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デビルメイクライ4 - (2019/02/24 (日) 19:12:11) の編集履歴(バックアップ)


『Special Edition』への「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「文章の推敲」です。



デビルメイクライ4

【でびるめいくらいふぉー】

ジャンル スタイリッシュアクション


対応機種 プレイステーション3
Xbox360
Windows XP/Vista
発売・開発元 カプコン
発売日 【PS3/360】2008年1月31日
【Win】2008年7月24日
定価 【PS3/360】8,390円
【Win】7,340円(共に税込)
廉価版 Xbox360 プラチナコレクション
PLAYSTATION3 the Best
(PlayStation3 the Best)
2009年7月23日/2,990円
2010年9月22日/2,100円(共に税込)
判定 良作
ポイント スタイリッシュ&豪快なアクションの若き新主人公「ネロ」
ダンテも新技&新武器をひっさげて登場
ストレス要素の最有力候補「キメラ」
デビルメイクライシリーズ・関連作品リンク

概要

人気アクションシリーズ『デビルメイクライ(DMC)』シリーズの4作目。
今作では前回までの主人公だったダンテに代わり、若きデビルハンター・ネロを新主人公として据えている。
ゲームの途中からダンテも操作可能になり、ネロとダンテという異なるタイプのアクションが楽しめる。

シリーズ上の時系列では、『3』→『1』→(『アニメ』→)『4』→『2』→『5』という位置付けになっている模様。
(ただし2019年2月に公開された、シリーズのあらすじを簡潔にまとめた映像では『3』→『1』→(『アニメ』→)『2』→『4』→『5』という順になっており、ややブレがある。)


ストーリー

とある大陸沿岸部に存在する城塞都市フォルトゥナ。周囲の近代国家とは距離を置くこの街では他文化とは全く異なる独自の宗教が信仰されている。
『魔剣教団』と呼ばれるその信仰組織は、かつて人々のために戦ったとされる悪魔、魔剣士スパーダを神と崇め、それ以外の悪魔を憎み排除する事を第一の教義としている。その実現のために「教団騎士」と呼ばれる独自の兵隊さえ所有している。
ここに突然、かの伝説のデビルハンター・ダンテが現れ、集会演説中の教皇をその場で殺害。更に市民の防衛の為に立ち向かう教団騎士達まで殲滅してしまう。
そんな中、不敵な笑みを浮かべながら、そのデビルハンターに立ち向かう一人の男「ネロ」がいた。ネロはダンテと死闘を繰り広げるも、ダンテは奇妙な言葉と、鎧の下に人ならざる姿を隠していた教団騎士の死体を残して立ち去ってしまう。

そして前後して現れる悪魔たちの群れ。幼馴染であるキリエを守るべく奮闘する教団騎士の若き戦士・ネロは、
キリエの兄であり教団騎士長であるクレドより「ダンテ抹殺」の任を帯び、フォルトゥナ各地を駆け巡ることとなる。
やがてダンテ出現・凶行の理由と、教団の真の目的が、ネロ自身を巻きこみつつ明らかになってゆくのであった。


前作からの変更点

新主人公「ネロ」の追加

  • 本作では新主人公として、若き教団員「ネロ」が登場した。悪魔の右腕「デビルブリンガー」を駆使した豪快な攻撃と、愛剣レッドクイーンのド派手なアクションが持ち味。
    • 全体的に技の性能に癖が無く、単発で使う「点」の技を、スナッチを中心とした「デビルブリンガー」という「線」で繋げていくような、コンボのあるなしに依らない戦い方ができる、初心者向けの性能。
+ 『デビルブリンガー』のアクション
  • バスター
    • ネロの醍醐味とも言える強力かつ豪快な攻撃技。デビルブリンガーのアッパーカットで突き上げた敵を思い切り叩きつけたり力ずくで投げ飛ばしたりで大ダメージを与える事ができる。
    • ボス等の一部の敵は怯ませたり、特定の攻撃へのカウンターといった状況でないと決めることが出来ず、さもなくば反撃を受ける。その分、決まった時の超威力とド派手な演出は爽快感抜群。
    • 本作の目玉アクションだけあって、バリエーションも豊富。デビルトリガー発動中はより派手に強力に変化する他、特定のボスに対しては、バスターを当てる位置やタイミングによって攻撃の中身がまるっきり変わる事もある。
      • 例えば2番目の大ボスにあたる蛙の悪魔「バエル」に対しては同じチャンスタイム中でも、口元にバスターを決めると「口の中に入り込んで内側から斬撃」尻尾にバスターを出すと「尻尾を掴み、散々叩き付けた後にぶん投げる」といった具合。
  • スナッチ
    • 悪魔の右腕「デビルブリンガー」を使い「敵を掴んで引き寄せる」という、DMCにありそうで無かった共通便利アクション。*1
    • これにより、離れた位置から敵を引き寄せたり、コンボで吹っ飛ばした敵を再度引き戻して攻撃を繋ぐといった、ダンテとはまた違った立ち回りが可能に。
    • また、他にも遠くのアイテムを引き寄せたりオブジェクトを壊したりといった便利な使い方も出来る。
    • 引き寄せられない敵や「グリムグリップ」というフックのような設置物に対してスナッチを使うと、『ヘルバウンド』という、逆にネロが相手に向かって一瞬で近付くアクションになる。
  • ホールド
    • バスターで掴んだ敵をそのまま盾にする特殊技。使いこなせば安全に立ち回ることができるようになるほか、掴んだ敵をそのまま斬り付けたり、挑発してみたりとアクションの幅が増える。
    • やや入力しにくいコマンドだが前面の攻撃に対して無敵になる仕様なので、ブリッツの感電による反撃を無視して攻撃するといった使い方も出来る。

+ その他アクション
  • 近接攻撃の強化アクション『イクシード
    • ネロの武器『レッドクイーン』に搭載された推進剤を噴出する事で攻撃を1~3段階強化できるシステム。
    • この強化ゲージは通常時にL2(LT)ボタンを繰り返し長押しする事でストックしておく事が可能なほか、攻撃直後の特定のタイミングでL2(LT)ボタンを押す事で発動する『EXアクト』により、一瞬で1段階溜めることも可能。
      • さらにスキルを取得すると、EXアクトの上位版『MAXアクト』が発動し、一気に3段階まで溜める事ができるようにもなる。ただしこちらの発動はシビアで、受付タイミングはたった1フレームのみ。
    • 通常攻撃は1回の攻撃につき1段階、技については強化を進めると1度に全て放出*2。通常攻撃は威力と攻撃速度が強化され、技は炎を纏い、威力と速度に加えて攻撃範囲も広くなる。
  • 遠距離武器『ブルーローズ』の仕様
    • シリーズお馴染みの射撃武器も完備。銃口が上下に二つ並んだ銀色のリボルバーで、通常射撃はある程度連打できるほか、チャージショットは単体への単発威力に特化した銃撃となる。
    • Lv1のチャージは中威力+打ち上げ、Lv2ではこれに炎上効果が付与され、Lv3では炎上の代わりに、一旦間を置いた後に高威力の爆発を引き起こす。
    • 特にLv3の威力は絶大で、意外と広い爆発範囲も頼りになる。チャージ時間がかなり長く、その間ボタンをホールドしっぱなしというのが辛い所だが、それを補って余りある性能が自慢。
  • ネロの魔人化
    • シリーズお馴染みの魔人化(デビルトリガー)はネロにも搭載されているが、ダンテの魔人化とは様々な部分で差別化されている。
    • ネロ自身が魔人の姿になるのではなく、背後に魔人が現れネロの攻撃に追従して追加攻撃を行うなどで戦力が強化される他、デビルブリンガーの性能全般も強化。要は前作で言う「ドッペルゲンガー」に+αの強化を施したイメージ。
    • 予備動作は長いが威力も非常に高いスーパーコンボ『ショウダウン』、溜めることにより威力・速度が変わる遠距離技『マキシマムベット』等の魔人専用技や、銃攻撃に付随する飛び道具「幻影刀」が追加される。
    • ニュートラル状態で魔人化すると『トリガーバースト』が発動し、長い無敵時間と共に周りの敵を強制的に打ち上げるなど防御面の性能も高い。ただし、「3」の様に溜めて威力を上げることは出来ない。
    • ただ、魔人化後の防御力は上がらずHP回復だけで、スーパーアーマーが無く被ダメージも軽減されないため、肉を切らせて骨を切る戦法はできない。

ダンテのシステム

新システムRTSC(リアルタイムスタイルチェンジ)』

  • ダンテのアクション自体は基本的に前作と同じ。しかし、前作ではミッション毎にしか切り替えられなかった『スタイル』が、今作ではミッション中に方向キーを押すと、いつでも好きなタイミングで切り替えられるようになった
    • 移動アクション「トリックスター(TS)」、武器攻撃を追加する「ソードマスター(SM)」「ガンスリンガー(GS)」、ジャスト防御「ロイヤルガード(RG)」の基礎4種を継承。「クイックシルバー」と「ドッペルゲンガー」は残念ながら削除となってしまったが、代わりに隠しスタイル「ダークスレイヤー(DS)」が追加されている。
    • また、前作では事前に2種類選んでセットしておく必要のあったワンボタン武器チェンジシステムも、今作では射撃武器3種、近接武器3種の全てを好きなタイミングで切り替えられるようになっている。

ダンテの魔人化

  • 前作の魔人化は攻撃面での強化がかなり控えめだったが、今作の魔人化は切り札と呼ぶに相応しい強化具合になっている。
  • 各近接武器の特定の技*3はゲージを追加消費するようになる代わり、技性能がおおむね強化される。
    • 特にダンテの代表技であるスティンガーは必殺技と呼ぶに値する見た目・性能になる。
  • 3段ジャンプや空中移動技の回数アップなど、空中での移動面も強化される。
  • その他、銃器『パンドラ』の変形コマンドの省略、スタイルアクション含む銃攻撃が常時チャージショット扱いになるといった恩恵も得られる。

評価点

アクション

  • 前作の長所やスタイリッシュさを引き継ぎつつバランスを再調整し、プレイヤーに親しみやすくなったアクション。
    • 前作の長所だった「コンボの楽しさ」「敵の攻撃を避ける楽しさ」はしっかり引き継ぎ、問題点だった「ストレスを感じる敵」「難度が上昇するとやたら固くなる敵」等は(ほぼ)改善。
    • また、ハイスピードでピーキーなゲーム性ゆえに初心者には取っ付き辛い感のあった前作と比べ、バランス調整の甲斐もあってかかなり取っ付き易くなっている。
    • 適当にガチャガチャボタンを押しているだけで自動的にコンボを繋いでくれる「オートマチック」が全難易度で利用可能になったことや、ネロの使い易いキャラ性能など、初心者にもかなり優しい仕様。
    • 判定が非常にシビアだったミッション評価も概ねかなり緩くなった。

