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THE HOUSE OF THE DEAD 4
【ざ はうす おぶ ざ でっどふぉー】
概要
ホラーガンシューティングゲーム『THE HOUSE OF THE DEAD』シリーズのナンバリングタイトル第4作目。
前作を開発したワウ・エンターテイメントは旧来のAM1研に再統合され、本作でも引き続き関わっている。
PCベースの新基板「LINDBERGH」を使用し、筐体もHD画質の62インチワイド液晶を使用したDX筐体のみとなった。
ストーリー
話はベニスで起きた「ゴールドマン事件」から3年が過ぎた、2003年にまで戻る。
舞台は英国・ロンドン。世界中で不穏な動きが起こる中、ゴールドマン事件の解決者であるAMSエージェント「ジェームズ・テイラー」は、
「3年前の事件がまだ続いている」と考え、現地の女性エージェント「ケイト・グリーン」の協力を得て、AMSヨーロッパ支局へと来ていた。
しかし、地下5階の資料室で再調査をしていた際、この世の終わりとも思える大地震が発生、2人は資料室に閉じ込められてしまう。
数日間救援を待っていた2人だったが、監視カメラに写ったゾンビの大群を見て身の危険を感じ、マシンガンを手に独力での脱出を決意する。
無数のゾンビの襲撃を潜り抜けながら、建設中の情報室に辿り着いた2人は、何者かが世界中の核ミサイルを発射しようとしている情報を知る。
ミサイル発射阻止の為、何とか地上に出た2人の目前には、崩壊したロンドンの姿があった…。絶望しかける2人の元に、とあるメールが届く…。
変更点
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本作の銃はサブマシンガンを採用。引き金を引くだけで連射が可能になり、『III』のショットガンであった体力消耗の問題は改善された。
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装弾数が30発と多い代わりに一発の威力が低く、一方で敵は大量に押し寄せる物量作戦をとってくる為、油断は禁物である。
コントローラーの銃身に加速度センサーを搭載し、イベントシーンやゾンビとの絡み合い等でコントローラーを振ることが求められる「ガチャプレイ」が実装された。
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ガチャプレイはイベントだけでなく、リロード操作にも使う。軽く銃を振るだけで良い(従来通り銃口を画面外に向けてもOK)ので、これまでのシリーズよりも素早くリロード可能となった。
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弱点ヒットでとどめを刺すと「クリティカルショット」が成立し、スコアボーナスを得られる。
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連続して決めると「GOOD」「AMAZING」「EXCELLENT」「PERFECT」と4段階までボーナスが上昇。弱点以外で倒してしまったり、敵からダメージを受けるとリセットされる。
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重ねて『III』で廃止されたヘッドショットボーナスも復活。『2』同様に倒した直後は撃ち込みができる仕様なので、ハイスコアを狙う場合は、可能な限り頭部へ追い討ちをかける事が求められる。
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シリーズ初のサブウェポン(手榴弾)を採用。1個で広範囲のザコ敵を一掃し、ボスにも大ダメージを与える。チャプタークリア毎に最大3発まで補充される。
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ただボタンを押せばいいというわけでは無く、狙い所を定める必要がある。また、投擲タイミングや狙いが悪いと思ったような効果を上げられない。
使用した場合は自ずとスコアを得る機会も失ってしまう為、スコア狙いのプレイでは一転して諸刃の剣となる。
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手榴弾は、特定地点に存在するボーナスアイテムのある小部屋に入る為にも必要。条件を満たす為のタイミングや投げる場所はなかなかシビア。
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ルート分岐システムはステージの途中で自らルートを選択する方式のほか、プレイヤーの行動によって分岐する方式も復活。
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「南京錠や小部屋へのドア等、特定ポイントを攻撃して破壊する」条件に留まらず、「腕をつかんで引きずり込もうとするゾンビを、振りほどくか否か」
「ノーコンティニューでラスボス直前まで進めた場合のみ、恒例のアイテム部屋に行ける」といった特殊な条件がある。
評価点
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シリーズ中最も易しいゲーム難易度。初心者にはわかりづらい要素や遊びづらい要素が改善された。
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武器がサブマシンガンなのでコントローラーが軽めな上、狙いがある程度甘くてもなんとかなることも多い。前作までのトリガー連打の必要も殆ど無く、非力な人や女性にもプレイしやすい。
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道中のパターンはこれまでよりは比較的把握・対処は容易。ボンバー的要素として手榴弾も追加された為、たとえ捌ききれなくともどうにかなる。
敵の弱点にヒットしても一発程度では倒せないが、原則として攻撃を行う直前は総じて敵の防御が甘くなっている為、クリティカルショットのチャンスも多い。
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ただし従来作と同様、ゾンビに一度攻撃を当てると怒って接近スピードが上がるので、闇雲に乱射しまくって複数のゾンビに手を出すと、まるでB級映画のモブ兵士のように窮地に追い込まれる。
焦らず、危険なゾンビを優先して一体ずつ仕留めることが、生存率の上昇に繋がる。
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パートナーや民間人の救出シーンは全て廃止されたが、ライフアップの機会自体は依然として多め。
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ライフアップアイテムは隠しアイテム扱いであり取得しにくいが、だいたい各チャプターに2個ほど用意されている。
