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デビルメイクライ3 - (2013/12/11 (水) 17:48:20) の編集履歴(バックアップ)


デビルメイクライ3

【でびるめいくらいすりー】

ジャンル スタイリッシュ クレイジーアクション
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 カプコン
発売日 2005年2月17日
定価 6,980円(税込)
備考 PC移植版はソースネクストより2006年6月30日発売
分類 良作
デビルメイクライシリーズ・関連作品リンク


概要

硬派な難易度と、派手に敵を倒す爽快感により人気シリーズとなったデビルメイクライ(DMC)シリーズの3作目。
時系列は1~4の中で最も古く、便利屋開業時代のダンテと、1で敵に操られる前の兄バージルの対決が描かれる。

今回のダンテ、及びバージルの魔人化したときのキャラデザインは、女神転生のキャラデザイナーで有名な金子一馬が担当している。
 


ストーリー

かつて魔剣士スパーダが、人間のために剣を振るい魔界を封じてから数千年――
英雄スパーダと人間、両方の血を受け継ぐダンテは、街の片隅に便利屋を開業しようとしていた。
そんな中、ダンテの店の側に突如として巨大な塔が出現する。
月明かりに照らされたその塔の屋上に立っていたのは、失踪していたはずのダンテの兄、バージルと無数の悪魔達であった。
同じスパーダの血を引きながらも、その目指すべき物の相違から袂を別っていた2人……
ダンテは、バージルとの決着のために、塔へと足を向ける。
時を同じくして、人間のデビルハンター、レディもまた突如現われた塔に向かっていた。自らの因縁を断ち切るために。
悪魔、人間、そしてその両方の血を受け継ぐ者。
それぞれの思惑を胸に、運命の歯車が回り始める。
 


ゲームシステム

スタイリッシュコンボランク

ダンテをどれだけスタイリッシュに戦わせているかを表すもの。
戦闘中に絶えず攻撃する等の「スタイリッシュな行動」を行うと画面右上にスタイリッシュランクとゲージが表示され、それらの行動を行うほどゲージが上昇。ゲージがMAXになる度にランクが一つ上がる。ランクは低いほうからD,C,B,A,S,SS,SSSの7段階ある。

前二作に比べてランクの溜まり具合や持続時間がゲージとして明確に表示されるようになった。又、基本的に同じ技を連発しているだけではランクはあまり上がらなくなった。  

スタイル

ダンテ(プレイヤー)のプレイスタイルを決定付ける新要素。
「移動力に特化したスタイル」や「銃の扱いに特化したスタイル」といったものが存在し、ゲームをプレイする際はそれらの中から一つのスタイルを選択する。
選択したスタイルによって、「スタイルアクション」という、各スタイル固有のアクションを発揮できる。

スタイルには敵を倒して経験値を手にいれ成長する「成長型スタイル」と、デビルトリガー(DT)ゲージを消費して特殊効果を発動する「消費型スタイル」の2種類がある。
消費型スタイルは最初は持っておらず、ゲームの途中で入手する。
 

【成長型スタイル】

トリックスター(Trickster) 通称TS

  • 機動力に特化したスタイル。
    • 回避性能が格段に上昇するので初心者にオススメのスタイルだが、完全に使いこなすためには高度なテクニックが必要となる。
    • 吹き飛ばした敵に高速で接近し、追い討ちをかけると言った攻撃的な活用も可能。

ソードマスター(Swordmaster) 通称SM

  • 近接攻撃に特化したスタイル。
    • 近接武器それぞれに固有のスタイルアクションが用意される。
    • レベルが上がるにしたがって、様々な攻撃が追加される。

ガンスリンガー(Gunslinger) 通称GS

  • 遠距離攻撃(銃)に特化したスタイル。
    • 銃器それぞれに固有のスタイルアクションが用意される。
    • 強化の方向性は銃により異なるが、銃メインで戦える程度には強くなる。

ロイヤルガード(Royalguard) 通称RG

  • 防御とカウンターに特化した上級者向けのスタイル。
    • 敵の攻撃をガードしてダメージを軽減しエネルギーを溜める「ブロック」と、溜めたエネルギーを放出し敵を攻撃する「リリース」が基本のスタイル。
    • 敵の攻撃タイミングにドンピシャで合わせると発動する「ジャストブロック」「ジャストリリース」が真骨頂で、ジャストブロックはあらゆる攻撃をダメージ0で防ぐ事が出来、ジャストリリースはエネルギー値が低くともある程度のダメージを敵に与える。
      • そして最大までエネルギーを溜めた際のジャストリリースは今作の技の中で最高の威力を誇る。
    • またブロックは様々な技をキャンセルして出せる上に、一瞬で動作を終了できるため、ブロックキャンセルで技の隙を軽減しながら技を連発するといった攻撃的な活用も可能。  

