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アクトレイザー - (2017/07/15 (土) 15:10:44) の編集履歴(バックアップ)


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アクトレイザー

【あくとれいざー】

ジャンル アクション+シミュレーション
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対応機種 スーパーファミコン
メディア 8MbitROMカートリッジ
発売元 エニックス
開発元 クインテット
発売日 1990年12月16日
定価 8,000円(税別)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2007年3月20日/800Wiiポイント
判定 良作
アクトレイザーシリーズ - 1 / 2
クインテットの神様リンク
アクトレイザー - ソウルブレイダー - ガイア幻想紀 - 天地創造 - ソロ・クライシス


概要

  • 魔王サタンとその僕である魔物達により人間が滅ぼされた世界で、プレイヤーは神として人々が住める世界を作るため魔物と戦う。
  • 魔物と戦い土地を解放する、または魔物の脅威を完全に取り除くアクションゲームパートと、人々を導き町を作るクリエイション(シミュレーション)パートに分かれる。
    • 基本的に1つのステージはアクションゲームパート→クリエイションパート→アクションゲームパートの3部構成。二つ目のアクションゲームパートをクリアした後でもクリエイションパートの継続は可能である。

特徴

  • アクションパートでは地上に残された英雄の像に神が乗り移り、神自ら剣を振るって魔物を倒していくことになる。
    • 操作性には少し癖があり、もっさりしている。
  • クリエイションパートではプレイヤーは神として、人々が生活するための障害を「奇跡」を用いて取り除き、時に彼らの悩みを解決していく。このモードでは神の僕であるエンジェルを操作して人々を導いていく。
    • その結果として町は発展していく。最大の目的は人口を増やすことでレベルアップ(アクションパートにおけるライフの増加)することにある。ほかにも様々なメリットが生まれ、アイテムや魔法が手に入ったり、アクションゲームパートでプレイヤーの残機や魔法使用回数が増えたり、他の町が発展する切っ掛けとなったりして、ゲーム進行を助ける。
      • 魔物の巣に人々を導くと封印させる事が出来(一定の人口が必要)、全ての魔物の巣を封印する事で、二つ目のアクションパートのきっかけが発生、二つ目のアクションパートをクリアする事でその地域の魔物の脅威を完全に取り除いたことになる。全ての地域をクリアする事で魔王サタンの居城、「デスヘイム」への道が開ける。
    • このモードも一筋縄ではいかず、魔物の巣から出現する魔物たちを、エンジェルを使って駆逐しながら町を広げていかなければならない。魔物の巣を片付けるには魔物と戦えるだけの人口を養い、魔物の巣へ町の発展を誘導して巣の封印を行う必要がある。
    • とはいえクリエイションパートは、難易度的にはそれほど高くないレベルともいえる*1
    • どの地域も文化度が3段階に分かれており、特定の魔物の巣を封印していくことで文化度が上昇し、人口密度の高い家を建築できるようになる。

評価点

  • 町が発展するにつれちょっとしたイベントが挿入されるが、このシナリオが好評。人間たちが生き、笑い、悲しみ、争い、そして死んでゆく状況が垣間見える。一方的に助けを求めてきたり、信仰を捨てるといった勝手な一面も見せるが、それらをひっくるめ人間を温かく見守ってゆく神としての心情を擬似的に体験することができる。
    • 今まで発展させてきた各地域を振り返るエンディングの展開も同様に高評価である。
  • 本作を語る上で絶対に欠かせないのが、古代祐三の手による壮大なオーケストラ調のBGM。
    • 特にアクションパートのステージ1「フィルモア」*2や、カサンドラでの「捧げ物」は名曲として名高い。
  • BGMだけでなく、音源の評価も高い。SFC後期レベルの音質を90年で既に実現していることも特筆すべきであろう。
  • サウンドに力を入れた結果、SFC初期としては異例の大容量8Mbit ROMが採用されている。

難点

  • 操作性がやや独特で、若干の慣れが必要。
    • 攻撃・ジャンプ・着地等の操作に若干硬直が発生する、ジャンプ中にあまり制動が利かない、ダメージ時の無敵時間が非常に短いなど。
  • 同時期に発売された『ポピュラス』と違い、発展の仕方にバリエーションがほぼ無く、何度繰り返しても同じような経緯を辿る。
    • 地域ごとに発展に上限があるが、明らかに土地が余っているのに成長が頭打ちになることが多い。一見すると1000人以上の人口になりそうなカサンドラも実際には800人未満で成長が止まる。内部データ的には最初の土地であるフィルモアが最大の人口になりうる。
    • 特に文化レベルが低い建物は人口密度が低いので残しておくと早々に成長が頭打ちになってしまう。最大の人口にするためには嫌でもレベルの低い建物を壊す必要があり、時には魔物に襲われる住民を見殺しにしたり、地震や雷を落として古くからいる住民を皆殺しにしなければならない。
    • 前述のようにクリエイションモードの難易度は低いので、人によってはただの作業となる。
  • アクションパートのバランスもあまり良くはない。道中の難易度は非常に高いが、それに反してボスはその多くが魔法のゴリ押しで突破可能。
    • 特に「星屑の魔法」が強力。画面内にランダムで星屑を落とす魔法であり、体の大きいボスモンスターほど有効。使えるようになってからは、連発するだけで勝利する事も可能。
      • ただし各地域の2番目のボスは、ラスボス戦で強化された上でのボスラッシュがあるため、最終的にはしっかり行動パターンを覚えて回避しながらの戦い方を習得することになる。
    • マラーナの最初のボス「ラフレシア」だけは例外。「ボス戦中は破壊不可能な触手が絶えず追跡してくる」+「足場に乗らないと攻撃しにくい」+「ボス本体は一定時間毎にしか顔を出さない」+「本体が小さいので星屑の魔法がまず当たらない」*4という心折設計。その上アクションパートは制限時間があり、0になると1ミスになり、残機0でミスすると天空城に戻されるという仕様がダメ押しとなる。ここで辛酸を舐めたプレイヤーは数多い。
  • エンディングの演出自体は好評な反面、クリア後にやり込める要素が乏しい。
    • 一応タイトルからアクション部分のみを遊べるスペシャルモード*5が追加されるが、クリアしても別段何かあるわけでもない。
      • しかも、残機0のままミスするとゲームオーバーになり、ステージ1からやり直しになる。

総評

  • BGMがとかく話題になりがちだが、SFC本体から一ヶ月弱で発売された、ローンチに近い作品としてはゲーム的にも充分遊べる完成度。
    スーパーファミコンという新ハードの可能性を当時のゲームファンに感じさせてくれた、ある意味において記録に残る作品である。

余談

  • ヨーロッパ版(93年)では、クリエイションパートが存在しないアクション専用モードが追加され、スペシャルモード同様にアクションゲームパート前半終了後そのままアクションゲームパート後半へ進むようになっている。この他に難易度設定も追加された。
  • 元は星の一生を描くRPGをクインテット第1作として開発していたが、7割程できたところでもっとSFCらしい作品を作ろうということになり、そのRPGはボツにしてアクトレイザーを作り始めた。
    • なお、ボツになったRPGのアイデアは後に『天地創造』になった。
  • 発売から3年後に加藤元浩によるコミック版が連載されたが、主人公やストーリーが異なる。