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【めだるおぶおなー あらいどあさると】
ジャンル | ファーストパーソン・シューティングゲーム | |
対応機種 | Windows | |
メディア | CD-ROM | |
発売元 | Electronic Arts | |
開発元 | 2015 Inc. | |
発売日 | 2002年1月22日 | |
定価 | 4,500円 | |
プレイ人数 | 1人(オンライン時 2人~32人、理論上64人)) | |
レーティング | CERO:C(15歳以上対象) | |
判定 | 良作 | |
メダルオブオナーシリーズ? |
第二次世界大戦のヨーロッパ戦線や北アフリカ戦線を舞台としたファーストパーソン・シューティングゲーム。
前作まではPSソフトとして発売されていたが、表現の向上などのためPCにプラットフォームを移した。
ゲーム内の演出に映画『プライベート・ライアン』などの監督として有名なスティーブン・スピルバーグが協力していることで話題になった。
戦争物のFPSがジャンルとして定着する切っ掛けともなった作品。完全日本語版は質の高い翻訳がなされ、声優も好演しているのでお勧めである。
プレイヤーはアメリカ陸軍中尉マイク・パウエルとなり、OSSエージェントとして「トーチ作戦」、「ノルマンディー上陸作戦」「バルジの戦い」など、北アフリカやヨーロッパの激戦となった戦場に身を投じることになる。
本作を特徴付ける点は演出を巧みにスクリプトで表現している事にある。 1ミッションの流れは前半ドイツ軍の本拠や基地に潜入する比較的な静かな展開で、後半に派手な戦闘を繰り広げながら脱出・攻勢となる。 ドラマチックな展開は多くのプレイヤーを魅了した。 当時のFPSとしては他のNPCと共闘している描写を描くことが多く、戦場の空気を上手く出している。 話題ともなったオマハビーチ上陸作戦における映画『プライベート・ライアン』ばりの描写は当時のPCゲームプレイヤーの度肝を抜いた。
作曲は古くはゲーム音楽で活動を続けて、最近では海外ドラマ『LOST』や映画『クローバーフィールド』などの作曲も担当しているマイケル・ジアッキーノが担当。 PSシリーズから続くMOHシリーズを特徴付ける彼の作る楽曲のクオリティの高さは健在である。 BGMは環境音ではなく、演出の一部としてミッションの展開にあわせてBGMは巡るましく代わってゆく。 序盤は比較的静かな曲に始まり、中盤くらいから緊張感や不安さを煽る物へと代わり、 こちらの攻勢・脱出の際には迫力あるオーケストラが鳴り響き、戦場を駆けるヒーローであるプレイヤーの活躍に花を添えている。 威厳と荘厳さと哀愁を漂わせるテーマソングはWWIIを題材にしたシリーズでは、形を変えて使われている。(2010年発売の作品で使用されていない。)
ハリウッドのサウンドチームの手によって実際の武器の音を録音したものを使っている。 サンプリング素材とは違い本当に撃ってるかと錯覚するほどの重厚なサウンドである。
今では見劣りしてしまうが、当時としては高い水準。
今作の評価点でもあり欠点。スクリプト演出が多いので、進行に制約が多く自由度を好むユーザーには受けない。 また、演出がないところ以外では一人で敵陣地へ乗り込んでいってドイツ兵をバタバタ倒してゆくため、まるでランボーのようで不自然との批判もある。 それに対する答えがCall Of Dutyシリーズではあるのだが・・・。
NPCの思考ルーチンはそこまで良いわけではないのだが、攻撃の狙いが些か正確すぎる。 瓦礫や建造物や植物が多い場所に敵兵が隠れられると、こちらから視認できず一方的に嬲り殺しにされる場合がある。 特に難易度が高いと針の穴を通すような正確なショットでこちらにバスバス致命的なダメージを当ててくるので進むのが難しい。
本作には2作の拡張パックが登場しているが、余り調整されていないのか上記の問題に加え難易度が非常に高い。
戦争物のFPSを普及させた先駆け的存在であり、後にCODシリーズやBFシリーズを生み出す端緒となる本作はFPSゲームの歴史で語られる作品であることは間違いない。