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イースIV -The Dawn of Ys-
【いーすふぉー ざ どーん おぶ いーす】
ジャンル
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アクションRPG
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対応機種
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PCエンジン スーパーCD-ROM2
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発売・開発元
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ハドソン
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発売日
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1993年12月2日
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定価
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7800円
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ポイント
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PCエンジンらしい演出で、評価が高い 後付設定と矛盾が多く本家軽視の傾向が強い
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イースシリーズリンク
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イース4の概要
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イースシリーズとしては初めてのPC版未発売作品である。本家ファルコムは企画の原案のみで、ゲーム製作には携わってはいない。
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PCエンジン、スーパーファミコン、メガCDの三つのハードでそれぞれ別のメーカーが開発し、発売する予定だったという変わった作品。
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SFC版『イース4 MASK OF THE SUN』はトンキンハウスから発売。家庭用のRPGとしてはストーリーが薄いという問題がある。
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そのほかは無難な出来。演出面はPCエンジン版に大きく劣るが、操作性やドットで構成された画面の見やすさ、良くも悪くもイースへのリスペクトを感じさせる点ではSFC版に分がある。システムもPCE版とは異なっている。
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メガCD版はセガとファルコムが立ち上げた共同出資会社「セガ・ファルコム」で開発されていたがお蔵入り。次世代ゲーム機「サターン」の発売間近まで開発が長引いたこと、メガCDがあまり奮わなかったこと等の事情があったらしい。
PCエンジン版『イース4 The Dawn of Ys』概要
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PCエンジンCD-ROM2で出た『イースI・II』が好評だったため、ハドソンがスーパーCD-ROM2の一つの目玉として開発した作品。
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イースIIIと違い、本家『イース』ではなくハドソン製『イースI・II』から繋がるストーリーである。
評価点
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シリーズ1ボリュームの多いストーリーになっており、マップも従来の比ではないほど広い。
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PCE版『イースI・II』でも好評を得た、米光亮によりアレンジされたBGMは非常に評価が高い。「The Dawn of Ys」「セルセタの樹海」等が特に有名。
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豪華声優陣による会話シーンはクオリティが高く、スーパーCD-ROM2の実力を十分に発揮している。
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斜め移動が出来るようになり操作性も向上。
悪い点
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PCエンジン版の『イースI・II』のストーリーに合わせた為、本家のストーリーとの露骨な矛盾や無理のありすぎる後付設定が多い。矛盾の多さと深刻さは移植作の中でもぶっちぎりで、こちらを認めると本家のシナリオが崩壊するほど。
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そもそも本家では死んでいる占い師サラが、アドルへの依頼を持ってくるのがゲーム冒頭になっているなど、本家と整合性を取る気はまったくのゼロである。
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本家『I』のラスボスであるダルク・ファクトが700年前にダームを作り出したとなっているのだが、神官ファクトの子孫と言う設定を無視することになってしまっている。
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電波キャラクターが多い。
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「ぶっ殺してやるー!」など従来のイースでは有り得ない言動が多い。
総論
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当時のファンの間で評価は分かれたものの、作品自体はPCエンジンのスペックを活かした演出に支えられ良く仕上がっている。
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降格人事
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ミュージックビデオ「イース スペシャルコレクション」(93年)における扱いの通り、発売された当初は正史扱いだった。
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しかし本家との矛盾の塊という性質上徐々に扱いが悪くなり、『イース6』(03年)以降は完全にSFC版『イース4 MASK OF THE SUN』に正史の座を譲り渡すことに。
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2010年現在は公式ガイドブックや移植タイトルのHPなどでも『MASK OF THE SUN』が正統な続編として明記され、発売日も『MASK OF THE SUN』のものになっている。
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ただし一部の設定(闇の一族など)は『イース6』や『イースオリジン』にも採用され、イースの世界観に吸収されていった。
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現在ではどの機種でも良い点、悪い点がはっきりとしてしまっているのとファルコムによるパソコン版が出なかったことからリメイクを望む声が多い。
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ゲームアーカイブスのPCEAで配信が決定した(らしい)。
余談
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「偉大なる試練」というBGMがイングヴェイ・マルムスティーンの楽曲「FAR BEYOND THE SUN」のメロディラインに非常に良く似ており、その後iTunesで配信されたサントラやPS2版で発売されたイースIV MASK OF THE SUN -a new theory-ではカットされてしまった。
#region(イースIVの企画書を取り上げている動画・要ニコニコ動画アカウント)