【消費型スタイル】

クイックシルバー(Quicksilver) 通称QS

  • 時の流れを操るスタイルで、使えるスタイルアクションは「タイムラグ」の一種類のみ。
    • タイムラグ発動中は自身を除く全てがスローモーションになる。
      • また、タイムラグ発動直後には長めの無敵時間が存在し、上手く使えばあらゆる攻撃を簡単に回避できる。
    • 一方的に攻撃を連発できる反則的なスタイルではあるものの、DTゲージを急速に消費するため持続時間は短い。

ドッペルゲンガー(Doppelganger) 通称DG

  • 自分の影を操れるスタイル。使えるスタイルアクションは「アフターイメージ」のみ。
    • これはダンテの分身を作りだし、2人で共闘するというもの。分身はダンテの行動(押したボタン)と同じ動作を取る。
      • 単純に火力が2倍になるので、コツをつかむと非常に強力。
    • また2P側コントローラーを使って分身を操作することができ、擬似2人同時プレイも可能。
    • クイックシルバー同様、持続時間が短いため、時と場合を考えて発動する必要がある。

クレイジーコンボ

  • ほとんどの武器に存在する大技。操作に一手間掛かる分、通常の技よりも強力。
    • 従来のミリオンスタブ(連続突き)も今作ではクレイジーコンボに該当する。  

評価点

ゲームシステム

  • 全体的に前二作の良いとこ取りをしつつも、別のゲームと言えるほど劇的に進化している。
    • 様々な技を織り交ぜる、見ていてもより一層楽しい戦い方を追及するゲームとなった。
  • 派手なアクションの数々
    • 各クレイジーコンボは攻撃方法や演出が派手なものが多く、上手く決めればなかなか爽快。
    • 敵をスケボーのように乗り回す「フリーライド」は、ある意味で本作を象徴するクレイジーなアクションであり好評。
  • プレイスタイルの幅広さとリプレイ性の高さ
    • ダンテは近接武器と銃をそれぞれ同時に二つずつ装備でき、またスタイルを複数の中から一つ選択することになる。
      • 近接武器と銃はそれぞれ全5種類、スタイルは全6種類存在する。それらの組み合わせによって、同じステージ・同じ戦闘でもやることや考えることが全く違ってくる。
      • プレイする度に組み合わせを選ぶ楽しさがあり、何度でも遊べるゲームとなっている。
  • 多彩かつハイテンポなコンボによる攻めの楽しさ
    • 装備している近接武器や銃はワンボタンで瞬時に装備を切り替えることができ、ある武器の技から違う武器の技へとスムーズにコンボを繋げられる。そのため前二作と比べてダンテの攻撃のバリエーションが格段に広がっている。
    • 空中で敵を踏みつけてジャンプするエネミーステップ(エネステ)は、あらゆるアクションをキャンセルして出すことができるようになった。*1
      • これを利用して、飛び上がりつつ繰り出す技からそのまま空中技に繋げたり、地面に着かず空中技を連発するといった様々なコンボが可能になった。
  • 敵の攻撃を見切る快感
    • 基本的に敵は画面内に写っていないと攻撃をしかけてこない、また攻撃モーションの出始めが大きく、攻撃によっては「声」が聞こえるのでタイミングが計り易い
    • 攻撃を避ける手段も横転(いわゆる「緊急回避」)だけでなく、普通のジャンプや一部スタイル技にも無敵時間があるので、ただ避けるだけではなく回避動作がそのまま次の攻撃に繋がり、攻撃の手を休める事無く攻め続ける事ができる。
  • 毎度恒例の最高難易度「ダンテマストダイ」もシリーズ内で最も簡単だと批判された『2』と比べて非常に難しくなっており、歯応えがある。ただし下記の様な賛否両論点もある。
    • どのくらい難しいかというと、「HARD」や「VERYHARD」を余裕でクリアできる人でも、「DMD」になるとミッション2で詰まるほど。

