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ファンタシースターオンライン - (2015/09/09 (水) 11:54:37) の編集履歴(バックアップ)


ファンタシースターオンライン

【ふぁんたしー すたー おんらいん】

ジャンル ネットワーク対応RPG


対応機種 ドリームキャスト
開発元 ソニックチーム
発売元 セガ
発売日 2000年12月21日
定価 7140円(DC版のみ)
+(オンライン使用限定)ネットサーバー料金
分類 良作
ファンタシースターシリーズ


概要

  • 家庭用ゲーム機で、初めて成功を収め国産MORPGとして先駆者の地位を勝ち取った、プレイヤーの対応次第で面白さが解るオンラインゲーム。
  • 本稿に対応しているのは以下の作品である。
    • PHANTASY STAR ONLINE(DC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Ver2(DC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Episode1&2(GC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Episode1&2 Ver1.1(GC版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Episode1&2(Xbox版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst(Windows版)
    • PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst Episode IV(Windows版)
  • 『PHANTASY STAR ONLINE Episode3 カードレボリューション』は続編であるが内容がMORPGではなくカードゲームになっているので、本稿では除かせて頂く。

特徴

  • DC版では9職業から選択できる。以降の作品や派生の『ファンタシースターZERO』では、DC版で没になった職業が新規採用されている。
+ キャラクタークリエーション Wikiから抜粋
  • DC版からの職業
    • ヒューマー
      • ヒューマンの男性ハンター。初心者向けの戦士系。テクニック*1も使える為に機種によっては最強キャラクターとなっている。
    • ハニュエール
      • ニューマンの女性ハンター。戦士系の中では最も低いパラメーターだが、その分精神力が戦士系トップに高いので、魔法戦士的な戦い方が出来る。
    • ヒューキャスト
      • アンドロイドの男性ハンター。戦士系の中ではトップクラスのパラメーター(攻撃力は最強)だが、テクニックが使えないために扱いが難しくオフラインでは上級者向け。オンラインのチャレンジモードでは最も使えるキャラクターである。
    • レイマー
      • ヒューマンの男性レンジャー。DC版銃使い系でテクニックが使えるメリットがあるが、ヒューマーと比べてもかなり中途半端である。DC版のオンラインのチャレンジモードで使っている人がいたら熟練者と言ってもいい。
    • レイキャスト
      • アンドロイドの男性レンジャー(銃使い系)。ヒューキャスト同様にテクニックが使えない欠点があり、オフラインでは上級者向けになっている。最終的には全職業中HPが最も高く成長する。
    • レイキャシール
      • アンドロイドの女性レンジャー(銃使い系)。ヒューキャスト同様にテクニックが使えない欠点があるのでオフラインでは上級者向けになっている。クリエーション時には他のアンドロイドと違いメイド系や人肌タイプが選べる。最終的には全職業中命中力が最も高く成長する。
    • フォマール
      • ヒューマンの女性フォース(魔法使い系)。数値的には平均的な中途半端であるが、特殊防具「マグ」の育成によっては魔法戦士系や魔法使い系と多種多様の遊び方が出来る。ネックはモーションが他の職業と異なり、使える武器と使えない武器の差が大きくなっている。
      • このフォースクラスのキャラクターは、全てオフラインでは上級者向けになっている。
    • フォニューム
      • ニューマンの男性フォース(魔法使い系)。HPが低い分、精神力がかなり高い。更に、この職業のみ素手でテクニックを使う*2と他のテクニックを使える職業よりも早く発動するメリットがある。
    • フォニュエール
      • ニューマンの女性フォース(魔法使い系)。長所・欠点がフォニューム以上のものとなっており、最終的には精神力がフォニュームよりも上回る。但し素手でテクニックを使うと魔法使い系で最も遅く発動するデメリットがある。
  • GC版から追加された職業
    • ヒューキャシール
      • アンドロイドの女性ハンター(戦士系)。ヒューキャスト同様にテクニックが使えない欠点があるため、オフラインでは上級者向けになっている。最終的には回避力が最も高く成長する。
    • レイマール
      • ヒューマンの女性レンジャー(銃使い系)でテクニックが使えるメリットがあり、それなりの魔法が使えるために魔法銃使い的な遊び方が出来る。
    • フォーマー
      • ヒューマンの男性フォース(魔法使い系)。命中力の成長が全職業中最下位な上に、GC版からの追加の得意テクニックが使いにくい為に全フォース系の中で中途半端な職業になっている。オフラインでは上級者向けになっている。
  • アンドロイド関連はDC版ver2のアルティメットモードで「トラップ」が追加になる。
  • 条件付きで、開発スタッフのマスターキャラクターに出会えるイベントがある。
    • DC版『PSO』で出会い恋人になった人を募集した。この時、恋人同士の使用キャラクターが行動と擬音台詞でキスをした時、当時未婚であった中裕司が「ちきしょう」と言う台詞を打っていた。
  • 永野護、田中理恵、緑川光、保志総一朗などの、多くの著名人がはまっていた。特に永野は廃人な上に、後の公式設定資料集でイラストを提供している。
  • 『ソニック』『ファンタジーソーン』『バーニングレンジャー』のコラボがある。
    • 『バーニングレンジャー』とのコラボの初回はDC版から。下記の動画は全てGC版。このコラボで『バーニングレンジャー』を知ったユーザーも多い。
+ バーニングレンジャーのコラボ前編・曲だけ

