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スパイvsスパイ - (2017/04/19 (水) 23:36:06) の編集履歴(バックアップ)
スパイvsスパイ
【すぱいあんどすぱい】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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発売・開発元
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ケムコ(コトブキシステム)
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発売日
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1986年4月26日
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定価
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4900円
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プレイ人数
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1人・2人
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分類
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良作
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概要
スパイ同士の情報争奪戦をテーマにした対戦型アクションゲーム。
アメコミ原作のカートゥーンアニメ「SPY vs SPY」を元にした海外キャラゲーのローカライズ移植作である。
ローカライズは海外製ゲームの移植に定評のあるケムコが担当した。
システム
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制限時間内に、屋敷に隠された設計図・パスポート・鍵・ドル袋を入手し、屋敷のどこかにある出口から脱出する事が目的。
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初期状態ではアイテムはいずれか一つしか持つ事ができないので、必然的に4つのアイテムを同時に持ち運びできるカバンを先に入手しなければならない。
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それ以外に攻撃力が上昇するナイフ・棒や、罠を解体するやっとこ・傘等が隠されている。
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ナイフと棒は入手すると自動的に装備されるが、やっとこや傘は手に持つので一つしか携帯できず、カバンとも併用できない。解除用のアイテムに限り、同じ場所からまた入手できる。
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カバンは部屋にある棚などに隠す事ができる。
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そして本作最大のキモ『罠』。
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プレイヤーは無尽蔵に屋敷に罠を仕掛ける事ができる。罠を仕掛ける際は手が必要になるのでカバンや罠解体アイテムと併用はできない。罠の種類は4つ。
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ダイナマイト:家具に設置でき、調べた瞬間に爆発。赤い防火用具入れから白いバケツを持ってくることで解除可能。
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スプリング:家具に設置でき、調べた瞬間にそのキャラを吹っ飛ばしてしまう。白い工具入れからペンチ(やっとこ)を持って来ることで解除可能。
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バケツ:ドアに設置でき、調べた瞬間に硫酸を浴びせる。傘立てから傘を持ってくることで回避可能。
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時限爆弾:室内全体に設置でき、どちらかが侵入すると即座にカウントダウンを開始、2秒程度で爆発。キャラの顔が真っ青になることにより教えてくれるので、素早く部屋を出ることで回避可能。なお、この罠のみ選んだレベルによっては最初から設置されている部屋がある。
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これらの罠はすべて、どちらが仕掛けようがお構いなしに発動する。自分が仕掛けた罠と相手が仕掛けた罠を覚えておかなくてはならない。
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ヘッケルとジャッケルは画面上下に分かれており、常に相手の行動を見る事ができる。
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そのため、相手が仕掛けた罠を見て覚えておく事で、効率良く罠を無効化する事が可能。
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ヘッケルとジャッケルが同じ部屋に入ると対戦モードに突入。パンチで相手のライフ(POWER)を減らして0にしよう。
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ナイフや棒を持っていた場合はパンチが自動的に武器攻撃になる。ナイフは捧より攻撃力が若干高く、捧はナイフよりリーチが若干長い。
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有利になるために先にナイフと棒両方を回収しておく事も作戦。決着がつくまで部屋から逃げられなくなるということもない。
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罠に引っかかるか、対戦モードでPOWERがなくなるとミスとなり、復活時に持ち時間が30秒減らされてしまう。同時にアイテムを持っていた場合は(ナイフ・棒を除いた)ほぼすべてが初期配置に戻されてしまう。
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先にアイテムを集めて脱出することで勝利となる。持ち時間はステージによって異なる。
短所
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同じ画面を上下分割で共有するため、相手がどこに罠を仕掛けたのかなど分かってしまうので緊張感が削がれてしまう。
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一人用だとNPCとプレイできるのだが、AIが馬鹿なので張り合いが無い。
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どれほど馬鹿かと言うと、自分で罠を仕掛けて隣の部屋に移った直後に元の部屋に戻った瞬間、自分でしかけた罠に引っかかってる程。
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相手がミスした隙に、相手の復活ポイント周辺の部屋に4重5重に罠を仕掛けると回避できない状況が生まれ、相手にとって圧倒的に不利な状況を作り出せてしまう。
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隠されたアイテムの場所は常に同じであるため、位置を覚えてしまうと毎回同じ展開になりがち。
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さらに、初期配置地点も面によって決まっているため、お互いがこのゲームを知り尽くしていると特定プレイヤー側が露骨に不利になる面が多い(先にナイフを回収できる方が殴り合いで圧倒的に有利なため)。
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他の機種と比べ罠が1つ少ない。
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FC版以外ではドアに設置するワイヤー仕掛けのピストル(ワイヤーカッターで解除可能)というトラップが存在する。
総評
対戦に特化したゲーム。罠を仕掛けつつ、相手の罠を回避し、アイテムを回収し、時に奪い、早々に脱出する。
単純ながらもその駆け引きは熱い。対戦相手がいれば大いに盛り上がるゲームである。
通信環境の整ったこの時代なら、より冴えるゲームになると思うのだが、残念ながら1999年のGBC版発売以降、移植・リメイクはなされていない。
余談
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原作は元々社会風刺を扱った作品。
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原作者はキューバ人の「アントニオ・プロフィアス」。カストロ及び共産主義者を批判する風刺漫画を新聞に発表したために、カストロの不興を買い人々からも非難や脅迫を受け、1960年5月にアメリカへ亡命。
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そしてその経験から生まれたのが、カストロ政権とCIAに関するパロディーとブラックユーモアあふれる原作サイレント漫画「SPY VS SPY」なのである。
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FC版は白スパイが「ヘッケル」、黒スパイは「ジャッケル」という独自の名前がつけられているが、これは別のカートゥーンアニメ「ヘッケルとジャッケル」から名前だけ引用したものと思われる。
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ほかにも「ヘッケルはケムコの、ジャッケルはトムコの産業スパイで、狙うブツはゲーム界の総元締め『ジンテンドウ』が開発した新型ディスクシステムの設計図」というオリジナルストーリーがつけられている。
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FC版は続編『南国指令!!スパイvsスパイ』も発売している。
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海外では南極を舞台にした続編『Spy vs. Spy: Arctic Antics』が出されたが、こちらは日本未発売となっている。
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アメリカ本土ではコモドール64、Atari 8ビット・コンピュータ、アップルII向けに発売。日本国内はやセガ・マークIII以外にPC-88やX1などで発売しているが、日本でもっともメジャーなのはこのFC版であろう。