「シムピープル」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

シムピープル - (2015/05/11 (月) 01:18:30) の編集履歴(バックアップ)


シムピープル(原題:The Sims)

【しむぴーぷる】

ジャンル SLG
対応機種 Windows
発売元 Electronic Arts
開発元 Maxis
発売日 2000年
定価 オープン価格
分類 良作
シムシティシリーズリンク


概要

架空の生物「シム」の街を築いていく箱庭ゲーム『Sim』シリーズの集大成として出されたソフト。
ユーザーが自由にオブジェクトやスキンを作成・配布可能という点が受けて大ヒットにつながった。
日本では『シムピープル』というタイトルで出されており、その通りシム一人一人にスポットが当てられた設計になっている。
2000年に本編が発売し、その後7つのアドオンソフトが追加リリースされ、それらを整理する意味で、完全版もリリースされた。
2000年から2005年までの間だけで2000万本という驚異的なセールスを記録したゲームである。

特徴

  • プレイヤーはシムの世帯を作成し、(一人暮らしでも大家族でもOK、一世帯につき、8人まで同居化)指示を与えて生活をさせる。
  • もともとある家を借りるか、自分で設計するなどをして、作成した世帯を家に住まわせる。
    • 家に置いてある家具の価値に合わせて請求書が定期的に送られてくる、現実世界で言えば家賃や、光熱費といったところ。
      期限内にお金(シムオリオン)を払わないと回収業者が来て、家具を持って行ってしまう。当然、高級な家になるほど請求額も高くなる。
  • 請求書の支払いや家具、シム自身の食事等を買うにはお金が必要であり、基本的には新聞から仕事を探して職につけてお金を稼ぐ事になる。
  • シムには「空腹」、「衛生」、「社交」、「便意」、「心地よさ」、「楽しさ」、「体力」、「部屋」といった欲求メーターが存在し、時間の経過で下がっていく。
    • 「空腹」は冷蔵庫から取り出す食事で、「衛生」は風呂かシャワーで、「便意」はトイレを使うことで、「社交」は他のシムと交流する事で回復させることが出来る。
      欲求メーターが低いと、シムは機嫌を損ねてしまい、プレイヤーからのアクションを拒否したり、他のシムに八つ当たりをするといったネガティブな行動を起こすようになる。
    • さらに欲求メーターが下がりすぎてしまうと様々なデメリットが起こる。「便意」の場合はお漏らしをしてしまう程度で済むが、空腹の場合は餓死するといった深刻な症状が起こることも。
  • その他にも「スキル」が存在し、勉強する事で「料理」や「技術」、「創作」といったパラメーターを上げ、昇進の助けになる他様々なメリットが得られる。
    • 「料理」が上手だと「空腹」の回復度が上昇する他、火事になる危険性が減る
    • 「技術」が高いと、壊れたオブジェクトを安全に直す事が出来る(低いと感電して死んでしまう事すらある)
    • 「創作」が高いと、イーゼルで描いた絵を高値で売れたり、ギターを使って他人を喜ばせることができるようになる。
  • シムは他のシムと交流することで友人や恋人になる事が出来る。異性にかぎらず、同姓でも恋愛は可能。うっかり、おっさん同士のシムが手を握ってハートマークがついてしまう事も…
    • もちろん、浮気も可能。しかし、自分の恋人がいる前で恋愛アクションを実行するとバレてしまい、修羅場になってしまう。
    • 仲良くするばかりではなく、徹底的に侮辱して敵対し、喧嘩を繰り返す事によって、シムを町から追い出すことも可能。
  • 恋人へのプロポーズを成功させる事で結婚も可能。結婚後はキスをする事で子供が出来る場合がある。
    • 今作では赤ちゃんから子供へ成長する事はあるが、大人へは成長しない*1
  • シムシティ同様、目的は存在せず、飽きるまであらゆるプレイが可能。
    • プレイしている世帯のシムが全員死んでしまうなどしていなくなった時がゲームオーバー。(滅多に起こりえないが)
  • アドオンソフトを導入することで、ガーデニングやペット、バケーションなどの要素が追加され、より楽しめる。