その他

  • キャラクター
    • 前二作に比べて若者らしくなった新しいダンテのキャラクター性は好評。
      • 若者らしいやんちゃなワイルドさとクレイジーさに溢れており、本作のスピード感やアクションの多彩さといった作風にも合っている。
    • ダンテの他にも個性的で魅力的な面々。
    • バージルの魅力
      • ダンテの双子の兄。ハイテンションでおしゃべりなダンテと違い、無言無表情で悪魔を切り刻んでいく姿はダンテとは違ったスタイリッシュさ、かっこよさがありファンは非常に多い。
  • ムービーのクオリティも1~2に比べて見違えるほど上がっており、さながらアクション映画を思わせる仕上がり。
    • このデモシーンによるシナリオの良質さはシリーズでも並ぶものがないほど。
  • BGM
    • 3より一部のBGMに歌詞がつくようになった。歌詞の内容もDMCそしてダンテらしくかっこいい
      • ED曲である「devils never cry」はファンから非常に人気があり、のちのマブカプ3でもアレンジ版がダンテのBGMとなっている。

問題点・賛否両論点

  • 舞台、カメラの問題
    • 基本的に塔の中を行き来するゲームなので、ステージの見た目の変化に乏しい。
    • 戦闘場所によってはカメラが悪く、非常に戦いにくい場合がある。
    • 扉から出てくる手が邪魔。
      • 本シリーズでは条件を満たさないと現在いるマップから移動できない状態で扉に近づくと手が出てきてそれに触れるとダメージを受けてしまうのだが、コンボを叩き込むのが売りの今作では特に邪魔な存在。
      • せっかく気持ちよくコンボを繋いでいても扉の手によってコンボを中断せざるを得ない場合がある。
      • ただしロイヤルガードスタイルに限って言えば、扉の手の攻撃を利用してジャストブロックでエネルギーを溜めたり、ジャストリリースで扉付近の敵に大ダメージを与えるといった戦法が可能になるので、一概に問題点とも言い切れない。
        扉の手の攻撃は、攻撃力は低めだが、ロイヤルガードのエネルギー増加量は大きめの仕様になっている。
  • 戦闘面以外での、キーアイテム入手や仕掛けの解除といったミッション攻略の過程は、特別楽しいというものではない。
    • ミッション4~5は複数の階層に分かれる塔内を行き来しなければならず、初見ではどこに行けば良いのか分かりにくく、迷うプレイヤーが続出した。
    • ただし中には、何かを攻撃して破壊する必要があったり、エレベーターの場外に敵を落とす必要があったりと、アクションのシステムと融合した仕掛けなども存在する。
      • これらは比較的アクションゲームとして楽しみやすく、また飽きさせない工夫でもある。
      • ただしアクションが苦手な人にとってはなかなか先に進めず、ストレスになりかねない面もあるが。
    • 広めのマップで、雑魚との集団戦やボス戦だけをシンプルに楽しめるミッション2が一番爽快に遊べるという意見が多い。
      • それどころかミッション2しか遊ばないというプレイヤーすら見られる。
  • 簡単強力トリガーバースト(通称TB)。
    • デビルトリガー(DT)発動の際にDTゲージを大きく消費することで、魔人化時のオーラで攻撃する技。
    • 全方位範囲攻撃というこのゲームでは貴重なタイプの範囲攻撃の上、最大溜めだと大抵の雑魚敵は一撃死し、更に雑魚敵の群れに飛び込んで使うとコンボランクが大概SSSまで上がる。
    • 爽快感の向上などに貢献しているのだが、使い勝手が良すぎるため、DTゲージを使う魔人化やドッペルゲンガースタイルといった要素を殺してしまっている。クイックシルバーは、発動時無敵が重要なのでそうでもないが…
    • 但し、この技は「初心者救済用」として認識されている節があり、ゲームに慣れたプレイヤーの中には、魔人化共々TBの使用を自主的に禁止する(禁止した方が楽しめる)者も少なくない。
    • 後述のエニグマやフォールンのような「嫌いな敵だけはTBで倒す」という人もいる模様。そういう意味では便利か。
  • 恒例の最高難易度DMD(DANTE MUST DIE)では、いつもどおり敵もデビルトリガー(通称DT)を発動させるのだが、このDT状態の敵が非常に堅く、この堅さが「冗長」「爽快感に欠ける」と槍玉に挙げられる事が多い。
    • 今作の敵のDTは怯み耐久値*2と防御力が5倍という効果に統一されている。
      • つまり、異常に堅い上にほぼ常時スーパーアーマーの敵が誕生するという事である。気が済むまでコンボを決めてもまだ敵が生きてる事もある。
    • ただし「敵の数を減らすほど敵がすぐにDTを発動する」という仕様の為、敵にとどめを刺さずに各敵の体力を均等に削っていけば、その異常な防御力に悩まされる事もほとんど無くなる。
  • 旧作と比べて、魔人化しても攻撃面のパワーアップが実感しにくく、あまり強くなった気がしない。
    • 今作の魔人化は、どちらかと言えば防御力やスピードが強化されるという意味合いが大きい。この強化に関しては他シリーズの魔人を凌いでいる。