ネロについて

  • 発売前からダンテと敵対するようなシーンや展開が殊更強調されていたため、従来のファンからの軋轢が心配されたが、実際はDMCらしさを継承した良好なキャラをしている。
    • 命令無視や単独行動を好むなど一見不真面目なように思えるが根は真面目。
    • こう見えてもまだ16歳の為、際どい格好のグロリアから思わず目を逸らすなど思春期の少年らしい反応や、青臭くも真っ直ぐな熱血ぶりなどダンテとは違う魅力を持っている。
  • ほっとくと延々続けるエアギター等やたら長い高ランク挑発や、隙がデカイが何故か使いたくなるダッシュ挑発攻撃のドロップキック(OPでダンテに食らわせたアレ)など小ネタも仕込んであり、また初心者でも扱いやすい性能という事もあって適当に動かしていても楽しい。
  • 荒々しさのなかにDMCらしいスタイリッシュさがあるモーション
    • ネロのモーションは「ダンテを倒せるようなモーション」を目指したとの事で、確かに見た目一発の爽快感はダンテよりも上。
    • 普段の攻撃の振りはあまり早くはなく地味だが、『アクト』を使いこなす事で全体的なスピードが目に見えて上昇し、派手になる見た目とあいまって自身の腕の向上がより実感できるようなっている。
  • 『バスター』による爽快感の向上
    • 『バスター』は巨大ボスすら投げ飛ばしたりどこかで見たような必殺技を繰り出す痛快なアクションと、ワンボタンで一方的に大ダメージを与えられる爽快感等で好評。
    • ザコを蹴散らす性能はもちろん、ボス戦においても、チャンスタイムで単純に長いコンボを組むだけでなく、それと分かるド派手な一撃を放つ事で攻守の入れ替わりをハッキリさせ、戦闘によりメリハリが出るようになった。
      • また、敵や条件ごとに複数アクションがあり、魔人化や当てる向きのみならず特定の攻撃に対してのカウンターでもモーションが変わるなど、攻撃チャンスをいやが上にも盛り上げてくれる。
    • 即座に敵を引き寄せられる『スナッチ』や、移動手段である『ヘルバウンド』も強力。キャラ変更の際にはその便利さを痛感することになるだろう。
  • 死に技が非常に少ない。一見微妙そうな技も、通常状態・アクト抜きでもしっかりと使いどころがあったりするなど、本作のダンテ程でこそないが色々と小引き出しを持っているのもポイント。
    • 慣れない内は見た目通りの大技に終始しがちだが、やり込んでいく事で、旧来作品に勝るとも劣らない択の多さを見せてくれる。

ダンテについて

  • 好評だった前作『DMC3』の性能をベースに、さらに進化したアクションが楽しめる。
    • 基本武器『リベリオン』『エボニー&アイボリー』はもちろん、常時切り替え可能になった各種スタイルの固有アクションも前作とほぼ変わらず、同じ使い勝手でアクションが楽しめるため、『3』経験者もすんなり入り込める。
    • 前述の『RTSC』の導入により、単純計算で取れる選択肢は3倍近い広がりを見せており、幅広い戦法を取れるようになった。『3』の時から「戦闘中にスタイルが変更できれば…」と考えていたプレイヤーは多いだけに、この仕様はジャストミート。
    • ただ、いきなり各種スタイルが入り乱れた戦い方をするのは困難。戦闘・コンボ中無理に切り替えずとも、どの種類の敵と戦うかで事前にスタイルを選んでおくだけでもサマになる。慣れるまでは暇隙を見てスタイルを切り替えるだけでも大丈夫。
  • 『魔人化』も前作に比べて性能強化が目立ち、爽快感のアップに一役買っている。
  • 遠距離・近距離共に技が豊富。ネロとは違い距離を問わずに戦える。ただし武器ごとの技数はスタイルアクションを除くとあまり多くないので、使い分けが極めて重要に。
    • この他、様々な要因が絡まりあって、ネロに比べると習熟までの道のりは長い。人にもよるところだが、交代直後は「バスター」や「スナッチ」に代わる「エアトリック」が使えないという事がいかに不便かを思い知る事になるだろう。
      • 使いこなすにはかなりハードルが高いが、使いこなせた時の達成感はかなりもの。何せ取れる選択肢が非常に広い為、文字通り縦横無尽の活躍が出来る。
    • そんなRTSCを使いこなせればこんなスタイリッシュな事も出来る。…使いこなせられればだが。

ビジュアル・サウンド

  • 新世代機に移った事によりグラフィックはこれまでに比べても相当美しく進化。フレームレートも60FPSで、よりスタイリッシュなDMCの世界がぬるぬる動く。
    • また従来作に比べ暗い場所が少なくなっており、屋外フィールドも大幅に増加。移動可能な範囲も相当広がったが、そちらに関しては若干賛否両論となっている。詳しくは下記に。
    • マシン性能の向上に伴い、エフェクトもド派手に強化。PS2の作品と比べるのはフェアではないが、やはり前作と比べても見た目が訴えるアクションとしての面白さは比較にならないレベル。
  • BGMも大変好評。どこを取っても捨てる曲がないほどの名曲揃いである。
    • 特に対ダンテ戦のBGM及び、ダンテ操作時の通常戦闘BGMは、DMC1の後半における戦闘BGMを別々にアレンジしており、ファンにとっては最高のサービスである。
  • 個性的なキャラクターや、前作と変わらず楽しめるギャグシーン。お馴染みの恒例行事*4もしっかり完備。
    • 特に終盤のあるボス敵との戦闘前ムービーは、なんと見事なまでのオペラ形式という、シリーズでも異色の構成。撃破後のムービーまでその流れを引きずっている。
      • そのボス敵自体もギャグ要素の強いキャラクターで、本作のダンテもノリが非常に軽い(後述)ため、両者共に一々芝居がかった仕草・台詞・喋り方で笑わせてに来ており、色んな意味で必見である。

その他(システム)

  • 今作からスキルの払い戻しが可能になった。
    • これにより様々なスキルを気軽に試せるようになり、逆に必要のないスキルを封印できるようになった。もちろん全スキルを装備することも出来る。
  • 連続戦闘ダンジョン『ブラッディパレス』も遊びやすく調整されて再登場。敵パーティの編成もちゃんと考えて組まれており、攻略のし甲斐がある。
    • ブラッディパレスは全100階+裏ボス戦。前作にあったような難易度分岐はできなくなり、文字通り、全ての敵に対応できる腕前が重視される作りとなっている。

賛否両論点

ストーリー(賛否両論点)

  • 今作のストーリーは発売前、開発スタッフやPVがかなり期待を煽っていたのだが、実際のところは割とプレイヤーにも予想が付くような王道のストーリーであり、肩透かしを食ったユーザーが多かった。
    • ただ、これについては単にスタッフが煽りすぎただけであり、ストーリー自体に別段問題があるわけでは無い。良く言えば王道、悪く言えば無難なストーリーである。
      • 一応、とあるキャラの行動について疑問符が付いたり、若干説明不足な点もあるなど、多少の突っ込み所はあるが。説明不足に関しては後述(問題点)。
    • 最も、アクションが高く評価されている本シリーズにとって、シナリオはあくまで添え物であり、大して気にならないという考えを持つ人も。元々のDMCシリーズがベッタベタのB級テイストで売ってるようなものなのである意味「いつも通り」とも言える。
  • また、シリーズお約束のラスボスを倒すときの決め言葉や「悪魔は泣かない」がない。
    • 一応決め言葉の方はバスターでラスボスにとどめを刺した際、ランダムではあるがネロが喋ってくれる。が、やはりムービーで見たかったという意見は多い。

キャラクター描写

  • 『3』のヒロイン・レディが金に汚い性格になっていたり、『1』のヒロイン・トリッシュが騒ぎを拡大させておいてあまり反省した様子を見せていなかったり(こちらは作中でダンテに指摘されている)といった点にも不満が集まっている。
    • 一応擁護すると、今作でダンテがスムーズに行動できたのはトリッシュの行動のおかげである。何の説明もなしにするのはどうかとも言われているが……。
    • また、レディの金に汚い部分は本作ではなく、それ以前に制作されたアニメ版が初出であり、彼女の金に汚い部分を気にしないユーザーもいる。
      • 名誉のために言っておくが、レディが金に執着するのは、ただの人間である彼女が悪魔と戦うにはそれ相応の弾薬・装備費が必要だからである。ダンテとの仲も良好でただの金づるという感覚は持ってない。
  • ヒロインのキリエはピーチ姫のようにさらわれるだけ。トリッシュのようになにか暗躍している訳でも、彼女自身がトリガーとなってネロが強化される訳でもない。
  • ダンテの発言が始終一貫してほぼ軽いノリなのも賛否両論。「軽いのは発言のノリだけで真意と行動はちゃんとダンテだから構わない」とするユーザーと「せめてもう少しシリアスな態度を見せて欲しかった」とするユーザーが存在する。
    • 補足すると、シリアスなシーンが無い訳ではない。前述のオペラっぽい丁々発止を繰り広げたボスとの戦いの後も、一連の惨劇をただの実験結果としてみているボスに対し「失敗に直結した『人の強さ』」を指摘するシーンや、とあるキャラの死亡シーン等、「1」や「3」後半のダンテを思わせる描写は存在する。要は割合の問題である。
    • そもそも、ダンテのキャラは定まっていそうで、実は細かい部分でブレ続けていた面もある為、「3」と本作をもって、ようやく完全に固まった感もある。*5*6*7

ネロ(賛否両論点)

『チャージショット3』が強力すぎる

  • 「ヒットした数秒後、周囲の敵も巻き込む高威力爆発を起こし、ダウン状態にする」という強力無比な追加性能の存在ゆえである。しかもこの追撃、ただでさえ攻撃力が高い上にガードブレイクも持つ。「このゲームはこれがあれば何とかなる」と言われるほど。
    • 強すぎるがためにあえてこの技を封印してプレイするプレイヤーも。今作のシステム上、封印プレイは手軽に可能なので初心者向けの救済措置とも取れる。
      • ただ、ザコの中でも最強格である「ブリッツ」の雷*8に対し、ネロは事実上チャージショットしか対抗力を持っていない*9。強い事は強いが、それを利用しないと苦しい・理不尽な敵がいるのも事実。
    • ともあれ、ダンテの多段リアルインパクトとは違い、戦術面のみならず単純な魅せプレイにも利用できる、面白みの多い技ではある。*10もう少しだけダメージが低くなるなど、後ほんの少しの調整が欲しかったところである。