評価点

一人ひとりの人間の人生に介入でき、楽しみ方に際限が無い。
  • シム一人ひとりに個性があり、プレイヤーは神に近い視点で彼らの生活に仕事・恋愛・娯楽あらゆる要素に介入できる。
  • やってる事を例えるとしたらシルバニアファミリーやリカちゃん人形などを使ったおままごと連想するとお分かりいただけるだろう。
キャクターは自らの性格によって勝手に行動するので眺めているだけでも面白い。
  • 操作してないシムやNPCはあらかじめシムに与えられたパラメーターにそって自由に行動する。ジゴロや悪戯好き、潔癖症など千差万別の行動をとる
    • 大人数の家族を操作する時も、勝手に動いてくれるためある程度の負担の軽減になる。
家屋や区画までも自分でカスタマイズできる。
  • 建物の構造から家具の設置まで一からできる為、本編よりこちらにハマってしまう人も多い。
  • 自分の家を再現するもよし、理想の豪邸を作るもよし、発想次第でビックリハウスだって作ることもできる。
    • プールや暖炉といった実際の生活では中々買う事が出来ない家具を事も出来る。
ユーザーメイドのオブジェクトやスキンや外部データを追加することができる。
  • カスタムオブジェクトを入れることで本編にはないデザインのカスタムハウスを作ったり、通常では実行できないコマンドも導入することが可能。
  • ユーザーメイドのオリジナルスキンを導入する事で自分の好きなキャラクター同士を住まわせて生活させたり、交流させることができる。
    • ガチャ○ンのご近所にハ○ヒを住ませたりするなんて事も可能。ユーザー有志の手によって数多くのキャラクタースキンが作られている。
    • さらにスキンだけではなく、シムたちの動きも(慣れれば)自分で作ってしまうことも可能。スキンや建築と組み合わせれば、それこそ楽しみ方は無限大。
  • ブログや動画サイトのリプレイも現在でも活発に行われており、それに感化されて購入する人も多い。
タウニーの存在
  • ユーザーが作成したシム以外にタウニーと呼ばれる自動生成されるNPCも存在し、結婚する事で家族にする事もできる。
    ただ、容姿が上記のユーザーメイドのスキンも含めてランダムに生成されるため
    ガチャ○ンの身体をして顔がガ○ダムといったカオスなシムが生成される事もあり、笑いを誘う。
建築・購入モードのBGMがつい本編を止めて聞きたくなるくらい良い。

難点、及び賛否両論点

  • 店舗経営ができない。その点はユーザーからも惜しまれ、Sims2にて実現する。
  • シムが仕事に出かけると、プレイヤーが介入する事が出来なくなり、シムが帰って来るまで待つだけになる。
  • シムは基本的に成長しない。後のシリーズでは寿命と成長の要素が導入される。アクシンデントで死なない限り不死身ということでそれが良いというプレイヤーもいる。
  • シムのAIが細かい点でよくない。シム同士で道を塞いだりすると片方が途中でアクションを中断してしまう場合もしばしば。
  • 快適にプレイできるかどうかは個人の所有するパソコンのスペックによる。
    • スキンやオブジェクトを次々と足して行ったり、アドオンソフトを追加インストールすることによって、環境によってはゲームの起動に10分以上かかる場合もある。
  • ユーザーメイドのオブジェクトを足していくことによって、フリーズや強制終了してしまうことがある。しかし当然ながらElectronic Artsはユーザーメイドのオブジェクトに対して何かをしてくれるわけでもなく、どう対処するかはユーザーに任せられてしまう。

総評

究極の箱庭ゲームシリーズの初代にして金字塔。自由度の高さ、自分で作る喜びなど、楽しみ方は様々。
パソコンのスペックによって快適にプレイできるかどうかが決まってしまう点が難点だが、現在でも高い人気を誇っており、発売から10年以上経った今も新規購入・オブジェクト配布が行われている。

余談

  • 2015年現在は第四シリーズまで出ているが、新品での入手はほとんど不可能。
    • amazonなどを見れば分かるが日本で発売されたすべての拡張がセットになった完全版3までもがプレミアが付いて非常に高額。
    • ただし海外で発売されているThe Sims: Complete Collectionは同等の内容で非公式ながら日本語化もできる(元々世界向けにローカライズされている)。購入の際には検討してはどうだろう。

移植作

  • 家庭用のゲーム機にも移植されており、PS2では「シムピープル お茶の間劇場」「ザ・シムズ」「ザ・アーブズ シムズ・イン・ザ・シティ」が発売されている。
    • 初めての移植作となる「シムピープル お茶の間劇場」はグラフィックがフルポリゴンにパワーアップし、ステージクリア式の「ストーリーモード」や
      2人同時プレイ(協力プレイ、対戦プレイ)といった要素が追加されたアレンジ移植となっている。
      アドオンやスキン等の拡張こそ出来ないが、自由度の高い生活や建築モードは健在であり、シムズシリーズの入門に相応しい作品になっている。
      • 余談だが、ジャンルが「お茶の間 RPG 」となっている。中身は本家同様のバリバリの人生シミュレーションであり、シムが武器を使って戦ったりするわけではない。
      • 当時の公式サイトでも役割(シム)を演じるという意味のジャンルであるということを強調しており、よりは納得出来る。
      • シムが武器を使って戦うゲームは後に本当に発売された。