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スーパーボンバーマン3 - (2015/10/12 (月) 19:10:05) の編集履歴(バックアップ)


スーパーボンバーマン3

【すーぱーぼんばーまんすりー】

ジャンル アクション
対応機種 スーパーファミコン
メディア 12MbitROMカートリッジ
発売・開発元 ハドソン
発売日 1995年4月28日
価格 8,900円
判定 良作
ボンバーマンシリーズリンク

ストーリー

かつてボンバーマンに一度敗れたプロフェッサー・バグラーが、再び侵略活動を開始した。
バグラーはかつてボンバーマンに倒され、とある惑星に破棄されていた凶悪ボンバー五人衆を蘇らせ、自分の部下にする。
そして5つの星にあるコンピュータチップを奪いそれらの星を征服した。
ボンバーマンは緊急事態の知らせを受け、これら5つの星の奪還に向かう。

概要

スーパーボンバーマン』シリーズの三作目。
PCエンジン版のボンバーマンシリーズから輸入された要素が多く、SFCが当時メジャーなハードであったことも相まって、ボンバーマンのプレイヤー人口の拡大に大きな役割を果たした。

今作ではノーマルモード・バトルモード共にテコ入れを行い、ボンバーマンに今まで慣れしんだ人は勿論、初心者にも触れやすいようにシステムを追加されている。
PCE版との共通点として、グラフィックが『1』『2』の3Dモデルをドット化したようなものからPCE版基準のポップなグラフィックになった。
相棒「ルーイ」も登場。全5種類で、1度だけ身代わりになって爆風を防いでくれるとともに、それぞれ異なる特殊能力を持つ。

ノーマルモード

  • 物語としてはPCE版ボンバーマン'94とSFC版スーパーボンバーマン2の後日談として繋がっている。
  • 全6ステージ。システムはボンバーマン'94を元にしており、最終ステージを除き、1ステージ4エリアに分かれている。
    • エリアに点在するコアメカを破壊して進んでいく。ステージ内のコアメカを全て破壊することでゴールおよび次のパートに進むことができる。
    • 一度クリアしたステージはゴールおよび次のパートに進む扉は開放されているため、手間が大きく省ける。
    • ステージが進むと1エリアをクリアするのに突破するパートが増加していく。前作が広いエリアを巡るのに対し、本作は1画面固定のパートを数回突破していく形式。
    • これを繰り返し、ステージ内のチップを全て集めると、そのステージのボスキャラとの対決ステージとなる。制限時間は3分。バグラー戦のみ8分。ちなみに、'94では1エリアの制限時間が共有であった。
    • 前作で登場したフルパワーパスワードは続投。敵の耐久力が2倍のハードモードもパスワードで可能に。

バトルモード

  • 今作より5人で遊べるようになった。シングルマッチとタッグマッチの選択も続投。
    • シングルマッチは自分以外の全員を倒せば勝ちの個人戦、タッグマッチは2チームに分かれて対戦する。
    • チームの振り分けは自由で、1vs4といった変則的な対戦も可能。
  • 今作はボンバーマンのほかにも、ワールドボンバーズとよばれる、世界各国から選抜された7人のボンバーマンが登場。マイキャラとして使用することができる。
    • コンピューターが操作する場合、キャラによって行動パターンが異なる。これもボンバーマン'94のボンバーファミリーを元にしている。
  • また、みそっかすボンバー。通称「みそボン」システムが今作で初登場。
    • 設定でONにすると、プレッシャーブロック(残り時間が少なくなるとステージの面積を狭めるブロック)が降ってくるまでの間、場外から爆弾を投げ入れて攻撃することができる。
    • 一度に投げられるのは1個だけで、それが爆発すると次を投げ入れることができる。
  • また、前作では裏技扱いとなっていた「サドンデス」(プレッシャーブロックを途中で止めるか、最後まで降らせるか)をオプションから選択できるようになった。

評価点

  • 一人モード、対戦モード共に改良。システムはボンバーマン'94を元にしているが、今作では届かなかった場所に手が届くようになっている。
    • ノーマルモードは前作で出来なかった二人プレイの復活。これにより前々作のスーパーボンバーマンのように協力して立ち向かうようになった。
  • ルーイの引継ぎが可能になり、またボスへの挑戦が選択出来るようになった。
    • ボンバーマン'94ではとある理由によりステージ間でルーイを持っていくことが出来なかった。また、ボスもそのステージの石版を全て集めると強制的に戦わされるうえ、ミスしても一部のアイテムを失ったままで戦うため、建て直しが出来なかった。
  • ノーマルモードでは、一回クリアしたステージがやり直しできるようになった。
    • どのステージでどのアイテムが出現するかは固定である。そのため、リモコンなどの有用アイテムやルーイ、残機も簡単に稼げお手軽性が上がった。最初のステージで爆弾・火力・移動速度を最大まで上げてから進むなんてことも出来る。
    • ノーマルモードでは赤と黄に交互に光る配置物「コアメカ」を全部壊すと次のマップの入り口かゴールが開放される。ゴールに入るとクリア。「コアメカ」を載せて動いてる敵「コアメカウォーカー」は倒さないといけないが、その他の敵は倒さなくてもクリア可能。厄介な敵を回避できるのはシリーズ中でも本作だけ*1。『サターンボンバーマン』に引き継がれている。
  • 敵やトラップのバリエーションも進化が続いており、色々な特殊攻撃でこちらを惑わす。
    • 特にボスモンスターの攻撃は火を降らせて攻撃や誘爆に使ったり、爆弾をアイテムに変えてしまったり、爆弾を水で流して移動させたりと非常に多彩になった。
  • フルパワーパスワード続投。
    • 大量のアイテムを装備した状態で始めることが出来る。今作は数秒間無敵時間があるため、最初から爆弾を爆発させて敵をなぎ倒すことも出来る。ただ、今作はコンティニューすると効果は消える。
  • 対戦モードの完成度が高い。現在でも十分通用できるほど。
    • 5人対戦が可能になった。これもPCE版からの引継ぎ。
    • 敗北したプレイヤーもゲームに参加できる「みそボン」の導入や、タッグ対戦のメンバー振り分け自由化なども特長。
    • 特に「みそボン」は、初心者が早々に退場しても爆弾を投げてちょっかいをかけたりできるので試合を最後まで楽しめるようになった。また、二人以上居ると投げた爆弾によって不意打ちで巻き込まれる可能性も出てくるため、中々侮れない存在となっている。
    • 場合によっては開始早々、自分で置いた爆弾で自爆したのち、みそボンとなって狙った相手を倒すという友情破壊戦法も可能。
  • 「特定のパスワードを入力することで、対戦ステージの構成を変えることができる」という裏技も本作から登場。飽きにくさが格段に向上した。
    • 1ステージにつき、4つのパターンが存在。隠しステージも含めると実質なんと42ものステージが存在することになる。
    • コンピュータはレベルが設定可能だし、キャラによっても個性的な動き方をする。裏技を使えば、更にレベルの上限を増やせる。

