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スウィートホーム - (2016/08/02 (火) 16:12:23) の編集履歴(バックアップ)
スウィートホーム
【すうぃーとほーむ】
ジャンル
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ロールプレイングゲーム
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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メディア
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2Mbit+64kRAMROMカートリッジ
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発売元
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カプコン
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発売日
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1989年12月15日
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価格
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6,500円(税抜)
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分類
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良作
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概要
1989年1月21日に公開された同名のホラー映画を原作にしたRPG。
悪霊の跋扈する屋敷に閉じ込められた5人のテレビ取材班でパーティを編成し、操作するパーティを切り替えつつ屋敷からの脱出に挑む。
RPGという枠組みの中でホラー映画の世界観を再構築し、独特なシステムによってリアリティある恐怖感を追求した作風が特徴で、後の「BIOHAZARD?」に大きな影響を与えた。
ストーリー
有名な画家であった故・間宮一郎。
「彼の未公開のフレスコ画が間宮邸内に眠っている」という噂を聞きつけたテレビ局は、
その幻のフレスコ画を撮影すべく取材班を編成し、裏寂れた山中にある彼の屋敷に潜入した。
しかし、番組収録を始めた取材班一行の前に突如間宮夫人の亡霊が現れ、
怒りと共に出口を崩壊させ彼らを閉じ込めてしまう。
取材班一行は間宮邸から脱出するため、悪霊や魑魅魍魎の漂う館の内部へと踏み込んでいった…。
特徴
切り替え式パーティメンバー制
プレイヤーキャラはテレビ局の取材班の5人で、内訳は「テレビ局のプロデューサーの星野和夫」「ディレクターの早川秋子」「カメラマンの田口亮」「ナレーターのアスカ」「付き添いで来た和夫の娘のエミ」の5人。
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パーティーの定員は3名までとなっており、3人パーティーと2人パーティーを編成して探索するのが基本。
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各キャラクターにそれぞれ単独行動を取らせることも可能で、戦闘中を除き「合流/離脱/再編成」が自在に行えるようになっている。
---戦闘時に限り「よぶ」コマンドで救援を呼ぶことが可能。制限時間内に合流できれば、その戦闘に限り5人フルメンバーで戦える。
メンバー固有の特殊能力
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プレイヤーキャラには明確な特徴が与えられ、差別化されている。具体的には「体力の大小」「後述する『キャラ専用品』」「武器の装備条件」等。
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1人で持てるアイテムは「キャラ専用品1個」+「通常アイテム2個」+「武器1個」の4枠となっている。
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キャラ専用品は後述する間宮邸のカラクリを解くのに必要なアイテムの一つで、他のメンバーに渡すことができない代わりに通常アイテム枠を消費することもない。例えば和夫の「ライター」は通路を封鎖しているロープを焼き切ることができる。
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通常アイテムは間宮邸のカラクリを解くために必要となる品や体力/心の力(後述)を回復する「くすりびん」、メンバーが死んでしまった際に使用する代替品(例…先述の「和夫のライター」には「マッチ」が対応)などが該当する。
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なお、謎解き用のアイテムは敵への攻撃用としても使える。個々のアイテムに対応する敵の種別を覚える必要はあるが、武器攻撃よりも効果的なことが多い。
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武器はナイフや剣、槍、ヤリなどで、男性と女性で装備条件が異なる物もある。また、「対生物」と「対霊」2つの攻撃力が設定されているため、敵との相性も多少は考慮して選択する必要がある。
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ちなみに防具の類は存在しない。防御力は各キャラのステータス値によって固定されており(最高がたぐちで、最低がエミ)、おまけに戦闘中のコマンドに「防御」がないため受けるダメージを軽減することもできない。
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キャラ専用品以外のアイテムは「その場に置いて行く」ことが可能。不要なアイテムは一時的に置いて行ったり入れ替えを行い、必要に応じてまた後で回収していくというのが基本となる。。
屋敷探索
探索の舞台となる間宮邸だが、中はまさしく「魔窟」と呼ぶにふさわしい状況となっている。
間宮夫人がとある悲劇をきっかけに怨霊と化したため、屋敷内には異形の怪物や悪霊が徘徊するようになり、さらに屋敷の手入れも行き届かなくなったが故にいたる所で破損している。
そんな間宮邸を脱出するにはプレイヤーキャラの協力が必要不可欠となる。
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前述した通り、基本的には3人と2人のパーティーに分かれて進行していくことになるが、エリアによっては、単独行動のほうが罠の対処が楽なこともある。というのもボートやトロッコなどの乗り物には人数制限がある他、踏み込むと流されパーティが強制的に解散させられる流砂・凍結した床などがあるため。