ダンテ(賛否両論点)

  • 3種の武器切り替えやRTSCはネロに比べて煩雑な操作が要求されるため、従来のシリーズと比べると取っ付き辛く、上手く使いこなすにはかなりハードルが高い。
    • 技の性能は比較的素直なので、基礎的なコンボは初心者にも組めるが、スペックの持て余し感は大きい。
    • スタイル5つはまだしも、近接/銃器それぞれ3つはやり過ぎといった意見もある。1個前の武器に戻すのにはL2やR2を素早く2回押さなければいけない上、武器の並び順を変えることが出来ないのもこれに拍車をかけている。
  • 『RTSC』の影響もありだいたいどのスタイルも『3』に比べて弱体化している。そのため十分な力を発揮するには、敵やコンボに応じた臨機応変な切り替えが求められる。特にRGとGSをメインにするには厳しい。
    • 隠しスタイル『ダークスレイヤー』は専用武器「閻魔刀」を用いる、双子の兄バージルの攻撃技を模したものだが、その彼の代名詞である『疾走居合い』・『斬り上げ』削除、『次元斬』の性能・エフェクト大幅変化、と前作と比べてかなり変わっており、ガッカリしたユーザーも多い。
      • 設定では閻魔刀を使った戦術はダンテいわく「見よう見まね」とのこと。ダンテが再現しきれなかったために性能が違う、という設定と見るしかない。
    • ロイヤルガードの新技『ドレッドノート』は見た目はカッコいいと評判なのだが、移動速度が大幅低下するなどロイヤルガードスタイルの立ち回りにそぐわない性質があり、新技なのにほとんど出番が無い。
  • 新たな近接武器2つがとてもクセの強い武器であり、使いこなすのが難しい。
    + 武器解説
    格闘武器『ギルガメス』
  • シリーズではお馴染みの体術武器。『1』から久々に復活したとして注目されていた格闘必殺技『キック13』は期待外れと称される事が多い。
    • 名前通りの多段技にも関わらず、相手を追尾してくれないため、蹴ってる途中でターゲットが漏れまくる。おまけに途中でキャンセルできないため、必ず全段当たる状況を作ってからでないと隙晒しにしかならない。
      • 魔人化版で強化されてもその欠点は変わらない…どころか攻撃動作が長くなるので漏らした場合やるせなさが長引く。
    • その割にコマンドは「ロックオン+レバー↑+近接攻撃」と極めて暴発しやすいため、ギルガメスの使いづらさをアップさせる要因となってしまう。
  • 一方、これも体術武器お馴染みの長押しチャージは、蒸気のエフェクトのおかげでチャージの段階が非常に分かりやすくなった。フルチャージ完了瞬間にタイミングよく攻撃すれば更に攻撃力が上がる「フルスチーム」はシビアながら爽快感とやりごたえがあるので好評。
    • しかし、チャージ中は完全に無防備なのに2段階チャージ完了までの時間が長く、1対1の状況でもチャージ中に余裕で割り込まれるので使い勝手は良くない。
    • 超高威力技『リアルインパクト』などを多段当てしてボスすら瞬殺するというお手軽バランスブレイカーなバグ技も見つかっている。これについては再現が簡単な上、封印も容易。
    • キラービーの追尾性能が大幅劣化した『フルハウス』、ショッキングなほどの調整ミスである『ショッキング』など、空中戦はかなり苦手。全体的に『3』の格闘武器「ベオウルフ」と比較すると挙動の重さ・使い辛さが目立つ。
  • 設置型武器『ルシフェル』

    • 剣を空中に設置し、敵が触れると突き刺さり、爆発する…という設置型武器。攻撃によって相手に直接突き刺すことも出来、「一定時間経過する」か「設置されている剣の数が一定数を越える」、もしくは「プレイヤーが特定の技を使う」と爆発する。
      • この特殊な性質ゆえか、突き刺した時点ではあまり仰け反り効果が無く、爆発までさせないと相手を無防備な状態に持ち込む事が出来ない攻撃が多い。複数の敵を巻き込むのにも向いてないため、通常の立ち回りでは使いづらく、かなり慣れなければ使いこなせない。
      • また剣1本1本の威力も低め。手数で攻めるタイプだが、上記の性能もあり、手数を叩き込む事が大変。かと言って手軽に一度に複数の剣を出す技を使うと複数の敵に分散しやすいため、やはり使いづらい。
      • ソードマスタースタイル専用技は空中に設置した剣を移動・整列させたり、突進させて相手にまとめて突き刺すなどの補助技。突進まで若干時間差があるうえロックも緩いので、しっかり刺さらない事も多く使いやすさを補うには至らない。
    • 攻撃のテンポが断続的になりがちで、エフェクトは地味なため、これ単体だとスタイリッシュなコンボをしている感が薄く、敬遠されがち。
    • その割に一度に5本の剣を出す技『ピンナップ』を繰り返すだけでスタイリッシュランクも火力もぐんぐん伸びる…というお手軽コンボも見つかっており、バランスの粗さも見られる。まあこれも気になるなら使わなければいいだけの話だが。
  • 近接武器全3種中の2種が上記のようにかなりクセの強い性能であるため、気付くとどうしても基本武器『リベリオン』1本しか使えていない、というユーザーも多い。
  • 更に言えば、本作はフィールドが広くなった関係上、敵を引き寄せられないダンテは、これまでの作品と比べてコンボが非常に繋げにくくなっている。
    • これまでは屋内での戦闘や、屋外でも動ける範囲が狭い為、建物や見えない壁によってある程度、敵の吹き飛ばしが抑制されていたことが有利に働いていたが、本作は一度吹き飛ばしてしまうと、トリックスターのレベルが高くないと一気にとれる選択肢が減ってしまう。壁際に追い込むのも一苦労。
    • 相対的にコンボが組みにくくなった面が強い。リベリオン一本でよろけを取れない「フロスト」「ブリッツ」の台頭なども影響している可能性がある。
  • 遠距離武器『パンドラ』は新武器の部類ではかなり使いやすい性能ではある。コマンド入力のテンポの悪さと固有ゲージへの依存率が高めなのが難点。
    • 「様々な形態に変化する兵器*11」という謳い文句の割には技のバリエーションはぼちぼちだが、一つ一つの形態変化はしっかり変化過程からモデリングまで作りこんであり、変形メカ好きのロマンは感じられる。裏設定ではダンテの記憶に大きく影響を受けているらしく、よく見ると変化武器のモチーフは過去作のボスを元にしている点が見受けられる。
    • 一方で魔具でありながらガトリング砲やミサイル発射用浮遊砲台、果てはレーザー砲など近代的な兵器に変形するのは世界観に合っていない、という意見もある為、こちらも賛否両論。
      • 『1』の制作者インタビューで悪魔に近代的な銃器が何故有効なのか?という質問に対して「いくら悪魔でもショットガンやグレネード弾を喰らったら痛いだろうし、人間の文明を知らない悪魔を近代的な銃器で倒すことに優越感を感じる為」という回答をしていたのが理由。*12*13

バグがいくつかある

  • デバッグ的には問題点と言える。が、上記の『多段リアルインパクト』のように仕様の穴と呼べる範疇のものであったり、『強化技「ドレッドノート」の効果が切れても見た目だけ継続される』といった、特に実害の無いものばかりなのでさほど問題にはなっていない。むしろ遊びの幅を広げるネタであるため歓迎されている節もある。
    • 『多段バグ』*14はタイミングさえ合えば他の武器や技でも発生させられる。「リアルインパクト」のようにヒットストップの長い技だと特に発生させやすいが、理論上は別の武器の別の技でも可能。

攻撃エフェクト・SEの変化

  • 攻撃エフェクトは透明感の強かった前作からかなり変化しており、賛否両論ある。ネロとイメージカラーの青との対比だろうが、ダンテの近接武器は全て赤のエフォクトになっている。
    • ただ、これに関しては、前作「3」の時点で「青のバージル」と「赤のダンテ」という対比は色濃く出ていたため、3のエフェクト自体がマシンスペックなどで透明なエフェクトにせざるを得なかった=本来の意図ではなかった可能性もある。
    • ダンテのアクションの効果音は全体的に地味なものが多い。リベリオンの効果音が「ブンッ」という鈍い音から「シャリン/シャキン」という高くて軽めの音に変わったり、普段のカメラが若干引き気味な為、余計に目立っている。エボニー&アイボリーの銃声も「リアルになった」と言えば聞こえはいいが、逆に歴代で一番弱そうな音に。
  • クレイジーコンボの概念が無くなり、今までクレイジーコンボに分類されていた(であろう)技は全て派生コンボとして、通常技の括りの中に納まった。発動に必要な連打数は減ったが、一方でエフェクトも通常技相応の物になっている。
    • また、ギルガメス(溜め無し)やルシフェルの爆発エフェクトも比較的地味。ネロが軒並み派手なエフェクトを多用している為、その分余計に悪目立ちする結果になっている。