+ バーニングレンジャーのコラボ後編・曲だけ

  • DC版ver2のオンラインでは、サッカー場ロビー、他のキャラクターと戦える「対戦モード」、持っているアイテムと入手できるアイテムだけで攻略に挑戦する「チャレンジモード」が導入。
  • GC版ではGBA版のジョイキャリーシステム対応。ミニゲームが楽しめる。

評価点

総合

  • タイトルからして「オンライン」ゲームなのだが、完全オンラインの『PSOBB』以外はオフラインでも十分遊べる構成。そのため(自力接続がほぼ不可能な小学生等のオンライン環境がないプレイヤー等の)オフ専プレイヤーもかなりいたとか。
    • オフライン時は難易度調整もオンラインプレイ時と比べて若干落としている。
    • オフラインでもミッション限定等の一部の特殊ステージを除き、ほとんどプレイ可能。
    • オフラインで入手したアイテムはオンラインでも使用可能。(ただし、オフで作成されたチートアイテムなどもオンに持ち込めてしまう等のトラブルもあり、賛否両論ではあった)
  • ステージクリアやミッションをこなしていくことで明らかになる壮大なストーリー。これまでの『ファンタシースター』シリーズに連なる設定やアイテムも登場し、ファンを喜ばせた。
  • 戦闘システムはアクション形式。シンプルながらも決してぬるいわけではなく、それでいて爽快感とやりがいを感じさせるゲームバランスは今現在でも非常に高く評価されている。
    • プレイヤーは「弱攻撃」「強攻撃」「EX(エクストラ)攻撃」という三種類の攻撃方法を使い分けて戦闘をこなしていく。
    • 「弱攻撃」は命中率が高いが威力が弱く、「強攻撃」は攻撃力が高い代わりに隙が大きく命中率が低い。「EX」は武器に付与された”エレメント”の発動に使い、隙が大きく命中率は非常に低い。エレメントの特殊効果自体は属性ダメージや即死攻撃など、様々かつ強力な効果を発揮する。
    • 攻撃はタイミングよくボタンを押すと最高3連続攻撃を出す事ができ、段階を踏むごとに命中率が上がる。 基本的に初段は弱攻撃で牽制しつつ、最後に強攻撃やEXに繋げる事が多い。もちろん初めからいきなり強攻撃やEXを仕掛けるのもアリだが、攻撃を外してしまうと勿論反撃を受けるリスクがあるため分の悪いギャンブル的な戦いになるので、堅実に戦うのなら最初はノーマルアタックが基本だ。
    • また、武器によって攻撃速度や回数が異なり、種類や戦況によっては同じタイミングでボタンを押しても敵に割り込まれたりする。
      一種類の武器に固執して戦うのではなく、相手や状況によって武器を切り替えて戦うのが戦闘の基本である。
  • ステージや敵モンスター・ボス(ゲーム中の表記は「エネミー」)のデザインも好評。アイテムもかなりの数があり、武器には専用グラフィックも多い。
    • DC版では通常武器の色を変えただけだった武器も、GC版以降は専用グラフィックが与えられた。
    • 一部のエネミーや武器は次回作である『ファンタシースターユニバース』(以下、『PSU』)シリーズにも登場。それどころかステージまで登場する。
  • 上手いプレイヤーに出会えば出会うほど、もう一度遊びたくなる
    • アンドロイド使いは、上手いフォース使いに出会うほどそれがありがたく感じる。特にハードからベリーハードで、自分の手持ち回復薬を殆ど使わないで冒険が終わったと言う相手なら尚の事。
    • パーティーが凸凹なバランスでもプレイヤーの立ち回り次第で面白くなる。
      • アンドロイドに全員回復薬*3、死亡蘇生薬、状態異常回復薬を持たせると、回復役のフォースが状態異常や死亡で動けない場合、素早くフォローが出来るなど。
    • 上手い相手から、学んでプレイヤー自身も上達できる。反面教師なプレイヤーからも学ぶ事は可能かもしれない。
  • 小林秀聡氏(EDテーマ等一部は熊谷文恵氏)が担当した楽曲も総じて評価が高い。
    • 特に、EP2のラスボスの第一形態のBGM「IDOLA have the immortal feather」は、そのラスボス自体が高い人気を誇っていることから歴代でも屈指の名曲として知られている。
      動画にもアップされているので一度じっくりと聞いてみるべし。後に『ファンタシースターポータブル2 インフィニティ』にてこのボスが復活した時はフィールドやBGM、攻撃モーションや戦闘までの流れが完全に近い形で再現され、多くのファンが歓喜・涙した。
    • サントラも発売した。後に桜庭統氏や伊藤賢治氏など豪華作曲家がアレンジを担当したアレンジサントラも発売した。