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部屋によっては人魂や幽霊が飛び交っていることがあり、捕まると別の場所へ連れて行かれる。
有限のリソース
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このゲームでは通常のRPGに欠かせない回復施設や武器防具・道具屋などは一切なく、アイテムの一切を現地調達する必要がある。
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1人辺りのアイテム所持数が限られているため、効率よく攻略するためには常に「誰に何を持たせていくか」を考える必要がある。
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ただし、アイテムは各地に点在しているため、かなり遠くまで取りに行かなくてはならないという状況にはなり難いよう配慮されている。
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中でも体力や心の力は、通常アイテムの「くすりびん」を使わないと回復しないうえに、その「くすりびん」の個数が有限。つまりむやみに使いすぎると底を尽き「詰み」となる。
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敵を倒しても得られるのは経験値のみで、アイテムやお金を落とすことはない。また、レベルアップ時に体力や心の力が回復することもない。
戦闘
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戦闘時、敵は必ず1体で登場する。また、戦闘の行動順は必ず敵がターンの最後に行動となる。
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一部のエリアではシンボルエンカウントがある。また、ランダムエンカウントについては「セーブした際に歩数関連のデータ(あと何歩でエンカウントするか)が記録される」ので、リセットによる戦闘回避ができない。
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こちらからの攻撃としては通常の武器による攻撃・「心の力」による攻撃のほか、敵によっては特定のアイテムを使うことで大ダメージを与えられるケースもある。
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戦闘中、メンバーに掴みかかってくる敵もいる。捕まった場合、味方の攻撃ダメージはすべて捕らえられたキャラが負うことになる。
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「心の力」とは、一般的なRPGでいう魔法に当たる特殊能力。ゲーム中での説明はないが、原作映画では、その正体は「集中力そのものであり、誰にでも扱える力」と語られている。
---敵にダメージを与えるのはもちろん、敵に捕まったメンバーを解放するにも使う。
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その設定通り、ゲーム中ではメンバー全員が普通に使うことができる。(映画版で使ったのは秋子と山村老人のみ)
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敵との戦闘で死んでしまったり、状態異常や罠などでキャラ全員が動けなくなるとゲームオーバーとなる。
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死んだメンバーを蘇生させることは不可能。メンバーが死亡するとその様が克明なドットアニメで描写され(男性キャラと女性キャラの二種類あり)、恐怖を煽られる。
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「逃げる」コマンドの成功率は高めだが、その入力は個人単位。コマンドが失敗したキャラは取り残されてしまい、やられる危険性が高まる。
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状態異常や敵の特殊攻撃も厄介なものが多く、適切な対処を行わないとさらにやられる危険性が高まる。
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セーブは何処でも可能(記録数は1つだけ)だが、システム上ゲーム進行が不可能な状態に陥る場合もあり、その対策として「ぎぶあっぷ」というコマンドが用意されている。
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ギブアップの次の選択で「あきらめない」でセーブした所からやりなおし、「あきらめる」でデータを消去して最初からやりなおしができる。
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生存人数によって内容が変わるマルチエンディングを採用。
ポルターガイストイベント
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探索中に突然ポルターガイスト現象が発生し主人公たちが危機に陥ることがある。
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この際は突然画面が1枚絵に切り替わり、制限時間内に表示される複数の選択肢からいずれかの行動を選んで回避しなくてはならない。
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回避に成功した場合は何事もなくやりすごせるが、失敗した場合はプレイヤーキャラがダメージを受ける。
評価点
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通常のRPGに留まらないユニークかつシビアな作風で構築されたホラー世界。
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アイテムやキャラクター毎の能力の違いや、ステータス値に大きな制約があることにより徹底したリソース管理が求められるシビアな作風にホラーテイストを加味することで独特な緊張感や恐怖感を作り出している。
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「フレスコ画」「通路を塞ぐ赤黒く光る熱い影」や「青白い稲光で封印された通路」といった、原作映画にあった演出がフィールド上の仕掛けやイベントシ-ンでの演出として上手く取り入れられている。
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凝った恐怖演出。
