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ストリートファイターZERO3 - (2022/08/03 (水) 22:10:08) の編集履歴(バックアップ)
ストリートファイターZERO3
【すとりーとふぁいたーぜろすりー】
概要
『ストZERO』シリーズ3作目。『ZERO』『ZERO2』の要素を引き継ぎつつも、様々な要素が追加されてかなりの大ボリュームに。
キャラクター
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本作の時系列は、設定上初代『ストリートファイター』と『II』の間に当たるため、続投キャラクターの設定が少し異なっている。
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以下、『ZERO』『ZERO2』で登場済のキャラクターについても併せて解説している。
特徴
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アーケード版だけ見ても、新キャラクターが6人(さらに隠しキャラクターが3人)で、キャラクターは総勢28人。『スーパーストリートファイターIV』が出るまではシリーズ最多だった。
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初代に『ストII』、『ファイナルファイト』や、果ては漫画版『さくらがんばる!』からの逆輸入など手広く多くのキャラクターが登場しており、今までの作品では詳しく描写されなかったキャラクターの描写などもしっかりしている。
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家庭用版ではさらにキャラクターが増加し、かなりの大所帯になっている。
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キャラクターを選択した後に「ISM」という3つのスタイルを選択可能。各種システムが異なる上に技性能も微妙に変わるため、これによりキャラクター数が単純に3倍に。
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Z-ISM(海外版ではA-ISM) - 従来のストZEROシリーズを継承したISM。スーパーコンボが複数使用可能。ゲージは3分割され、消費量によって1~3のレベルを使い分けられる。初心者向け。
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X-ISM - 攻撃力は高いが、空中ガードやZEROカウンター(ガードキャンセル)が使えず防御力が低い。またスーパーコンボも一種類しか使えない。シンプル故に完全に上級者向けであるISM。Xは恐らく『スパIIX』に由来。
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V-ISM - 『ZERO2』から登場したオリジナルコンボ(オリコン)を主軸に据えたISM。ゲージは2分割され、50%以上あればその分だけオリコンが持続する。
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オリコンは前作と違い自由に動かせる様になった(前作は自動で前進・ジャンプ不可)。又、残像が本体に追従して攻撃し、発動したボタン(弱中強それぞれのパンチ・キック同時押し)によって間隔の違う残像を出せる。 初心者から上級者まで使える、ストZEROシリーズのキモというべきモード。
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さらにISM選択とは別に、3つの隠しモードがある。アーケード版ではタイムリリース等で解禁。
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クラシカルモード - このモードのみISM選択はできない。X-ISMベースだがスーパーコンボが使えない代わりにガードクラッシュしない。さらに空中受身もないかわりに、コンボが途切れるとすぐに空中での食らい判定がなくなるので追い討ちを食らうこともない。初代『ストII』ライクな戦いが可能なモード。
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マジモード - 攻撃力が極端にアップし、防御力が極端に下がるモード。その攻撃力はジャンプ強立ち強キャンセル必殺技という単純なコンボで体力半分以上を奪ってしまうほどだがその代わりに自分の食らうダメージも半端ではない。さらにこのモードを選択した側は、3本勝負のうち1本取られただけで負けとなってしまう。まさに真剣勝負なモード。
特に互いにマジモードに加えてX-ISMを選択すると、どのキャラもサムライスピリッツもびっくりの超火力になり、スーパーコンボ1つの直撃で10割もザラな事態になり、キャラによっては開始1秒弱で決着がつくことすらありうる他、体力が1ドットでも残っていればひっくりかえせる「死なやす」状態と化す。現在もこの状態で大会を行うゲーセンが存在する。
因みにザンギエフのスクリューパイルドライバーなどは固定ダメージなので、この状態に限り
通常技より安いスクリュー
という目を疑う光景が発生することも。
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サイキョ-モード - 攻撃力・防御力・攻撃範囲の縮小、通常技のキャンセル不可、ガードゲージと気絶耐久値も半分という、最強とは名ばかりなモード。なんでかといえばダン(意図的な弱キャラ)の流派「サイキョー流」から。いちおうCPU戦でスコアが2倍になる。
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また、CPU専用のISMとしてシャドルーISM(通称S-ISM)がある。これはゲージの形状だけがX-ISMで、基本システムはZ-ISMそのまま。スパコンはLv3限定だが溜まる速度が早い。
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以下の隠しモードも搭載。こちらもアーケード版ではタイムリリース等で解禁。
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サバイバルモード - 体力ゲージを試合毎に少量回復で引き継いでの総当り戦。
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ドラマティックバトル - 2対1でCPU戦を行う。1人でプレイした場合はCPU操作のパートナーが決められた組み合わせで自動決定される。
