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New スーパーマリオブラザーズ Wii - (2017/01/15 (日) 00:18:57) の編集履歴(バックアップ)


New スーパーマリオブラザーズ Wii

【にゅー すーぱーまりおぶらざーず うぃー】

ジャンル アクション
対応機種 Wii
発売・開発元 任天堂
発売日 2009年12月3日
定価 5,800円(税5%込)
配信 【WiiU】2016年8月9日/2,700円(税8%込)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 4人で一緒に遊べる画期的マリオ
マリオシリーズ


概要

DSで発売されたNew スーパーマリオブラザーズの続編。

ものがたり

ピーチ姫の誕生日。

誰かから届いた、大きなバースデーケーキの中から、

いきなりクッパJr.とクッパの手下たちが現れて、みんな大さわぎ!

あっという間にピーチ姫をさらって飛び去る巨大な飛行船…。

ピーチ姫を助けるため、マリオたちの冒険の旅がはじまります。


特徴・評価点

続編ということもあり、前作と似通ったシステムも多い。当該項目も参照のこと。 前作は簡単にしすぎたということ。

操作

Wiiリモコンは横持ちで操作する。 2でジャンプ、1でダッシュや各種動作を行うなど、基本的な操作に変化はないが、 リフトなどの各種仕掛けを動かすためにリモコンを傾ける、素早く振るなどの操作が新たに用意された。

  • スピンジャンプ
    • プロペラマリオ(後述)以外の時に使用可能。地上にいるときにリモコンを素早く振ると使用できる。
      ワールドにも同名のアクションがあったが、それとは異なり踏めない敵を踏むことはできない。
      ただし、これで踏んで倒せる敵を踏むと大きくジャンプできる。また、雲や霧などを振り払える。
  • 空中回転
    • プロペラマリオ(後述)以外のときに使用可能。
      地上にいるときにリモコンを素早く振ると使用でき、空中で回転して滞空時間を増やし、飛距離を少しだけ伸ばせる。
      雲や霧もわずかながら振り払える。

マップ

スーパーマリオブラザーズ3の「キノピオの家」が復活。入手したアイテムもマップ上で使用できる。 これに伴い、前作のステージ中にストックアイテムを使用することは出来なくなった。
他にもマップ上では以下のような仕掛けがある。

  • キノピオの家
    • 神経衰弱方式でアイテムを入手できるもの、大砲で風船を割って1UPキノコを入手できるもの、スターを入手できるものが存在する。
      一度利用すると消えてしまうが、特定の条件を満たせば復活し、以後何度でも使用できる。
      また、特定の条件を満たしてステージをクリアすると、各ワールドのスタート地点に現れるものも存在する。
  • 大砲
    • 入ると他のワールドへワープできる。すべて隠しゴールの先にあるため、隠しゴールを見つけなければ利用することはできない。
      ちなみに通常の方法で移動先に行ったことがあっても、コンプするためには一度は利用する必要がある。
    • マップ上の特定の場所を移動しており、ぶつかると強制的にステージに移動し、
      敵がうろつく中で100秒以内に画面中のキノピオマーク8個を手に入れるステージをプレイすることになる。
      クリアできれば移動中に使用できるキノコを3つ手に入れられるが、ミスするとマップ上を押し戻されてしまう。
      ちなみに、出現する敵はワールドによって異なる。

パワーアップ

DSにあった「巨大マリオ」と「コウラマリオ」は削除されたが、新たに「アイスマリオ」と「ペンギンマリオ」、「プロペラマリオ」が追加された。

  • アイスマリオ
    • アイスフラワーを取ると変身。
      アイスボールを発射できる。当たった敵は一部を除き、すぐには倒せないが凍り付いて動けなくなる。
      足場として利用したり、リモコンを振って持ち上げて投げることでコウラのように敵に投げ当てて武器として利用することも可能。
      ファイアマリオでは倒せない敵も倒せたりするのだが、ボスには効かない。
      ちなみに今回初登場の敵として、このアイスボールを放つ、『アイスブロス』も登場している。
  • ペンギンマリオ
    • ペンギンスーツを取ると変身。
      アイスボールを放てる他、氷の上でも滑らずに移動可能になり、水中を素早く直線的に動くことが可能になる。
      また、助走をつけてからや坂道でしゃがむことにより腹滑りで敵を倒すことも出来る。
  • プロペラマリオ
    • プロペラキノコを取ると変身。
      地上または空中でリモコンを振ることでプロペラを回し、大きくジャンプすることが可能。
      また、ゆっくりと降下することが出来る。ただし空中で利用するためには一度地上に足をつける必要がある。
  • ヨッシー
    • ヨッシーにも騎乗可能。マルチプレイの場合は、その人数分のヨッシーが出てくる。
      クリボーなどの敵を食べることができ、踏んでも倒せない敵を踏みつけるだけで倒すことができる。
      ハンマーブロスのハンマーを吐き返したり、火を吐くパックンフラワーで火を噴いたりなど、口に含んだものによってアクションが違う要素も追加。
      今回はパワーアップするアイテムをくわえても口に含むだけで、乗っているキャラクターは直接パワーアップしない。
      さらに、ヨッシーで他のプレイヤーキャラを口内に含む、ふんばりジャンプで滞空時間を長くするなどのアクションも可能になっている。
      しかし、2回連続でふんばりジャンプを使用することは出来ない。
      またスーパーマリオワールドと異なり、ヨッシーに乗ることができるのは出てきたコースのみで、ゴールすると強制的に降りてしまう所謂「アニマルフレンズ」仕様である。