GC版

  • DC版ではテクニックが使える職業は全部の最高LV魔法が使える為に格差が無かったが、この作品から一部のテクニックが使えるハンターとレンジャーに使用制限がついた。

評価が分かれる点

総合

  • 職業の格差が激しく、ソロプレイ時には難易度によって優劣が激しい。
  • EP2から追加されたフィールドの敵の攻撃パターンに理不尽なものが多く、「レア堀り」を行おうとすると強烈な職業縛りが発生する。
    まったり遊べるような強さでもなく、EP1のフィールドに比べて人気が無い。
  • オンラインの部屋の難易度がオフラインのクリアーステージに影響を及ぼす。
  • 経験値習得のシステムが、敵に必ずダメージや魔法をかけるシステムなので、強力なキャラクターになればなるほど経験値が大きく稼ぎやすい。後述のドーピングアイテムの使い方次第で経験値を総取りする事も可能になっている。
  • オンライン重視の為に、オフラインのストーリーは非常に簡素な表現となっている。重厚な演出やムービーなどは一切無く、シナリオは重いが、表現は終始さっぱりしたものである。
    • EP1はオフラインミッションという形でかなり深いところまでストーリーが掘り下げられる(と言っても完全には程遠い)が、EP2の一部以外、EP4のミッションは完全にオンライン限定。
  • クエストで同行するNPCキャラクターもあまり使い物にならず、アルティメットモードでは足を引っ張る。
    • 特に「アッシュ」というヒューマーは職業の特性、出現マップが最終ステージなどの要素から死亡率が高く、ファンの間ではもはやネタになっている。
  • オンラインでしか楽しめない季節イベント、限定アイテムが存在している。
  • 名前から決定するセクションIDからの入手アイテム
    • 10色のカラーに決定し、ここからオンオフの共通で入手しやすいアイテムが決定する。
    • しかし、これにも相性が合わないものが存在している。4コマ漫画ではスライサーしか出ない白のIDで自虐ネタを描いている作家などもいた。ちなみに最も相性の悪い組み合わせは、アンドロイド系に高LVのテクニックディスク*4やフォース専用の武器が出るピンクのIDである。

DC版

  • オフラインでは一部のクエスト以外では完全にソロなので、アンドロイド系は確実に苦戦する。アルティメットモード込みだとフォース系も敵の魔法防御がかなり加算している為に倒しにくく更にHPが低いので即死しやすい。更にレイマーも苦戦する。
    • その反面、オールマイティーすぎたヒューマーが最強になっている。以降の作品ではかなりの規制がかけられている。

GC版

  • アイテムを無限増殖できるバグがあり、修正ディスクが発売。初版持ちは無料交換になっている。
  • オフラインでも最大4人で遊べるが画面を4分割する為に、画面が小さいTVでは厳しい。