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ドアの鍵を開けた際に、主観視点でドアが開くアニメーションが挿入される。
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「ギー・・・」という独特な音色のSEもあって恐怖を煽られる演出である。
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さらに部屋によっては「人魂が館の中を飛び回る」「音を立てて歩き回る西洋鎧(シンボルエンカウント)」「雷鳴が轟く」といった凝ったギミックもあり、SEも合わさって緊張感・恐怖感がより一層増している。
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ドットグラフィックの書き込みレベルは当時にしてはかなり高い。
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マップ画面も、真上視点ではあるが上下左右四方の壁が見えるように作られた室内グラフィックや高低差の概念を導入し、立体的な構成のダンジョンを表現している。
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BGMもFCの内蔵音源ではあるものの、高クオリティで探索を盛り上げてくれる。
賛否両論点
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グロ描写
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そこまで克明かつ鮮明とまではいかないが、ファミコンなりに描きこまれておりそれなりにリアルなので人は選ぶ。
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「ウジ虫の絨毯や全身が化膿した男といった敵のグラフィック」「上半身と下半身が切断されてしまった男」「プレイヤーキャラが死亡した際のグラフィック」など、耐性が無い人にはキツめの描写も多々ある。
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もちろんこれはホラー物には欠かせない要素であり、そもそもホラーに耐性のない人は手には取らないだろうが・・・。
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ゲームバランス面
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死者が出るほど厳しくなるゲーム進行。
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死亡したキャラの専用品はあきこの「くすりばこ(状態異常を治療する)」を除いて使用不可能になり、代替アイテムによってアイテム欄が圧迫され、戦闘もキツくなる。
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無論、そうならないよう計画的なプレイが本作のゲーム性ではあるのだが。
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原作改変
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ストーリーに大幅な改変が加わっており、その結果不自然な点・矛盾点が生まれてしまっている。
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これらの原作改変は、元から原作付きゲームであり、RPGというジャンルの枠組みの中で原作映画をゲームとして再現しようとした結果であることは確かだが、不自然さはやはり目に付く。
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相違点について
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映画版
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フレスコ画家である夫・一郎と共に幸せに暮らしていた間宮夫人だったが、生まれて間もない我が子を手違いで死なせたショックで精神を病み、近所の子供をさらっては殺すという強行を繰り返した末、自殺。間宮一郎も行方知れずとなり、住むものがいなくなった屋敷は閉鎖された。
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屋敷は立ち入り禁止となり、恐厳重に鍵が管理されていたのだが、ろしい出来事が起きるという噂が流れているにも拘らず役所の上役が許可を求めてきた和夫一行に渡してしまう。そして、テレビ取材班の一人である田口が何も知らないままうかつにも供養塔を蹴り倒した結果、間宮夫人が悪霊と化して復活し、本編への惨劇に繋がる。
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ゲーム版
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導入部は原作と同様だが、細かい部分で相違点がある。
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ストーリー上の目的が違う。
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ゲームでは館からの脱出だが原作では、幼い母親を亡くすという境遇ゆえに間宮夫人とひきつけあい、さらわれてしまったエミを救うことである。
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館からの脱出がメインであり、原作で見られた仲間内での人間模様は特に描かれていない
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和夫一行が踏み入れた時点で間宮夫人が既に蘇っている。「何者かが供養塔を壊した」ことが原因とされており、和夫一行が原因ではない。
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和夫一行とは別に、先に屋敷に進入してきた先行者たちがいる。
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悪霊や妖怪といった怪物が跋扈しており「間宮夫人が召喚した悪霊」という設定になっている
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原作には存在しない執事や使用人が存在している。
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屋敷が非常に広く、原作内には存在しなかった湖を船で渡っていくダンジョンなども存在する