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ファイナルバトル - いきなり最終ボスと1戦。
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ガードゲージというシステムを採用。相手の攻撃をガードすると減っていき、0になるとガードが割れ無防備な状態に。
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本作のさらに特徴的な点として、ガードクラッシュするかZEROカウンターを使うとガードゲージの最大値そのものが減少する。つまり、守勢が続くほどガードクラッシュし易くなっていってしまう。投げが弱めに調整されていることもあり、待ち戦法より相手に通常技を当てていく戦法がより楽しいものになった。
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しまいには冗談抜きで「強攻撃2~3発ガードする程度でガードクラッシュしてしまう」ほど最大値が減ってしまう羽目に。ガードクラッシュの上限値はラウンドが切り替わることでリセットされる。
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吹っ飛んだ相手に追い討ちできる。また空中で受け身が取れるようになり追撃から逃げることもできるが、全キャラに空中投げが実装され受け身狩りが可能で駆け引きが熱い。
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いわゆる直前ガードにあたるタイミングガード、攻撃を受けた際にボタンかレバーを操作することでダメージを減少させるダメージ軽減が追加。
評価点
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キャラクター数のさらなる増加。
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『III』シリーズが旧キャラクターを極力出さずに独自路線を進む一方、本作では『II』シリーズのキャラクターが数多く復活するなど多くのキャラクターが登場。そのボリュームの大きさを歓迎されている。
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特に、家庭用移植版ではついに『II』シリーズのキャラクターが一堂に会することになった。
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前作『ZERO2』の基本部分はそのまま、様々なシステムを導入したことで駆け引きがより奥深く濃密なものとなった。
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『ZERO2』はシンプルで遊びやすい反面奥深さに欠けマニアからは避けられるきらいがあったが、本作で独自の駆け引きを確立し、格ゲーマニアも納得の出来となった。
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演出面でもストーリーデモが豊富になった。
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CPU戦では、使用キャラクターに縁のあるキャラクターが現れて会話が行われる。
賛否両論点
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BGMが全て完全新曲になっている。ジャンルとしてはテクノミュージック系で、『ZERO』・『ZERO2』のようなアレンジ曲は皆無である。
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全体的にスタイリッシュになったデザインに合わせたものでもあり、キャラクターのイメージから外した曲はなく秀逸な出来だが、メロディよりもビートを重視した曲調には耳に残らず地味だと嫌うプレイヤーも、ノれると好むプレイヤーもおり賛否両論。
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本作で『ストリートファイター』シリーズに初参戦したコーディーの扱い。
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コーディーはもともと『ファイナルファイト』の主人公の1人であり、正義感あるキャラクター性だった。それだけに「落ちぶれて囚人化」というのはファンとしては納得できかねるあんまりな扱いであり、ファンからの批判の声も少なからず上がっていた。
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その一方で初代『ZERO』で初参戦したソドムが十手を所持するアレンジはあったが、彼は元々『ファイナルファイト』の敵キャラクターだったため大きく問題視されることはなかった。
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とはいえ、ダークヒーロー的なカッコよさはあり、次第にキャラクター自体の人気はそれなりに上がってきており「地味なヒーロー」とは別の意味でのファン層を獲得したという意見も多い。実際に後年『スーパーストリートファイターIV』へ参戦した際は今作と同じ囚人服姿で参戦している。
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さらに後の『ストリートファイターV』では囚人服は卒業…したのだが、囚人設定自体はなかったことにはされず、「ハガーの恩赦(という名の説得と裏工作)で無罪放免となり、彼の後任としてメトロシティの次期市長に就任」という設定でスーツを着ることとなった。
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『I』の敵キャラクターが新規にプレイアブルで参戦していない。
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初代『ZERO』ではアドンとバーディー、『ZERO2』では元がプレイアブルキャラクターになって再登場しており、これが『ZERO』シリーズの魅力の1つでもあった。
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しかし本作では無印の時点で新規に参戦したキャラクター達の大半は『ストII』シリーズ出身であり、他は前述のコーディーと中平コミックから客演の神月かりんしか客演参戦は無い。
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その後、後述のGBA・PSP版では『I』からイーグルが新たに参戦している。