問題点

総合

  • 遅く始めると他のプレイヤーキャラクターとのLVや装備品などの格差が生じ、ノーマル、ハード、ベリーハードで遊んでいる部屋が見つかりにくい。
  • 読み込みが激しい為に、ディスクユニットの寿命が早い。
  • 一部の操作性が悪い。壁に向かって斜めに歩いた場合やNPCに向かって歩いた場合、押し返しの処理が入らずにその場で足を止めてしまう。そのためエネミーに囲まれた場合など、身動きが取れなくなる場合がある。
  • オリジナル要素がほとんど存在しない。

『Diablo』との類似点

発売当時は今ほどインターネットが盛んではなかったが、ネット上では海外のPCゲーム『Diablo』に余りにも似ているという議論がなされた。 以下はその焦点。

  • 基本的なゲーム設計
    • 近接攻撃型、遠隔攻撃型、魔法攻撃型の3つのクラスからキャラクターを作成
    • 「シナリオを攻略する」という目標を与えられてはいるが、ほとんどのプレイヤーにとって「自分のキャラクターの強化」と「レアアイテム」の収集が真の目的になる
    • 「あるエリアに挑戦→クリア→戦利品を分配(マルチプレイのみ)」を繰り返すいわゆる周回がゲームの中心になる。
  • 難易度設定のルール
    • 通常のゲームをクリアすると当時の一般的なRPGは隠しダンジョンがアンロックされたりすることで新しいエリアを提供するものが主流だったが、それに加えて難易度設定で出現する敵が強化され、手に入るアイテムの質が向上した同一のダンジョンに挑戦するシステムになっている
  • 一見するとアクションゲーム風ではあるが、ダメージの計算や命中判定等でRPGの要素が強い
    • 操作である程度はカバーできるが、一定以上の能力差がある相手との戦闘は厳しく、適正レベルのような概念がある
  • クラスでロールが厳密に分けられていない(今で言うマルチロールに近い)
    • どのクラスでも一定の殲滅力は持っているし、比較的強力である回復アイテムを利用しある程度自己管理ができるようになっている
    • それまで魔法使いキャラ等が独占しがちだった「拠点への転送手段」が、クラスを問わずアイテムで気軽に使える。
    • 死亡時に持っていたアイテムが失われる
    • アイテム収集がメインとなるゲーム性との親和性が低く、後のシリーズでは撤廃されることになる
  • ドーピングアイテムに使用制限がなく、低レベルステータスカンストキャラなども可能
    • こちらもキャラの個性を消しステータスで装備や魔法の使用可否を設定するシステムとも合わないためか、後のシリーズで撤廃される
  • アイテム設計
    • アフィックスシステム
      • 一般的な装備アイテムにランダムで特殊な効果が設定される
      • 大多数のプレイヤーは、これによって良い効果が付与された装備品を収集することにプレイ時間を割くことになる
    • ユニークアイテム
      • 一般的なランダムアイテムとは別に特別なアイテムが生成されることがある
      • いかにもな汎用アイテムとは異なり、特別な効果や外見を持っていることが多い
    • 鑑定システム
      • それがどういった効果を持っているのかが分からない状態でアイテムを取得することがある
      • 鑑定で良いアイテムを引き当てることがゲームの最終目標といって差し支えない
    • アイテムの装備条件
      • 一般的なゲームと異なり指定されたステータスが一定の値を満たしていないと装備できない
  • 魔法習得のシステム
    • 魔法はレベルアップなどでは憶えず、専用の習得用アイテムを消費して憶える
    • 魔法の習得後、新たに設定されるステータス要求を満たして習得アイテムを使用すると魔法のレベルを上げることができる
    • 魔法を憶えられるのは魔法使いクラスだけというわけではなく、条件を満たせば近接攻撃型クラスや遠隔攻撃型クラスでも習得できる