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屋敷の中にも流砂、転がる岩などのトラップが多い。
「転がってくる岩やトロッコ等、『屋敷内』という設定にはそぐわない仕掛けが点在する」「屋敷内を徘徊する怪物は間宮夫人が召喚した」などの原作離れした設定が多く、ゲームとして成立させるためということを考慮しても不自然に感じられる点が多い。
「先行者って不法侵入者なんじゃ?」「使用人たちはどうやって今まで生き延びてきたのか?」といったツッコミどころも含め、「原作の雰囲気を壊している」という意見も多い。
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問題点
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アイテムの文字数制限が6文字なため、「ボロボロの板」や「じょうぶな板」がそれぞれ「ボロボロのい」・「じょうぶない」になっているなど、一部アイテム名が残念なことに。
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プログラムミスにより魔よけの斧は装備しても状態異常を防いでくれない。
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前述にあるがデータを消す(ストーリー最初から開始したくなったりしたくなった)際はコマンド「ギブアップ」→「あきらめる」を実行する必要があるが、そのコマンドを実行出来なくなる状態寸前でセーブしてしまうとゲームプレイ自体が「詰み」になる。そうなったら、カセットの引き抜きなどで無理やりにでもデータを破壊するしかなくなる。
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エンディング関連
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実は全員生存EDが一番後味が悪い。また、2人生存と3人生存がほぼ同じED。
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映画版ではメンバー5人の内二人が命を落としてしまうため、その点をEDに反映させるといった工夫もできるならばして欲しかったところである。
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以下、エンディング詳細ネタバレ注意
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取材班一向は間宮邸の探索を進めていくうちに、間宮一郎の残したフレスコ画に隠されたメッセージ、自分たちより先に屋敷に潜入して閉じ込められた人達の書置き、手助けをしてくれた山村と名乗る老人の話などから、屋敷を覆いつくす惨状の元凶が間宮夫妻の子供の死亡事故を発端とする悲劇であること、間宮夫人の魂を鎮めない限り脱出は不可能だという事を知る。
山村と先行者達の死を乗り越え、ついに一行は間宮夫人の魂を鎮める事に成功。生き残った者は崩れゆく屋敷から脱出する…。
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全員(5人)生存
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間宮の屋敷内の写真を持ち帰り、元々の目的も成功させた取材班は他のマスコミからもインタビューを受けるほどの注目を受けていた。
その傍らで写真を眺めている男に視点が切り替わった直後、エンカウント時に流れる不気味なSEと共にこちらを振り返り、右半分が白骨化した顔を見せる……。
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なんとも後味の悪い締め方だが、恐らく「後味の悪さを余韻にして終わらせる」という、ホラー映画のお約束的な演出だと思われる。
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ちなみにこのグラフィックは中盤まで登場する雑魚敵の使い回しである。ものすごくどうでもいいが、生き残ったメンバーなら1対1でも瞬殺できそうな相手である。
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4人生存
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屋敷全体が見えるほど離れた所から、崩れた屋敷より天へ上がっていく魂を目撃する。それを見送りながら、生き残ったメンバーの一人がこう呟いた。「皆一緒に逃げ出せれば良かったのにね…」と。
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3(2)人生存
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悪夢が終わり、生存者たちのその後を示唆するメッセージが流れ、生存者と死者の数が表示された後、死者の数だけ人魂が黒い画面内を横切っていく。
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1人生存
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ただ一人生き残った者が間宮夫人とその子供、犠牲となった全ての人々の冥福を祈り、屋敷の跡地に供養塔を立てた。
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総評
RPGという枠組みの中で可能な限り原作再現とホラー要素を追求し、そこに他に類を見ない独自のシステムを加えることで非常に完成度の高い作品となった名作RPGである。
原作付きゲームであることに加え、原作自体が権利問題を抱えていることもあり、リメイクやVC配信が限りなく不可能に近くプレイするハードルが高いことが悔やまれる。
余談
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同社の『バイオハザード』に多大な影響を与えたのは前述の通りだが、カプコン外にも影響を与えている。中でも『コープスパーティー』は、本作の作風を手本として作られている。
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映画版で間宮夫人を演じた女優・渡辺まちこがmixiにおけるゲーム版のコミュニティに降臨している。
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自分の演じた間宮夫人の名を冠したコミュ二ティの管理人を務め、映画版やゲーム版のファンに対して活発にコンタクトを取るなど、ファンとの交流に熱心である。
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双葉社よりファミコン冒険ゲームブックとして『スウィートホーム 魔性の棲む館』が発売されていた。こちらは映画版準拠のストーリーにゲーム版の要素を取り入れた形。