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『ZERO』『ZERO2』では個別に最終ボスが設定されていたが、本作はベガと殺意リュウを除いて全員ファイナルベガに統一されている。
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また、アーケード版では最終ボス戦で負けると即バッドエンディングに突入してしまい、コンティニューによる再戦が出来ない。家庭用では改善された。
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一方、最終ボス前に戦う相手(中ボス)はきちんとキャラクター別に区別されており、CPU専用の『ユーリ&ユーニ』と1vs2の逆ドラマティックバトルで戦う事になるキャラクターや、M.バイソンが出現するキャラクターがいる。これらのケースでは9人目と最終ボスの間に追加されるため、スコアランキング面で言えば該当キャラクターが有利であるという問題も存在する。
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ED自体は熱い展開のソドムやコーディーに、シュールな展開のザンギエフやダルシムなど出来はいい。
問題点
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V-ISM(オリジナルコンボ)が非常に強力で、ガチ対戦の場合ほぼこれ一択。
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ボタン同時押しだけで発動できる上、無敵時間があり、ダメージはスーパーコンボ以上で、ガードされても大幅な削りや強引な崩し(ガードクラッシュ含む)が可能。さらに着地キャンセルというテクニックを使ったゲージの回収や永久コンボが存在。
更にはオリコンを潰されてもゲージが空にならない(残ゲージの50%が残る)というおまけ付き。オリコンゲージの回収率もZより高い上に50%から出せるため、使えない時間の方が珍しい。
一応V-ISMには攻撃力が0.8倍、削りダメージが0.5倍になる弱体化補正もあるが、移動力が上がる、レバー後ろ入れでどの距離でも近距離攻撃を出せる等のメリットもある。
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これらはプレイヤーの研究によって発展していった要素なので対戦では永パ含め容認されている。
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逆に空中ガードができずゲージの使用効率も悪いX-ISMが弱過ぎる。V-ISM相手との相性が悪い事もありガチ対戦では全く使い物にならないと言ってもいい。
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「じゃぁV-ISMを除いたらどうか」という意見も当然あると思うが、その場合は先述のキャラクター欄に書かれている通り、Zダルシムが強すぎる。正直対戦バランスについてはかなり疑問符がつくと言わざるを得ないのだ…。
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一部のスーパーコンボの性能、出来が乱雑。
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オリコンがかなり強力だとは言え、どうにも残念な出来のスーパーコンボが一部存在する。
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リュウの「滅・昇龍拳」。Lv3専用技で、先端当てで「真・昇龍拳」に変化する特殊な超必殺技の一つだが、変化してもダメージはLv2真空竜巻旋風脚を僅かに上回る程度。ゲージの使用量や使い所に大きく劣っている。
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PSP版では威力が大きく上がったため、一発逆転のロマン技と言った感じになった。
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サンダー・ホークの「キャニオンスプリッター」。コンドルスパイアからトマホークバスターに繋げる技だが、問題点しかない。
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必殺技をくっつけただけで地味、コンドルスパイアはしゃがみガードを崩せない、発生が遅く、暗転もあるので対応されやすく、強い無敵もない、ダメージも低い、レイジングタイフーンを出す時に暴発しかける…と散々な技になってしまっている。前述の様にPSP版で強化はされたが、対応されるのは相変わらずである。
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実は対戦に影響を及ぼすバグが多い。テクニックとして容認されているものから、暗黙の使用禁止が設けられてしまうほどひどいものまで、程度はさまざま。
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上記の「着地キャンセル」がその筆頭で、攻撃側が通常のニュートラルポーズをとるまで浮かされた側は空中ダウン回避ができないというもの。例えば浮かせ技の後にすぐ下方向に入力ししゃがみモーションをとり続ける等していれば確実に追撃が可能となるため、これを利用するとキャラによってはそのまま永久、または即死連続技にまで移行できる。特にオリジナルコンボは必殺技の硬直を別の技でキャンセルできるため、V-ISM一強の後押しをしてしまった。
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このテクニックはアーケード版、PS版、PS2版で可能。DC版以降やアッパーでは修正され不可能となった。
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初期基板のサイキョーモードにおいて、かりんの通常投げまたはバルログのイズナドロップを決めると相手の体力を一気に9割近く減らせるというバグがある。もっともサイキョーモードでは性能が著しく弱体化する上に元々『ZERO3』では投げを狙うことが難しくなっているため、対人戦ではこのバグを知っている相手ならほぼ決まることはない。なお、後期基板や家庭用ではこのバグは修正済、PS2版は発生有無を設定可能。
総評
発展しすぎたオリジナルコンボなど賛否の分かれる要素もあるが、純粋に増えたキャラクター数によるバラエティに加え、従来のストリートファイターの駆け引きに加えた新たな要素が功を奏し、より面白い対戦ゲームとなっている。
現在においても、手軽に格ゲーに触りたい初心者にも、とことん極めたい上級者にもオススメできる格ゲータイトルの一つ。