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チャプタークリア時は、III同様高得点を取ることでライフアップとなる。ランクSで2つ、ランクAに加えBでも1つ回復。
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スコアを気にしない人なら、MAXライフになるまで増やす→わざと敵の攻撃を食らって内部難易度を下げる→ライフを回復→敵の攻撃を(以下略)とすると、難易度の上昇をかなり抑えられる。
MAXライフ設定はお店側で変えられるため(大抵は初期値の5。最大9まで増やせる)、どうしても気になるなら店員に聞こう。
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「過去作よりも歯ごたえが低下している」と言われることもあるが、それは前作までが高難易度であったが故の相対的なもの。あくまでシリーズ全体での比較なので、殆どの人は問題なく楽しめる。
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過去作を彷彿とさせる後半ステージ。
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時系列的に『2』の直後かつ『2』の重要人物が絡むストーリーである為、後半のチャプターでは『2』の後半をなぞるような場面展開がなされる。ファンには嬉しい展開である。
賛否両論点
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画質はHDにまで進化したが、残虐表現・ホラー表現は前作から再びマイルド化。
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出血や身体欠損描写は撃った部位の皮膚が剥がれたり、極小の風穴が開く程度で、殆ど存在していない。
敵を倒した際の演出も「一瞬もがいた後にドロドロに溶ける」から「五体満足のまま焼け焦げる→そのまま消滅」に。
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ゾンビものにも関わらず血生臭さが殆ど無くなってしまった点を「物足りない」と評する声がある。
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ただしあくまで「前作までと比べれば」である。背景の壁や床には血痕が大量にあるし、世界観のダークさ自体が希薄になってはいない。
問題点
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ステージのみならず、ゾンビの3Dモデルもまた見事な造形ではあるが、彼らが大量に出現した際にはチープな印象を受けてしまう。
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何故なら、体の傷の位置から顔立ちまで全く同じ造形のゾンビが10体以上並ぶため。このようなシチュエーション下では、無双シリーズの雑兵達を眺めるようでますます怖くない。
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前作まではゾンビの同時出現数が少ない分、様々なタイプのゾンビが散りばめられていたため尚更に悪目立ちする。
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せっかくのサブウェポン(手榴弾)はかなり扱いにくい。
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縦スクロールシューティングのボムのような位置付けではあるが、うっかり画面隅や画面奥へ撃ち込んだり、誰にも当たらなかった場合は不発となってしまう。
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「出し得」のシステムにしなかったのはガンシューティングゲームとしての矜持だろうか。ただ、外した場合は敵から反撃を受ける可能性さえある。
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当たり判定が小さく、画面中央のゾンビにすら、ちょうど腕を上げていたりされると脇をあっさりすり抜けて行き当たらないことがある。
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初心者救済の新システムに見えて、最低限の使い所さえ限られているのは手厳しい。
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今回のコントローラーには引き金を引くだけで連射が可能という利点がある一方、プレイヤー側で意図的に連射を速めたり弱めたりすることも叶わない。
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前作までなら、雑魚ゾンビを猛連射により出現するや否や蜂の巣にする光景が作れたのだが、仕様上1体倒すのに要する時間は固定かつ、長めになってしまった。
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そのくせ序盤から硬い敵が多く、同時出現数も過去最多のため、シリーズ上級者ほど展開が冗長に感じやすくなってしまう。
総評
前作までの高難易度やプレイ環境の問題点を解消し、やや陰りが見えていたシリーズの復権を果たした作品。結局シリーズはここで打ち止めになったが、
ガンシューティングゲームでもかなり遊びやすい部類に入ることもあり、稼働から10年以上経った現在でもまだまだ現役である事はその人気の証左であろう。
余談
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本作の直後を描いたスピンオフ作品として、『THE HOUSE OF THE DEAD 4 SP』が存在する。
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東京ジョイポリス等の極一部の超大型アミューズメントセンターにて稼働中。
4をベースにしているが、迫力のある180度のモニターになっており、敵からダメージを受けるとエアーが噴射されるなど、アトラクション要素が強まっている。
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ステージは2つしかないが、どれも完全オリジナル仕様。
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ファンからは家庭用への移植を望む声があがっていたが、AC版稼動から7年後の2012年4月19日にHOD3と同時にPS3(PSN限定)にて待望の移植版が配信開始された。
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移植に当たってHD処理が施され、『HOD4 SP』も本編のシステムでアレンジ収録されている。