    • また魔人化専用技もネヴァンのエアレイドとリベリオンのフロートしかない。『1』『2』のように魔人化で強力な技が使えるといったのは無い。
      • 覚醒したばかりという設定上、3の魔人がそれほど強くないというのは妥当ではある。また攻撃力よりスピードが強化されるという仕様も今作のコンセプトに合致している。*3
    • 今作は手数の多いコンボを重視している分、1発毎の威力が一部除いて低めに設定されている。
      • そのせいで上記の敵の固さがより目立ってしまっている。
  • 比較的ロードの遅いゲームであり、特に度々挿入されるデモシーンのロードが煩わしい。
    • デモシーン自体は再生途中でスキップ可能だが、デモシーンのロードに時間が掛かる。
    • ボス戦前のデモシーンは、ボスに負けて再戦する度に毎回ロードさせられる。何度もボスに負けて再戦を繰り返していると、結構ストレスが溜まる事も。
    • ほとんどのミッションは開始時もしくは終了時にデモシーンが挿入される。何度もやりこんでいく上では、どうせ飛ばすデモシーンが毎回ロードされるのが煩わしくなってくる。
  • 連打要求数がキツイアクションが多い
    • そのため一部のアクションが出しにくい。一応連打を仕込んでおけば技を出すこと自体が不可能なわけではないが、狙ったタイミングで技を出すにはそれなりの連打力がいる。特にアグルドのクレイジーコンボ「テムペスト」は非常に出しづらい。ターボ+素出しで発動できれば自慢できるレベル。
      • またディレイコンボからの派生技(アグルドの「ミリオンスラッシュ」など)では連打仕込みを使えないため、こちらも非常に出しづらい。一応2~3体の敵を攻撃すればヒットストップで動作が遅くなり出しやすくなる。
  • 諸々の要因により、戦っていてストレスを感じる、煩わしい、爽快に戦いにくい などと言われる敵が多い。
    • ただしどの敵もそれぞれに個性や独特の攻略法があり、その捉え方・好き嫌いなどはプレイヤー個々人で異なる場合がある。
    • 大抵の敵は普通の難易度だと問題ないが、最高難易度であるDMDになると大幅に強化される。
    • 本作の敵は、一部除けば画面に入らない限り攻撃してこない。これを利用するとかなり有利に戦える。
+ 敵の具体例
  • アルケニー(蜘蛛)
    • 攻略法がわかっていないとイライラする敵の一種。珍しく、低い難易度でもなかなか手強い。
    • ただでさえ怯み耐久値が高い為殆ど常時スーパーアーマーのような物であるにも関わらず動きが素早いためコンボを中断されやすい。
      • その上ガードでプレイヤーの攻撃を弾いて反撃するという行動もある。
      • しかも遠距離から急襲するような攻撃が多く、特に難易度が上がると複数で別々の方向から攻撃してくる事多々。
      • 実は、攻撃動作中(直後含む)は怯み耐久値が極端に下がるという性質を持つ。上手くこの弱点を突ければ割と簡単に怯む。
      • また、火属性が弱点なのでアグニ&ルドラがよく効く。この武器なら、ゴリ押しでも結構いけてしまう。
      • アルケニーはまだしも、何故かエネステ判定のないクイーンアルケニー(アルケニーの上位種)は本当に鬱陶しい。
  • エニグマ
    • 遠距離から矢を連射してプレイヤーを攻撃・妨害してくる。
    • 高難易度でなければそれほど鬱陶しくないが、高難易度、殊にDMDでは急激に鬱陶しい行動を取るようになり糞グマとも呼ばれるようになる。
    • DMDでは驚異的な威力の矢を遠距離からガンガン撃ってくるという恐怖の存在。
      • しかもようやく接近して殴り始めたと思ったら、怯んでも吹っ飛び状態にならない限り射撃をやめない極悪仕様。
      • それに加えて、プレイヤーが接近しようとすると高速で後ずさって逃げるという種類も存在する。この逃げが異常に速く、特定の高速移動手段を使わないとほぼ追いつけない。スティンガーでも追いつけないといえば異常な逃げ足の速さが分かるだろうか。
    • 有効な攻略法も存在するが、単調な戦法でありスタイリッシュとは言い難い。
    • 非DT状態かつ逃げタイプでなければ、上手く怯ませ続けて華麗に戦う事もできるのだが…
  • フォールン
    • 通称天使。常時浮遊移動で地形を無視するので、よく壁の中に入り込んでしまいこちらの攻撃が届かなくなる。
    • 更に翼で弱点を守っているので、一定ダメージを与えて弱点を露出させないと倒せない為面倒である。
    • 後述のSE版では弱体化して戦いやすくなっているが元が元なので相変わらずウザい。それでも随分マシになっているが。
  • ソウルイーター(蛸)
    • 背後を見せて実体化させないと攻撃が効かないので、攻撃するのに一手間掛かる。しかも手こずっているとワープされる。
    • 例外的に画面外からでも攻撃をしかけてくる敵であり、その攻撃は誘導性能の高い突進。DMDでは体力も攻撃力も上がり、他の敵と一緒に登場すると結構鬱陶しい。さらにこちらが魔人化しても吹っ飛んでしまうので他の敵にゴリ押死して対処するなんてのは通じない。