2014年12月にNESiCAxLiveに配信されたため、対戦できる機会は増えた。
『ZERO』シリーズは全般的にシステムの実験場とも取れる部分も多かったが『ZERO3』の開発に関しては、当時のディレクターは徹底的にストリートファイターシリーズを洗い出して分析をしたのだとか(投げのシステムだけでも1日聞き出すくらい仕事はきっちりしていた)。
ちなみに『ストリートファイターIII 3rd』で導入されたガードブロッキングは、『ZERO3』チームのアイデアである(厳密には連続ガードが嫌だという発言が元になってもいる)。
家庭用版
無印『ZERO3』単体としてはプレイステーション・ドリームキャスト・セガサターンに移植。これらはいずれも共通して家庭用独自の追加要素がある。
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ACでストーリーがベガと共通だった中ボス(M・バイソン、ユーリ、ユーニ)にそれぞれ個別のストーリーが追加され、裏技なしで最初から選択可能。
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バイソンのみ通常技が追加されて性能が一部変更されているが、裏技でAC版と同じ性能の「EXバイソン」も使用できる。
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AC版では不参戦だった殺意の波動に目覚めたリュウ、真・豪鬼が復活参戦したほか、ガイル、フェイロン、サンダー・ホーク、ディージェイを新キャラクターとして追加。『ストII』シリーズのキャラクターが一堂に会した。
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AC版では不評だった「最終ボスに敗北するとコンティニュー不可」という要素が撤廃されてコンティニューが可能になった。
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これに伴い、バッドエンドは最終ボスに敗北後、コンティニューせずにゲームオーバーにすると見られるよう変更された。
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バトルでスキルを習得してキャラクターをプレイヤーの好みにカスタマイズ出来る「ワールドツアーモード」が追加された。
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スキルは「スパコンゲージが時間経過で自動上昇」「ZEROカウンターの威力上昇・使用してもガードクラッシュゲージが減らない」「空中ガードやオリコンが別のISMでも使用可能」など、まともに対人戦をやればバランス崩壊級のものばかりなので、1人プレイ向け。またスキル取得のためのバトルには、「オリコンでしかダメージを与えられない」など、面白い条件のものもあり、トレーニング感覚で楽しめる。
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システムはPS/SS版では「獲得したスキルの中から任意に選択して装備」、DC版と後述のPSP版は「選択したルートによって獲得できるスキルが変化」というものになっている。
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最初に出たPS版の時点でワールドツアーやチームバトルなど追加要素が多かったが、PS版では多くのモードや追加キャラクターの一部(ガイル、殺意リュウ、真・豪鬼)が隠し要素となっており、ドラマティックバトルはメモリ容量の関係上、プレイヤーキャラクターが「リュウ&ケン」「ユーリ&ユーニ」「A&A'(同キャラタッグ)」「A&B(自由選択可能だがCPUがAと同じキャラで1戦のみ)」と制限されている。ファイナルベガも使用不可。
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DC版は『サイキョー流道場』と銘打たれており、PS版ベースだが隠しキャラや隠しモードが最初からオープンされ、ドラマティックバトルで2対1の対人戦も可能になった。ワールドツアーのシステムも変更。
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SS版は最後期の発売かつ4MB拡張カートリッジ必須となっている。出来は他機種と遜色のない出来で、現在はサターンソフトの中でも屈指のプレミアムソフトと化している。SS版のみ開発はミッチェルが担当。
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こちらもPS版ベースかつ隠し要素がオープンになっている他、ドラマティックバトルがAC仕様を再現した上で強化されており、ドラマティックサバイバルや家庭用オリジナルコースが用意されている他、1人でCPUタッグと戦い続けるリバースドラマティックバトルも可能。
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家庭用追加要素の一部については、後述の『ZERO3↑』にてアーケードにも反映された。
また、以下のコレクション作品にアーケード版準拠で移植されている。
ストリートファイターZERO3↑
【すとりーとふぁいたーぜろすりーあっぱー】
ジャンル
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対戦型格闘ゲーム
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対応機種
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アーケード(NAOMI)
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販売・開発元
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カプコン
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稼動開始日
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2001年2月
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判定
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良作
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概要(↑)
基板をNAOMIに変更し、コンシューマー版『ZERO3』の新キャラクターと追加要素を加え、更にDC版のワールドツアーモードで育成したキャラクターも使用できるようになったバージョンアップ版。