協力プレイ

本作では、4人まで同時にプレイ可能。
1Pはマリオで固定、以降はルイージ、きいろキノピオ、あおキノピオのいずれかを操作することになる。能力は全員マリオと同じ。
協力プレイの際は以下の専用のアクションが使える。ちなみにパワーアップアイテムは一度に全員分出る。 この4人協力プレイ要素は星のカービィWiiにも採用された。

  • 協力ジャンプ
    • 味方の頭の上でタイミングよくジャンプすると、より高くジャンプすることが可能。
  • 同時ヒップドロップ
    • タイミングを合わせて全員でヒップドロップすると、POWブロックのように振動で画面内の地面にいる敵を倒せる。
  • シャボン
    • ミスしたキャラクターがこの状態になる。
      残機は減るが、シャボン玉に入りステージ内をフワフワと移動するので、そこで他のキャラクターが触れると復帰できる。
      リモコンを振ることで他のキャラクターに接近する。全員がシャボンに入ってしまうとステージから退場となる。
  • その他、リモコンを振って他のキャラクターを持ち上げ、一度に2人分のパワーアップを得るなどのアクションもある。

おてほんプレイ

  • シングルモードの1つのコース内で8回失敗すると、ステージ上に「ヒントブロック」が出現。
    叩くと、コンピュータ操作のルイージがおてほんプレイとして、コース攻略のヒントを見せてくれる。
    • 次のステージには進めるものの、クリア扱いにはならず、スターコインも入手したりもしない。
    • おてほん実行中でもボタンを押せば、いつでも手動操作に切り替えることが出来る。
    • 一種の救済措置ではあるが、これを一度も出現させずにコンプリートすると…?
    • これは続編の『2』と『U』の他『ドンキーコング リターンズ』でも採用されている。

その他

  • セーブは相変わらず各ワールドの「塔」「城」「飛行船をクリアしたとき」「大砲でワープしたとき」の限定されたポイントで行う。
    但し本作では一度だけ再開できる『中断セーブ』が追加されたため、セーブできる場所をクリアしなくても中断できる。
    • クリア後は中断セーブではなくなり、通常のセーブが可能。
  • ピーチ城では、集めたスターコインで、隠しゴールやスターコインの入手方法、マリオクラブスタッフによるスーパープレイを見られる。
    ムービーは条件を満たすと増えていく。
    • 隠しゴールやスターコインは普通のプレイであり、スーパープレイは前半は感心する程度だが後半は色々と狂っておりマリオクラブの本気を垣間見れる。
  • ストーリー本編とは別にこれまでプレイしたステージを協力プレイで楽しめる『フリーモード』、対戦用の『コインバトル』も収録されている。
  • ワールド8でクッパを倒すと、ワールド9が追加。
    1~8まであり、該当した数字のワールド(9-1ならワールド1)ですべてのステージでスターコインを入手するとそのステージをプレイできる。
  • コクッパ7人衆が『マリオ&ルイージRPG』以来6年振り(アクションゲーム新作では『スーパーマリオワールド』以来19年振りに)ボスとして久々の復活。また、クッパJr.との共演は本作が初となる。
    • ただし本作では「コクッパ」の名称は一切記載されず、「クッパの手下」という表記になっている(クッパの子供という設定がJr.のみに変更されたため)。それまではクッパJr.とコクッパの関係ははっきりと明言されていなかったため*1、今作で単に手下と表記されたことについては過去の設定を知るファンへの混乱を招いたり、否定的な意見も出た。
    • その後のNewマリオシリーズでも「クッパの手下」として表記され、さらに『マリオカート8』以降は「クッパ7人衆」という新たな総称が与えられている。