    • 但し、こいつを倒しても他の敵はDTを引きやすくならないという性質がある(デュラハンと同じ)。この為鬱陶しさはエニグマに比べて格段に下がる。
  • デュラハン
    • 敵と言うよりはトラップに類するもの。
    • 攻撃方法は決まった場所をぐるぐる回るか、ふわふわ浮いてたまに盾突撃。倒す方法は後ろから近接攻撃。遠距離攻撃は効かず、TBでの処理は不可。
    • このように手抜きもいい所と言うべき出来なのだが、この雑魚の出番は毎回と言っていいほど強制戦闘時。さらに刃の先に掠っただけでもわかりにくいダメージを受けるのでSS狙いの時の鬼門。
    • 後述のSE版ではプレイヤーを狙って来るさらにウザい個体が追加されている。こいつ相手にどうスタイリッシュに戦えと?
    • さらにDTを引いたコイツは怯まないので歴代でも1,2を争う糞敵と化す。
  • レディ(ボス)
    • 銃火器しか持たない人間だけあって、銃を撃ったり手榴弾をばら撒きながら逃げ回るという戦法をとる。
    • こちらはそれを追いかけて斬ったり殴ったりするのだが、ステージの構造と視界の悪さが相俟って一度見失うと再度捉えるのが困難。
  • アーカム(ボス)
    • 初見、もしくは低難易度ほど楽しいボスであり、逆に周回を重ねたり高難易度になればなるほど今度は苦痛になっていくというボス。
    • 物語のクライマックスにあたるボスであり、後半は敵であった「バージル」が参戦して共闘するという非常に熱い展開になったりする。
      • 途中何度もアーカムズレギオンなる集団と戦う事になるが、アーカムと因縁のあるレディから託されたカリーナ=アンが非常に有効だったり、この辺も嬉しい要素。
    • しかしながら、戦い方の自由度が低くなりがちというのが最大の問題。
      • 特に高難易度になると装備、戦法がほぼ固定になってしまう。その為爽快感がどんどん失われていく。対レギオンも、カリーナ以外の対抗手段がほぼ無い為どんどん単調になり、楽しくなくなっていく。
      • 後半戦は「バージル」の参戦により、強制的にDGスタイルの分身発動と同様の仕様になり、スタイルアクションと魔人化が使用不可になる。最初は楽しかったこの要素も、周回を重ねると爽快感減少の要因に。
      • また、特にDMDでの後半戦の一番の攻略法は、相棒に攻撃させ、自分はひたすら逃げ回るという非スタイリッシュこの上ないもの。一般的なプレイヤーはこの方法以外だとクリアすら難しい。
  • ジェスター(ボス)
    • SEで追加された道化師の姿をしたボス。
      • 魔方陣を出して攻撃判定のある球体で攻撃するのだが、その中でも魔法陣2はダンテでは特定の方法でしか確実に避ける手段がない。ダンテはまだしもバージルは確実に避ける手段がなく、最終的には運ゲーである。
  • いくつかの技(スタイルアクション含む)は性能が微妙。一概に使い所が無いとは言えないが微妙な性能の行動が少なくない。
    • 裏を返せば、ピンポイントで有効な使い方ができれば非常にスタイリッシュな「魅せ」ができる、ということでもある。個々人の趣味の範疇ともいえるが。
+ 詳細
  • (TS)ダブルダッシュ~トリプルダッシュ
    • 2の回避移動の劣化版であり、地上で短距離を高速移動する。3連続で出せるが、無敵状態になるのは1回目の「ダッシュ」のみ。これらは連続ダッシュ以外の行動ではキャンセルできず、終了時に隙がある。
    • 戦闘において連続ダッシュの有用性は低く、性能的にスカイスター(空中ダッシュ)の半ば下位互換となっている。無いよりはマシ程度の移動技。
  • (TS)ウォールハイク
    • 壁を駆け上ったり、壁を斜めに走りながら前進する移動技。壁走り中は無敵。
    • 戦闘中は通常の二段ジャンプやエネステがあれば高度を稼ぐには十分であり、斜め走りに至っては使い道が皆無であり、基本的に魅せ技でしかない。
  • (SM ケルベロス)アイスエイジ
    • 三秒ほど周囲に氷を張って無敵になる技。出が遅く、攻撃範囲も狭く、威力も低く、技終了まで他の行動でキャンセルできず、終了時の隙も大きめ。
    • 低難易度では、ボスの飛び道具連射などをこの技だけで確実に避けきることができ、回避手段としての使い道がある。
    • 高難易度では攻撃用としても回避用としてもあまり使い物にならない、とにかく技終了後の硬直が長すぎる。
      • 雑魚との戦闘では、怯みにくい敵・飛び道具持ちの敵・中~遠距離から急襲してくる敵といった相性の悪い敵が多く、技終了時の隙に攻撃を食らいやすいため、使い所がかなり限定される。
      • 強いて言えば、爆弾を持った敵には爆発を無効化しつつ攻撃できたり、この技の最中にTBを溜めて、技終了時にTBで攻撃するくらい。
  • (SM アグニ&ルドラ)クロウラー
    • 地面を這う飛び道具。見た目はカッコいいが性能は貧弱の魅せ技。擁護する部分が全くない。