DC版

  • 「ドーピングアイテム」でパラメータをカンストまで上げられる。
    • 無制限だった上に、Ver2ではLV1なのにパラメータがLV100越えというキャラクターも増えた。武器やテクニックの使用制限がパラメータに数値よるものなので使い方次第ではバランスを崩す(後述)。
    • 更に、ver2から追加されたアルティメット専用武器や追加テクニックディスク*5込みで、ノーマル、ハード、ベリーハードまでの敵の瞬殺が可能なのでバランスが崩れた。以降の作品や派生作品では、ドーピングアイテムの使用が規制、廃止になっている。4コマ漫画で福永朱示が自虐ネタにしている。
  • オンラインのマナー違反が多く、特に強力なチートアイテムのせいで、サーバーに負担がかかったり、ゲームバランスが崩れてしまう。
    • この問題は、公式BBSでは書込み禁止になり、これらのユーザーにも規制をかけたが、全く関係無いユーザーまで巻き込まれる。
      • 規制をかけてもそれは日本だけの話で海外からのプレイヤーからのチートアイテムが輸入する事もある。
      • 『ゲームラボ 2001年6月号』には問題とされるダイジェスト「バグ技」「ヒンシュク技」「チート技」と言う記事まで扱われるほどであった。
    • 他のネットゲームでも問題化したレアアイテムトレードで、リアルマネーによる売買のトラブルもあった。
    • チートによるプレイヤーキラーもいた。原因は死亡すると装備している武器と所有しているお金が外れる為。
      • この仕様でチートプレイヤーじゃない心無い盗難もあった。これも4コマ漫画で福永朱示が自虐ネタにしている。
  • チートプレイヤーの出現。
    • ダウンロードクエスト「PSOファン感謝祭ファミ通カップ」でタイムアタックを実施したが、普通のプレイヤー*6なら20分はかかる距離を4分で到達したプレイヤーがいたので見事に無効となりやり直しになった。
      • 再スタート時にはビデオの映像つきを条件で第1位が9分で達成した。
      • この時、貰えるアイテムが普通では入手が出来ない強力なレアアイテムの3品だった上に、上位入賞者にレンジャーがいなかったので銃のレアアイテムのチートが判別しやすかった*7
    • ver2ではLV200の経験値を稼ぐのが大変なのに(後述のポイント数を参照)、わずか1週間で達成したプレイヤーが存在していた。
    • 改造で有名な某誌では、「わざとチートアイテムを作成してサーバーに入り、見事にアカウント停止をくらう」という実験までやっている。
  • オンラインのデスペナルティーがDC版ではかなりきつい仕様。
    • その原因がハードフリーズによるのものだった場合は、納得が行かない。ver2以降ではかなり緩和している。
    • スケルトンタイプのビジュアルメモリーによるバグでデスペナルティーが発生する事もある。
  • フォース系を使うと、高価なTP*8回復薬やテクニックディスクを買うとお金が底をつきやすい。
  • ver2で追加したドレッシングルームでの変更でトラブルが発生。
    • 体型は変更できないはずが、体型が小さくなったなどの現象があり、これも4コマ漫画の福永朱示が自虐ネタにしたほど。
  • チャットの変換が非常に駄目。
    • 「わたし(私)」を変換すると「渡し」が最初に出る。その反面「なか」を変換すると「中裕司*9」が唐突に出ることもある。ver2では解消された。
  • アルティメットモードの難易度が高く、ここで辞めた人も多い。理由はノーマルの同敵に準じた敵のパラメータが最大×180倍に跳ね上がっている為。
    • LV200までの経験値が約4億ポイント必要なので、更に遊ぶ人を選んでしまう。

PC版

  • 初版ではオンラインでキャラクターが変になるなどのトラブルが発生している。
  • 次回作である『PSU』が主流になった2006年以降は定期的に行われるお祭りミッションを除き新配信があまり見込めなかった。
    『PSOBB』発売前に重要キャラクターと紹介された新キャラに未だに光が当たっていない等、ストーリーの補完も不十分である。『PSU』発売後に実装されたアイテムもあるため可能性が無いわけではなかったが。

結末

  • 良くも悪くもオンラインゲームというものを日本に広めた作品である。それ故、オフラインやソロプレイでは評価が落ちる作品でもある。
    そしてDC版の批判が目立つが、以後のバージョンは1年以上の年月がかかった結果として良い意味で調整されている。
  • 2010年まで、実質拡張パッケージ(データの持ち越しなどはできないが)を兼ねたPC版最終バージョンの『ファンタシースターオンライン・ブルーバースト』が稼動していたが、2010年12月27日にPC版PSOBBのオンライン終了が発表され、2013年にオンラインサービスを終了している。
    • 2000年前後の言わばオンラインゲーム黎明期にサービスが開始された大作MO・MMO(『Daiblo』『UO』『EQ』『リネージュ』『FFXI』他)で同年に幕を閉じたのは『ファンタシースターオンライン』の他には少ない。発売時期を考慮すると短命であったと言わざるを得ない結果になった。
    • ネットカフェではオンライン終了までフリープレイが可能であった。
  • 派生である『ファンタシースターユニバース』(PC/PS2)が壮大すぎるほどの問題点が多かった為にリターンした人も多い。
    • 2012年7月4日にサービス開始した名義上の続編『ファンタシースターオンライン2』(Win/PSV)もまた進化したとはいえ、問題点がそれ以上に山積み。
      特に自由度を大きく殺ぐ緊急クエストと、ストーリーの質の凋落ぶりが凄まじいまでの落差として語られることが多い。