問題点・賛否両論点

  • コントローラーがWiiリモコン横持ちのみ
    • ヌンチャクやクラシックコントローラー、GCコントローラーは使用不可。Wiiリモコン横持ちの操作性が極端に悪いわけではないが、長時間のプレイに向いているとは言い難い。
  • リモコンを駆使させる場面が多くやや面倒くさい
    • 多人数プレイであれば「誰が担当するか」等でむしろ盛り上がる要素なのだが、1人プレイであれば特に盛り上がるわけでもなく不便さが目に付いてしまう。
    • ただし色々なステージで様々な種類のギミックが用意されており、「またリモコン操作か」と思うことはあっても、仕掛け自体に飽きることは少ない。
  • 賛否両論のおてほんブロック
    • 肯定意見は「ブロックのおかげで詰むことがない。」否定意見は「ミスし続ければ誰でもクリア出来てしまうのでエンディングの価値がない。誰でもクリア出来るものをクリアしても嬉しくない。」
    • 画期的なシステムではあるが、このシステムがコースクリアの価値を落としているのも事実である。
    • そもそも相変わらずの難易度の低さにより、おてほんブロックなしでもほとんどのステージを初見ノーミスで攻略可能だったりするプレイヤーが多い。
      • 但し、あくまで難易度が低いという意見はアクションゲームに慣れているプレイヤーに多いだけであり、ゲームにあまり慣れていないプレイヤーからすれば本作でも難しいという意見もある点には留意する必要がある。
  • シャボンが便利すぎる
    • 多人数プレイ時は、穴に落ちそうになったり敵に当たりそうになるたびにAボタンを押せばシャボンに入って簡単に回避できてしまう。使用に回数等の制限もないため、アクションゲームの根幹も揺るがしかねない。
    • もっとも多人数プレイ時はカジュアルなパーティーゲームとしての側面も強く、初心者が難所を攻略できずに全員が進めなくなってしまうというような場面を無くすための救済処置でもある。
  • 変身のバランスの悪さ
    • プロペラマリオは非常に強力で、無限に飛ぶことこそできないものの、大ジャンプと降下速度の緩さから足場の悪いステージでは難易度がかなり下がる。
      • もっともこれも『3』のしっぽマリオや『ワールド』のマントマリオと同様、どうしてもクリアできないステージを突破するための救済処置としての設定ではある。
    • 対して、DSより引き継がれたマメマリオの利点が体の小ささと水上歩きの二点だけになってしまった。
      • もっともマメマリオはそもそもデメリットが多く、難易度を上げるための変身という側面も強い。
    • アイスマリオがペンギンマリオの下位互換でしか無い。
  • 協力プレイ時に喧嘩になる可能性がある
    • 例えば投げた甲羅は他のプレイヤーが当たるとダメージになるため、甲羅を誰かが持つと妙に殺気立った雰囲気に…。
    • 『協力ジャンプ』は踏み台になったプレイヤーがわずかな時間だが動けないため、ダメージを受けてしまうことも…。
      • もっとも初代『マリオブラザーズ』からして「協力するか、妨害するか」という要素が含まれていたシリーズであり、むしろお互いにダメージを与え合う対戦ゲームとしても楽しめるという点では幅を広げている。
  • その他
    • ボリュームが少ない。携帯機→据え置き機に移行したにも関わらず、その前作よりもステージ数が減ってしまっている。
    • 入手難度の差こそあれど、かつての「たぬきスーツ」(スーパーこのはの上位互換)ほどではない。
    • 一部のスターコインの隠し場所が酷く、壁の中に見えない状態で埋まっているものがいくつかある。一応「隠し場所どころか取り方まで説明してくれる」強力な救済措置があるのがありがたいのだが、じゃあ何故そこまでしないといけないほど分かりにくい場所に配置したのだろうか。
    • ヨッシーに乗ってこのゲームをプレイしているCMがよく放送されていたが、ヨッシーは限られたステージにしか出ず、しかも他のステージへの引き継ぎは不可なため、CMと現実の差にガッカリしたプレイヤーも。
    • メインBGMは前作をちょっといじっただけ。
    • オープニングムービーに一箇所おかしなところがある。キノピオが大砲に入れた箱の順番を良く見ると…。
    • コンティニュー回数が記録されてしまう。
      • ノーコンティニュークリアを目指すモチベーションになるが、コンティニューすることに対するプレッシャーにもなってしまう。

総評

これまで『スーパーマリオブラザーズ』では交代制、『マリオギャラクシー』でも協力プレイは可能であったが、あくまでメインとなるマリオを補助するプレイが出来るだけだった。
しかし本作はシリーズで初めて、文字通り複数のプレイヤーが同時にステージを攻略可能となっており、協力することで敵を倒せたり、難しいところは別のプレイヤーに任せたりといった遊び方が可能となり初心者と上級者が一緒に遊ぶことも出来る。
また、協力だけでなく妨害し合あうゲームとしても遊べるのは初代『マリオブラザーズ』譲り。
難易度は相変わらず低めだが、DSやWiiから『スーパーマリオブラザーズ』シリーズに入ったライトユーザーが相当数いることを考えると、万人向け作品としては致し方ない調整でもある。事実、簡単すぎるという意見だけでなく、協力プレイがあったからなんとかクリア出来た、という意見もある。
Wiiという多人数のプレイに重きを置くハードにおいて、アクションゲームという本来は1人向けのゲームを上手く多人数向けで遊べる仕様にした良作である。