    • ただ、アグルドは通常コンボが優秀な上にやたらめったら優秀な技が揃っている為、これまで優秀な技にするとバランスの問題が出てくる可能性はある。まぁそれでも弱すぎるが。
  • (GS エボニー&アイボリー)トゥーサムタイム
    • 「正面」と「左スティックを傾けた方向」に同時に銃撃を行う。通常の銃撃と比べると怯ませやすいが複数の敵を足止めするには若干物足りない。
    • この技で大抵の技動作をキャンセル可能、連射機能付きのコントローラーを使い通常射撃と交互に連射する事で前作のサブマシンガン並の高速連射が可能という小ネタがある。
  • (GS ショットガン)ファイアワークス
    • ショットガンを振り回し、周囲四方向に特定の順番で乱射する。
    • 攻撃判定は全方向に同時に発生するわけではない上に死角があるので、周囲の敵を攻撃する用途には使い辛く、死角から攻撃を潰されやすい。
    • 真後ろへの攻撃はすぐに発生するため、後ろから迫る敵に対して上手く位置を合わせれば一応使える。
  • アルテミス
    • GSでのマルチロックが異常に強力で、GS以外のアルテミス微妙すぎると言われる事が多い。
    • とは言うが、実際のところGS時が異常に強すぎるだけで、普通に実用レベル。使い方がわからない人はまずは公式のMANIACSを見てこよう。
  • (GS カリーナ=アン)ヒステリック
    • 小型の誘導弾を多数発射する技。発生は遅い、隙も大きい、威力も低いと使いどころに悩む。
    • ボスとして出たレディと同じ技が使えるというのは嬉しいが、それだけである。
  • (GS カリーナ=アン)グラップル
    • HD版でのみ、どうしようもない技。これは移植の問題なので、詳細は『HD版のページ』を参照。
  • (RG)アルティメット
    • ブロック+*4で防げる攻撃を防ぎ、しかも体力を回復する。
      • ただし、正面からの攻撃しか防げない上、回復量も微妙。
    • そもそもロイヤルガードはブロックで怒りを溜めてリリースで大ダメージを与えるのが本業なので、そのスタイルに見合っていない。
    • 一応、ギガピードやベオウルフ戦等、正面から避けにくい飛び道具を撃ってくる相手には使えないこともない。
  • (DG)アフターイメージ
    • 分身の攻撃ではスタイリッシュランクは上昇しない。
      • その為スタイルアクションなしでスタイリッシュランクを上げてから分身しないと、ミッションクリア時のスタイリッシュポイントが残念な事になる。
    • TBの使用を禁止しない場合、TBとスタイルアクションを組み合わせられる他のスタイルの方が火力に優れているという哀しい事態すら発生しうる。このせいで、DTゲージ無限のスーパーキャラ専用とか言われてしまう始末。
    • さらに状況次第だが同じゲージ消費型にもかかわらず、ゲージ消費量が激しすぎる上、汎用性、火力もQSに劣っているという救いようのないスタイル。
    • ただし敵を簡単に怯ませられたり、装備によっては特定の敵を比較的楽に倒せるといった長所もあり、全てにおいて他のスタイルに劣っているというわけではない。また、TBの使用を禁止すればさほど冷遇はされていない。
  • (ネヴァン魔人の空中専用技)ヴォルテックス、サンダーボルト
    • どちらも1にあった魔人専用の空中技だが、性能は劣化している(特にヴォルテックス)。アクセントとして使えないという事はないが。
      • ネヴァン魔人の飛行中に出せる数少ない技であり、またファンサービス技でもあるため一応存在意義はある。
      • 3の魔人が1の魔人より弱いというのは理にかなっており、1のヴォルテックスそのままの性能では強すぎるかもしれないが、それにしても劣化しすぎている。
    • サンダーボルトは、この技は上空という安全な場所から一方的に攻撃できることが最大の長所なので、多少弱体化していも問題にはならない。
  • ポールプレイ
    • 特定の場所にある棒を利用して、周囲の敵に回転蹴り等を行う。見た目は派手だが性能は低く、魅せ技の域を出ないというどこか勿体無い技。
  • フリーライド
    • 動作中にエボニー&アイボリーで銃撃を行うと通常より高威力な720°が使える上見た目が派手だが、ダウンする敵が非常に少ない為ポールプレイ程ではないが滅多に使えない。主にヘル系の敵を隔離するために使う。
  • ステージセレクト機能はあるものの、好きなボスとだけ戦うことができないのが不満、という声はある。
    • ミッション最後のボスとだけ戦いたければそれまでの道中が煩わしい。唯一ボス戦だけを行えるのは最終ミッションのラスボスのみ。
    • ミッション18はボスラッシュとなっており複数のボスから任意で戦闘できるが、一部のボスはその中に含まれていない。
      • 又、ボスラッシュの前にはダムドチェスメン戦をこなさなければならない。この戦闘、慣れていても攻略に手間暇が掛かるので、ボスラッシュだけをやりたい人には面倒な障害となっている。聖水で強引に突破するのも手。
  • 金子一馬デザインの魔人
    • 発売当初の反響は大きく、その独特なデザインから賛否両論が飛び交った。

