン、スーパーファミコン、メガCDの三つのハードで異なるメーカーがそれぞれ開発・販売を予定した稀な作品。
    • 共通している部分として、画面は『イースI・II』同様の見下ろし型に回帰。攻撃方法も体当たりと魔法となっている。
  • SFC版『イース4 MASK OF THE SUN』はトンキンハウスから発売。家庭用のRPGとしてはストーリーが薄いという問題がある。
    • そのほかは無難な出来。演出面はPCエンジン版に大きく劣るが、操作性やドットで構成された画面の見やすさ、『イースI・II』原作版とのシナリオの整合性ではSFC版に分がある。システムもPCE版とは異なっている。
  • メガCD版は共同出資でセガとファルコムが立ち上げた会社「セガ・ファルコム」で開発していたがお蔵入り。次世代ゲーム機「サターン」の発売間近まで開発が長引いたこと、メガCDの市場があまり奮わなかったこと等の事情があったらしい。

PCエンジン版『イース4 -The Dawn of Ys-』概要

  • PCエンジンCD-ROM2で出た『イースI・II』が好評だったため、ハドソンがスーパーCD-ROM2の一つの目玉として開発した作品。
    • SFC版と大きく違う部分に魔法の発動システムがある。PCE版での魔法は『イースII』同様、魔法アイテムを装備してボタンを押すだけで発動する。神聖動物に変身するアルターの魔法と攻撃を無効化するシールドの魔法は装備したらMPの続く限り使用され続ける。魔法の種類も『イースII』に則ったものになっており、タイムストップの代わりにフリーズの魔法*2が追加された。
  • イースIIIと違い、本家『イース』ではなくハドソン製『イースI・II』から繋がるストーリーである。*3

評価点

  • シリーズ1ボリュームの多いストーリーになっており、マップも従来の比ではないほど種類がある。ボスキャラの数も二桁とイースシリーズの中では最高クラスの多さ。
  • PCE版『イースI・II』でも好評を得た、米光亮によりアレンジされたBGMは非常に評価が高い。ハード性能を生かしたサウンドは、時代の一歩先を行ったハイクオリティな音質*4を誇る。「The Dawn of Ys」「セルセタの樹海」等が特に有名。
  • ビジュアルもさらに強化。当時のOVA作品並のビジュアルシーンがOPから展開される。ゲーム中のフェイスアップグラフィックもさらに美麗になった。

ゲーム起動直後に展開される『イースII』のラストバトルを再現したOP。

PCEでのシリーズ最終作らしいグラフィックを誇り、スムーズな口パク、目パチをする。

  • 豪華声優陣による会話シーンはクオリティが高く、スーパーCD-ROM2の実力を十分に発揮している。
  • 斜め移動が出来るようになり操作性も向上。

不評点

  • PCエンジン版の『イースI・II』のストーリーに合わせた為、本家のストーリーとの矛盾がある。
    • PCエンジン版では生存した占い師サラが、アドルに依頼を持ってくる。だがその後は特にストーリーにかかわるイベントはなし。
    • 本家『イースI』のラスボスであるダルク・ファクトがジーク・ファクトという存在で700年前にダームを作り出したと語られるのだが、神官ファクトの子孫と言う設定を無視することになってしまっている。
  • 一部のダンジョンでシリーズ初のパーティバトルをする事が出来るが、味方NPCは簡単に地形に引っかかって置いてきぼりになりやすい。画面を切り替えるなどですぐ追いついてくるのはいいところだが。NPCが倒した敵の経験値・ゴールドは入らないため、稼ぎの邪魔に少々なる。引っかかってすぐいなくなるというのはこの場合メリットだが。同じ目的のために行動しているのにゲームシステムによる制約のせいで別々に目的地に向かうということがないため、ストーリー的には違和感がない物になっている。
  • 一部のステージで内蔵音源を使用しており、CD音源を使用しているステージとの落差・違和感がある。

総評

  • 当時のファンの間で評価は分かれたものの、作品自体はPCエンジンのスペックを活かした演出に支えられ良く仕上がっている。
  • ミュージックビデオ「イース スペシャルコレクション」(93年)における扱いの通り、発売された当初は正史扱いだった。
    • 『イース6』(03年)以降は完全にSFC版『イース4 MASK OF THE SUN』に正史の座を譲り渡すことに。
    • 2010年現在は公式ガイドブックや移植タイトルのHPなどでも『MASK OF THE SUN』を前面に押し出し、発売日なども『MASK OF THE SUN』のものになっている。
    • 最強装備の魔法やラスボスなどを惜しむファンの声も多い。
    • ただし、一部の設定(闇の一族など)は『イース6』や『イースオリジン』にも採用され、イースの世界観に吸収されていった。
  • 現在ではどの機種でも良い点、悪い点がはっきりとしてしまっている事とファルコム製作の純粋なイースIVが出なかったが、PS Vitaにてファルコム初の製作となるリメイク*5イース セルセタの樹海がおよそ20年越しで発売された。

余談

  • 「偉大なる試練」というBGMがイングヴェイ・マルムスティーンの楽曲「FAR BEYOND THE SUN」のメロディラインに非常に良く似ており、その後iTunesで配信されたサントラやPS2版で発売されたイースIV MASK OF THE SUN -a new theory-ではカットされてしまった。
  • 『イースIV』発売当時はOVA化の企画もあり、「イース スペシャルコレクション」にPVが収録されていたが、結局お蔵入りになってしまった。