その他の賛否両論点

どうしても賛否両論な難易度

  • 発売前のインタビューでは「シリーズファンも満足できる最高難易度」となっていたが今作では多少マイルドに。特にザコの攻撃力が下がっており、戦闘はどこであれ一瞬も気を抜けないという程の苦しさはない。
    • 今作からボスも最高難易度においてデビルトリガーを引くようになったが、ルーチンは基本的に変わらない上、体力量がかなり減ってから発動する為、体感的な強さが伴っていないので残念という意見も。
      • とはいえ、時間経過で発動しようものなら速攻を強要されるバランスになっていたため、間違ってるとは言えないだろうが。
    • ただし、ボスの火力は従来作品と同等かそれ以上。大技級を喰らおうものなら、体力ゲージが最大の状態でも一撃で瀕死、そもそも最大強化でなければ一撃死という事もザラ。
  • DMDでは雑魚がデビルトリガーを引く条件が時間経過のみに変更された。
    • 『3』のことを思えばこれも間違ってはいないだろうが、本作では最高難易度でもこちらの攻撃力は十分に確保できているため、デビルトリガーを引かれる前に戦闘が終わってしまい、空気気味ではある。
  • また、ミッション評価も『3』が相当厳しいとはいえ、今度はぬるくなり過ぎたという意見もある。
    • 具体的には、『3』ではSS取得がDMD限定とはいえノーアイテム+ノーダメージ必須なのに対し、『4』ではSSは無く(Sが最高値)、スタイリッシュポイントさえ稼いでいればダメージを受けるどころかアイテムを使っても取れたりする。
      • 極端な話コンティニューをしなければ(というか死んでもゴールドオーブを使用すれば)ゴリ押しでも取れる。
    • 前作の難点だった「やたら体力の多い敵」といった難点が改善されている辺りも、改善されたらされたで賛否両論になっていたりする。
      • 「このぐらいで丁度いい」という意見と「もっと体力があったほうがコンボのターゲットとして使える」という意見に分かれている。
  • ただ、全体的にゲームとしてヌルいと言うほどではなく、あくまで「アクションゲームの中でも難しい部類だった今までと比べてマイルド」なので賛否が分かれるところではある。
    • 本シリーズはプレイヤーの腕前の幅が非常に広くなっており、上級者と呼んでいい層にも「最高難易度でも一通りクリアはできる」やり込み層から「あらゆる状況下や思いもよらない方法でスタイリッシュを追求する」廃人層まで広く分布。
    • 総じて、作品の擁護とは別に、プレイヤーが求める難易度をちょうど良い塩梅で一致させるというのが困難な、人気シリーズ故の悲哀といっていい状態なのかもしれない。
  • スタイリッシュランク
    • ランクゲージが非常に重くなっており、前作のように広範囲の敵を巻き込んで一気にランクを上げるという爽快感はない。
      • その代わりゲージ減少速度も遅い上に時間経過でランクが下がらなくなっており*15、ノーダメージで立ち回ることができれば高ランクを維持することは難しくない。この辺りは好みの問題とも言える。
  • スキルの購入が『3』までのレッドオーブを消費するのではなく、新たなアイテム「プラウドソウル」を消費するようになった。
    • レッドオーブと違いミッションクリアまたは中断でしか入手できないので、単純にスキルの購入が面倒になり、時空神像の影も薄くなっている。
  • 『3』と比べ、若干ゲームスピードが落ちている事に加え、今作ではSランク以降にプレイヤーが少し加速する補正もなくなった。原版ではターボモードもない。
  • L'Arc~en~Cielによる家庭版主題歌・CMソング「DRINK IT DOWN」は曲単体では好評寄りだが、『DMC4』という作品に合っているかどうかで賛否が分かれている。
    • 作曲を担当したyukihiroは自身のソロでも1の主題歌「ring the noise」を提供しているが、 明らかに「バイオハザード」と勘違いしてたであろう hydeによる歌詞が議論を呼ぶポイントでもあった。
    • ゲーム中ではブラッディパレスでは10の階層ごとに流れるのだが、キャッチーなロック調で歌詞も日本語のこの曲は、洋楽風のメタルテイストのBGMが多い本作の中では若干浮いてしまっており、BGMとして流す必要はなかったのではないかという意見がある。

問題点

ステージ構成の問題点

ダンテ編のステージ

  • 仕掛けの強化やマップ間の接続をバラバラにする等、工夫はされているのだが、基本的にはネロ編と同じステージを逆走するだけで、ほぼ使い回し。戦う事になるボスもだいたい同じ。
    • そのため新鮮味に欠け、ボスも2度戦う者が多いぶん『2』や『3』と比べて数が少ない。
    • その割に『戦ってて一番面白い』と好評のとあるボスだけは、本編ダンテ編で戦うことが出来ないため歯痒い。ダンテを操作してこのボスと戦いたければブラッディパレスの深部まで潜る必要がある*16ため気軽に戦えない。*17
      • が、結局ダンテ・ネロのどちらか片方が戦うことが出来ないボスもいる。
    • また、ダンテでRGスタイルのジャストガードを要求されるシークレットミッションが、ネロ編でもそのまま配置されているため、ネロではクリアできないのに挑戦できてしまう。とは言え直接的なデメリットは少ないが。

マップ関連の問題点

  • 本作は無駄にマップが広く、長い距離を移動させられるためダレやすい。更に、これまでと同様に行ったり来たりも多く、相対的な移動ストレスは従来作の比ではない。
    • 一応SPEEDという走る速度を上げるスキルがあるが、結構な距離を走らないと発動しないため、発動したと思ったら扉の前ということがザラにある。SPEEDの存在から、今作は魔人化した場合でもSPEEDの必要走行距離が短縮されるだけ。
  • 本作では従来の様なアイテムを回収して持って行くだけではなく、「刃の歯車」や「双六」等の面倒な仕掛けが新設されている。特にこの2つはネロ編限定だがスルーすることが出来ず時間も非常にかかるため大変不評。
  • 「刃の歯車」はバスターで起動し、バスターを当てて動かしていく。しかし、普通にバスターを当てるだけではほとんど進まず、近接攻撃を当てる事で二段階まで勢いをつける事ができるが、二段階まで上げても、勢いが良すぎて、跳ね返りまくって結局元の位置より後ろに下がる事すらある。
    • 更に、刃の歯車を2つ動かす必要があるのだが、1つはもう1つの歯車を使って壁を破壊しなければならない。この為にそこそこの距離を往復しなければならない上、二台の歯車がくっついてしまう事もある。
    • こうなると最悪で、歯車は2台同時に起動させることができず、なおかつバスターの対象は「起動していない方が優先」の為、前へ押そうとすると、大概もう片方のスイッチを入れるだけ。しかもロックオンするとバスターがスナッチに化ける。
      • この場合は、諦めて片方を後戻りさせるように叩くしかない。動き方も、当たった位置に応じての8方向で固定されており、結構アバウト。上記の仕様と併せ、人をおちょくっている様な挙動を見せる事が多くとにかくストレスフルな操作性
  • 双六はその名の通り。サイコロを攻撃し、止まったマスに応じて様々な状況に変化する。敵が出る事もあれば、ダメージトラップから時間内ひたすら逃げる等。たまに部屋中にオーブが降り注ぐなど、プラス効果が出る事も。
    • ステージ1つの大半がコレになるくらいのボリュームはある為、非常に面倒。マップが変わらない上、出目に苦戦すると本当に長々と続く。しかもこの双六、ミニゲーム的ポジションのはずが何故かラストダンジョンのメインギミックとして設置されている。
    • 最高難易度の「DMD」になると、「ゴールマスピッタリに止まらないと最初からやり直し」「従来の青マス(プラス効果のマス)が一部紫のマスに変化、止まると悪魔型の大ボスと強制戦闘」と、凶悪化する。
    • これだけだと良作評価すらひっくり返しかねないレベルの代物なのだが、「サイコロにバスターorスナッチを当てると、当たった時点で上の面の出目が必ず出る」というあんまりな仕様もある。当然、これを知っていれば、文字通りの作業ゲーと化す。いよいよもって存在意義が分からない。

鬱陶しさの強い敵の存在

  • 前作よりはかなり改善されているのだが、個人差はあれどやはり何体か面倒な敵が居る。
    • その中でも特に『キメラ』は、「問題点」と言うよりも「不満な点」の多い今作の中で、唯一存在自体が問題視されているほどの鬱陶しさを持つ。
      + 具体例 キメラ
    • 「他の敵に寄生し独立攻撃する」という特性がある今作一番の鬱陶しい小型敵であり、今作最大の問題点といわれる事もある。
      • 単体では大して強くなく、ネロのバスターで一撃で千切り飛ばされるほど弱い*18。しかし寄生可能な「スケアクロウ」「アサルト」と一緒に出現する場合は話が違ってくる。
      • 他の敵に寄生する事でキメラ側の攻撃方法が変わるのだが、その攻撃というのが予備動作が非常に判別し辛く、カバー範囲が広い上に拘束時間も長い
        • なにより寄生主が被ダメージ中だろうがキメラは無関係に攻撃を放ってくるという特性まであり、複数固まっているだけで、近接攻撃を仕掛けにくくなる。
        • コンボ中でも自力で斬り付けて抜け出す他、周囲と距離があるように見えてもひっかけられたりと、こちらのコンボがブツブツと中断され、今作のコンボを決める爽快感を完全に阻害している。
        • 最高難易度「DMD」だとダメージも馬鹿にならなくなってくるため、こいつらが複数体出現する場所は鬼門になる。
      • 寄生前に倒すのが一番良いのだが、場所によっては大量に出現するため処理し切れなかったり、そもそも「最初から寄生した状態で登場する個体」も存在する。
        • 一応、寄生後の処理自体は銃撃で行える。時間経過によって復活するが、DMDでもある程度の余裕はある為、一気に攻め込める状況であれば手間にはならない。しかし、高難易度ではこちらの動きが鈍る射撃攻撃は多用し辛く、必要以上に場を難しいものにしてくる。
      • 特にアサルトに寄生された場合が厄介。「動きが速く、積極的に距離を詰める」「攻撃頻度が高い」「隙は大きいが遠距離攻撃と長距離踏み込み攻撃も備える」「複数体で徒党を組む」「バスターの隙も大きい」「低頻度ながら攻撃を防ぐガードも持っている」等、キメラの特徴と合致し過ぎている。
        • 本体の攻撃力も高く、踏み込みの長い近接攻撃と長い射程の遠距離攻撃のおかげで射撃での処理も面倒、処理した後も、本体の吹き飛びにくい特性と、積極的な接近ルーチンのおかげで分断も狙いにくく、いやらしさは倍増どころの話ではない。
      • こんな状況の為、いわゆる『糞敵』が少なくなったとされるDMC4においても満場一致で糞敵認定されている。
      + キメラ以外は軽く箇条書き ブリッツ
    • 真っ当にやりあえば本作最強のモブ敵で、雑魚というよりも中ボス的な立ち位置。性能は『1』に登場したシャドーに似ている。HPが0になるか、HPが一定以下になってから一定時間たつと自爆する。
      • 攻撃・防御ともに隙は無い。常時雷の鎧をまとっており、近接攻撃を当てると弾かれてダメージを受ける*19、まずこれを剥がす必要がある。攻撃もフェイントをかけたりと多彩かつ前後の隙も小さく、威力も抜群に高い。
        • しかも、鎧は本体と耐久力が異なる上に結構固い。おまけに、ブリッツが電撃を発している、電撃を纏い直している、起き上がっている、様子見をしているといった隙を晒している最中はブリッツに与えるダメージが半減するという非常に厄介な性質まで兼ね備えている。
        • 一応、ブリッツが近接攻撃判定を出している間はブリッツに与えるダメージが2倍になるが、これが本当にギリギリの判定なので狙うのは至難の業。
      • しかしそれ故か出現頻度はかなり低く、また同時に2体以上は出現しない(LDKモードは例外)ため、落ち着いて対処していれば攻撃も避けられるようなものばかりなので、キメラほど理不尽な立ち回りは要求されない。
      • 見た目は大変好評。宙を割く電撃そのものになっての高速移動や、電撃をビームの様に扱い、あまつさえそれを振り回し、更にHPが減ると攻撃が激化し、挙句の果てには一撃必殺の突進自爆まで仕掛けてくる。もはやボスに片足を突っ込んでいる。
    • カットラス