デビルメイクライ3 スペシャルエディション

ジャンル スタイリッシュ クレイジーアクション
対応機種 プレイステーション2
Windows
開発元 カプコン
発売元 【PS2・Steam】カプコン
【Windows】ソースネクスト
発売日 【PS2】2006年2月23日
【Windows】2006年6月30日
定価 【PS2】3,990円
【Windows】3,970円
【Steam】19.99ドル
廉価版 PlayStation2 the Best:2009年4月16日発売/3,129円
※表示定価は全て税込
分類 良作

様々な要素を追加したグレードアップバージョン。

【SEでの主な変更点】

  • バージルを操作してダンテ同様にミッションを攻略する「バージルモード」が追加。
    • ムービーはオープニングの2つのみ(新規に追加されたもの)で、本編中のムービーはカットされている。
    • ちなみにミッション中の実機ムービーはダンテモードの流用なので、バージルはダンテと同じ動きでキーアイテムを使う。
    • クリア特典で出現する、あるコスチュームで魔人化すると、『DMC1』に登場したあのキャラになるというサプライズも。もちろんモーションも再現されている。
  • 『DMC2』で好評だった、出現する敵を倒し続ける「ブラッディパレスモード」が追加。
  • 新ボス「ジェスター」を追加。
  • 難易度に海外版の「Hardモード」に該当する「Very Hardモード」が追加。
    • コスチュームチェンジにて、スーパーダンテよりも高性能なスーパースパーダが追加。ただしスーパーダンテは弱体化している。
  • ゴールドオーブを『DMC』のイエローオーブと同様に扱う「インターナショナルモード」が追加。インターナショナルモードではコンティニュー時にゴールドオーブを一つ消費する。
  • ストーリーでのデモを見ることが出来る「デモダイジェスト」が追加。
  • ゲームスピードを1.2倍に高速化する「ターボモード」が追加。オプションでON/OFFの設定ができる。
  • 韓国語字幕が削除された。
  • 敵配置の部分変更がされた。敵キャラクター“デュラハン”の、前述のモーションや攻撃パターンが一新された別バージョンも登場する。
  • 通常版では、SSSランクの時に挑発してそのままダンテを操作せず放置していると、DTゲージが自動的に上昇し続けるという仕様があったが、SEではこの仕様は削除された。
    • バージルの挑発には似たような仕様がある。