余談

  • 現在は廃刊となった宙出版の『4コママンガ笑スタジアムファンタシースターオンライン』シリーズでは、上記の藤井あお、福永朱示の自虐ネタの他に、この漫画の執筆者同士で冒険をした自虐ネタや執筆者の友人の家族との冒険などの、ゲームで実際にあった話が比較的に多かった。

何故短命だったのか

  • 『PSO』発表当時でも他の人気オンラインを使ったネットワークゲームはあったが家庭用ゲーム機の何倍もする高額なPCや安定した通信回線を準備する必要があり、コスト的な部分も含めて敷居は非常に高かった。*10
  • 『PSO』は家庭用ゲーム機で気軽オンラインゲームができる工夫を施しネットワークゲームを一般認知させることに成功したが、当時の家庭用ゲーム機はドリームキャストやゲームキューブといったハードディスクといった内部に大容量ストレージを持たないハードが主流だった事もあり一般的なソフトと同じディスクでの販売形式を取らざるを得ず、アップデートは全く前提になかったのである。
    • 一般的なネットゲームではDUPE(アイテムの増殖方法)やバグなどが見つかればすぐにそれらの対策をし、ゲーム部分に対してもユーザーのフィードバックを受けて修正やアップデートを繰り返してゲームを完成させていくというのが定例である。
    • しかもPC版もドリームキャスト版の移植という位置づけを脱せてはいなかったため、
      他のタイトルでの大型アップデートに位置づけられる追加修正はゲームキューブのep1&2、PC版(2作目)のBBと言うような新機種版の発売に際してしか行われなかった。
    • 一応ep1&2では発売直後に非常に簡単なDUPEやバグが発見され、その対策として修正版ディスクの配布が行われている。
      企業としては過剰ともいえるサービスだが、当然こんな方法でのアップデートが何度も出来るはずがなくこの一度きりで修正ディスクの配布は終了。見つかっていなかったバグや仕様抜けについてはそのままとなった。
    • さらにその後PC専用として発売された『BB』でも、ゲーム部分の修正や追加は一切行われずアイテムと新エネミー、クエストの追加のみだった為、アペンドディスク以上の価値は存在し得なかった。
  • どれだけ数値やNPCを追加しても、やる事が変わらなければ必ずユーザーは飽きる。ましてやタイトルやプラットフォームが何度新しくなっても、根幹部分に変化がなければ尚更である。
    一言でまとめると『PSO』が短命だった理由は、「オンラインゲームにしてはアップデート回数が少なすぎた」ためということである。
  • 「どんなに優れたゲームでも、同じものの遊び直しで何年もユーザーを維持することは不可能だ」という教訓をここから見出すことが出来ればよかったのだが…
    • 残念ながら続編の『PSU』以降のシリーズも、広義でのアップデートが不可能に等しいハード・媒体のみでの供給が長く続くことになる。
      特に『PSU』は『無印』→『イルミナスの野望』以降はパラメータ調整以外のゲーム部分には一切手を加えられずにサービス終了となり、
      途中から単一プラットフォーム化の対象となり、最も実現可能性があったPC版のリリースもこれを以って事実上の長い潜在的沈黙に入ってしまった。
    • 一般的なオンラインゲームと同レベルのアップデート体制が初めて整えられたのは、2012年サービス開始の『PSO2』になってのことだった。
      無論、その間に製作陣は大幅に入れ替わり、上述のような問題点が取り沙汰されている。
    • 『PSO』自体にネットワークゲームを一般レベルまで認知させた大きな功績があることは無論忘れてはいけないことなのだが、
      それに匹敵しうる後続シリーズはDS/PSPと言った携帯機でのものしか無かったといえる。 「時代を先取りする」と讃えられたセガの雄姿は、もはや『PSO』を皮切りに幻想となっていったのかもしれない。