      • 背ビレ(攻撃判定)だけを出したまま壁や床の中を高スピードで泳ぎまわっている魚型の敵。特定の条件を満たして地上に引きずり出さないとまともに捕まえられず、ダメージも通らない。
        • 主に射撃を使って動きを止めるのだが、グルグルとこちらの周りを回るように泳ぐため、なかなか難儀。複数体で出現する為、常にそれぞれに気を配り、不意打ちを喰らわないようにしなければならない。
        • これも出現はネロ編・ダンテ編それぞれで1箇所のみ。ブラッディパレス以外ではほとんど登場しない。

      メフィスト/ファウスト

      • ダメージ大幅軽減の霧を纏って出現する敵。壁を無視する特性があるため、狭い場所ではすぐ壁の向こうへ行ってしまい、手が出せなくなる。複数居ると霧が視界の邪魔にもなりやすいのも難点。メフィストが小物、ファウストが大型の個体。
        • 積極的にプレイヤーに向かって来てくれるため、ある程度誘導はできる。方法さえ分かっていれば霧も剥がしやすく、攻撃の前兆も察知しやすい。前作のフォールンと比べればだが、かなり戦いやすくはなっている。
        • ただしファウストに関しては、HPも高く、何らかの高威力技や細工を仕込んでおかないと、再び霧を纏われる可能性が高い。更に、HPが減ると長い無敵時間が発生する攻撃をしてくるときもあり、少々厄介。
  • ボスにも不評なのが2体ほど居る。特に不評なのはチキン戦法で逃げ回るボス。
    • 基本的に浮遊しながら、微妙な距離感を保ちつつ、こちらの攻撃に合わせてバックステップを多用する。ボスの中では攻撃力が高く、HP吸収技まで持つなど、プレイヤーよりもよほどヒット&アウェイを徹底しており、ストレスが溜まりやすい。
    • また、「武闘神像」はエネステできない上に同技補正が異様なまでに厳しいためにランクが上げづらく、どうしてもコンボの幅が狭くなってしまう。殴っていて爽快感に乏しい。
  • 他にもチキン戦法と言うほどでもないが、ちょくちょく銃撃以外でダメージを与えられない状態に移行するボス等、退き気味に戦うボスも散見される。
    • 最も、堂々と立ちはだかって来るボスももちろんいる。上記、前者2体のボスはまだしも、その他のボスは攻撃から手を引くその動作自体が、こちらのチャンスへの布石になる事もある為、戦闘のメリハリとして許容できるレベル。
      • ボスに関しては、問題というよりも、参考程度に。

その他のゲームバランスの問題点

  • ミッションの評価判定基準
    • スタイリッシュポイントが基本故にかなり緩くなっており、初心者にも優しい…のはいいのだが、判定基準の一つ『レッドオーブ*20取得量』の基準変更がネック。
    • この『取得量』の評価Sだけは「敵を倒して取得した」だけでは達成できず、「通過したエリア内のオブジェクトを破壊したりして入手した量」を確保しなければならない。
      • つまりいちいち辺りを周ってオブジェクトを壊して周らないといけなくなるという面倒な仕様になってしまった。もちろん敵が落としたオーブを拾い損ねてもアウト。
    • 隠しオーブも判定に入るのだが、特定の隠しオーブはあるスキル*21を入手しないと取得不可能。それに加えその部屋はオブジェクトも多数散在していることに加え、ダンテの場合はDTゲージが必須なのも面倒。
      • オーブ取得率を100%にする場合はそれに加えゲットモアオーブもほぼ必須になってくる。
    • 逆に言えばオブジェクトを一掃しておけば、今作のスコア・タイム評価が緩いこともあって(死ななければ)楽に高ランクを出せるということだが…。
  • ダンテの操作方法は旧態依然としたところがある。
    • 例えば空中での剣攻撃。ネロの場合は「近接ボタン連打」で連続斬り、「前方+近接ボタン」で急降下斬りと使い分けられるが、ダンテの場合は「近接ボタン」では急降下斬りしか出せず、空中での連続斬りを出すには「SMにスタイル切り替え → スタイルアクションボタン」という手間の掛かる操作を行わなければいけない。
      • 以前からそういう仕様であるため、それに合わせたのだろうとは言え、扱いやすいネロと比べ、昔の仕様のままのダンテはやはり不便でもある。忙しない操作を要求されるため、操作難易度を上げてしまってもいる。
    • DMC3と同様に操作が忙しいゲームであるにも関わらず、更に「方向キーという咄嗟に押しにくいボタンを押してスタイルを切り替える」ことまで要求されるため、操作性にかなり無理がある。
      • ゲームに慣れるほどスタイル切り替えを頻繁に行うことになるのだが、スタイルは攻撃重視のSMで戦うのが基本となり、TSやRGといったスタイルは「要所要所で一瞬だけ該当スタイルに切り替えてスタイルアクションを行い、すぐにSMなどのスタイルに戻す」という扱いになりやすい。特定のスタイルのアクションを「一瞬行うためだけ」にわざわざ方向キーを押してスタイルを切り替え、すぐにまた方向キーを押してスタイルを戻す…という手間の掛かる操作をせざるを得ないため、操作が煩雑に感じやすい*22
  • 初期状態でのネロのアクションが少々少ない。
    • ある程度スキルを買い揃えないと「イクシード」などネロの爽快感を十全に発揮する事が出来ないが、繰り返しプレイを前提としてスキルの値段が設定されているため、どうしても最初のうちはプレイが窮屈になりやすい。
  • コンティニューの仕様がやや不便に。
    • 3とは違い、既に倒した敵や解いた仕掛けがそのまま復活する。ミッションによってはコンティニューポイントが少ない事も。

その他不満点

  • ネロの装備が少ない
    • ネロの装備は最初から最後まで剣は『レッドクイーン』、銃は『ブルーローズ』のみ。
    • その代わりに豊富なアクションが用意されてはいるものの、ダンテと比べると新しい装備を手に入れた喜びや装備を変えて遊ぶ楽しみが無い。
    • ネロの所属している『魔剣教団』が配布している武器の設定も用意されていたり、ストーリーの途中でネロに深い関わりのある武器がデビルトリガー専用武器として手に入ったりもするため、「これ使いたかった」との声も。
  • 前作と比べるとダンテの武器も少ない
    • 前作は近接武器、銃器共に5種類が用意されていたが、今回はそれぞれ3種類。前作の幅広く奥深いアクションも、武器の少なさや、カスタマイズできないという不親切さによって殺がれているという意見も。
    • 上記の賛否両論点にも書いたとおり、新武器のほぼ全てが極端にクセの強い性能と言うのもこの辺りの難点に関わってしまっている。
  • 前作で好評だったアクションのいくつかが削除されている。
    • 特に、影が薄いながらカッコ良く敵を引き離せると好評だった「フリーライド*23」が今作では廃止された。
      • ムービーではネロがフリーライドを彷彿とさせるアクションを見せるが、プレイヤー操作で実際にそのアクションを行うことはできない。
  • 隠し要素が少ない。
    • これも事前にスタッフが「DLCが必要無いほどに詰め込めるだけ詰め込んだ」と煽っていたのが一因。隠しキャラやコスチュームなどを期待していたユーザーは多かった。*24
    • 過去作であった隠し要素を全て解放する隠しコマンドといった類は無い。ただし今作の難易度であれば隠し要素をすべて出すのは難しいわけではない。
  • 過去作では「調べる」というアクションには○ボタン(Xbox360ではB)のみしか使えなかったが、今作のみ×ボタン(360ではA)にも対応している。
    • 時空神像のあるエリアにエネミーがいる状況もあり、時空神像の近くでジャンプするとエネミーの攻撃をかわせず時空神像を調べてしまう事もあり、単純に改悪である。
    • おそらく決定ボタンの違う2機種でのマルチプラットフォームに合わせての仕様と思われる。
  • 最低限の目的に関しては分かるようになっているが、ストーリーの説明不足が目立つ。
    • 例えば「ネロアンジェロの閻魔刀(大剣=閻魔刀らしい)をなぜアグナスが所持しているのか?」「何故ダンテが最初からショットガンを所持していたのか?」などがゲーム中で説明されず、『1』や『3』を知っていると困惑しやすい。
    • 後日小説版が発売されたのだが、ゲーム内で語られていなかった割と重要な設定が仄めかされていたり、キャラクター像の掘り下げを行っているエピソードが多数追加されており評価が高い。
      • しかし、より深く掘り下げられたというよりは、小説を読まないとまともに理解できない部分もあり「ゲーム中に言って欲しかった」という要素が多い。
  • 挑発のバリエーションは多いが、どの挑発を出すかを任意で選ぶことはできず、ランダムで決定される。
  • ごく一部だが、大量のオブジェクトを破壊したり、エフェクトが多くなると若干処理落ちが発生する。
  • 字幕は明るい背景の上に白い文字で表示される事があり、やや見辛い事がある。

総評

  • 前作の長所や課題を活かしつつ綺麗に纏め上げた良作。
    • ただ、遊びやすくなった代わりに前作のような奥深さが失われているという評価も多くあり、「良く作られてはいるがこれまでのような名作とまでは行かない」という評価が一般的。
    • 硬派なアクションが楽しみたかったら『1』、ハイスピードなアクションが味わいたかったら『3』、遊びやすさを求めるなら『4』が良い、といった感じのポジションで落ち着いている。
  • また、新たな課題が生まれたりと不満点も少なからずあり、手放しでは褒められないというのも評価が分かれる要因の一つである。
    • 「○○がダメ」という否定的な意見よりも「○○が出来れば良かった」「○○があれば良かった」という要望的な不満が多いため、『4』路線で今後に期待(あればの話だが)するユーザーは多い。
    • 基本であるアクション部分は水準を満たしているがそれ以外の部分で惜しい点が多い。つまりもっともっと面白くなる可能性を持ったゲームだったのである。
      • ネロの将来性・発展性もしっかり表現されており、新主人公登場の一作としては十分と言えた。