難点

  • 対戦の配置の都合上ある程度仕方ないが、唯一初期位置が中央に配置されている5P(緑)プレイヤーがやや有利なところ。
    • ブロックなしの配置が広いせいか、横取りから奇襲までやりやすい。更にステージによっては圧倒的に有利なことも。
  • COMレベルが低い場合、キャラによって動き方に差がありすぎる。というよりメキシカンやメタルをLV1に設定すると時間切れまでほとんど行動しないこともよく見られる。高いレベルにすれば解決するのだが…
  • ノーマルモードのエリア6(最終エリア)の難易度が高い。
    • 連続で7ステージ進むため、一回でもやられると立て直しが難しい。リモコンやルーイも出る場所が少なく、ミスは許されない。
    • 敵に強いものが多い。体力2な上に弾を撃ってブロックを破壊したり頻繁に空を飛ぶ敵やプレイヤーを見つけると突進する敵などが初めから出る。
    • 更に、雑魚敵の殆どはなんの嫌がらせか、ボンバーマンを見つけると追いかけてくるルーチンが組まれている。移動速度を上げて突っ込んでくる敵もいる。1体なら兎も角、2体以上で襲い掛かってくると厳しい。
    • 加えて、全ステージの共通項としてマップが狭い。遠距離攻撃の奇襲を食らいやすく、注意が求められる。おまけに他のステージに行けなくなってしまうので、初期装備で行くとアイテム稼ぎに苦労することになる。
    • そのせいでエリア6でコンティニューをするとラスボスであるバグラー戦の難易度が急上昇。アイテムを十分に持たずにまともに戦うと勝ち目が無いくらいに強くなる。
    • 理由はバグラー撃破後に現れるボス「ガッタイダー」の存在。豊富な攻撃方法を持ち、特に正面からの攻撃はロケットパンチで反応されて爆風を防ぎつつ破壊してくるため、攻撃が届かない。そのため、横から回り込んで攻撃する必要があるのだが、そうするとハード形の爆弾を飛ばして来て焼かれるため、この2つだけで苦戦を強いられる。パターンに嵌められれば簡単に倒せるのだが、対抗するには移動速度を上げるスピードアップ、リモコン、パワーグローブが必須。またスピードアップも数が少ない為、そもそもパターンに嵌める前に太刀打ちがまず出来ないことも。
    • 実際に、このゲームをニコニコ動画等で投稿している作品では、エリア6でコンティニューをしてしまった際は正面から立ち向かわずにアイテムを集めつつリモコン、パワーグローブを利用。二人プレイでパターンに嵌めて数時間の死闘の末に勝利をやっと収めたのが大半である。
  • 対戦モードに隠しステージがあるが、これを使用するにはタイトル画面でXボタンを連射することが必要で、スーパージョイカードがないと厳しい。
    • 『2』からの難点であるが、本作ではある程度自信のある人なら手動の連射でどうにかなるレベル。

総評

  • 5人対戦、ルーイ導入、ノーマルモードの手軽性···と初心者から上級者まで幅広く遊べる。SFC版とPCE版の事実上の統合がなされた本作は、ボンバーマンシリーズの一つの到達点とも言える。
    • もともとボンバーマンは「社会人が合間を縫った気晴らし用」として開発されたため、その路線として本作の完成度は良く纏まっている。
  • 『4』『5』『サターン』など、後発の作品は本作をベースとして製作されている。

余談

  • スーパーボンバーマンシリーズのなかで唯一、公式オリジナルサウンドトラックが発売された。正統派なアレンジが加えられており評判は高い。
    • ただし古めのゲームサントラの例にもれず現在はプレミア化している。ただ作曲者自身がsoundcroudにて音源を公開しているのでそこから試聴は可能。
  • NHKのドキュメンタリー番組「新・電子立国 第4回 ビデオゲーム~巨富の攻防~」ではハドソンのエピソードに加え本作の開発の場面が流れており、ドット絵の概要ではルーイを用いて説明されていた。