評価点(↑)
追加キャラクター
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PS版以降で追加されたキャラクターが総登場。もちろん最初から使用可能。
ゲームバランス調整
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ドリームキャスト版をベースにバランスを調整し直している。
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「着地キャンセル」などのバグも修正された。
DC版との連動
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DC版『ZERO3』との連動により、DC版のワールドツアーモードで育成したキャラクターを使用可能。
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また、乱入された側は育成キャラクターの使用を拒否することが出来る。
問題点(↑)
強力なボスが使用可能
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DC版『ZERO3』で使用できるボスキャラクターの真・豪鬼とファイナルベガが、スタートボタンを押しながら選択という簡単操作でCPU性能そのままで使えてしまう。
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一応オペレーター側の設定で使用の可否は選択可能だったが、デフォルトで稼働している店舗が多かったため、元の『ZERO3』より短命に終わってしまった。
操作遅延
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エミュレーションによる動作のため、プレイヤーの入力と画面内のキャラクターの動作が1フレーム分ほど遅れてしまう問題がある。
総評(↑)
DC版との連動は光るものの、操作遅延やボス使用可能などで短命に終わった作品。
家庭用版(↑)
こちらもゲームボーイアドバンス、プレイステーションポータブル(↑↑)、プレイステーション2(ファイターズジェネレーション)に移植された。
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GBA版『ZERO3↑』
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かつてのGBC版『ALPHA(ZERO)』、SFC版『ZERO2』に続くスペック(仕様)制限移植第3弾とも言える存在。
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新たな隠しキャラクターとして、『CAPCOM VS. SNK 2』に登場したマキ、イーグル、ユンが新たに追加。
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GBAというハードの制限下でありながらゲーム内容はしっかりと再現されており、サバイバルやドラマティックもきちんと入ってボリュームは充分。残念ながらワールドツアーは無いが、イズムプラスの要素はオプションに解禁されていく。但し容量の制限からボイスなどが大幅に削られており、例えばさくらはケンの声のピッチを高くしただけのものになっている。個別のエンディングもカットされているため、新キャラクターは思わせぶりなプロローグこそあるもののGBA版ではストーリーの結末を知ることはできない。
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任天堂ハードにおける『ZERO3』としては長らく本作のみだったが、後に本作の発売から約16年が経過した2018年、Switch(およびPS4/One/PC)にて『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル』にAC版『ZERO3』および海外版『ALPHA3』が移植された。
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上述の通りそちらの収録バージョンは無印版の為、『↑』の追加要素は存在しない。
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PSP版『ZERO3↑↑(ダブルアッパー)』
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前記GBA版の追加キャラクター3人に加えて『CAPCOM FIGHTING Jam』に登場するイングリッドが新たに追加されている(全てデフォルト出現)。さらに、GBA版には無かった個別のエンディングもしっかりと用意されている。
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「ワールドツアー」「リバースドラマティック」「VSドラマティック」などこれまでの家庭用『ZERO3』の追加モードをほぼ全て網羅した上で、VS.シリーズのような「ヴァリアブルバトル」や、「100人組み手モード」などの新モードも追加。ZERO3の集大成的な内容となっている。
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非常に残念な事にPSP版には4GB以上のメモリースティックに対応していないという、仕様上の問題点がある。また、攻撃ヒット時の効果音がややこもったものになっていたり、何よりハードそのものが格闘ゲームをするのにまったく適していないという最大の弱点もある。
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一応操作に関しては外付けパーツで補うことは可能で、ゲーム内においてもPSP向けのイージー操作という救済措置も用意されている。
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PS2版『ファイターズジェネレーション』内の『ZERO3↑』
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隠しモードとして『ZERO3↑』を収録。厳密にはCPS2仕様の「アレンジZERO3」というべきものであり、AC版・GBA版・PSP版いずれとも違う仕様となっている。
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大まかな内容はAC版ベースであり、残念ながら上記の携帯機追加キャラクターはおらず、収録モードも少ない。代わりに、シリーズを超えた対戦が可能な『ハイパーZERO』が存在する。