余談

  • ダンテに似ているため発売前はあまり好評でなかったネロのデザインだが、元々は別のデザインが想定されていた。
    • 初期案は「スリムな服装に長いマフラー」というかなりダンテとの差別化を図った服装だったのだが、特徴にしようとしていた肝心のマフラーの動きでメモリ容量を食い尽くしてしまいゲームに支障が出る恐れがあったため断念。
    • 結局は今のデザインで落ち着いたそうな。結果的にキャラ、ゲーム中の性能でダンテとの差別化に成功。この初期デザインも、次世代機版で発売された、下記のSE版にて日の目を見る事になった。
  • かなり初期に公開された今作の1stトレーラーはダンテの雰囲気がかなり2に近かった。当初は「これは何らかの形で2とストーリーを関連付けさせるのでは?」と言う声も少なからずあり、またダンテが無口に近くなるのではないかという懸念もあったが、結果はチャラいおっさんに留まった。
    • 今作はアニメの完結直後・2の前という位置づけなので、前後ともに落ち着きのある作品に対し何があったと言わんばかりのチャラさになった。『1』『2』のような渋さもうかがわせるシーンはある。
    • 各作品ごとに1=かっこいい 2=渋い(過ぎる) 3=はっちゃけ アニメ=怠惰ギャンブラー 4=チャラい DmC=ネロよりも(最初は)悪ガキとどれも個性たっぷりなので、このシリーズの一つの楽しみ所と思ってもらえれば幸いである。
    • ファンの中には2と4の時系列を逆に覚えてしまう人がいる。おそらく4のダンテがひげを生やしている為に、2のダンテより老けて見えるのが理由か。
  • 今作の設定資料集にはダンテの真魔人イラストが何点か収録されていることを見るに、真魔人は直前まで製品版に入れるつもりだったらしい。
  • ハードの問題なので仕方がないが、360版では若干操作がしづらい。
    • ダンテを使う際、十字キーとスティックの位置の都合上、Xbox360版コントローラでは『親指でスティック(ダンテ)を操作して人差し指で十字キー(RTSC)を操作』といった操作ができない。
    • また、360のコントローラは十字キーが変にグニャグニャしており、入力のしづらさ・コマンドの漏れやすさに定評があるのも、忙しいRTSCシステムと噛み合いが悪い。
    • 擁護しておくが、この問題はよりテクニカルな操作を行う中~上級者によく起こるものであり、普通にゲームを楽しむ初心者にはさほど問題にはなりにくい、という事を明記しておく。
    • 現在は十字キーの改善されているコントローラーも発売されている。メーカー品ではないが変換コネクタを介せばPS3やPS2のコントローラも使える。気になるようであればそれらを買うと良い。
  • iPhone/iPod touch専用ゲーム『デビル メイ クライ 4 リフレイン』
    • 2011年から配信されている。基本的なゲーム内容は『4』と同じだが、操作方法は一新されており、ストーリー・ミッションにもアレンジが加わっている。

PC版

2008年7月24日発売。コンシューマ版からいくつかの変更点や追加要素がある。

変更点・追加要素

  • 新モード『Legendary Dark Knight』(略称LDK)
    • 大量の雑魚敵と戦う無双ゲー的なモード。
    • 敵の防御力はやや低いが、攻撃力が少し増していることに加え「大ボス以外は どんな敵でも 大量に出てくる」「一部ボスがDMD専用攻撃を使ってくる」ため、総合的な難易度はDMDと同格という位置づけ。
    • 得られるスタイリッシュポイントも比例して膨大なものになるため、普通にクリアすれば十中八九Sランクを出せる(それを見越してかトータルリザルトには反映されない)。ただし快適にプレイするには独特の立ち回りに加え相応のPCの性能も求められる。
  • 新オプション『ターボモード』
    • ターボモードに設定すると、ゲーム全体の速度が1.2倍になる。
      • ただしルシフェルの剣の爆発はノーマルのままという不具合?がある。
  • 隠し要素であるスーパーキャラの強化
    • スーパーネロ:EXアクトが無条件で常時発動(習得済みならMAXアクトも発動)
    • スーパーダンテ:パンドラの災厄ゲージとロイヤルゲージも常に最大
  • いくつかのバグを修正。
    • 「ドレッドノートの見た目が継続されるバグ」と「一部アイテムをMAXまで取得していなくてもアイテムMAX取得の実績(にあたる称号)が解除されるバグ」は修正されている。
    • 「多段リアルインパクト」はあくまで仕様の抜け穴であるためか、修正されず。
  • 非公式な遊び方だが、MODの導入によってキャラのコスチュームなどのグラフィックを変更したり、好きなボスとだけ気軽に戦うことなども可能。



DEVIL MAY CRY 4 Special Edition

【でびるめいくらいふぉー すぺしゃるえでぃしょん】

ジャンル スタイリッシュアクション

対応機種 プレイステーション4
Xbox One
Windows 7/8.1
発売・開発元 カプコン
発売日 【PS4/One】2015年6月18日
【Win】2015年6月24日
定価 パッケージ版
【PS4/One】4,490円
ダウンロード版
【PS4/Win】4,157円
【One】4,180円(各税別)
判定 良作
公式サイト

概要(SE)

2015年6月18日にPS4とXbox Oneで、6月24日にWindows 7/8.1(Steam)用として発売された完全版。

変更点・追加要素

  • 新プレイアブルキャラで遊べる「バージルモード」「トリッシュ&レディモード」の導入。詳細は後述。
  • 無印PC版の追加要素だった「ターボモード」「LDKモード」「スーパーキャラの更なる強化仕様」を引き続き正式に導入。
  • シリーズ中のゲーム作では初の「日本語ボイス起用」。アニメ版やUMVC3までに登場したキャラはそれに準拠するキャストとなる。
    • ボイスはオプションで「日本語」と「英語(+日本語字幕)」を選択できる。
  • グラフィックの強化、ゲームバランスの調整が少し行われている。

バージルモード、レディ&トリッシュモード

3キャラ共通

  • 『3SE』のバージルモードと同様、本編(ダンテ&ネロモード)と同じ内容のミッションを別のキャラで攻略していくモード。
    • ストーリーは特に無いが、OPとEDのみ、本編のストーリーと関連性のあるムービーが流れる。ただしミッション内容とのストーリーの繋がりは一切無い。
    • バージルモードでは全ミッションをバージル一人で攻略する。レディ&トリッシュモードでは、ネロ→レディ、ダンテ→トリッシュと言う形の差し替え。
  • いずれのモードも最初から出現しており、本編も含めて自由な順番で遊べる。
    • ミッションの進行度やランキングはモード別に管理されるが、レッドオーブやプラウドソウル、その他各種アイテムの取得状況は全モード・全キャラで共有している。
  • いずれの追加キャラもネロやダンテと違い、LDKモード向けに高威力・広範囲を兼ね揃えた大技を持っている。
  • ネロやダンテの性能を前提としていた仕掛けやシークレットミッションは、バージル・トリッシュ・レディでも攻略できるように一部仕様変更されている。
    • 隠しオーブが取れるように新たに足場が追加されているものも。

バージルの性能

  • 3SEのバージルをベースに『DmC Vergil Downfall』の要素を組み合わせ、今作向けの性能に大幅調整されている。3SEと同様、「閻魔刀」「フォースエッジ」「ベオウルフ」の3種類の近接武器と、飛び道具「幻影剣」で戦う。
    • 正統進化を謳っているが、実際は3SEとは大きく異なる。
    • DmC:VergilDownfallの独自要素であったジャストチャージ(次元斬に対応)や、幻影剣によるリフト(瞬間移動での接近)も組み込まれている。
    • 固有システムとして「コンセントレーション(集中)ゲージ」が搭載されているのが大きな特徴。
      • 立ち止まったり歩いたりすることで集中ゲージが溜まっていき、集中ゲージの量に応じて各種近接攻撃が強化されていく。最高段階かつ魔人化中にのみ使用可能な次元斬・絶もある。
      • 逆に攻撃を食らうだけでなく、攻撃を空振ったり、走行移動すると集中ゲージが減ってしまう。エアトリック(瞬間移動)を駆使したり適度に立ち止まるなど、バージルらしいテクニカルな立ち回り方が要求される。

レディの性能
シリーズでのプレイアブルキャラ化は今作が初となる。

  • 射撃武器に偏重したキャラであり、「ハンドガン(二丁拳銃)」「ショットガン」「カリーナ=アン(多機能ロケットランチャー)」の3種類の銃器で戦う。
    • カリーナ=アンのワイヤーを敵に射出することで、地上の敵は上空に打ち上げ、空中の敵は地面に落として叩きつけるという、ネロのスナッチやバスターに近い技が使える。重い敵などには効かない。
    • ワイヤーをグリムグリップに引っ掛けることで、ネロのヘルバウンドと同様の移動も可能。
    • カリーナ=アンの発射の反動を利用して二段ジャンプも可能。
    • 接近戦もできなくはないが中~遠距離戦の方が得意で、遠距離からも敵を圧倒していける。
    • 純粋な人間なので被ダメージが他キャラよりも大きい。デビルトリガーも無いが、代わりにグレネードを周囲にばらまいて一帯をふっとばすボンバー系の必殺技が使える。
    • 他のキャラとは立ち回り方が大きく異なるが、接近戦を挑む必要が無く、ダンテやバージルほど難しい操作も要求されないので初心者でも扱いやすい。それでいて射撃の強さは他を突き放しており、弱キャラということもない。

トリッシュの性能

  • 戦闘スタイルは『DMC2』のトリッシュと共通する部分もあるが別物と言っていい。「魔剣スパーダ」と「電撃を纏った打撃」の2種類の近接攻撃と、「ルーチェ&オンブラ(二丁拳銃)」「パンドラ」の2種類の銃器で戦う。
    • 特に初心者向けを意識した技構成であり、武器チェンジやスタイルチェンジが無く、タイミングがシビアな入力も存在しない。
    • ネロにおけるバスターや、ダンテにおけるスタイルアクションのボタンに、「魔剣スパーダ」を用いた攻撃が割り当てられている。
    • パンドラはコマンド入力で使用可能。ダンテのものに比べてコマンドが簡略化されている。
  • 一定範囲に帯電し続ける「イナズマ」や、投げつけた魔剣スパーダが広範囲の敵を巻き込んで飛び続ける「ラウンドトリップ」の性能がずば抜けており、これらの技を連発しながら適当に戦うだけでも強い。
    • ハイタイムが二つのボタンの同時押しでなければ出せないのはややクセのある部分。