【問題点・賛否両論】

  • 元々SEは作る予定がなかったが、『3』発売後のバージルの人気から、急遽『3』のスタッフが再集結して作ったマイナーチェンジバージョンである。セーブデータを流用できないのもこのせい。*5
    • 故に、責め様が無い部分も多々ある。
  • セーブデータ消失バグが存在する(最大の問題)
  • ゲームバランスは殆ど変更(改良)されていない。
    • 一応天使は弱体化し、デュラハンは敵っぽい動きをするものが追加されるなど一部変わってはいる(デュラハンに関しては改悪ともいえる)。
  • バージルは、スタイルが「ダークスレイヤー」のみ。これは瞬間移動のみ行えるスタイルで、ボス時に使っていた、ロイヤルガードのブロックの様な技は使えない。
    • スタイルが一つしか無いことについては「いろんなスタイルを使いたかった」という声があるものの、「さすがにそれは贅沢というもの」というところもある。
      • 実際、現状でもバージルのプレイヤーキャラクターとしての完成度は十分に高い。
  • ダンテとバージルは操作性が異なるにも関わらずキーコンフィグの設定が共通している。
    • それぞれに理想のキー設定があるプレイヤーは、キャラを切り替える度に設定を変更しなければならず、面倒臭い。
  • ダンテのコスチュームチェンジであるスパーダ魔人の性能がリベリオン魔人と同性能のままなので、バージルのコスチュームチェンジで使用できる専用の魔人と比べると全てにおいて見劣りする。
  • Steamで配信されているが 日本語に対応していない
    • 一応あることをすれば日本語表示にすることは可能。

総評

この手の3Dアクションゲームの中でも屈指のやり応えと爽快感を持った名作。
前作の不評を覆すクオリティの高さであり、シリーズを立ち直らせた功績は大きい。
しかし目につく難点もあり、そこさえ改善してくれれば、という今一歩惜しいゲームでもある。


その他

  • 公式サイトのコンテンツ「DMC3 MANIACS」の内容が非常に濃く、プレイする上で役立つ情報が載っている。
    • 初心者向けの解説から、ゲームを遊ぶだけではなかなか分からない、マニュアルにも載っていないスタイルや武器の性能の詳細、テクニックの解説などを動画も交えて非常に分かり易く説明してくれる。コラムを読む前と読んだ後では、本作の捉え方や遊び方が大きく変わってくる可能性もある。
    • 新規のプレイヤーにはとりあえず公式サイトの「DMC3 MANIACS」を読むことを推奨するユーザーは多い。
  • ユーザーの手により様々なコンボ動画が作成・公開されている。
    •  有名なDMCプレイヤーの1人、Brea氏の動画。TrueStyle Tournament(略してTST)というDMCの動画を見せ合う大会(のようなもの)で、ソードマスター・トリックスターとフリースタイルの3つの部門で優勝している。
    • 他にも、ニコニコ動画では解説動画があったり、2ch攻略スレでは尋常ではないレベルの人達が動画を公開したりコンボを研究したりしている。是非参考にしてほしい。
  • 劇中では中ボスとして登場するレディであるが、開発当初はプレイヤーキャラの一人として採用する予定もあったらしい。結局は没になってしまい、後途のHDコレクションでも使用はできない。
    • 内部データにはプレイヤーキャラとして使用した際に使われる予定だったらしい音声、歩きや走りなど基本操作のモーションが残っている。
  • 続編である『DMC4』ではスタイルが自由に変更できる「リアルタイムスタイルチェンジ(RTSC)」により、コンボの幅が更に広がった。
    • しかし3にしか無い武器や技などもあり、「DMC3でRTSCがやりたい」といった意見や妄想もよく言われる。