評価点 改善点

プレイアブルキャラクターの追加

  • ボリュームが増加し、より遊び甲斐のあるゲームになった。日本語ボイスの追加もあって1キャラで2度楽しめる。

ゲームバランスの改善

  • レッドオーブ、プラウドソウルの取得量が倍になり、パワーアップまでの時間が大幅に短縮。また、プラウドソウルは取得量は共通だが、使用量は個別に管理されるため、1キャラで稼げば他キャラにも回せる。
    • 最初から遊べる「LDKモード」で大量の敵を撃破していれば大量のレッドオーブやプラウドソウルを稼げる。LDKモードを1周するまでに、全スキルを余裕で習得できるだろう。
      • 隠しコマンドを入力することで『4』と同様のゲームバランスで遊ぶことも可能。隠しコマンドは機種ごとに違うので公式サイトに記載されている。
  • 移動の煩わしさが改善
    • 戦闘時でない限りスキル「スピード」が即発動するようになったため、マップ移動の煩わしさが大幅に緩和された。
      • 戦闘中はガン逃げ出来ないようにするためか、発動に必要な時間は無印版と同等に戻る。
    • 時の歯車の起動速度が速まり、テンポが良くなった。
  • エリア移動時やムービーを挟んでも、スピード発動状態、武器や銃器のチャージ状態、バージルの円陣幻影剣が維持されるようになった。
    • ブラッディパレスではこれが立ち回りやスコアに直結する。
  • クリアしたシークレットミッションは貼紙の文字が黒になり未クリアと判別しやすくなった。また、シークレットミッション開始時に挑戦をキャンセルできるようになった。
    • 特定のキャラ以外ではクリア不可能なシークレットミッションには、クリア不可能なキャラでは挑戦できないようになっている。

パフォーマンスの改善

  • 『4』で少しみられた処理落ちも改善。処理落ちが発生するのはLDKで超広範囲攻撃(オーメンや次元斬・絶など)で大量の敵を一掃したときの一瞬程度で、通常プレイでは全く無しと言っていい。
  • グラフィックも単純に解像度を上げただけでなく、フロストの氷などテクスチャ自体の手直しをされたものもある。

その他

  • オートセーブ対応。
  • 各キャラにコスチュームが追加。ムービーにも反映される。
    • 条件は面倒だが、コスチュームを変更してスーパーキャラクターを使用することが可能になった。
  • 値段がミドルプライス。完全版とはいえ上位機種に移植+新規PC3キャラ+日本語ボイスが追加されての値段なのでかなり良心的と言えるだろう。
  • DLCで隠し要素やオーブなどを購入可能なため、開放が難しい層への救済となっている。しかし購入しなくても全ての隠し要素を解放するのは難しくないし、ブルーオーブを買った所で本来の上限は突破されない。

賛否両論点(SE)

日本語ボイス

  • DMCのキャラが日本語で喋ることに違和感や抵抗があるという批判意見が少なからずみられる。特にバージルの日本語ボイスに関しては「声がバージルにしては低い」、「そもそもキャラに合っていない」といった意見も多い。しかし日本語固定ではなく英語ボイスとの選択ができるため二通りの楽しみ方ができ、合わない人は英語ボイスで遊べば良いので、日本語の追加自体は問題ではなくむしろ評価できる点と言える。
    • ただし一部の日本語訳、特にダンテのスタイルチェンジ時の「鉄壁の防御!」などの台詞は批判されることが多く、もっと違う台詞にできなかったのか、英語版と同様にスタイル名を叫ぶだけで良かったのではないかなどと言われている*25
      • 一応フォローしておくと全くダメな翻訳ばかりではなく、ダンテがネロに対しての称賛の台詞を「ガッツあるな」と訳すなど『1』をプレイしている者には嬉しいファンサービスもある。

スーパーキャラクター

  • スーパーネロ・スーパーダンテの性能がPC版DMC4と同じものに変更
    • DTゲージ無限に加えて、ネロは常時EXゲージがMAX、ダンテはロイヤルゲージと災厄ゲージが常時MAXに。
    • ネロは何時でもトリガーバーストやEX技が発動可能といったメリットがあるものの、常にEX技が発動するためにストリーク等一部の技がかえって使いにくくなってしまった。スーパーネロ使用時には実質死にボタンになるL2ボタンもしくは左トリガー(初期設定時)でEXゲージのオン・オフ切り替えが出来れば良かったという意見もみられる。
    • ネロの魔人化にはスーパーアーマーが付加されないため、従来のようなスーパーキャラで魔人化してゴリ押しといった遊び方が難しい。2種類の魔人化時専用技も強力だが乱発には向かない性能のため、これまでのシリーズと比べてスーパーキャラを使っている爽快感に欠けるという意見もある(あくまでスーパーダンテ・スーパーバージルに比べてではあるが)。どうせならDMC1での「ひたすらサンダーボルトやインフェルノといった魔人化時専用技を連発する」、DMC3SEでの「常時クイックシルバーを発動&最大溜めトリガーバーストを連発する」といった、スーパーキャラならではの無茶な戦法が楽しめれば・・・。
      • もっともネロはノーマル時でもチャージショット3やバスターといった強力な技が揃っているため、常時EXゲージMAX以外にネロの性能を強化するとなれば「常時チャージショット3が撃てる」、「敵の状態に関係なくバスターを決めることができる」といった今まで以上に無茶な性能になったかもしれないので、常時EXゲージMAXあたりが妥当な強化だったのかもしれない。斬撃の威力が上がった分ボスをダウン状態に追い込むことも容易になり、その結果バスターチャンスが増えるという利点もある。
    • 一方のダンテはGSスタイルでのパンドラが災厄ゲージを気にせずに使えるようになったのが大きい。安全確保のため2段ジャンプ→アーギュメントを発動→全弾発射を繰り返しつつ移動するという操作だけで高難易度のミッションやBPも難なくクリアできてしまう。ダンテにはこのようなお手軽かつ強力な戦法が存在する点もスーパーネロの性能が少し見劣りするものに感じられる一因となっている。
      • ただしこの戦法に頼るだけではたとえ低難易度でプレイしていたとしてもあるミッションで詰むことになる。また、スーパーキャラを使用するとクリア時の評価が大幅に下がってしまうのでS評価を取得したければノーマルキャラを使用して腕を上げるしかない。

次元斬

  • バージルの閻魔刀による「次元斬」のエフェクトが3の時とは違い、今作のダンテの次元斬と同様の、空間を切り刻むようなエフェクトに変更されていることは物議を醸した。
    • ダンテの次元斬のエフェクトが3のバージルと異なるのは使い手が違うからだ、と大多数のユーザーに思われていたのだが、別にそういうことではなかったらしい。
    • 一概にどちらのエフェクトの方が良いとは言いきれず、賛否両論である。しかし、よく見るとバージルの次元斬には薄いながら円形のエフェクトがある。

問題点、不満点(SE)

不評点の多くは未改善

  • 良くも悪くも、核となる原作アクションの部分はそのまま。不評だった仕様の多くも未改善。
    • 最たる点として、ネロとダンテの性能調整はほとんど行われていない。性能の派手さや操作性としては、明らかに新キャラたちに水を開けられている節がある。
    • オーブ評価の仕様や、キメラといった不評だった敵も改善されていない
  • 『DmC』にあった、時間制限なしのBPやトレーニングモードといったものは未実装。
    • 公式が敵配置や体力調整を弄ったデバッグコンボを紹介していたにもかかわらず、プレイヤー側では実践不可能だという点も物議をかもした。
  • 相変わらずトリッシュ、ダンテではBPでしか戦うことが出来ない敵(クレドや教皇など)がいる。
    • 『4』にも言えるが戦うにはBPの上階に上らないといけないため面倒。
  • 日本語字幕が日本語ボイスに対応していない。
    • 『バイオハザード6』でもそうだったが、何も学んでいない。
  • 何故か音声のボリュームがBGMとSEより小さい。
    • オプション画面ではBGMとSEのボリューム調節しか出来ない。

敵の仕様

  • 敵挙動の改悪
    • 主に改悪されたのがグラディウス、アルトアンジェロ、ベリアル
      • グラディウスは空中浮遊の最中にネロ以外で近接攻撃をすると吹っ飛ぶようになり、撃破が面倒臭くなった。ただしロックオンを別に向けておけば別の敵に向けて吹っ飛ばすことが可能。バージルやレディにおけるM6のアグナス(ガラス)戦の救済だと思われる。
      • しかし、アグナス戦以外で出現するグラディウスや、M6で戦えないダンテやトリッシュに関してもこの仕様なのでとばっちりを受けている。
      • そもそもM6のアグナス戦自体が『4』の中で最も評判の悪いボス戦なため、このボス戦に合わせて仕様変更するならいっそのこと削除でもよかったという声も聞かれる。
      • アルトアンジェロはイクシード斬りの発動までの速度が上昇。おまけに連続攻撃を緩急つけて行ってくるようになった。
      • ベリアルは4連火柱、近接攻撃の弾きの発動頻度が上昇した上、4連火柱及び爆発は他の攻撃を不自然にキャンセルしてでも発動するようになってしまった。
  • 敵ダンテの体力減少
    • 最初に出てくるボスにしては強すぎるため調整としては間違っていないが、ミッション1のランク基準が問題だった。低難度モードではstp項目でのSランク取得がほぼ不可能になり、ミッションランクSがノーダメージでもない限り不可能と異常に難しくなっている。*26
    • ちなみに、M10のダンテも体力が減少しているが、こちらはあまり批判的な意見はない。

既存キャラの改悪、追加キャラの調整の雑さ

  • 新キャラ
    • レディ&トリッシュは初心者向けということで動かすだけなら簡単で爽快感も味わえるのだが、細かく見ていくとどちらも突貫工事で作られたような杜撰な調整が見受けられる。
    • 新キャラ3人は全体的に挑発が長すぎる。挑発自体は攻撃判定があったり凝ったものが多いが、挑発を完遂できなかったり、ランク上昇やゲージ回復の恩恵を得られない場面が多い
+ 以下キャラクターごとに紹介

ダンテ

  • 薔薇バグと呼ばれたテクニックが使用できなくなってしまった。
    • 辛うじてすかし薔薇バグと言われるテクニックは使用可能。コンボの幅を広めるために大いに活躍したテクニックだったので、SE発売直後に上級者たちの悲痛な叫び声が上がることになった。
  • バージルとトリッシュは立ち時にデビルトリガーを発動すると攻撃判定が発生するが、ダンテは追加されなかった。

ネロ

  • CS版のみだがターボモードをオンにしておくとシャッフルをジャンプキャンセルできなくなってしまった。PC版では特に問題無し。
    • EXシャッフルは依然として可能。
      • CAPCOM曰く「仕様」だがもっとましな言い訳はできなかったのか。
  • 問題かは賛否が分かれるが、チャージショット3の爆発の攻撃力が400→800に倍増し、大幅に強化され過ぎている。
    • ブリッツに対処しやすくなって好評…と思いきやブリッツは爆発を瞬間移動で回避するため微妙なところ。

レディ

  • 攻撃が一辺倒になりがち
    • 近距離用武器の最大溜めショットガンがかなりの高DPS、高スタイリッシュランクを叩き出すため、ダメージ効率を重視するとこれ一辺倒になりがち。
      • 遠距離攻撃よりも比較的リスクの高い近距離攻撃の方がダメージ効率が高いというのは理にかなってはいるが、単調になりやすいのが問題。
      • 状況によっては、またダメージ効率よりも安全性や魅せプレイを重視するならハンドガンやカリーナも使えないわけではない。
  • 残念な技
    • カリーナ=アンのヒステリックとマルチプルが非常に残念な性能。派手なだけで全く当たってくれなかったり、当たっても低威力に対して隙が大きすぎると、その派手さに反比例した性能を誇り、さながらパーティグッズである。リスクリターンが全く見合っておらず、愛器がこんな散々な扱いなのはどうなのだろうか・・・。
      • カリーナ=アンのチャージショットは上手く使えば非常に強力だが、溜め時間が長く溜め中は移動できないので、高難度になるほど使いどころは限られてくる。
  • 近接攻撃が弱い
    • 銃キャラなので当然と言えば当然だが、カリーナの銃身で殴りつける近接攻撃は低火力、動作が重く弱い。レディは他キャラより被ダメージが多い点も留意する必要がある。
      • しかも近接攻撃はこれしかないため、近接攻撃に比重を置くアグナス(ガラス)戦やサントゥクス戦などは相性が悪く、かなりの苦戦を強いられる。

トリッシュ

  • レディほどではないが攻撃が一辺倒になりがち
    • 基本的にラウンドトリップを投げてからコレダーやサンダーブロウになる。
      • 短時間で大ダメージを与える技がDT消費技のリヴェンジしかなく、体力の大きい敵との戦闘ではリヴェンジへの依存度が強すぎるきらいがある。
  • 瞬間単発火力に乏しすぎる
    • ヒット数を積み重ねて相手にダメージを与えるタイプのため、瞬間的に相手に大ダメージを与える手段に乏しい。それが出来るパンドラのリヴェンジに頼る必要があるが、そのリヴェンジが欠陥がある。
      • この関係で、瞬間的な単発火力が求められるブリッツ戦は極端に相性が悪い。
  • リヴェンジの欠陥
    • DTゲージを3つも消費し、途中キャンセル不可で隙も大きい。大技としては妥当に見えるが同じ消費技を持つネロやバージルと比較すると明らかに見劣りする。
    • ダメージにばらつきが生じることが多く、ダメージソースとしても安定しているとは言い切れない上に、ヒット数が不安定過ぎる。
      • リーチはあるが、範囲が狭いため軸がズレると簡単に回避される。また、PC版だとフレームレートの設定でヒット数が変動するという厄介な仕様を抱えている。
      • おまけに、正確なヒット数もよくわかっていなかった。(攻略本は誤植)コンシューマー版だと計35ヒットするそうだ。
    • デビルトリガーで強化することができない。
  • 対ブリッツ戦
    • 一言で言えば、確実にDMDブリッツを自爆させずに倒す手段はない。
      • リヴェンジは多段ヒット技のため、途中でブリッツが暴走状態に移行してしまうことが大半。ブリッツがリヴェンジで怯まない状態で運よく体力を削ればどうにか撃破できるが、相手の行動に100%依存する運ゲーになってしまう。
      • 一応ゲージをフルに使えば確実に1ターンで自爆させることはできないこともない。しかし、トリッシュの場合は雷の鎧を剥がす方法も確実なものが無く、かなり手間がかかる。仮にも雷の悪魔なのにいいのか…。
      • トリッシュのジャンプには遠距離属性の衝撃波を纏うスパークというスキルがあるが、これがブリッツに当たると弾かれてジャンプの無敵が途切れてしまう。ちなみにダンテのギルガメスも同様の技があるが、こちらは弾かれない。
  • デビルトリガーが弱すぎる
    • 持続時間と体力回復量が全キャラ中最低*27、さらに被ダメージが一切軽減されない。
    • 火力面も一部を除いた攻撃のダメージに+12にし、また一部の遠距離属性の攻撃の威力に倍率が掛かるというものだが、リヴェンジの使用にDTゲージを割いた方がダメージ効率が良いので、殆ど使われない。結局スパーダの血族との差別化でなく劣化どころか完全下位互換にしかなっていない。
      • ちなみに、攻略本では攻撃力あ1.5倍になると誤植されていた。
    • ヒットストップによる多段化が不可能であり、火力不足がより目立つ。ダンテやバージルと違ってDT専用の当たり判定を作っていない説が有力。
      • エアハイクが空中で2回出せる以外はほぼバージルの完全下位互換ですらある。
  • 突貫工事で作られた仕様の数々
    • ハイタイムは△+○で出せるが、同時押しの受付が短く出し辛い。
    • ゲーム中では説明が無いが、実はトリッシュの打撃コンボにもフルスチームがある。しかし、溜め完了のエフェクトとフルスチームの受付タイミングが一致していない上、エフェクトによる合図も無いためタイミングが分かりにくい。
      • 検証によるとフルスチームの受付判定が一段階に二つあって、そのタイミングはダンテのギルガメスと一致する。そのためダンテからデータを流用してロクに調整しないまま発売したのではないかと考えられる。
    • 何故かスティンガーや兜割りが使えなかったりと、トリッシュに関しては『2』のほうが完成度が高いといわれる始末である。
      • 差別化にしてもトリッシュにはまともな突進技も落下技もないため、単純な劣化にしかなっていない。

バージル

  • エアトリックの弱体化
    • 「エアトリックが敵に幻影剣を刺さないと発動できない」というDmC準拠の性能に。その割にはDmCと違って幻影剣によるプル(DMC4で言うところのスナッチ)はできない。
      • 敵に幻影剣を刺すとトリックアップが基本的には使えなくなったり*28、トリックダウンが魔人化時限定の技になり、使いにくくなった。
      • 魔人化ではトリックダウンに加えサイドロールがホッパーになるため回避性能が大幅に上がる。*29
    • 完全劣化というわけでなく、1度幻影剣を刺している間は空中で使用回数の制限なく使える、発動時には敵が微妙に滞空するといった攻めに関してはむしろ強化されている。
  • 完全に失敗調整の集中ゲージ
    • 集中ゲージ上昇で火力上昇が極端すぎる。ゲーム攻略において火力上昇は有利ではあるが、スタイリッシュランクの上昇率は一切変化しないという致命的なミスを犯している。
      • つまり、ランクが上昇する前に敵が死にやすくなって、スタイリッシュポイントを稼ぎにくくなる。その結果、集中ゲージに従って立ち回るとリザルトのスタイルポイントが低ランクになるという珍現象が起きてしまう。
      • これを避けるには、わざと集中ゲージを落として火力を落とし、トドメ属性の無い攻撃で死体斬りを延々とする必要があるという、開発の提示したスタイリッシュとは真逆の事をしなければならない。レディのショットガンはきちんとスタイリッシュランクの上昇率も跳ね上がるというのに…。
  • 集中ゲージの溜まり方、減り方の基準がおかしい。
    • 最も効率よく溜める手段は棒立ち。これはまだいいが、挑発では(完遂しても)碌に溜まらない。棒立ちを推奨して挑発を否定するのは本シリーズの趣旨と矛盾している。
    • 減る基準もおかしい所がある。
      • 攻撃を空振ったり弾かれても減ってしまうので、クレドや鎧が非常に厄介な敵になっている。また、あえて攻撃を空振るのもやり方によってはスタイリッシュにすることも可能であり、一概に否定するのはおかしい。空振りに関しては空振りジャスト次元斬連打を抑制する意味がある。
      • そして、最大の問題は走ってもコンセントレイションが減少してしまうこと。つまり、歩きや回避を使って立ち回ろうということだが上記の通りエアトリックが弱体化したので、後方や横回避を素早く行うにはピョンピョンジャンプ連打する移動が最適解になってしまう。すげえシュール。
      • 回避を抜きにしても、エアトリックが使えない状態(例えば障害物で遮られているとか)で、遠距離の相手に接近するにも走りや攻撃(スティンガーや疾走居合等)空振りが使えない場合もピョンピョン連打にならざるを得ない。
  • 集中ゲージ最大時は攻撃が派手になると同時に火力も大きく増加するので、長いコンボを決める前に敵が死んでしまいやすく、一部の上級者からの不満もある。

その他

  • バージル、レディ&トリッシュモードの汎用戦闘BGMはネロ&ダンテモードの使い回し。
    • 特にバージルは公式サイトのバージル紹介時の新BGMでもある「Let just see」が戦闘曲ではないかと期待されていた。
      • ディレクターの伊津野氏はコレに関してコメントを残しており、変える予定(あるいは構想)があったが、諸事情によりできなかったとコメントしている。
  • バージルモードやレディ&トリッシュモードでは本編のムービーがカットされるのだが、仕掛け解除や謎解きに関するムービーも一部カットされるので、攻略の仕方がわかりにくかったり不自然な箇所もある。
    • 特に初心者向けのレディ&トリッシュモードも初見プレイではオススメし難いというのは…。
  • セーブデータが1つまでしか保存できなくなってしまった。
  • ゲームオーバー時のメニューのレスポンスが悪くなった。
  • PC版限定だが、フレームレートの数値次第でキャラクターの性能が大幅に変動するようになった。
  • LDK全ミッションをSランクでクリアするトロフィーが存在するが、PC無印版と同じくリザルトが存在しないため確認不可。

総評(SE)

原版の要素は概ね引き継いでいるので、今作で初めて手にとったり適当に遊ぶ分には問題なく楽しめると思われる。

とはいえ新要素は日本語吹き替えはともかく、追加キャラの仕様(特にバージルの性能)に難がある他、
一部のボス含む敵を改悪、それでいて不評だった部分は殆ど改善されていないといった点は明らかにいただけない。
既プレイ者にとっては特に不満の残る作品となった。
デバッグ機能を用いる前提であれば、PC版でもマニアックな遊びは可能なのだがそれも相変わらずである。
また宣伝が上手くできなかったためか、あまり新規ユーザーの増加とはならなかった。

余談(SE)

  • ネロのプロトタイプコスチュームのマフラー姿は、当時のハードではメモリの都合でマフラーの動きの表現が難しかったことから没になったという経緯があり、性能の上がった次世代機やPCでようやく実現できたコスチュームである。
  • レディは『3』の開発中の時点でも、プレイアブルキャラとして操作できるようにする案があったが、結局没になったという過去がある。実に10年越しの実現である。
  • バージル、レディ、トリッシュの攻撃モーションの一部は『戦国BASARA』シリーズから流用されている。DMC→BASARAへの流用(アレンジ)は数多くあれど逆パターンは珍しい。